Date: Sun, 19 Mar 2000 00:51:42 +0900
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Subject: [keystone 2477] 「教育改革国民会議」委員26名 
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「小渕内閣の最重要課題」の「国家100年の計」(首相)を「政治主導」で
「外野を気にせず自由に議論してもらう」(町村信孝・首相補佐官)「教育改革
国民会議」は「走りながら考え」「出たとこ勝負」の船出の感とのこと。
 憲法に則った教育基本法を気にせず、超法規的に好き勝手に「議論」するので
すから、いわば「同好会」みたいなもの。そんな自自公党の選挙運動もどきに公
金で広告を出すんですから、権力乱用の範ちゅうにも入るんではないかと。ここ
からどんな怪物が育つやら。

 2月中旬、総理と文部大臣連名の政府広告(内閣官房・文部省)で「教育改革
に関するあなたの意見」を募って、3月3日までに一般からの意見約3500件
集まったというのが唯一の「国民的関心」のよりどころ。その内容には一切こだ
わっていないところを見ると、数だけがほしかったのでしょう。
 衆院憲法調査会でもこの手をまねて、「国民的議論」の根拠としたいようで
す。5日の「学生とともに語る憲法調査会」への参加者には交通費なども「支
給」されるとのこと。国会への「憲法調査会」設置そのものを認めがたい私とし
ては、公費まで使ってのこれらの所作には承伏しかねるところ。

 なお、教育基本法については、民主も「多数党」と同臭らしく、17日、党教
育基本問題調査会(中野寛成会長)役員会で、教育基本法の見直しを含め、今後
1年間をかけて教育に関する基本政策を取りまとめる方針を決定。(朝日
00/03/18)

また、「歴史改竄勢力」が活躍する議会としてつとに有名な長崎県議会では、今
回もその名に恥じない武勇を誇りたかったようですが、市民の阻止活動の広がり
にうろたえ、ほえるしかすべがなかったようです。今一度良識に訴え再考を試み
てほしいと思います。
 1984年は、「国のために死んだ者に国が感謝を捧げるのは当然だ。さもな
くして誰が国のために命を捧げるか」(85年)という姿勢の中曽根康弘内閣の
もとで、藤波孝生官房長官の私的諮問機関「閣僚の靖国神社参拝問題に関する懇
談会」が発足(8月3日)した年。

【長崎新聞 2000年3月18日】より
 長崎県議会は、17日の定例会本会議で「教育基本法の改正について」の意見書
を賛成多数で可決。「時代の要請に則した教育基本理念の構築に着手されるよう
要望する」との趣旨で、議長が文案をまとめ、政府と国会に近く送付する。
 県議会事務局によると、県議会は「教育基本法の改正に関する意見書」を1984
年にも提出している。だが「全国議長会に照会したところ、最近では他の自治体
には例がない」(議会事務局)という。
 意見書案は、文教委員会(吉川豊委員長)が動議を提出。動議の趣旨では、現
行の教育基本法について「日本の教育の方向性を明確に示す必要がある」として
いるが、法改正そのものには触れていない。
 今回の意見書提出をめぐっては、連合長崎など労働団体や市民グループが「憲
法改悪を目指すもの」と反発。一方、文教委で「日本人らしさや愛国心・道徳心
を育てる教育を目指すことを明記すべき」として意見書提出を提案した自民でも
党内の一部に慎重論があり、最終的には表現をトーンダウン。
 本会議では、馬込彰議員(自民)が賛成討論。これに対し、森信也議員(改革
21)は「平和憲法の改悪を意図する行為ともとられかねない。全国のトップを
切る意見書提出は恥ずべき行為」と反対を訴えた。
採決では、自民のほか無所属クラブ、公明、つばき会も賛成し可決。
 

 21世紀の教育のあり方を検討する小渕恵三首相の私的諮問機関「教育改革国
民会議」の委員26人が15日決定。小渕内閣が「最重要課題」と掲げる教育改
革の論議がいよいよ始動。首相直属機関ができるのは、中曽根内閣が設置した臨
時教育審議会(臨教審、八四―八七年)以来十三年ぶり。
 首相は今月23日に江崎座長と会談し、今後の課題などについて意見交換する
予定。今月末に第1回会合を開き、教育基本法の改正も視野に入れて議論を進
め、1年後をめどに結論をまとめる。
 同日、教育改革国民会議の事務局となる内閣内政審議室の担当室発足。文部省
から出向した銭谷真美室長以下14人。文部省、厚生省などの官僚、日経連、P
HP総合研究所からもスタッフ起用。

