フォーラム平和・人権・環境

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最終更新: 6週 3日前

6万人が「9条改憲NO!」 5.3憲法集会開かれる

2018/05/03(木) 14:04
     心配された雨もあがった5月3日の憲法記念日、東京・江東区の東京臨海広域防災公園は安倍首相や自民党が企てる憲法改憲に反対する6万人の人々で埋まりました。
2015年以来、大きな枠組みで開催されてきた「5.3憲法集会」。昨年秋以来全国で展開されてきた、安倍政権下での9条改悪に反対する署名が1350万人を超えたことが発表されるなど、平和憲法を守ろうという声が一段と高まりました。 
   昼からのコンサートに続いて、午後1時から始まった集会では、集会実行委員会を代表し、高田健さん(顔写真左端)が「いま、森友・加計学園疑惑や自衛隊日報隠しなど、政治と国会は異常事態だ。この原因である安倍政権は憲政史上最悪の内閣だ。さらに憲法改悪を狙っているが、反対の世論は高まっている。立憲野党とともに政権を打倒しよう」と開会あいさつを行いました。
 トークでは、作家の落合恵子さん(同左2人目)が「平和といのちと人権をないがしろにしてきた安倍内閣だが、いまだに30%の支持がある。これを引き下げるために、もっと抗おう。抗うことは生きる証であり、生きる姿勢だ」と呼びかけました。
 また、竹信三恵子さん(和光大学教授=同3人目)は、「戦時中、日本の軍事費は国家予算の7~8割にもなった。今も野放図に軍事費が増加しようとしており、そのために福祉や社会保障が削られ、若者の貧困対策に金が使われない。このままではまともな生活ができなくなる」と警鐘を鳴らしました。
 さらに、室蘭工業大学准教授の清末愛砂さん(同4人目)は、辺野古の座り込み闘争やパレスチナの非暴力による抵抗運動を経験する中から「軍隊は私たちの命を奪うことこそすれ、決して民衆を守るものではない。軍事力に依拠する安全保障は、私たちの命を危険にさらす。何があっても改憲を阻止しよう」と訴えました。
 最後に山内敏弘さん(一橋大学名誉教授=右端)は、「71年間、平和憲法のもとで日本は戦争をすることがなかった。しかし、集団的自衛権と自衛隊の憲法明記で、国民も戦争への協力を強制される。いま朝鮮半島は大きく変わろうとしている。戦争の準備より平和の準備をしよう」と強調しました。  野党各党代表も安倍改憲に強く反対
 続いて政党あいさつが行われ、立憲民主党の枝野幸男代表、民進党の大塚耕平代表、共産党の志位和夫委員長、社民党の又市征治党首がそろって登壇(自由党はメッセージ)。安倍政権の改憲に強く反対することを明言し「憲法をないがしろにするゆがんだ権力から、一日も早くまともな政治に取り戻そう」(枝野代表)などと述べました(上写真は各党代表などのコール)。
 夫婦漫才を通して原発問題を追及してきた、おしどりマコ・ケンさんのスピーチでは、原発再稼働を進める安倍政権を鋭く批判し会場を沸かせました。
 課題別のリレートークでは、山城博治・沖縄平和運動センター議長が、辺野古の米軍基地建設に反対する運動を報告したほか、福島原発問題(武藤類子・福島原発告訴団長)、高校生平和大使の活動(布川ひとみさん、石田ひなたさん)、教育と教科書問題(上山由香里さん)、朝鮮高校無償化(東京朝鮮高校生徒・合唱部)、武器輸出入問題(杉原浩司・武器輸出反対ネットワーク代表)、貧困・格差問題(六郷伸司・ホームレス支援NGO代表)、働き方改革(岡田俊宏・日本労働弁護団事務局長)が、それぞれ訴えました。 安倍9条改憲NO!全国統一署名が1350万超える
 『安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名』が1350万筆を超えたことが発表されると大きな歓声がおこり、「さらに3000万筆をめざして運動を広げよう」と確認されました。
 「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の諏訪原健さんの連帯挨拶の後、行動提起に立った福山真劫・平和フォーラム共同代表は、「今日は全国250か所以上で、こうした集会が開かれ安倍改憲を許さない世論が高まっている」とし、毎週木曜の「森友学園疑惑徹底追及!安倍内閣は総辞職を!国会議員会館前行動」や、5月26日の沖縄・辺野古新基地建設に反対する国会包囲行動などへの結集を呼びかけました。
 集会後、2コースに分かれてパレードが行われ、参加者は思い思いのプラカードを手に「9条改憲反対!」「平和憲法を守れ!「安倍政権は退陣を!」などとコールをしながら訴えました(下写真)。
 集会会場では多くの団体がブースを出展し、活動の紹介や署名運動を呼びかけた他、サブステージではトークイベントや「おやこ憲法ひろば」などの催しも行われました。 

【声明】板門店宣言を歓迎し、日米両政府に真摯な対応を求める

2018/05/01(火) 14:14

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2018年5月1日

 

板門店宣言を歓迎し、日米両政府に真摯な対応を求める

(平和フォーラム・原水禁声明)

 

フォーラム平和・人権・環境

(平和フォーラム)

原水爆禁止日本国民会議(原水禁)

共同代表 川野浩一

福山真劫

藤本泰成

 

2018年4月27日、大韓民国文在寅大統領と朝鮮民主主義人民共和国金正恩朝鮮労働党委員長は、南北軍事境界線をまたぐ板門店において、南北首脳としては11年ぶりとなる会談に臨み「板門店宣言」を採択し署名した。宣言は、①自主統一への未来を早める、②軍事的緊張状態を緩和し戦争の危険を実質的に解消する、③終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換する、④完全な非核化を通じて、核のない朝鮮半島を実現するとして、様々なとりくみを上げている。平和フォーラム・原水禁は、この間の北朝鮮の核実験をきびしく批判するとともに、日米両国の北朝鮮への制裁措置と米韓・日米の軍事演習の停止、対話の再開を求めて来た。平和フォーラム・原水禁は、南北首脳の決断を心から歓迎する。

会談後の共同発表で、文在寅大統領は「民族の念願である統一のための大きな一歩を踏み出した」とし、金正恩労働党委員長も、「我々は闘うべき異民族ではなく、仲良く生きるべき一つの民族だ」とした。植民地支配と侵略戦争の結果、南北分断の要因をつくった日本と朝鮮戦争の責任を負うべき米国両政府は、南北両首脳のこの言葉に真摯に向き合わなくてはならない。朝鮮半島の民族の繁栄に、日米両政府は力を尽くさなくてはならない。

朝鮮半島における最大の軍事的脅威であった核兵器の問題に関しては、「南と北は完全な非核化を通じて、核のない朝鮮半島を実現するという共同の目標を確認した」とした。金正恩労働党委員長は、加えて5月中に咸鏡北道豊渓里(ハムギヨンプクト・ブンゲリ)の核実験場を米韓の専門家やメディアへの公開の場で廃棄すると明言している。そもそも、核開発は米国の脅威への対抗としてきた金正恩労働党委員長が、南北首脳会談で「完全な非核化」に言及したことの意味をしっかりと捉えなくてはならない。

日本のメディアの論調は「非核化の具体策がない」「非核化には懐疑的」などきびしい論調が目立つ。しかし、後ろ向きの議論で日朝関係を正常化することが可能なのだろうか。東北アジアの平和に貢献できるのだろうか。南北両首脳が投げかけた言葉を、日本政府はしっかりと受け止めなくてはならない。日本政府は、米国の政策に与することなく、国交正常化へのとりくみを再開しなくてはならない。

