Date: Tue,  7 Mar 2000 01:13:54 +0900
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米軍機パンクで青森空港一時閉鎖

  青森市の青森空港で二日午前十一時すぎ、離陸しようとした米軍厚木基地
所属の小型輸送機の右翼下にある車輪のタイヤがパンクして立ち往生し、滑走
路が約四時間半以上にわたって閉鎖。この影響で同空港発着の五便が欠航する
などダイヤに大幅に乱れ。
 輸送機は、二月十五−二十九日に陸自弘前の駐屯地や演習場で行われた日米
共同演習(陸自約600人、米軍約450人参加)に参加した在日米陸軍兵士
ら七人を乗せ、神奈川県の厚木基地に向かう予定だった。兵士にけがはなかっ
た。

 パンクしたのは、在日米陸軍第七八航空隊の厚木基地所属で、人員搬送など
を行う小型輸送機「UC−35」(全長約十五メートル、全幅約十六メート
ル)。
 二日午前十一時すぎに離陸を開始した同機は、離陸直前に右側の後輪タイヤ
がパンク。急ブレーキをかけたところ、左側の後輪もパンク。

 県空港管理事務所は午前十一時三十三分に滑走路を閉鎖。機体をけん引して
移動させようとしたが、右翼下の車輪のホイールが一部削れたためけん引でき
ず、自動車用ジャッキで車輪を持ち上げようしたが機体が重く失敗。青森中央
消防署へエアジャッキ付き工作車の出動を要請。消防のバルーンを膨らませる
方式のエアージャッキで車輪を浮かせ、コンテナ輸送用の台車二台とけん引車
でようやく滑走路外に移動。滑走路の閉鎖は同日午後四時二分に解除。
この影響で東京行き二便、名古屋行き二便など計五便が欠航、東京発青森行き
の二便が函館、三沢に到着地を変更したほか、その他の便も大幅に遅れた。

 輸送機は、厚木基地から部品などを取り寄せ修理する予定。

米軍側は先月一日、日米地位協定に基づき二月七日から三月四日まで、青森空
港の使用を県側へ伝えていた。(県港湾空港課)
米軍は先月10回、今月2回(今回の事故を含む)青森空港を使用。

日米共同演習の指令官で兵士の輸送を計画したチャート・シュナイダー少佐は
会見で、パンクの原因は不明と答え、「空港職員や消防と協力して(輸送機
を)滑走路から運び出すのに最善を尽くした。大惨事を免れ、けが人もなく幸
いだった」

 一方、空港の航空会社窓口には、欠航便のチケットを払い戻す客が列をつく
り、ロビーでは多くの乗客が復旧を待ち続けた。
(東奥日報・朝日00/03/03)

 三沢の航空祭ではUC−35を見かけないということですが、ぼろいのか、
デリケートなのか、手間暇のかかる事故だったようです。そのたびに自治体で
は何かしらの動員をかけられます。植民地なら米軍の命令に従うのは当たり前
のことですが。
 青森空港は民間空港ですが、事実上は軍民共用空港。民間人には不便な場所
でも、演習場からは三沢空港より青森空港が近いのです。これは青森空港に
限ったことではなく、花巻空港(岩手)には地位協定に基づく「通常の離着
陸」が年間60回にも及んだこともあります。住民が何もいわないのでつけあ
がって安易に使っているというところもあります。今回の石垣空港の強行使用
もあえて必要なかったものです。

 秋田空港で米軍機を見かけないのは共同演習場がないからです。演習場のあ
る自治体の地方空港は同様な使い方がされているのではないかと思います。空
港を作るというと費用対効果も考えずにこぞって賛成しますが、日米軍事同盟
で全土が軍事基地化可能なのですから、住民の安全を守るつもりがあるなら、
演習場を撤去させてから作るのが順序です。秋田県も大館能代空港が新設され
たおかげで、三沢基地から米軍機が様子をうかがいにやってきているようです
のでこれから監視が怠れません。

 民間の利用を増やすことが大事だといいますが、仙台空港も滑走路を3千M
に延長したものの、それを使ったのは2年間にチャーター便1機だけというの
が現状です。にもかかわらず、また416億円(県は約200億円)のつまら
ない投資をするとのこと。また民間機の利用が増えたところで軍隊が遠慮する
ことなどありえません。司令官のコメントをみても民間空港を軍用機が使うの
を当然のことのように考えています。「けががなくてよかった」という問題で
はなく、主権に関わることです。

 しかし自治体としては軍隊は赤字空港の維持費をまかなうには上等の客で
す。米軍から支払われますが、日本政府がその分を米軍へ渡すのですから、考
えようによっては、納めた税金がささやかながら戻ってくるようなもので、こ
こら辺の「解釈」が何とも言えないところです。「盗人にも三分の理」程度の
ものですが。

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石垣空港の使用見送り

 在沖米海兵隊普天間基地所属の攻撃ヘリコプター四機と空中給油機が先月1
5日に続き、フィリピンとの合同演習の帰途の2日午後、給油目的で石垣空港
に再飛来する計画を立てていた問題で、在沖米海兵隊基地司令部、在沖米総領
事館は1日午後、県に対し、電話で「2日には石垣空港を使用しない」と伝え
た。在沖海兵隊報道部は琉球新報社の取材に対し、強襲揚陸艦「ベローウッ
ド」(満載排水量39、967トン)でヘリを運ぶと回答。再飛来を中止した
理由について、「運用上の考慮による。ヘリを搬送する強襲揚陸艦が使用可能
だった」と説明。