【議論】
 首相「教育とは何ぞやという原点に立ち返って戦後教育を総点検するととも
に、現在の教育問題がなぜ起きているかについて、基本にさかのぼって議論して
いただきたい。教育基本法や学制といった法律や制度的な面についての議論もあ
りうる」(15日内閣記者会のインタビュー)
町村首相補佐官「右に向いていたり、左に向いてばかりの人に限ってお願いした
わけではない」「歴史的にさかのぼった議論を進める中で、中心テーマが見えて
くるのではないか」「(育改革国民会議と中教審の役割分担について)悩ましい
ところだ。どういう仕分けになるか現時点で明確に申し上げることはできない」
(同)

 文部省の中央教育審議会(文相の諮問機関)が三十四回、臨教審も四回、過去
に答申を出している。にもかかわらず、教育現場が改善されない点を考慮し、国
民会議では、「学校だけでなく、社会全体を変えていく議論をしていく」(首相
周辺)

 国民会議では、学級崩壊やいじめ、不登校といった教育現場が抱える様々な問
題への対応策に加え、長期的な教育改革の展望が議論される見通し。(読売)
 議論の基本的な方向は、教育の自由化、「結果の平等」から「機会の均等」へ
の転換をめざしたものとなることが予想される。(朝日)
 しかし、具体的なテーマについては首相と中曽根文相は一月末に連名で有識者
約百八十人に「教育百年の計についての考えを賜りたい」と手紙でテーマを募
集。この返答の中から考えているのが実情。
 「首相はボトムアップの議論を期待している」(中曽根文相)
「一国の宰相が内閣の最重要課題として教育問題に取り組む時に、テーマも決ま
らないのでは話にならない」(文相経験者)

【位置づけ】
 三年間で六年制中等学校、共通テスト、秋季入学など多くの提言を出した臨教
審は設置法に基づいた、いわば設置法で「教育基本法の精神にのっとり」論議す
る正式の審議機関。
 教育改革国民会議は、小渕首相の私的諮問機関。

【委員】
 委員の内訳は、学界から11人、自治体・教育界、経済・労働界、文化・言論
界が各4人、スポーツ・PTA団体などから3人。女性は曽野さんや石原多賀
子・金沢市教育長ら5人。中央教育審議会(文相の諮問機関)の委員4人と元中
教審・臨教審委員5人が含まれる。
会議には、公明党・太田昭宏幹事長代理、自由党の戸田邦司政調会長もオブザー
バーとして参加。

河合隼雄、沈寿官(陶芸家)、曽野綾子各氏は首相が強く推した人物。
小渕首相は今年に入ってから、各界の有識者150人以上を対象に、「21世紀
の日本の教育理念」と「公と私の関係」について意見を求める手紙を、中曽根弘
文文相と連名の手紙を郵送していた。26委員のうち18人は、この手紙に返事
を出した人。
首相は“ブッチホン”をかけまくったが「意中の人」何人かにはあっさり断ら
れ、消去法の人選。ノンフィクション作家の立花隆さん、女優の紺野美沙子さ
ん、京大教授の中西輝政(国際政治学)さん、ニュースキャスーの筑紫哲也さ
ん、評論家の竹村健一さん、建築家の安藤忠雄さん、芥川賞受賞者の平野啓一郎
さんらが固辞。

 このため、委員二十六人は、文部省が昨年十月末、首相官邸に提出した五十人
の名簿原案に「大半が入っている」(政府筋)結果となった。事実上文部省が
“常連”を人選。
 文部省の中教審の委員経験者(現職も含む)も九人含まれている。臨教審(委
員二十五人)が中教審経験者五人で発足したのに比べるとその比率が高い。「従
来の中教審の論議の枠を踏み出せないのではないか」(文相経験者)。
 国民会議の委員の平均年齢は、臨教審(五十九・六歳)よりやや高い六十・七
歳。「首相は当初、若い人で固めようという考えだったが、政党の推薦などを取
り込んでいったら(平均年齢が)上がってしまった」(文部省)。