米国政府は、「非核化されるまで最大限の圧力は続く」と表明している。米国は、完全で検証可能な不可逆的廃棄を求めている。しかし、段階を踏まずして廃棄まで進むとは考えられない。米国は、「核体勢の見直し」でも明らかなように、更なる核攻撃の能力の向上をめざしている核大国であることを忘れてはならない。また、休戦協定を平和協定へと言う南北両首脳の主張が、米国も対象にしていることを忘れてはならない。米韓合同軍事演習の規模・内容を含めて、米国が脅威であることは明白な事実だ。金正恩労働党委員長は、文在寅大統領に「米国と信頼を築き、終戦と不可侵の約束をすれば、我々が核を持つ必要があるだろうか」と語ったとされる。米国政府は、まず、平和協定締結へのとりくみをすすめるべきだ。

平和フォーラム・原水禁は、東北アジアの平和のために、米韓・日米の合同軍事演習のすみやかな停止と、朝鮮戦争を終戦に導き平和協定締結への道に進むことを、日米両政府に強く求める。また、その道筋を基本に、金正恩朝鮮労働党委員長には「完全な非核化」への具体策を示すことを強く求める。

 

 

 

 

市民連合が格差・貧困シンポを開催 「あたりまえの社会を考える」

2018/04/20(金) 13:31

 

 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(市民連合)は、4月20日、東京・北区の北とぴあにおいて、「あたりまえの社会を考えるシンポジウム―貧困・格差の現場から―」を開催、約1000人が参加しました。
 主催者を代表して、市民連合運営委員の山口二郎・法政大教授が「この25年間の世界的な潮流のなかで、政治だけでなく、社会の底が抜けてきている。個人の尊厳を守るために、どのような社会の仕組みを作っていくか議論したい。このシンポジウムで、格差・貧困の深刻な現状を直視し、どうやって希望を取り戻していくか考えたい」と語りました。

 シンポジウムは、本田由紀・東京大教授(顔写真左端)がコーディネートして進行。まず本田さんが、戦後日本社会の変化と今日の状況について、データを踏まえ解説。仕事・家族・教育の3つが、それぞれ一方向的に作用する戦後日本型循環モデルが、90年代以降に破綻していったことを指摘。今後は、これらが双方向的な関係を持ち、最低限度の生活を保障するセーフティーネットを構築することが必須であることを提起しました。
 次に、前川喜平・元文部事務次官(同左2人目)が、教育の機会均等を実現することが、憲法や教育基本法の理念であり、それには経済的支援が必要であると指摘。現実的には教育費の私費負担が大きく、地域間格差も大きくなってきているが、税制の見直しによって財源を確保することは可能であると述べました。
 NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長の赤石千衣子さん(同3人目)は、母子家庭の就業率が高いにもかかわらず、日本のひとり親世帯の相対的貧困率が先進国で最悪であることを報告。その背後には、賃金格差などのジェンダー不平等があり、この問題を解決するには、「同一価値労働同一賃金」や、出産で仕事をやめなくていい社会の実現などが必要と強調しました。
 雨宮処凛さん(作家・活動家)(同4人目)は、ロス・ジェネ世代が中年化していく中で、その貧困問題への対応が、政策的に優先順位を落としてきていると述べ、特に、単身で中年世代の女性は社会的信用を得にくく、雨宮さん自身も賃貸物件を借りるにも保証会社と契約する必要があったなど、「貧困税」の存在を指摘。最低賃金1500円を求めるデモの映像を流し、貧困が全世代化している状況を語りました。
 最後に、下野新聞真岡総局長の山崎一洋さん(顔写真右端)が、下野新聞で子どもの貧困について連載した「希望って何ですか?」の取材の中で、貧困状況にある子どもを支えるには、支援機関と支援の成果の存在が、社会全体で明確に共有されていることが重要だと指摘。それが、貧困状況にある子どもを支え、社会の好循環を生んでいくと提起しました。
 最後に各パネラーが意見交換をし、安倍政権以降の政治を具体的に構想する上で、貧困・格差の問題を継続して考えていくことの重要性を確認しました。
 

森友・加計学園疑惑徹底追及!改憲阻止!安倍政権退陣をめざす特別決議

2018/04/18(水) 10:56

森友・加計学園疑惑徹底追及!改憲阻止!安倍政権退陣をめざす特別決議

3月2日の朝日新聞のスクープをきっかけに、森友学園疑惑をめぐる財務省公文書が改ざんされていたことが発覚しました。さらにその後、加計学園をめぐり「首相案件」と書かれた文書の存在も明らかになりました。また、「ない」とされていた防衛省のPKO日報が相次いで発見され、この間組織ぐるみで隠ぺいが行われてきたという事実も、白日の下にさらされることになりました。

文書改ざんの問題は、単に森友学園などの個別の疑惑にのみかかわるのではありません。安倍政権のもとで、法の支配、そして議会制民主主義が、根底から破壊されようとしていることを示しています。政府・与党は早期の幕引きを図ろうとしていますが、ならばなおさらのこと、徹底的に追及し、責任の所在を明らかにしなければなりません。

私たち平和フォーラムは、戦争をさせない1000人委員会、総がかり行動実行委員会に結集しつつ、連日の国会前行動、そして街頭宣伝行動にとりくみ、市民と野党の共同によるたたかいをつくってきました。また、連動しての集会・行動を、全国各地でとりくんできました。4月14日には、国会正門前に3万を超える市民が集まり、車道を埋め尽くしての大抗議行動となりました。

徹底追及の声が高まるなか、安倍政権支持率は30%台にまで下落しています。安倍首相は信用できないという世論が急激に高まっています。この情勢に、政府・与党は激しく動揺をしています。3月25日の自民党大会では、憲法9条、教育の無償化、緊急事態への対応、参院選挙区の合区解消などの改憲案を提示し、「実現をめざす」方針を採択したものの、国会発議の見通しは全く立たなくなっています。公明党も明確に改憲論議から距離を取り始めました。

しかし、安倍首相は14日行われた自民党大阪府連の臨時党員大会で、「憲法に日本の独立と平和を守る自衛隊を明記し、違憲論争に終止符を打つ。それが自民党の責務だ」などと発言し、改憲をあきらめない姿勢を示しました。安倍政権による憲法改正ならぬ憲法改ざんなど、絶対に許すことはできません。国会内外のたたかいで、必ず阻止しましょう。「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」を、よりいっそう大きく拡げていきましょう。

平和フォーラムは、平和と民主主義、そして一人ひとりのいのちの尊厳を守るために、「2020年改憲」を今なお策動する安倍政権退陣に向け、全国で、全力を尽くす決意を確認します。ともにがんばりましょう!

