声明:捜査機関は最高裁判決の意味を重く受け止め、直ちにあらゆる GPS 捜査を中止することを強く求めます

JCA-NETは下記の声明に賛同しました。

捜査機関は最高裁判決の意味を重く受け止め、直ちにあらゆる GPS 捜査を中止することを強く求めます

2019 年 5 月 28 日

呼びかけ団体(順不同)
共謀罪 NO !実行委員会 / 秘密保護法」廃止へ!実行委員会 / 許すな!憲法改悪・市民
連絡会 / ピースボート / 平和フォーラム / 日本消費者連盟 / 国際環境 NGO グリーンピース
・ジャパン / 秘密保護法対策弁護団 / 共謀罪対策弁護団 / 共通番号いらないネット / 日本国
民救援会 / 平和を実現するキリスト者ネット / 平和をつくり出す宗教者ネット

2017 年 3 月 15 日、最高裁大法廷は裁判所の令状をとらず捜査対象の車に
GPS (衛星利用測位システム) 端末を取り付ける捜査手法について 、 「対象
車両及びその使用者の所在と移動状況を逐一把握することを可能にし、個人の
行動を継続的、網羅的に把握することを必然的に伴うことから、個人のプライ
バシーを侵害し得る」として、憲法が保障するプライパシー権に反し違法だと
する判決をだしました。これは、捜査当局が自らの判断で自由におこなってき
た捜査手法を厳しく批判するものです。 車に GPS をとりつける捜査は、個人
の行動を継続的に追跡することで市民の日常生活を把握できます。このような
恐るべきプライバシーの侵害がいままで続けられてきたのです。最高裁判決は
それにストップをかける画期的判決です。私たちは最高裁判決を踏まえ、以下
に述べるように捜査機関による、あらゆる GPS 捜査を中止することを強く求
めます。

さらに最高裁判決が立法府に、 GPS 捜査について「実施可能期間の限定、第
三者の立ち合い、事後通知等」の様々な検討を求めていますが、それにとどま
らず捜査の透明性を確保し、市民のプライバシーを守るために 第三者機関の
設置を含め広範な議論や検討することを要請していきたいと考えます。

1、警察庁は、裁判所の令状をとらず車に GPS 装置を取りつける捜査手法が違
法であることを公表し、全国の警察に通達を出すことを求めます。最高裁判決
を無視し 、 いまだに GPS 捜査を続けていることが明らかになりました。

三重県警は、最高裁判決後直後の 4 月頃、裁判所の令状をとらずに容疑者の
車両にGPS 装置を取り付け、捜査していたことを 12 月になって公表しました。
発表が GPS捜査から約 8 ヶ月後であったことを考えると、違法捜査が判明し
てからその隠蔽をはかったが、それができず公表に踏み切ったと考えられます。
全国の警察でも同様な捜査がおこなわれている可能性があります。

2 、捜査機関は、違憲の疑いの強い携帯 GPS を利用した位置情報の取得を直
ちに中止することを求めます。現在、裁判所から検証令状をとり、携帯 GPS
捜査ができるよ-1-うになっています。しかし、携帯電話は日常的に所持する
など身の近くにおいていることから 365 日、 24 時間位置情報の取得が可能
になり、更にプライバシーの侵害性は高く違憲の疑いがあります。

本年 6 月には、捜査機関の施設で盗聴が本格的にできるようになりますが、
この盗聴捜査と携帯 GPS 捜査が同時に行われるようになれば 、 携帯 GPS 捜
査による 「 いつ 、どこにいたか」だけではなく 、 「いつ、どこで、誰と
話していたか」まで捜査が可能になり、これでは日常生活がすべて把握されて
しまいます。 最高裁判決の重要な点は 、 「 GPS 捜査は「検証」では捉えき
れない性質を有する」と検証令状による位置情報取得を問題であると示してい
ることです。そもそも「検証」とは本来、事実発見のために場所 、 物 、 人
の身体などの状況を一回とか短期的に調べる処分であるはずです 。検証令状
は 、 継続的 、 網羅的に位置情報を取得する携帯 GPS 捜査にはなじみませ
ん 。しかも、検証令状による携帯 GPS での位置情報の取得は、国会での議論
による法律の制定にもとづくものではなく、 2011 年総務省の「電気通信事業
における個人情報保護に関するガイドライン」の改正によって可能と なった
ものです。

3 , 捜査機関は直ちに捜査関係事項照会による位置情報の取得を中止すること
を求めます。捜査機関は位置情報を取得するために、裁判所の令状を必要とし
ない「捜査関係事項照会」を利用していることも明らかになっています。報道
によれば、最高裁判決の結果、捜査機関が大手携帯通信事業者から位置情報を
入手する際、令状を要求されるため、捜査関係事項照会でスマートフォンゲー
ムの運営会社から位置情報を取得しているとされています。違法行為を取り締
まる捜査機関が違法な捜査手法をおこなうなどあってはならないことです。

以上、 GPS 捜査は著しくプライバシーを侵害することから、捜査機関が最高
裁判決の意味を重く受け止め、直ちにあらゆる GPS 捜査を中止することを強
く求めます。

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