From: "加藤 毅" <kato@kokuminrengo.net>
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Subject: [keystone 2648] 厚木基地包囲について
Date: Sun, 30 Apr 2000 13:18:15 +0900
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====厚木基地「人間の鎖」で包囲を====

 4月21日、沖縄サミット・平和アピール県民大行動実行委員会が結成されまし
た。実行委員会は7月22日(沖縄サミットは7月21〜23日)に嘉手納基地を
「人間の鎖」で包囲する方針で、5月8日の実行委員会で正式決定すると伝えられ
ています。

 嘉手納基地包囲は、1987年6月(2万5千人で包囲)、1990年8月(2
万6千人で包囲)にも行われました。人口120万人の沖縄で、これだけ多くの人
々(50人に1人)が嘉手納基地に集まり、心を一つにして手をつなぐのは大変な
エネルギーです。この行動を成功させた労働組合・市民団体の連携と自信が、19
90年の大田知事の誕生につながりました。

 いま沖縄の人々は再び、「沖縄に米軍基地はいらない」と世界にアピールするた
め、嘉手納基地包囲へ行動を開始しました。それでは、本土の私たちは何をすべき
だろうか。もちろん、嘉手納基地包囲行動に参加するのも重要なことです。しかし
、サミット時で航空券の入手は容易ではなく、金と時間も考えると、本土から参加
できる人数は限られてきます。本土でもみんなが力をあわせて、米軍基地はいらな
いと世界にアピールする大きな行動を起こすことができないものだろうか。

 そんなことを感じていた時、4月26日付けの朝日新聞(神奈川版)に、下記の
ように「厚木基地 『人間の鎖』で包囲を 市民団体が七月に計画 サミット首脳
に訴え」という記事がのりました。「これだ!」と思いました。

 沖縄の嘉手納基地包囲だけでなく、首都圏でも厚木基地包囲で「米軍基地はいら
ない」とアピールすれば、世界に与える影響は大きなものとなります。沖縄の人々
にとっては他に代えがたい激励となります。本土における大衆運動に自信とエネル
ギーをもたらし、大きな転換点となるかもしれません。

 しかし、この朝日新聞の報道は正確なものではありませんでした。厚木基地爆音
防止期成同盟の鈴木委員長にたずねたところ、鈴木委員長が「厚木基地を包囲した
い」という「願い」を語ったのを、朝日新聞が「願い」とは書かず計画発表と書い
たとのことでした。どうしたら厚木基地包囲行動が実現できるか、みんなの力を一
つに結集していかなければならない時に、すでに計画が決まったものであるかのよ
うに報道されたことに、鈴木委員長は困惑していました。それにしても、労働組合
とも相談して、みんなの力で厚木基地包囲行動を実現したい、と鈴木委員長は語っ
てくれました。

 鈴木さんの「願い」はおそらく、労働組合、市民団体をはじめ、全国の心ある多
くの人々の「願い」ではないかと思います。さまざまな困難はあるでしょうが、み
んなが力をあわせれば実現できるはずです。神奈川の労働組合、市民団体、厚木基
地爆音防止期成同盟がいくらかの行き違いを乗り越え、共同して厚木基地包囲行動
を呼びかければ、関東の労働組合や市民団体はもちろん、全国の心ある多くの人々
が呼びかけに応えると思います。

 全国のみなさん、厚木基地包囲行動が具体的な計画となれば、全力をあげて参加
、協力しようではありませんか。

====朝日新聞(神奈川版)の記事(転載不可)====

厚木基地  「人間の鎖」で包囲を
市民団体が七月に計画  サミット首脳に訴え

 七月の九州・沖縄サミットで訪日する各国首脳に神奈川の基地問題をアピールし
ようと、厚木基地爆音防止期成同盟(爆同)など市民団体は二十五日、米海軍厚木
基地を「人間の鎖」で取り囲む計画を発表した。実現すれは厚木基地では一九八八
年以来、十二年ぶり。沖縄でも同じころ、嘉手納基地を取り囲む計画が持ち上がっ
ているという。厚木基地の騒音をめぐる住民運動は約四十年にわたる。組織の高齢
化に悩む市民団体は、若い人を巻き込む起爆剤にしたいと考えている。

 前回の人間の鎖は一九八八年七月だった。約二万人の市民が大和市と綾瀬市にま
たがる基地の周囲十三・六キロをフェンス沿いに取り囲んだ。当時、横須賀基地に
配備されていた米空母はミッドウエー。夜間発着訓練(NLP)の代替施設建設問
題で揺れた三宅島からも、反対派島民約三十人が駆けつけた。

 日本国憲法を改正しようとする動きや、新しい日米防衛協力に関する指針(ガイ
ドライン)関連法の成立などで、「反基地」をテーマに掲げる平和団体は押され気
味だ。爆同の鈴木保委員長は「若い人の姿が見えず、市民運動のパワーが弱まって
いる。基地のある暮らしに若者が慣れているのだろうか」。

 県内の市民団体はサミットに向けて、一人でも仲間を増やそうと催しを企画して
いる。三十日には横須賀市の市産業交流プラザで、原子力空母の横須賀母港化や横
須賀港の魚の異常について話し合う。五月十二日には横浜市神奈川区の県民センタ
ーで、沖縄の基地問題や横須賀、厚木基地の現状について意見交換をする予定だ。

 市民団体の計算では、最低でも大人一万三千人が手をつなげば基地をひとまわり
できるという。

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