2018年4月18日
平和フォーラム第20回総会
 

核政策を改め、核兵器廃絶への歩みを進めることを求める 特別決議

2018/04/18(水) 10:44

核政策を改め、核兵器廃絶への歩みを進めることを求める 特別決議

 2018年2月2日、米トランプ政権は、「核態勢の見直し」(NPR)を発表しました。小型核兵器や新たな核巡航ミサイルの開発をめざし、通常兵器による攻撃やサイバー攻撃にさえ核の使用を予定するなど、「力による平和」を主張するトランプ大統領の意向を反映したものとなっています。2017年7月7日に国連で122か国の賛成をもって「核兵器禁止条約」が採択されました。世界は、核兵器廃絶を望んでいます。「核保有国として、核兵器を使用したことがあるただ一つの核保有国として、米国は行動する道義的な責任を持っています」として「米国が核兵器のない平和で安全な世界を追求すると約束します」としたオバマ前大統領の勇気ある発言を、米国は忘れてはなりません。米国政府は、「核兵器禁止条約」を「全く非現実的な核廃絶の期待である」として否定することはできないのです。「核と人類は共存できない」として核兵器廃絶の運動をすすめてきた原水禁は、米トランプ政権に対して強く抗議します。
 一方で、唯一の戦争被爆国として核兵器廃絶を求める姿勢を示してきた日本政府は、核兵器禁止条約に背を向け、米トランプ大統領のNPRを「高く評価する」としています。病を押し自らの体にむち打ち、核兵器廃絶のために声を上げ続けてきた被爆者の思いを踏みにじる日本政府の姿勢は、決して許すことはできません。
 オバマ前大統領が、核兵器の先制不使用宣言を検討した際、日本は反対の意思を伝えたといわれています。今回、米国の科学者組織「憂慮する科学者同盟(UCS)」が入手した文書によれば、日本政府は、NPRに関する米国戦略態勢議会委員会において、米国政府に対して核戦力の拡大・充実を要求しています。米国内には「日本の要望を受け入れないと、独自に核武装するのではないかと」との懸念もあがったと言われ、実際にNPRの内容は、日本政府の要求を反映したものとなっています。国連の場などにおいては核兵器廃絶を求めるとしながら、米国には核戦力の拡大・充実を求める日本政府の姿勢は、核兵器廃絶を願う全世界の人々を裏切るものです
 朝鮮民主主義人民共和国による核実験やミサイル発射実験と拡大する米韓軍事演習の中で、緊張する事態が続いた朝鮮半島では、4月末に南北首脳会談、5月には米朝首脳会談が開催される見通しで、朝鮮半島の「非核化」と「平和」に向けて新たな局面が開かれようとしています。紆余曲折が予想されますが、北朝鮮の非核化と朝鮮半島の正常化へ道が開けつつあることは明らかです。今まさに日本政府は、北朝鮮敵視の政策を改め圧力と制裁一辺倒の対応に終始することなく、東北アジアの非核化にむけた新たなとりくみを開始すべきです。日本政府は、核セキュリティ・サミットで国際公約した核兵器物質の最小化にとりくみ、もんじゅ廃炉後の核燃料サイクル計画を見直し、プルトニウム政策から脱却しなくてはなりません。そのことは、核問題に対する日本のイニシアチブを強化し、東北アジアの非核化に向けた第一歩となることは間違いありません。
 原水禁は、日本政府のプルトニウム政策の放棄や、核兵器禁止条約の批准、そして米国を中心に核兵器保有国が、先制不使用宣言や非現実的な即時警戒態勢の解除など可能なところから議論を重ね、核兵器削減への着実な歩みを進めていくことを求めます。
 「核と人類は共存できない」核絶対否定の考えを最後まで貫き、原水禁は「核なき世界」実現に向けて最後までとりくむことを確認します。


2018年4月18日
フォーラム平和・人権・環境第20回総会
原水爆禁止日本国民会議第93回全国委員会

 

2018年度運動方針

2018/04/18(水) 10:39

2018年度運動方針

1.情勢と課題
(1)はじめに
私たちは、第48回衆議院選挙で、2012年12月26日からスタートした第二次安倍自公政権の5年間を厳しく批判し、安倍一強政治に終止符を打つことを求めてきました。
しかし、安倍政権に対しては、森友・加計学園問題や東京都議会議員選挙での大敗、各種の世論調査でも安倍政権の不支持が支持を大きく上回るなど、拮抗する傾向が続いたにもかかわらず、結果として、自公両党で3分の2の議席を許すこととなりました。私たちはこのことを重く受け止めなければなりません。
この結果は、これまで様々な取り組みの中で培ってきた野党共闘が、民進党や自由党の希望の党への合流によって暗礁に乗り上げ、野党間の選挙区での競合・つぶし合いが起きたことが大きな原因であることは明らかです。
この希望の党への合流にあたっては、「寛容な保守政党を目指すこと」や憲法違反の「安全保障法制の容認」、「憲法改正を支持すること」、「外国人の地方参政権付与に反対すること」など8項目の条件が付与され、かつ、民進党の一部議員が「排除」されたため大きな政治的混乱が生じ、新たに立憲民主党が生まれることとなりました。
「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(「市民連合」)は、立憲4党と市民の協力体制を作るべく、7項目の基本政策を4野党と合意してきました。その直後、民進党の希望の党への合流が決定し、市民と立憲野党の協力の枠組みが大きく崩れることになりました。
その後、10月7日に「市民連合」が、立憲民主党との間で「憲法9条改正反対」「原発ゼロの実現」「森友学園、加計学園及び南スーダン日報隠蔽の疑惑究明」など7項目の基本政策に合意することにより、社会民主党、日本共産党と合わせた選挙協力が実現しましたが、準備不足から野党共闘による与野党逆転は困難な事態となりました。
それまで、「市民連合」は、2016年には、衆議院北海道5区補欠選挙、参議院選挙、都知事選挙、新潟県知事選挙の中で大きな役割を果たし、参議院選挙では、32の1人区すべてで「候補者を一本化」し闘うことによって、大きな成果と希望を作りだしました。このことは、全国各地の1人区で、それぞれの異なる地域の政治状況に応じ、「安倍一強体制の打破」、「安保法制の廃止と立憲主義の回復」、「脱原発社会の実現」などを求め、様々な労働組合や市民団体、平和団体、立憲野党が結束して取り組んできた成果といえます。
この中央・地方一体となった実質的な「市民連合」の取り組みと野党共闘こそが、民主的な国会運営を否定し立憲主義を破壊してきた安倍政治に選挙闘争を通じて終止符を打つ唯一の道であったといえます。  
今後の参議院選挙や統一自治体選挙をはじめとした政治日程の中で、私たち平和フォーラムは、中央・地方における「市民連合」の中心を担うとともに、引き続き「違憲の安保法制を前提とした9条改悪反対、立憲主義の回復」を基本とした野党共闘の強化を求めていかなければなりません。

