全国集会に寄せて

林俊宏


 今年、9月に父が亡くなりました。エホバの証人だった私の元妻が引き取り、離別した孫娘たちとは会えずじまいでした。かけがえのない人生の中でこうした心の絆を失う苦しみ、悲しみは体験した者にしか分からないかなり深いものです。元妻がエホバの証人と出会った30年前から私自身の『エホバの証人の悲劇』は様々な形で絶えることなく続いています。先日も私の読者だという元エホバの証人から手紙が届きました。老後の資金、数百万円を献金させられたので取り戻せないかという相談でした。
 かつてものみの塔の戒律を守れないで苦しみ自殺したエホバの証人の友人は、カルトのない天国でやっと魂の平安を得られたことでしょうと手紙を書いてきました。今日も世界中のどこかで3人の人が輸血拒否の教義の犠牲となり、命を奪われています。人間にとってかけがえのないものを偽りの教えで奪い続ける者には真理や救いを語る資格はないのです。この集会によって一人でも多くの方にカルトの問題への理解を深めていただき、世界屈指のカルト集団ものみの塔を初め多くのカルト教団に苦しめられておられる方の手助けをしていただけることを願ってます。集会のために多くの労を取っておられた方に主の栄光がありますようお祈りしています。
 最近、ものみの塔の動向について二世から見解が寄せられました。家族などに注意を喚起してください。@多額の献金を勧誘しております。「ものみの塔」11/15号で貴金属、不動産、株券、遺言などの多額の献金を求めています。A家族など反対者への対応の強化があります。B不活発な者・離脱者への再勧誘があります。Aは顕著になってます。地域大会で確認されているだけでも4件、経験談が発表されていて、未信者の夫と離婚訴訟になった際、親権と養育権を獲得すべき注力するよう、また、昨今の未信者は背教者、反対者と連携しているため、ベテルの法曹部門の指示を仰いで注意深く行動するようにとの通達が「王国宣教」などで出されています。以前から変わらないスタンスですが、女性信者が訴訟に勝ち、子どもを取るのはもちろん、財産分与、養育費、慰謝料を確実にとれるよう長老と協同し、首尾良く勝訴したときには清貧な生活をし、訴訟で得た金は協会への寄付として吸い上げる様が見て取れます。Bについては、不活発な者を援助するとして必ず巡回訪問の時間を設け、再び引き戻す見解にしています。多額の献金では最近では一般信者が読む出班物では変わらず寄付を募っていますが、各長老に送られた通信では必ずしも寄付の必要性を強調していません。


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