Date: Thu, 20 Jul 2000 13:31:10 +0900
From: 加賀谷いそみ<QZF01055@nifty.ne.jp>
To: aml@jca.apc.org
Cc: keystone@jca.ax.apc.org
Subject: [keystone 2912] 軍隊の空からの暴力/岩国
Sender: owner-keystone@jca.ax.apc.org
X-Sequence: keystone 2912
Reply-To: keystone@jca.ax.apc.org
 

 朝鮮半島での南北首脳会談の共同宣言に「統一問題は自主的に解決する」と明
記されて干されたのがよほどショックだったらしく、クリントンさんは「中東和
平」にしがみついて日本へは遅刻するとのこと。二つの地域に同時に起きたもめ
事に対応する能力が無いのか、日本に旨みが無くなったのか。

▽政府首脳(決起大会の前日)「ここまで来るとサミット(期間中)の天気が気
になるねえ」(朝日16日)
▽米海兵隊員による女子中学生わいせつ事件など一連の事件について米空軍嘉手
納基地のトップ、ジェームズ・スミス司令官は「米軍関係者の犯罪率は県民の平
均より低いのに誤解があるようだ。七千人規模の抗議集会の声は県民すべての意
見ではない」との見解を示した。(沖縄タイムス18日)
▽フォーリー米大使「地位協定については、日米の代表で構成するハイレベルの
仕組みでいかなる問題も取り扱っている。事件との関連で、制度に欠陥があると
は思わない」(朝日18日)

 これらが、2万丁の銃を突きつけられているようななかで行われた沖縄の緊急
県民総決起大会に対しての日米政府の態度。沖縄県幹部は「サミット後にしてほ
しい」と「配慮」していたとか。集会のニュースも海外から取り寄せなければな
らないとは情けない。

 同じく「棄民政策」故の空からの暴力
墜ちて死ぬ隊員も「消耗品」扱いで終わりだろう

 九五年度から岩国基地の監視を始めている、山口県の地方議員ネットワーク
「リムピース」岩国市職平和研究所(田村順玄代表)は十七日、在日米軍岩国基
地を離陸する航空機の一九九九年度(九九年四月−二〇〇〇年三月)の飛行記録
を発表。

 自衛隊機などを含めた岩国基地からの総飛行回数(一機が離陸するごとに一回
とカウント)は九五年度九千二百五十五回、九六年度九千七百九十九回、九七年
度九千八十三回、九八年度八千四百十三回と近年は減少気味だった。それが九九
年度は八千八百九十八回。五・八%増加。

 全国に八つ確認されている低空飛行訓練ルートのうち、岩国基地発の航空機は
九九年度、五ルートを飛行(六ルートのうち、ブルールートは0)。二百五十六
回で、前年度より百六回増。三年ぶりの急増。

 中国山地を縦断するブラウンルートは前年度の三十回から五十八回に増加。
九五年の四百四回から減少を続け、九八年度は百五十回まで減っていた。それが
九九年度は一転急増。一・七倍の二百五十六回。

 高知県上空を通るオレンジルート(和歌山県から安芸郡東洋町に入り、香美郡
物部村、長岡郡本山町を通って愛媛県へ抜ける)の使用は七十七回と約一・八
倍。また昨年一月に土佐湾で墜落事故を起こしたリマ空域での空中給油訓練も、
事故前以上に増加。パープルルート(沖縄県)の八十五回に次ぐ多さ。

 また沖縄普天間基地所属の空中給油機KC130が、岩国基地へ飛来、離陸した
のは二百五十八回。沖縄への帰還が半数近くを占めるが、高知沖にあるリマ空域
での空中給油訓練も四十三回。前年度に比べて二十回増えており、突出した増加
率となっている。

 機種は戦闘攻撃機FA18ホーネットが前年度比二・六倍の二百三十九回。垂直
離着陸攻撃機AV8Vハリアーが十七回で、電子戦機 EA6Bプラウラーはな
かった。
 また、ホーネットの総飛行回数が記録を取り始めた九五年度以来最も多い四千
八百五十八回だった。
田村市議「低空飛行とともに、対地攻撃訓練エリアである567エリア(広島、
島根県にまたがる訓練空域)行きが増えている」「岩国基地におけ るホーネッ
トの役割が大きくなり、攻撃志向も強まっている」と分析。