(2)戦後最大の危機を迎えた平和憲法
①3月25日、自民党大会で憲法改正の基本的な方向性を確認
1月22日、第196通常国会が150日の会期日程で開会しました。
 安倍首相は、施政方針演説で「各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会で論議を深め、前に進めていくことを期待する」として改憲を訴えています。
また、改憲を進める「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の櫻井よしこ共同代表は、「政治日程を考えれば憲法改正の機会は18年しかない。この1年で憲法改正を成し遂げることができなければ、日本の真の意味での再生は難しい」と述べ、18年中の憲法改正を強く求めています。特に、「自衛隊ありがとう」キャンペーンなどをテコにしながら、さまざまな改憲のための世論づくりが行われており、3月14日、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が開催した「憲法改正賛同1000万人達成中央大会」では、2018年の取り組みとして、「自衛隊の根拠規定を憲法に明記する。緊急事態条項を憲法に新設する」ことを発表しています。
一方、自民党の改憲推進本部は、衆議院選挙で改憲の具体的な内容として掲げた「自衛隊の明記、教育の無償化・充実強化、緊急事態対応、参議院の合区解消」など4項目を中心に議論を進め、3月25日の党大会で憲法改正案をまとめるとしていましたが、森友学園問題の再燃により党大会での改正案の発表は見送られ、基本的な方向性が確認されるにとどまりました。
具体的な改憲について、安倍晋三首相は、党大会で「自衛隊を明記し違憲論争に終止符を打とう」と呼びかけ、憲法改「正」の方向性として、自民党の憲法改正推進本部での議論を踏まえ、①自衛隊の明記については、9条1項と2項を維持し自衛隊を明記する。②緊急事態条項については、73条2項や64条2項を追加し大規模災害時の内閣による政令制定権や議員任期の延長を可能とする。③参議院選挙の「合区」について、47条を改「正」し、「地域的な一体性」を求めその解消を目指す。④教育の充実については、教育が「国の未来を切り拓く上で極めて重要な役割を担う」として26条を改「正」する方向が確認され、今後、引き続き改憲案を取りまとめていくものと思われます。
この方向性の中で、9条改「正」は、集団的自衛権を行使する自衛隊を一気に憲法上正当化するばかりでなく、「後法優先の原則」(後法は前法に勝る、後法は前法を破る)から2項は残っても後から追加された条文が優先し2項の「空文化」「死文化」をもたらす可能性があります。また、緊急事態条項の方向性は大規模災害に止まらず、軍事的な緊急事態における内閣の権限拡大や人権の大幅な制限に適用される危険もはらんだものとなっています。

②「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」の運動を中心に改憲発議や国民投票を許さない闘いを。
自民党は「2020年までに新憲法の施行」を求めており、最終的にはなりふり構わない改憲発議と国民投票の強行実施もありうるものとして、十分に警戒する必要があります。
3月に実施した毎日新聞の調査では、年内発議について、「する必要がない」が42%、「年内発議した方がよい」が、39%で、ほぼ拮抗してきています。また他の世論調査では、9条1項2項を残しての自衛隊の憲法への位置づけに関しては、賛成者が多いという世論の動向もあり予断を許さない状況が続いています。
また、安倍首相が掲げる「改憲」の内容には自民党内でも異論があり、与党の公明党との間でも改憲に対して温度差があります。
そして、憲法を守る闘いは、国会での力関係だけで決するものではありません。
現在、「総がかり行動実行委員会」の運動の蓄積を基礎としつつ、これまでの「総がかり」運動を質・量ともに超える「総がかり」の連帯・共同創出をめざし「安倍改憲NO!全国市民アクション」が2017年9月8日に「キックオフ集会」を開催しスタートしました。その後、11月3日には4万人の参加者による国会包囲行動を、1月7日には北とぴあで1300名が参加し、「戦争止めよう安倍9条改憲NO!2018新春の集い」が開催されるなど市民アクションの運動は大きく全国に広がってきています。
平和フォーラムは都道府県レベルでの運動展開を実現し、全国的なネットワークを形成してきた「戦争をさせない1000人委員会」運動に加え、「違憲訴訟の会」による取り組みや「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」の中心的役割を担い、全国各地で3000万署名を基軸に拡大している様々な改憲反対の取り組みをさらに大きく前進させ、改憲発議や国民投票を許さない闘いを進めていかなければなりません。
 
(3)緊張が高まる東北アジアの中で、専守防衛の枠を超えて拡大する防衛政策
①北朝鮮の核・ミサイル開発の中で高まる東北アジアの緊張
 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、核開発で「水爆の実験に成功した」と内外に表明し、ミサイル開発では、アメリカの首都が射程に入る推進能力を持つに至ったICBM級の技術開発に成功したとしています。
一方、米韓両国は、大規模な軍事演習を度々実施し、朝鮮半島に近接した空・海域ではアメリカと日本の自衛隊が空母や戦略爆撃機を伴った日米の共同訓練を行うなど、北朝鮮と日米韓双方の挑発が繰り返されてきました。
 「すべての選択肢がテーブルの上にある」とするアメリカは、対話の前提に核兵器の破棄をあげて、武力的解決も辞さない立場をとっています。アメリカに追従し、圧力と制裁一辺倒の安倍政権の姿勢では、緊張がさらに高まることは自明です。偶発的なきっかけで戦争に発展する可能性は飛躍的に高まっています。
 戦争を回避し、東北アジアにおける平和構築のためには、対話を基調とした外交努力が不可欠です。対話路線に反するような、専守防衛から逸脱する防衛装備・技術の獲得、イージス・アショアの配備、敵地攻撃の合法化を阻止する闘いをすすめ、憲法9条改悪を許さない闘いとあわせ、平和構築への道程を進んでいかなくてはなりません。

②中国の海洋進出に対する南西諸島での自衛隊強化、日本版海兵隊である水陸機動団の新設
 経済関係について、中国の「一帯一路」路線にたいして、安倍政権は「中国とも協力する」とする姿勢を見せています。しかしその一方で、尖閣諸島をめぐる問題や中国の海洋進出を口実にして、既に陸上自衛隊の警備部隊が配備された与那国島を皮切りに、石垣島、宮古島、奄美大島にミサイル部隊を配備する新基地建設など、南西諸島の軍事化を進めています。さらに、日本版海兵隊である水陸機動団を長崎県の陸上自衛隊相浦駐屯地に新設しましたが、この水陸機動団を沖縄のキャンプ・シュワブにも配備する動きがあります。
 偶発的な衝突を回避するために、日本と中国の防衛当局間で「海空連絡メカニズム」の早急な運用開始が求められますが、安倍政権は、中国に対抗するとして軍事強化を優先し、いまだに合意に至っていないことは問題です。

③社会保障費を抑制する一方で、6年連続で拡大する2018年度防衛予算
 2018年度の防衛予算は、2017年度当初予算5兆1251億円を1.3%上回る5兆1911億円と膨らみ、安倍政権下の2013年から6年連続の増加となっています。生活保護受給費のカットなど社会保障にかかわる予算の配分が低下する中で、防衛費が突出しています。 
 注目すべきは、新型潜水艦の建造、ステルス戦闘機F35Aの追加取得、高速滑空弾、巡航ミサイルの導入に向けた調査費などの攻撃型兵器や、ヘリ搭載護衛艦(DDH)「いずも」の甲板を改修して、垂直離発着が可能なF35B戦闘機を導入することが検討されている他、陸上配備型のイージスシステム(イージス・アショア)を2基配備、敵のコンピュータシステムの破壊を目的とする電磁パルス弾の技術検討費など、歴代自民党政権が踏み出すことのなかった専守防衛の枠を突破する軍事装備品の導入や技術検討が防衛予算に入ったことです。
 北朝鮮のミサイルに対処するとしたJアラートシステムの導入と防災訓練で、市民社会に過剰な不安感が煽られ、ヘイトスピーチにみられる一部の排外主義的な社会の傾向により敵愾心を煽られています。私たちは、こうした専守防衛の枠を突破する軍事強化を容認していくような社会的雰囲気を警戒しなくてはなりません。
 2018年末には新たな防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画を立てることを安倍政権は明言しています。弾道ミサイル防衛システム(BMD)の強化やサイバー対策、宇宙空間の軍事化を視野に入れるとされており注視が必要です。また、陸上自衛隊の軍事運用を一元管理する「陸上総隊」が新設されたことから、シビリアンコントロールのあり方についても議論を深める必要があります。
 一方、防衛力の強化と安全保障関連法(戦争法)の施行で自衛隊員の任務が拡大し、「戦死」の危険性が現実のものとなりつつあります。ましてや、南スーダンPKOであったように、治安悪化の状況を隠蔽しようとする政府の対応では、自衛官のストレスは増すばかりです。軍隊の中で起こりうるいじめや自死などは、自衛隊も例外ではありません。
 安保法をめぐって、存立危機事態になっても防衛出動の義務がないことの確認を求めた現役自衛官の訴訟において、東京高裁は、一審の東京地裁の「出動命令が出る可能性はない」として審理に踏み込まずに訴えを却下した判断を否定し、その可能性があることを前提に審理の差し戻しを命じています。国は、存立危機事態は「国際情勢に鑑みても具体的に想定しうる状況にない」「北朝鮮との衝突は抽象的な過程に過ぎない」などと主張し、「国民の平和と安全を守るためには必要」とした安保法成立の論拠を覆す主張を繰り返しています。