 同報道部は「飛行ルートを計画する際、日本の隣人に与える影響と運用の必
要性のバランスが取れるよう努力する。必要性があった場合、ほかの民間空域
を使うこともある。こうしたケースが増えるなら、着陸前に日本政府に知ら
せ、空港への影響を最小限にする努力をする」と述べ、県内の民間空港使用は
今後もあり得るとの見解を示した。

 米海兵隊は、先月の飛来について、石垣近海にベローウッドなど揚陸艦が展
開しておらず、ヘリ輸送に利用できなかったとしている。
(琉球新報00/03/02)
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 また、厚木基地で28日、3万2000リットルの燃料漏れがあったとのこ
とですが、Stars &Stripes(Saturday, March 4, 2000)によると、三沢基地
でも3月2日非常用発電機エンジン用の軽油タンクバルブから油が流失。量は
不明。ろくなに調査もしないくせに米軍は「きっと住民の飲み水への影響は
ないだろう」と。ささいなことで「通知」されないのか、日常茶判のことで記
事にもならないのかは分かりませんが、日本語の報道は見かけませんでした。

"We don't know at this point how much flowed off-base. An
investigation will determine that. We believe it was a
minimal amount," said Lt. Col. Timothy P. Gaffney, 35th
Civil Engineering Squadron commander.

"Tests will determine the concentration of petroleum
compounds in the water to establish a baseline, and to
determine background levels of petroleum already in the
water," he said.

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佐世保基地(長崎県)を母港とする強襲揚陸艦ベローウッドなどの揚陸艦部隊
は、インドネシアへ、横須賀を母港とする空母インディペンデンス(1998年9
月末に退役、ニミッツと交代)は、ペルシャ湾に、嘉手納基地所属の空中給油
機や青森・三沢基地および沖縄・嘉手納基地所属のF15戦闘機は、イラク上
空に設けられた「飛行禁止区域」の監視作戦(サザン・ウォッチ作戦)やトル
コに展開するイラク北部空域の監視行動(ノーザン・ウォッチ作戦)へと、日
本に駐留する米軍の部隊、艦船は「その時々の必要に応じて」自由に移動し、
展開しています。

イラクへの「監視軍」は、対レーダー・ミサイルHARMなどを使って敵の防
空システムを制圧し、太平洋軍の「責任地域」だけではなく、世界中どこへで
も出動する任務をもっていて、三沢基地から派遣されたF16(96年から
「事前通告」だけで参加)はイラク基地に向けてミサイル攻撃(空対地高速対
レーダー・ミサイル)。
そのために異機種間戦闘訓練(三沢)、各地の低空飛行訓練、空母の中東派遣
準備にともなう、岩国、横田、厚木、三沢などでの空母艦載機によるNLP
(夜間離着陸訓練)などを強行しています。

イラクへの作戦は米国、欧州、在日米軍から交代で派遣されますが、米国の同
盟国の中で、海外出撃を任務とする空母戦闘群を常駐させているのは日本だ
け。
日本政府は海外に遠征する米軍部隊に百三十二の基地(共用も含む)を提供。

なお軍事関係者によると、
10個のAEF( アメリカ海外派遣軍=American Expeditionary Force)が本
土を中心に編成され、15ヶ月交替で2個派遣(1AEFの半分づつ)される
が、海外在住の航空団からの参加がどういう位置づけになっているのかは不
明。三沢の270人はAEFのNO.5,6に分かれて参加、8機のF16CJ
はNO.5のサザン・ウオッチ所属。6月から行く14FSの8機はAEの
NO.7所属(サザン・ウオッチ)。偶数のAEFはトルコやイタリアからノー
ザン・ウオッチやバルカン半島を監視。奇数はサウジアラビアのプリンスサル
タン航空基地からサザン・ウオッチに出掛ける。嘉手納の450人もNO.5と
6にわかれると思われる。
とのこと。
 

イラク監視へ、F15戦闘機が出発

 米軍嘉手納基地の第一八航空団・第四四戦闘機中隊所属のF15戦闘機十二
機が三日午前九時すぎ、イラク上空に設定された飛行禁止空域を監視する「サ
ザン・ウオッチ作戦」に参加するため、サウジアラビアに向け、出発。
 任務は約九十日間。米空軍は機動力向上やパイロットの練度を高める「航空
遠征軍構想」を創設している。嘉手納基地が同遠征軍の主要な構成単位とし
て、同作戦に従事するのは初めて。
 嘉手納のF15戦闘機はこれまでもサザン・ウオッチ作戦を支援するため、
中東に派遣。今回はパイロットのほか、整備などの支援要員は約四百五十人。
 この日、嘉手納基地を飛び立ったのはF15戦闘機十二機で、いったんシン
ガポールに立ち寄り、途中でKC10空中給油機から補給を受ける。
 同部隊のコクラン大佐「われわれの任務は国連決議を支援するためだ」
七日には兵たん部隊や支援軍などを含め、約四百三十人が嘉手納基地を出発す
る。

一方、在日米軍からは三沢基地(青森県)から先月二十九日、第三五戦闘航空
団所属のF16戦闘機八機と要員約二百七十人が中東に出発。約三カ月間任務
に就く。
(沖縄タイムス00/03/03)
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