弔辞
  世界屈指のカルト教団、ものみの塔聖書冊子協会の偽りの教えに導かれ、輸血拒否の犠牲となられたみなさん。今日、この日にも世界のどこかで幾人ものエホバの証人がみなさんと同じ蓮命に遭い、天に召されています。
  1876年、チャールズ・ラッセルによっで創られたものみの塔が、輸血拒否が聖書の教えであると主張し姶めたのは1952年ごろからのことでした。以来、多ぐのエホバの証人がこの教えの犠牲となり、この教えは今も世界中で数千万人の家族などエホバの証人の隣人たちを苦しめ続けています。             「目ざめよ!」1994年5月22日号の表紙には泄界中の子どもたちの笑顔が並んでいました。でも、今,この子どもたちはこの世にはいません。輸血を拒否せずに生きていれば今は立派な青年となられていたことでしょう。   
  その一人、当時16歳だった米国人の少年は「輸血はエホバとの良い取引ではありません。エホバに逆らって、生きられたとしても、エホバに逆らったために復活はできない。地上の楽園で永遠に生きられないのは、利口なやり方ではありません」と頑なに輸血拒否を貫いて、天に召されました。
  それより先、1985年6月には神奈川県川崎市で当時10歳だった少年がダンプカーにはねられる事故に遭い、近くの救急病院に運び込まれ、輸血手術をしようとしたところ、エホバの証んである母親が拒否し、少年が「生きたい」と必死に訴えたにもかかわらず、死なせてしまった悲劇が起こっています。こうした悲劇はいまも世界中のどこかで毎日のように繰り返されています。
  私たちはものみの塔聖書冊子協会統治体に対して、神の愛に背く、非人道的な生命倫理に反ずる輸血拒否の教義を速やかに完全徹回し、その罪を認め、輪血拒否の犠牲となったみなさん、みなさんを誰よりも愛されたご家挨、友人に心から謝罪することを強く求め続けます。
  みなさんは善良で、誠実で、人一倍神に愛されたいと願い、誠実に生きた生涯でした。ものみの塔の誤った聖書理解によって魂を奪われ、人権を奪われ、輸血拒否の教えによって命をも奪われたみなさんの生涯は、聖書の本当の教えとは何か、真理とは何かを私たちクリスチヤンに問いかけるものでした。
  私たちはみなさんに聖書本来の教えである神の愛、イエス・キリストの十字架の愛を伝えられなかったことが悔やまれてなりません。そして聖書の本当の教えであるイエス・キリストの十字架の福音をひとりでも多くのエホバの証人にのべ伝えることでみなさんの犠牲に報いたいと思います。
  どうか誤った人の教えのない神の国、天国で安らかにお眠りください。
                             2003年11月9日  
    第19回エホバの証人被害者全国集会・第13回輸血拒否死亡者追悼式典
                             参加者代表 林 俊宏

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