 「文部省に対し首相がどれだけ指導力を発揮できるかが課題」(自民党文教関
係議員)
町村さん「(人選に当たっては)多忙を理由に辞退者も出た」(十五日の記者会
見)
「(首相は)教育改革を国民運動にまで高めるため、国民受けする人事にこだ
わった」(首相周辺)。
 石原多賀子金沢市教育長(中核市教育長連絡会長・政府教育課程審議会委員)
「国と地方の連関を図りながら、二十一世紀の子供たちの教育をどうするのかを
真剣に議論していきたい」
「候補の女性は評論家や作家が多かった。現場を知っている女性もメンバーに加
えた方がバランスが良いと助言した」(森喜朗自民党幹事長)
(毎日・読売・北國新聞00/03/16)

◇教育改革国民会議メンバー◇
 (氏名、年齢、職業などの順。◎は座長)
▽浅利 慶太66 劇団四季代表・元中教審委員
▽石原多賀子53 金沢市教育長・前中教審委員
▽今井佐知子41 山口県PTA連合会長・会社役員
▽上島 一泰39 日本青年会議所会頭(委員最年少)
▽牛尾 治朗69 ウシオ電機会長・前経済同友会代表幹事
▽江崎玲於奈75◎茨城県科学技術振興財団理事長・前中教審委員
▽大宅 映子59 ジャーナリスト・評論家(著書「どう輝いて生きるか」)
▽梶田 叡一58 京都ノートルダム女子大学長(著書「真の個性教育とは」)
▽勝田吉太郎71 鈴鹿国際大学長(著書「知識人と自由」)
▽金子 郁容51 慶大教授・慶応義塾幼稚舎長
▽河合 隼雄71 国際日本文化研究センター所長・「21世紀日本の構想」懇
談会の座長・中教審委員
▽河上 亮一56 埼玉県川越市立城南中教諭・「プロ教師の会」主宰(著書
「学校崩壊」)
▽木村  孟62 学位授与機構長・前東工大学長
▽草野 忠義56 連合副会長・元中教審委員
▽グレゴリー・クラーク63 多摩大学長・元オーストラリア外交官
▽黒田 玲子52 東京大教授(著書「生命世界の非対称性」)
▽河野 俊二72 東京海上火災保険会長・日経連副会長
▽曾野 綾子68 日本財団会長・作家・元臨教審委員
▽田中 成明58 京都大教授・渋谷教育学園理事長(著書「法理学講義」)
▽田村 哲夫64 渋谷教育学園幕張中・高校長、理事長・中教審委員
▽沈  寿官73 薩摩焼宗家第14代・韓国名誉総領事
▽浜田  広66 リコー会長・日経連副会長
▽藤田 英典55 東京大教授(著書「教育改革」)
▽森  隆夫68 お茶の水女子大名誉教授・中教審委員
▽山折 哲雄68 京都造形芸術大大学院教授・前中教審委員
▽山下 泰裕42 東海大教授・ロス五輪柔道金メダリスト

(朝日・毎日・読売・産経・北國新聞00/03/16)

臨時教育審議会は1984年8月に中曽根内閣総理大臣(当時)の諮問機関とし
て発足。87年の最終答申で「教育改革の必要性」を提言
その後引き続き、教育職員養成審議会、教育課程審議会、大学審議会、保健体育
審議会、中央教育審議会、生涯学習審議会、学術審議会、教科用図書検定調査審
議会などの答申で「教育改革」が進めら、文部省では97年に策定された「教育
改革プログラム」(改訂3回)のスケジュールにそって「心の教育」「個性を伸
ばす教育」「自主性を尊重する学校づくり」「大学改革」などを推進。

 臨時教育審議会の提言の経緯(読売3月16日)
▽1985年6月(第1次答申)
個性重視の理念を揚げる・6年生中学(現中高一貫校)・共通テスト(現セン
ター試験)
▽1986年4月(第2次答申)
教育の地方分権・規制緩和の推進。教員の初任者研修制度(現洋上研修・長期研
修)
▽1987年4月(第3次答申)
生涯学習の理念を揚げる。通学区の緩和(2000年度から一部地域で)
▽1987年8月(第4次答申)
秋季入学を将来目標に。(移行に伴う膨大な財政問題から棚上げ)