④死の商人への道と産学官の軍事化
 防衛装備移転三原則により武器・技術の輸出に前のめりになる安倍政権は、フィリピンに海上自衛隊の練習機「TC90」を無償譲渡したほか、インド、マレーシアなど東南アジアに中古武器を輸出する動きを活発化させています。さらに、イスラエルとの無人機の共同開発計画、イギリスとの空対空ミサイルの共同技術開発も進んでいます。このミサイルは最新鋭のステルス戦闘機F35に搭載されることとなり、実用化にいたれば、中東をはじめ各地の紛争地で使用されることは確実です。
武力ではなく平和的に国際紛争を解決しようと努力することを誓った戦後の日本が、いよいよその一線を越え、「死の商人」の仲間入りを果たすことは断じて容認できません。 
2015年に新設された「安全保障技術研究推進制度」は、明治時代の殖産興業以降の科学技術と軍事を結び付けてきた国策の復活ともいえるものです。「国立大学運営交付金」の削減にみられるような大学・研究機関の交付金を削減して、「軍事助成」に誘導しようとする政府の意図は明らかです。こうした政府の動きに対して、戦後2度にわたって「戦争目的の軍事研究はしない」と声明を発してきた日本学術会議は、2017年3月、改めて軍事研究をしない新たな声明を決議しています。翼賛体制でアジア・太平洋戦争に流れ込んでしまった時代を再び繰り返さないために、この学術会議の声明を支持し、私たちの暮らしの中から抵抗する環境を作り上げていくとともに、防衛省資金の学術研究への助成に強く警戒しなくてはなりません。

(4)進む日米軍事同盟と基地機能の強化
①日米ガイドライン―平和安全法制で進展する日米軍事一体化
 小野寺五典防衛大臣は、国会質問において北朝鮮がグアムに向けミサイルを発射した場合、集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」であるとする可能性に言及し、自衛隊が迎撃することは法的に可能とする判断を示しました。
自衛隊の補給艦が、日本海で作戦行動中の米海軍イージス艦に洋上給油し、米艦防護をも作戦行動として実施しました。航空自衛隊も米空軍B1戦略爆撃機と共同訓練をはじめ、米軍機の防護を行ったことが発覚するなど、日米双方の基地の共同使用を含め軍事的一体化が進んでいます。
 いつでもどこでもシームレスに米軍と協力して軍事行動をとることを可能とした「日米防衛協力のための指針(日米ガイドライン)」(2015年4月改訂締結)とその国内法の整備とみなされる安全保障関連法(戦争法)(2016年9月成立)が、この具体的な軍事一体化を加速させました。日本国憲法はおろか、日米安保条約の「極東条項」の制約を逸脱する日米ガイドラインが、国会での議論もなく、日米の政府間での行政協定として締結していることを厳しく指摘しなければなりません。

②危険なオスプレイの訓練拡大
 沖縄では日米合意に反したパラシュート降下訓練や米軍機の飛行が繰り返され、事故も相次いで発生し、県民の怒りを呼んでいます。岩国基地(山口県)では、F35ステルス戦闘機の配備に続き、厚木基地から空母艦載機が移駐し、嘉手納基地に次ぐ極東最大の米空軍基地となっています。事故が多発しているオスプレイも、その運用が見直されることなく、事前通告もなしに飛来することもあり、訓練エリア周辺や基地周辺住民の不安を増長させています。
いったん延期となっていた横田基地(東京都)への米空軍オスプレイの配備も2018年夏頃に予定されており、配備阻止に向けた取り組みが必要です。

③求められる日米地位協定の抜本的な見直し
 米軍機は日本の航空法の適用が大幅に免除され、また政府は「日米安保条約の前提として、提供区域外であっても訓練飛行は認められる」としています。また、日米地位協定の下で、米軍が事件や事故を起こしても日本の警察や消防などが現場検証にあたることができず、第1次裁判権もない問題は、米軍が駐留しているドイツやイタリアなどと比較して、あまりにも従属的といえます。
 これまでに日本弁護士連合会が提言をまとめてきた他、沖縄県が2017年9月、地位協定見直し案を政府に提出しています。東アジアでの緊張が続き、訓練も拡大する中で、兵員の過密勤務や老朽化した装備品などの課題等もあり、事故、事件が続発する危険性は高まっています。日本の主権が制限されるような日米地位協定を抜本的に改訂しなければ、私たちの命とくらしは脅かされ続けることになります。

④辺野古新基地建設、高江ヘリパッドの運用を許さない沖縄の闘い
 沖縄県民が反対し続ける中、海底ボーリング調査や浚渫工事に不可欠の行政手続きである岩礁破砕許可申請も無視して、安倍政権は辺野古新基地建設を強行しています。翁長県知事は、岩礁破砕許可申請を出すよう政府に求め提訴し、同時に工事差し止めの仮処分を求めてきました。しかし、3月13日の那覇地裁の判決は、差し止め請求を審理の対象外とする国の主張に沿って沖縄県の訴えを却下するという極めて不当なものとなりました。
新基地建設工事は護岸工事が主体で、本格的な埋め立て工事は、この夏以降とされています。名護市長選は残念ながら建設推進派の自公候補に敗れたものの、本格着工をさせるか否かを決する沖縄県知事選挙は11月に予定されています。沖縄平和運動センターと密接に連携し、知事選に勝利し、大衆運動を拡大していくことをめざします。
 また、辺野古の埋立てにあたっては、県外からの土砂搬入を阻止する闘いをすすめていくことも重要です。鹿児島県の奄美大島など、地域の平和フォーラムが主導し土砂搬出反対の取り組みを行ってきた他、採石地とされる各地域には搬出に反対する市民団体のネットワーク組織である「辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会」も立ち上がり活動を続けています。こうした取り組みとも連携を深め、沖縄県外から辺野古新基地建設阻止の動きを構築していきます。
 一方高江では、完成したヘリポートに昼夜を問わず、オスプレイ等の米軍ヘリが離発着を繰り返し、地域住民の生活の重大な影響を及ぼしています。米軍機の規制を求める闘いが必要です。
 辺野古新基地建設反対の取り組みは、基地問題の側面はもとより、国策によって地域の民意がないがしろにされる国の統治のあり方を問うことも重要です。地方分権改革の精神を無視し、中央集権的な安倍政治を糾弾していかなければなりません。