 昨年一月十四日、日米政府は「土、日曜日と祝日の訓練を最小限に抑える」と
いった内容の合意文書を交わした。その六日後に土佐湾墜落事故。それでも低空
飛行、空中給油訓練は増加した。またオレンジルートは他の基地の所属機も飛ん
でおり、岩国分以上になることは間違いない。

 田村代表「米軍機が全国各地で起こした事故の報告書では、低空飛行では学校
や電力施設を標的に爆撃訓練していることも明らかになっている。各地の住民が
低空飛行反対の声を出し続けていくことが必要だ」
(中国新聞'00/7/18、高知新聞7 月 18 日)

詳細は
http://www.rimpeace.or.jp/jrp/iwakuni/iwakunidata/aj99dindex.html

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「ならず者」と呼ぶ国は無くなってしまったし、今度のお相手は広大らしいし、
空飛ぶ司令塔AWACSも「本土」にあることだし、「本土」なら呑気でいいか
も。戦争ゲームに貸し出すならビエケスのかわりに北海道でも構わないわけ
で・・・・

▽在沖米海兵隊のデイビッド・ラン外交政策部長(大佐)は十八日、報道各社へ
の説明会で、海兵隊は沖縄に限った駐留でなくとも、必要な施設が配置できれば
日本本土への移転も、「仮説としては、可能である」との見解を示した。
  ラン大佐は在沖海兵隊の任務範囲について、アジア太平洋から中東を含む広範
な地域と説明。記者が「広い地域をカバーするなら、軍事技術的に見ても九州や
四国などでの駐留が可能ではないか」と質問、ラン大佐は「移転は可能である」
と答えた。
 ただ、同大佐は「仮説として」の可能性を述べており、海兵隊の陸・空・兵た
んの各部隊が必要とするすべての施設を移転することを前提条件とした。
 (沖縄タイムス19日)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 自治体側にはT2練習機事故の事故調査報告が訓練飛行再開の“道具”にされ
るのではないかという新たな懸念が浮上、とのこと。三沢でもブルイン「検討
中」とか。
青森県三沢市議会では天ヶ森射爆撃場周辺地域の移転問題など基地周辺対策を青
森県選出国会議員に陳情したところ、津島厚相が「自民党としては駄目ですね」
「国の予算は自民党が決めるんです。三沢市は決心してきたんでしょうね」(山
崎力参議も絡んでいるらしいが)と発言して、「脅迫だ」と「紛糾」中。今回自
民が票を失った地区の一つ。

<ブルーインパルス>宮城県
 航空自衛隊松島基地(矢本町、佐藤裕紀夫司令)所属の「ブルーインパルス」
T4ジェット練習機2機の墜落事故から、18日で2週間。県と基地周辺自治体
は、防衛庁や同基地に安全対策や訓練空域の見直しなどを相次いで要請している
が、基地側から明確な回答はない。事故原因の概要も知らされないまま、飛行再
開に踏み切られた3月のT2練習機墜落事故後の経緯もあることから、関係者は
警戒感を強めている。

 浅野史郎知事(4日夕)「半年以内に2度もこうした事態になるのは、だれが
考えても驚く」 
 松島基地は今回の事故と3月の事故の関連について「機種が異なる上、操縦士
の経験も違う」(佐藤司令)。3月の事故の12日後に訓練飛行を再開する際、
「万全の対策を講じた」とした基地側は説明。住民は安全対策そのものを疑問
視。さらに今回の墜落地点が女川原発から約4.5キロしか離れていないこと
が、不安をかき立てる。

6日の県と女川、牡鹿両町を皮切りに、石巻市、矢本町、鳴瀬町のほか、民主党
や社民党などが、安全対策の再確認などを申し入れ。浅野知事は11日、安住宣
孝女川町長、木村冨士男牡鹿町長とともに、東京・市ケ谷の防衛庁を訪問。虎島
和夫長官に対し(1)事故原因の早期究明と公表、安全対策が講じられるまでの
飛行訓練の禁止(2)原発付近の訓練空域の見直し−などを要求。