<参考>
臨教審答申での「日の丸」「君が代」(田中伸尚著「日の丸・君が代の戦後史」
より)

85年8月28日 文部省が、高石邦夫初等中等教育局長名で入学式卒業式に掲
揚・斉唱の「徹底通知(改善指導文書)「入学式及び卒業式において、国旗の掲
揚や国歌の斉唱を行わない学校があるので、その適切な取り扱いについて徹底す
ること」
高石局長「国旗・国歌の問題は、すでに20年以上も前に学習指導要領の上では
決着がついている。それが現場に定着したかどうかは別で、定着させるべきもの
を指導するだけのことだ。『戦後』が長すぎる。日本国の教育として国旗・国歌
の問題をきちんとしてほしいというのが世論の動向ではないのか」

87年4月の臨教審答申(第3次)では「人間関係の基礎として社交能力が体得
されなければならない。例えば、海外にあっては、その国の国旗・国歌等に対し
て敬意を払うなど国際的に常識とされている基本的マナーを身につけ・・・子ど
ものしつけに対する家庭、学校における配慮が必要」と、国旗・国歌は「生涯学
習の課題」として取り扱われたものが、
7月1日、塩川正十郎文相が、臨教審に顔を出し、「国旗・国歌をもっと重視す
る必要があるので、ご検討いただきたい」と「圧力」

8月の臨教審の最終答申(第4次)では「日本人として、国を愛する心を持つと
ともに・・・広い国際的、人類的視野の中で人格形成を目指すという基本に立つ
必要がある。これに関して、国旗・国歌のもつ意味を理解し尊重する心を養うこ
とが重要」となる

12月8日、文部省が参院決算委員会で答弁「君が代という歌詞の内容が、天皇
陛下を象徴として日本国民あるいは日本国家がとわに反映していくようにという
ふうなことを願った趣旨のことば。そういうふうな意味であると少なくとも教え
る必要がある」(西崎晴久初等中等局長)
12月24日 臨教審答申を受け、教育課程審議会答申で、掲揚と斉唱の明確化
を求める

そして89年(1月7日 昭和天皇死去)
2月10日 新学習指導要領に「国旗」「国歌」を義務化「入学式や卒業式など
においては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するもの
とする」(3月15日告示)。道徳の徹底、歴史上の人物に日露戦争の「英雄」
東郷平八郎(小学6年歴史学習)登場など。「特別活動」のみ前倒しで90年4
月実施(本来小学校92年度告示)

「(指導するものとする)とはほとんど例外なくやってもらう、という意味だ」
「(根拠は)総理府調査でも国旗、国歌として国民の間に定着している」「(教
師が指導しない場合は)指導要領違反になる。校長が職務命令を出し、違反すれ
ば処分」「入学式と卒業式は必ずやってもらう。学校の裁量は一切認めない。そ
の他は適切に取り組んでもらえば結構」「毎日日の丸を掲揚し、君が代を流せと
いうことだ」(文部省担当官報道陣インタビュー)

<付録>産経00/03/15
 千葉県選出の国会議員や県議、市町村議が「教科書採択問題」で超党派の議員
連盟を発足する。
法律で採択権者と定められている市町村教育委員会の権限は全国的に形骸してい
るとして、その不明朗な実体を正そうと各地の議会で教育委員会を追求してきた
が、教委側は「採択は適性に行われている」との答弁をくり返しているため、市
議や町議が中心となって、国会議員、県議を巻き込んだ超党派の教科書議連を発
足させ、結集して行動することを決めた。
国会議員は、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」のメンバー、江口
一雄、森英介両衆院議員らが10人余が参加を表明。県議も花沢三郎・自民党県
連政調会長らが名を連ねている。
呼びかけ人の一人、宍戸清蔵・千葉市議「子どもたちに正しい歴史教科書を手渡
すという一点で、さまざまな議員が集まりつつある。この動きが他の都道府県に
も広がってほしい」18日午後、西尾幹二さんらの講演会を開き、同時に教科書
議連の発足集会を行う。



 
  • 1998年     3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
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  • 2000年     1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

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