⑤山城博治沖縄平和運動センター議長らへの政治弾圧と裁判闘争
 山城博治沖縄平和運動センター議長は、辺野古新基地建設及び高江ヘリパッド建設の抗議行動をけん引するなど、その闘いにリーダーシップを発揮してきました。これらの闘争の渦中で、いわれなき公務執行妨害や威力業務妨害などの罪を問われ、5か月間も長期に拘束されうえ、3月14日の裁判で那覇地方裁判所は、山城博治沖縄平和運動センター議長に対し「反対運動のリーダー的存在として主導的役割を果たし共犯者らの犯行を煽った」として、懲役2年執行猶予3年が言い渡しました。
 この裁判は、本来、沖縄県知事選挙など様々な機会を通じて示された「新基地はいらない」とする沖縄県民の声を一顧だにすることなく、米国の言いなりに沖縄に基地を押し付け、高江のヘリパッドや辺野古新基地建設などを強行してきた政府の姿勢そのものを問うべき裁判でなければならなかったのです。にもかかわらず地裁の判断は、被告の行為のみに着目するという近視眼的で形式的な不当判決であったのです。
山城議長に加え、稲葉博さんには懲役8月執行猶予2年、添田充啓さんには懲役1年6月執行猶予5年が言い渡されましたが、山城議長と稲葉さんについては即日控訴が行われ引き続き司法での闘いが継続されることとなりました。
接見禁止に加え、差し入れが制限されるなど人権を無視した長期にわたる勾留は異例で、国内はもとより世界の人権団体、環境団体などからも表現の自由に対する弾圧・規制であるとして、日本政府に対して抗議の声が上がりました。国連人権高等弁務官事務所も、特別報告者デービッド・ケイ氏の対日調査報告書を公表し、日本政府の過度の権力行使に懸念を示しています。山城議長らに対する弾圧は、政治弾圧であり、人権問題としても裁判支援を継続していかなければなりません。

(5)東北アジアの平和と安定を求めて
①朝鮮半島の緊張緩和に向け国際連帯活動の強化を
北朝鮮と日米韓双方の挑発が繰り返され東北アジアの緊張が高まる中で、2018年2月の平昌オリンピック・パラリンピックを契機に南北の歩み寄りがみられ、南北間・米朝間で対話の兆しが見えつつあります。3月27日には、中朝首脳会談が開催され、4月には南北首脳会談、5月には米朝首脳会談が開催される見通しで、朝鮮半島での「非核化」と「平和と安定」に向けて新たな局面が開かれようとしています。
この間、日本政府は、対話を基調とした平和外交を拒否し、アメリカに追従して圧力と制裁一辺倒の対応に終始してきましたが、この安倍政権の誤りが明らかになってきています。今こそ、北朝鮮のミサイル発射に対処するとしたJアラートや防災訓練によって、国民に過剰な不安感を煽る政策から、これまでの日朝ピョンヤン宣言や6か国協議の経過を踏まえた平和外交によって、朝鮮半島の非核・平和を実現していかなければなりません。
平和フォーラムは、南北間・米朝間の対話を支持するとともに、対話に逆行し、軍事的緊張を煽ろうとする日本政府の姿勢を厳しく批判していかなければなりません。引き続き「東アジア市民連帯」に参加し活動を進めるとともに、「コリア国際平和フォーラム」など国外の平和運動団体との連帯強化や韓国からのインターン学生を受け入れながら国際連帯運動を進めていきます。

②すべての当事者が納得できる日本軍「慰安婦」問題の解決に向けて
日本軍「慰安婦」問題を巡る日韓合意によって、日本の戦後責任問題はよりねじれたものとなってしまいました。文在寅政権は「再交渉は求めない」としながらも、「日韓合意のような政府間のやり取りだけでは解決できない」とし、日本政府による真摯な対応を求めています。日本政府はこれに強く反発し、「日韓合意の着実な実施」を求め、国内の主要メディアも韓国政府の姿勢を批判しています。
そもそも日韓合意の本質は不可逆的解決という、日本軍「慰安婦」という重大な戦争犯罪を歴史から抹消しようとする点にあります。過去の植民地支配・侵略戦争を隠蔽・美化しようとする安倍政権の下、アジアとの友好関係が築けないのは明らかです。平和フォーラムは日本政府が過去の侵略戦争と植民地支配の歴史を認め、当事者の納得を基本にした解決を求めるとともに、アジア蔑視の国民的感情を払拭するために、史実に基づいた歴史教育の確立やアジア諸国との友好親善への努力を引き続き行っていきます。

(6)民主教育を進める取り組み 
 2018年3月27日、2019年度から中学校で使用される同教科書の検定結果が公表されました。中学校3学年で8社から24点・30冊が合格しました。検定における修正意見は184件(2017年小学校は244件)、「指導要領に照らして扱いが不適切」との意見は7件(同43件)と、2017年の小学校では、「伝統と文化」の項目に関する意見を受けて「パン屋」を「和菓子屋」に変更して合格した例が多くみられましたが、中学校では内容の大幅な変更は少数でした。
今回の中学校道徳教科書検定に、日本教科書株式会社が参入しました。日本教科書は、「道徳専門の教科書会社」として、安倍首相の政策ブレーンとして知られる八木秀次麗澤大学教授らが、2016年4月に設立した教科書会社で、晋遊舎の関連会社です。
日本教科書の道徳教科書は、文部科学省の読み物教材や副読本「私たちの道徳」から13の教材を引用しています。これは検定に合格した8社の中で最も多い数です。また、①モラロジー研究会の雑誌「ニューモラル」から2本、②日本教育再生機構のパイロット版道徳教科書「はじめての道徳教科書」(育鵬社)から1本、③モラロジー研究会主催の「教育者研究会」や日本会議の講師をしている白駒妃登美さんの文章を2本、を引用していて、日本会議系の教材が多く見られますので、日本会議系教科書と言っても過言ではありません。今後、採択しないように取り組みを進めていく必要があります。
 平和フォーラムは、市民グループ「教科書検討会」の仲間とともに、歴史教育課題・道徳教育課題に対応するため、問題・課題を共有し授業実践の還流を目的としたホームページを市民等の協力のもと立ち上げ、運営していきます。

(7)ヘイトスピーチと様々な人権課題
朝鮮学校への「高校無償化」制度適用を巡る広島地裁、東京地裁の不当判決は、司法が安倍政権の差別政策を代弁したものであり断じて許すことはできません。安倍政権の下では、司法の場ですら在日コリアン、外国人労働者とその家族、障がい者、女性などマイノリティーへの差別を容認する状況にあります。この間、ヘイトスピーチ規正法・障害者差別解消法・部落差別解消法・外国人技能実習法などが成立したにもかかわらず、差別解消に向けた取り組みがほとんど見られないことも指摘しなければなりません。
また、今年1月、旧優生保護法に基づき不妊手術を強制された60代女性が国に損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論が3月28日行われ、政府としても全国的な被害の実態調査に乗り出すことになってきました。
平和フォーラムは差別を容認・助長する安倍政権を批判するとともに、多くの人々との連帯を強化しながら差別撤廃・人権確立の取り組みを進めていきます。
 
