JCAの会員向けのメーリングリストから引用 (このメーリングリストはJCA会員向けのメーリングリストです。入会 には入会案内の部分をご覧になってください)。 ------------------------------------------------------------------- From: mtachiba@jca.or.jp (TACHIBANA Masahiko) Subject: [jca-announce 50] Un-ei Iinkai Houkoku 2 - Interdoc Kanren こんにちは、橘です。 (中略) 去る11月27日から12月2日まで、タイの首都バンコクで開催された "NGO Documentation and E-mail Networking Workshop" (主催 interdoc/ DAGA)に、小倉忠行、橘雅彦の2名が JCA 代表として出席してきました。 その簡単な報告をしたいと思います。 Interdoc というのは、非政府組織 NGO の文書類の提供 documentation と いうことに関心をもつグループや個人の国際的な集まりで、今回はそのア ジア太平洋地域支部といえる Interdoc-AsPac が企画したものでした。こ うした集まりは、3年前にマニラ、2年前にクアラ・ルンプールで開かれ ております。3年前の会合には、アジア太平洋資料センターから参加して いますが、日本からの参加者はそれ以来とのことでした。もちろん、JCA として Interdoc の集まりに出るのは初めての経験でした。 documentation をする NGO というと、外国では Resource Center、日本で は資料センターという名前で活動しているところが多いと思いますが、図書 だけでなく、いろんな NGO のニュースレターや、ニュースクリップ、写真、 ビデオ、情報ファイルなど、あらゆる形で、社会問題の資料を提供するとこ ろと定義できるでしょう。そうした NGO を「情報プロバイダ」という呼び 方をすることもあります。一方、BBS などの形で電子化した情報をやりと りするための仕事をしている NGO は「ネットワークプロバイダ」という位 置づけになります。 今回のワークショップは、情報プロバイダの持っている情報をより広く 人々に使ってもらい、NGO 活動を強化していくためにはどうしたらよいか、 そのためにネットワークプロバイダとの共同作業で何ができるか、という ようなことを話し合い、決める会議でした。 情報プロバイダ側の中心的存在が DAGA (Documentation of Action Groups in Asia) で、香港に拠点をおき、アジア地域の軍事問題、人権問題、労働 問題、環境問題、都市と農村の新しい関係を模索する運動など、幅広い分 野にわたって資料の収集、ニュースレターや図書の刊行などを行っていま す。今回のワークショップの運営全般と、資金調達などにあたった NGO で、interdoc というネットワークのひとつの拠点というべき存在です。 このほかにも、Asian Moniter Resource Center のような、香港に拠点を 置き、アジア全体を視野に入れた情報収集と発信をしている NGO や、韓国、 フィリピン、インドネシア、ネパール、インド、パキスタン、スリランカ などの国ぐにで、国内 NGO の資料センターとして活動している情報プロ バイダが約20グループ参加しました。 一方、ネットワークプロバイダとしては、アジア地域で、NGO 間のネット ワーキングを指向している7つの BBS と、世界的な NGO のための電子 ネットワークである APC Networks の3つのノードが参加しました。 名前を挙げると以下の通りです。 アジア地域のネットワークプロバイダ  インド    IndiaLink  スリランカ  Lanka Net  インドネシア NusaNet  マレーシア  Pactok Malaysia  カンボジア  Open Forum  フィリピン  E-mail Center  日本     JCA APC ノード  エクアドル  Ecuanex  南アフリカ  SANGO-Net(WorkNet)  UK      GreenNet 効果的な情報交換と広報のやり方を模索しました。その結果、電子会議室 の共有、データベースソフトの充実、データベースの公開ツールとしての WWW、それらをパッケージした CD-ROM の配布、など具体的なプロジェク トがいっぱい提案されました。それらを少しずつ具体化させるのが今後の 課題です。 情報プロバイダ型の NFO の間での共通の課題は、せっかく苦労してデー タベースを作っても、それが地域の NGO 活動になかなか生かされないケ ースが多いということです。ニュースレターを作って配布するなどの努力 はどこも払っていますが、そういうニュースレターを受け取る人から先に、 ネットワーキングがひろがっていきにくい。そんな悩みには共通する点が 多いようです。そこを打開していく手段として、電子ネットワークに対す る期待はかなり大きいものがあると感じました。 とくに、WWW は、NGO の情報を一般に浸透していく、あるいは単に宣伝効 果という意味においても、これを効果的に使っていくことができるのでは ないか、という意味で注目を集めていました。何しろ、ワークショップの 最終日には、小倉さんが持っていったノートパソコンで、決定した事項を まとめてどんどん HTML 化し、CD-ROM のイメージクリップの中から地球 の写真を貼り付けたりして、簡単な interdoc workshop のホームページ を会議の進行中に作ってしまいました。このデモンストレーションは、た いへん効果的というか、関心を呼び起こすのに十分だったと思います。 ただし、アジアの国々では、まだインターネットの利用が大企業や大学の 中に限られているところも多く、今すぐにこれで何かを始めるという風に はならないのですけれども。 いっぽう、従来からのネットワークのツールである電子メールや電子会議 室は、おなじ課題に関心を持つ人同志が、ノイズに悩まされることなく互 いに情報をやりとりでき、また WWW と違って、狭い意味でのインターネッ トでなく、電子メールの届くところでなら、つまり fidonet などを含む 広い意味でのインターネットの上ですぐに実現できるので、これをもっと 生かしていこう、ということになり、早急に具体化するプロジェクトとし てスタートすることになりました。 アジアの中での共通の課題として挙がったものは、 APEC (アジア太平洋経済協力機構)... asia-apec エネルギー(ダム、原子力など)... asia-energy 漁業 ... asia-fishery 女性 ... asia-women 労働者(労働運動と移民労働者問題)... asia-workers の5つで、それぞれ後ろに付した名前を持つ専用のメーリングリストを作 り、それぞれのネットワークにメールとして配信し、ネットワークによっ てはこれを電子会議室に転載して共有するという計画になっています。 実は、この電子会議室共有の計画は11月はじめにブラジルのリオデジャ ネイロでおこなわれた APC Network のミーティングに JCA から印鑰(い んやく)智哉、浜田忠久両名がオブザーバ参加したとき、フィリピンの Email Center とインドの IndiaLink の二つのネットワークとの間で話し 合っていたことでもありました。それと、多くの documentation center や BBS との共同作業として、さらに現実化に向けて一歩を踏み出したと いうところです。 これらのメーリングリストを用いた電子会議室について、具体的な運用 開始日程や参加の方法などについては、関係者間で調整中ですが、決ま り次第またお知らせしたいと思います。また、こうした電子会議の内容 に日本からの寄与をしていくには、関心を持って読んで下さる人、情報 を提供できる NGO や個人、の両方の存在が欠かせません。JCA として も、少しずつコンタクトをとりつつあるところですが、ご関心のある方 にこの計画のことをお伝え下さるとありがたいと思います。 また、その際には日本語から英語へ、逆に英語から日本語への翻訳など より情報の流通がスムースになるためのサービスがある方がよいと思い ますが、現実にこれを実施していくには人手も資金も足りず、難しい面 があります。どなたか名案をお持ちの方はいらっしゃらないでしょうか? これ以外の点についても、ご意見やご質問がありましたら、ぜひお寄せ 下さると幸いです。 まだ書き切れていないいろんなことをまとめて、順次報告していきたいと 思いますが、今日はこのぐらいで。