竹河内捷次航空幕僚長は14日、事故調査結果の中間報告を前向きに検討する考
えを示した上で、「T4の飛行再開前には(3月に起きた)T2の事故調査結果
を出したい」と述べた。 
ブルーインパルスの基地からの撤去などを求めている石巻市の菅原康平市長は
「T2の事故原因の公表は、今回の事故とは本来別の話。一緒に論じるのは、亡
くなった隊員にも失礼だ。申し入れた内容について、明確で納得のいく回答を得
るまで(今回は)ただしていきたい」
 基地との共存を図りたい大森栄治郎矢本町長「飛行訓練を長く休止しただけで
は、もはや合意は得られない。国防問題はデリケートだという認識はこちらにも
あるが、可能な範囲で、安全対策の詳細を明らかにしてほしい」
(河北新報2000年07月18日)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 陸上での暴力

 私もも先日、隊員を乗せた自衛隊のトラックと、すれ違いましたが、ホロで
被っていたら「爆弾」を積んでいると思った方がいいかも。

 18日午後3時30分ごろ、埼玉県東松山市石橋、関越自動車道上り線の東松
山インター付近で、陸上自衛隊東部方面武器隊第102不発弾処理隊所属の2ト
ントラックが大型ダンプと接触、横転した。この事故で陸自トラックに積まれて
いた250キロ爆弾3発など不発弾7発が路上にばらまかれ、同インターは約2
時間にわたって閉鎖された。横転したトラックを運転していた三等陸曹(30)
が腹部打撲の軽傷を負った。
 トラック同乗の隊員によると、「左側車線を走行中に異常音がしたため、運転
者が右にハンドルを切った際、隣の車線のダンプに衝突した」と話しており、県
警高速隊で事故原因を調べている。不発弾の信管は抜かれており、爆発する恐れ
はないという。 

[時事通信社 2000年 7月18日 19:49 ]

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
NTTの利権もアメリカナイゼーションには及ばないようですが

NTT山形支局が6月29日から7月1日まで、管理職員14名を自衛隊に体験
入学。
通信産業労組東日本地方本部が7日、NTT東日本本社に抗議。
NTT「管理者にどういう研修をさせるかは、労働組合からどうこう言われるこ
とでは
ない。今後やるとか、やらないとかは議論するつもりはない」
同労組山形支部は17日、NTT山形支部に抗議と研修の目的や内容を明示する
よう申
し入れ。
支部委員長「自衛隊に対する認識がずれているのではないか。折しも憲法調査会
の設置
や、周辺事態法といった情勢の中で、高い公共性を求められるNTTが、自衛隊
にどう
対応するかは特段の配慮が必要だ」
(赤旗東北のページ00/07/20)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 今年の一月に行われた自衛隊に関する世論調査(すでに一部報道済み)の詳報
http://www.jda.go.jp/j/library/yoron/index.html

 外国での災害等の救援活動や国連などが行う軍備管理・軍縮分野の活動への協
力に「賛成」している割合が多くなったけれども、国際緊急援助活動だの国連平
和維持活動だのっていうだけで何をしてるのか、ろくに知らせもしないでおいて
さ。アメリカの下働きだから大した情報もないだろうけど、その実。でも金と人
の使い道くらいは公表する責務はあるね。それでいて、「国際社会に安定的な安
全保障環境をもたらすうえで、各国が保有する軍事力及び国防政策の透明性を高
め、相互の信頼関係を深めることにより、無用な軍備増強や不測の事態の発生と
その拡大を抑えることが重要であるとの考えから、防衛庁・自衛隊は、各国の防
衛当局者との対話・交流を深める努力をしています」だって。軍隊同士の信頼関
係を築くために市民の情報も売るってことかいな、「死の商人」の手先どもめ
が。
 一番おかしかったのは「外国から侵略された場合の態度」っていう質問。軍隊
がなけりゃだれも「正義の戦争」だってしかけてこないさ。せめて「侵略」され
ないようにするにはどうしたらいいかくらい聞いてほしいもんだ。
 これ以上、調査情報を流すと、防衛庁に「報告」しなきゃならなくなるからオ
シマイ。



 
  • 1998年     3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 1999年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
  • 2000年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

  • キーストーンメーリングリスト 目次