(8)核兵器廃絶に背を向ける被爆国日本                                          
①核拡散への日本政府の矛盾した対応
 2017年7月7日、国連で「核兵器禁止条約」が採択されました。しかし、唯一の戦争被爆国であるにもかかわらず、日本政府はこの動きに背を向け、「条約」の交渉を拒否し、批准・発効に反対し続けています。
例年日本政府が国連に提出している「核兵器廃絶決議案」において、2017年の同決議案では「核兵器のあらゆる使用」から「あらゆる」が削除され、核拡散防止条約(NPT)第6条「核保有国の核軍縮義務」への言及もなくなるなど内容を大きく後退させています。核保有国が主張する「(北朝鮮の)核の懸念に向き合わず核軍縮のみ進めるのは非現実的」との主張に沿って、北朝鮮の核実験・ミサイル発射などの脅威を強調し、核兵器の抑止力を肯定する方向も強まっています。このような日本政府の姿勢が、同決議案の賛成国数を急減させることに繋がっています。
北朝鮮の核・ミサイル開発の急速な進展、トランプ大統領の新たな核開発方針などにより、核戦争等による世界の終わりを示すといわれる「終末時計」の針が1953年以来の「2分前」を指すに至っています。
 私たちは、日本政府に対し、核兵器禁止条約を直ちに署名・批准するとともに、核兵器保有国に対しても被爆国として署名批准を促していくことを強く求めなければなりません。
②トランプ政権の「核態勢見直し」(NPR)を高く評価する日本政府
2018年2月3日、トランプ政権は、政権初の「核態勢見直し」(米国の核政策の指針)を発表しました。北朝鮮を意識し、東北アジアへの核兵器配備に言及し、実戦で使える小型核の開発や新型の核巡航ミサイルの開発を進めるとともに、非核兵器による攻撃に対しても核兵器の使用を拡大するとしています。2月の公表を前に、米上院軍事委員会の公聴会では、ジョージ・シュルツ元国務長官やヘンリー・キッシンジャー元国務長官から、「核兵器は核兵器であり、小型核を使えばより大型の核を使う事になる」「北朝鮮の直接的な核攻撃よりも、他国に拡がる核拡散のリスクのほうが大きな脅威だ」などと強い懸念が表明されています。
こうした懸念は、「大統領の先制核攻撃命令」の権限を制限しようとする米国議会の動きとしても現れてきています。
 しかし、日本政府はトランプ政権に追従し、米国内ですら批判されているトランプ政権の「核態勢見直し」(NPR)を高く評価するとともに、新たな核兵器開発による抑止力強化の動きを礼賛するなど、被爆国としてあるまじき態度を示しており、断じて許すわけにはいきません。
 
③日本の核燃料再処理計画の中止により、東アジアの安全保障環境の改善を
現在、日本は、非核兵器国で唯一核燃料再処理を行い、すでに核弾頭数千発分にあたる使用予定の立たない47トンものプルトニウムを保持しながら、六ヶ所再処理工場を本格稼働させる計画を進めています。
米国が日本に再処理を認めている日米原子力協力協定は今年7月以降自動延長になることが決まりましたが、年間8トンも核兵器物質プルトニウムを増産する計画に対して、米国からは核拡散上の懸念が度々表明されてきました。R・ガルーチ元国務次官補・北朝鮮核問題担当大使は、再処理をどうするかは日本にとって「エネルギーの問題だが、それが米国や北東アジア諸国の安全保障に影響を与える。これは、国際安全保障の問題だ」と指摘しています。同様の指摘は、米国国内に止まらず、国連においても中国などから度々表明されてきました。
日本政府は、使い道のないプルトニウムの生産を中止することにより、核セキュリティーサミットで世界に向けて公約した核兵器物質の最小化への道を開き、東アジアの安全保障環境の改善へと繋げていかなければなりません。

(9)安倍政権の原発推進政策と核燃料サイクルの破綻
①世界に拡がる脱原発の流れと逆行する安倍政権
(ア)アジアで拡がる脱原発の流れと逆行する日本
福島原発事故は世界に大きな衝撃を与えました。近隣のアジア諸国においても、2017年1月11日、台湾が「2025年までに原発の運転を完全に停止する」と宣言し、「原発ゼロ」を法律に明記するとともに、電力事業を段階的に自由化し、再生可能エネルギーへの移行を図るとしました。また、韓国では、2017年2月7日、韓国ソウル行政裁判所は、月城原子力発電所1号機(慶尚北道慶州市)が設計寿命(30年)を迎えたとして、運転許可を取り消す判決を出しました。台湾の動きに続き、韓国でも脱原発の動きが進んでいます。今後も紆余曲折はあるにしても、脱原発の流れは着実にすすんでいくといえます。
一方、日本の安倍政権は、2030年における電源構成に占める原発の割合を20%~22%とする方針を示し、そのために原発の再稼働と共に新増設やリプレース、原発運転の60年への延長、核燃料サイクルの推進、原発輸出などを積極的に進めようとしています。このように、安倍政権は、エネルギー基本計画の見直しを進め、原発推進路線をさらに押し進めようとしていますが、産業界も原発推進の旗を振り、国内での原発の展開が難しい中、イギリスへの原発輸出を進め、財政的な補償を日本政府が行うなど、原子力産業の延命を図ろうとしています。
(イ)破綻する原子力政策
原子力業界では、東芝が傘下に収めた米・ウエスチィングハウス社が、買収した原発建設会社S&W社に7000億円もの負債があったことが発覚し、会社自体の存亡の危機に見舞われました。三菱重工が手掛けた米国のサンオノフレ原発も蒸気発生器のトラブルによって廃炉となり、三菱重工は、電力会社から損害賠償を求められる事態が起きました。
ホライズン・ニュークリア―・パワー社を買収した日立も、英国での原発の建設を目指していますが、その資金を、日本政策投資銀行や国際協力銀行などの日本政府系金融機関から調達し、債務保証を日本貿易保険に頼ろうとしています。私たちの税金が国民の理解を得られない民間企業の原発政策支援に投入されることは極めて問題です。福島原発事故以降、安全対策などによって、原発建設のコストは高騰し、事業継続の大きなリスクとなっています。  
安倍政権の進める原発推進政策は、日本経済にも深刻な打撃を与えるものです。
(ウ)電力自由化に反した託送料による廃炉・賠償費用の消費者への転嫁
 電力システムの改革のなかで、2016年4月から一般消費者も電力を選べるようになりました。再生可能エネルギーへの転換を消費者自らが選択できることの意味は大きく、既存の様々な取り組みとも連携し、私たち自身の手で脱原発・再生可能エネルギーへの転換を推し進めることが大切です。
 発電量に占める自然エネルギーの割合は、先進的な取り組みを進めるスウェーデン、ポルトガル、デンマークなどでは、2016年に50%以上に達しています。日本は、2010年の9%からは徐々に増加しているとはいえ、現在約15%にとどまっています。新電力の中には、再生可能エネルギーを中心に、エネルギー政策の改革を掲げるところも出てきていますが、大手の新電力は、石炭火力の新設など気候変動対策に逆行する計画を進めています。
 一方で、スマートメーターへの付け替えが進まないことや、地域によっては再生可能エネルギーの選択肢がないことにより、大手電力から新電力への切り替えは東京電力エリアで10.5%、関西電力エリアで9.8%、全国平均では7.3%にとどまっています。
送電網を独占する大手電力会社は、再生可能エネルギー事業者に、基幹送電線の容量がないことを理由に高額の送電費用を課したり、接続を拒否するなどしてきましたが、基幹送電線の利用実態は全国で2割程度であることを明らかにした調査もあります。旧大手電力により消費者の自由な電力の選択が制限されないよう公正な情報公開が必要です。
 託送料に上乗せするという形で、原発の廃炉費用を新電力にも負担させることが決まりました。
この制度は、これまでの総括原価方式同様に、託送料の中に、福島第一原発の廃炉・賠償費用、他の原発廃炉費用の現在試算されている不足分の8.3兆円を強制的に加え一般消費者に負担させるというものです。
 事故処理や廃炉の費用を消費者の負担に転嫁する前に、「脱原発」の方向性をきちんと決定した上で、明確な発送電分離を進め、東京電力の所有する送電網など資産の売却を優先すべきです。そして、日本政府は、既存の送電網でも柔軟な運営を通じて再生可能エネルギーの比率を高めていったドイツの前例に学び、再生可能エネルギー比率を高めるべく明確な政策誘導を行うべきです。
 平和フォーラムは、消費者が新電力の電源構成をみて再生可能エネルギーによる電力を選択できるよう情報提供を始めた「パワーシフト・キャンペーン」に協力して、再生可能エネルギーの電力を消費者の側から後押しする取り組みを進めます。

②民意を無視して進められる原発の再稼働
多くの市民の反対を押し切って、鹿児島県川内原発(九州電力)や福井県高浜原発(関西電力)、愛媛県伊方原発(四国電力)、福井県大飯原発(関西電力)や佐賀県玄海原発(九州電力)において、強引な再稼働が行われました。各種の世論調査において再稼働反対の意見は、常に多数を占めており、「世論を無視」する安倍政権や電力会社の姿勢は厳しく糾弾されなければなりません。
今後、茨城県東海第2原発(日本原子力発電)、新潟県柏崎刈羽原発6、7号機(東京電力)などが続こうとしています。
老朽原発では、事故の危険性が常に問題となります。しかし、原子力規制委員会は、これまで運転開始から40年を経過した、福井県高浜原発1、2号機、美浜原発3号機(関西電力)に20年の運転延長を認めました。今年11月には40年を迎える東海第二原発も延長を狙っています。
原子力規制委員会の姿勢は、危険な老朽原発を次々と増やすことになり、極めて問題です。
そもそも長期にわたって運転した原発のデータは少なく、劣化がどのように進んでいくかという知見も限られ、未知の部分も多いと指摘されています。劣化の状況と安全性の関係については、机上の計算に頼る部分も多く、明確に予想できるものではありません。
中越沖地震、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、熊本地震などと近年、立て続けに大地震が起きています。御嶽山、口永良部島、草津白根山、新燃岳など、火山活動も活発化し、日本の火山は活動期に入ったとの指摘もあります。広島高裁は、2017年12月、阿蘇山の巨大噴火の可能性を指摘し、伊方原発3号機の運転差し止めを命じています。老朽原発はもちろんのこと、早期の「脱原発」が求められています。

③「核のゴミ」の最終処分問題
7月28日、政府は、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分場を選定するための「科学的特性マップ」(適地マップ)を公表しました。それによると、国土の約65%が適地とされ、そこには全国の8割を超す約1500の自治体が含まれています。この「適地」マップは、日本中のほとんどの地域で半減期が2万4000年の極めて危険なプルトニウムを含む高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致が可能となるということを意味しています。
政府は、これまでの原発誘致政策同様に、「文献調査」「概要調査」などと称する調査協力費の名目で地方自治体に対して多額の「交付金」を支給することで誘致の実現を図ろうとしています。最終処分場の危険性を考え、地方自治体が福島原発事故の反省に立てば、誘致の実現は不透明です。
今必要なことは「脱原発」を国の方針として確立し、これ以上放射性廃棄物を増やさないことです。現存する放射性廃棄物の処分に関しては、再処理を行わず、直接処分によるものとし、ドライキャスクなどを基本に、当面サイト内などにおいて目に見える範囲での貯蔵・管理を行い、今後、最終処分の方法も含めて安全な放射性廃棄物の管理の技術開発及び、世論形成を行なっていくことが重要です。

④破綻した核燃料サイクル
核燃料サイクル計画の中核を占める高速増殖炉・原型炉「もんじゅ」は、2016年12月20日の関係閣僚会議で廃炉が決定されました。核燃料サイクル計画存続のために、「もんじゅ」の廃炉後はフランスとの高速炉共同開発(増殖炉・実証炉「ASTRID」計画)を進めようとしています。しかし、研究開発の内容や費用総額も、建設の是非も不確定な部分が多く、先行きは不透明です。
そもそも、地震国日本で運転可能な高速増殖炉計画のために、独自開発に取り組んできたということであり、原子力推進の側からも「地震国日本に相応しい炉型は、仏国の肉薄大型タンクではない」「如何ほどの協力費の負担を強いられるかわからない」などとの批判があがっています。
「もんじゅ」の炉内にあるナトリウムは、水と混ざると爆発する恐れがあり、廃炉作業における安全な抜き取りには新たな技術革新が必要になるといわれています。廃炉作業は47年度まで30年かかる予定で、費用は普通の原発の5倍以上の3,750億円を予定していますが、新たな技術開発の行方次第では大きく膨らむことも懸念されます。
福島原発事故以来、軽水炉自体の将来的見通しが立たない中、高速炉計画はエネルギー政策としての意味を失っています。原発の維持が経営そのものを圧迫している電力会社では、電力自由化が進んでいく中にあって、廃炉も含めて巨額な費用がかかる高速炉を選択する可能性はほとんどないといえます。
「もんじゅ」の廃炉は、軽水炉での使用済み核燃料を再処理し分離したプルトニウムを高速増殖炉で活用するという核燃料サイクル計画全体に波及していくことは明らかで、青森県六ヶ所村の再処理工場などの核燃料サイクル施設の存在意義も問われています。
六ヶ所再処理工場は、2018年の完工が、3年も延び、2021年度上期とされました。建設着工以来23回目となる完工延期は完工の見通しが立たないことを象徴しており、核燃料サイクル計画への信頼を大きく損なうものです。ガラス固化体製造工程などでのトラブルが絶えず、建設費も当初の4倍にもあたる2.9兆円に膨らんでいます。再処理工場近くには活断層の存在も指摘され、高レベル廃液の保管状況など安全性への厳しい指摘もあります。原発サイト以上に大きな危険性のある再処理工場を動かしてはなりません。
現在日本は国内外に約47トンものプルトニウムを抱えています。米国や中国などからは、原発の多くが稼働できていない状況の中で、大量のプルトニウムの所有に大きな懸念が示されています。日米原子力協定が自動延長(18年7月)されることが確実となり、再処理が国際的に認められることとなっています。プルトニウムをMOX燃料に使うにしても、多くの原発が停止したままの現下の状況では、余剰プルトニウムは持たないとする国際公約を履行することさえできない状況にあります。
このことは、米オバマ前大統領が進めた、核セキュリティーサミットにおけるプルトニウムの低減という国際公約からも、六ケ所再処理工場で新たに使い道のないプルトニウムを作り出すことは大きな国際問題となっています。
もんじゅ廃炉、再処理工場の度重なる完工延期からも核燃料サイクル計画の破綻は明らかであり、プルトニウム利用を基本に据えたエネルギー政策を根本的に見直すことが必要です。

⑤重要性を増す「さようなら原発1000万人アクション」の取り組み
2011年3月11日の福島原発事故以来、「さようなら原発1000万人アクション」は、全国で「脱原発」の運動に粘り強く取り組んできた人々と一般市民を繋いで、「脱原発」を象徴する運動に発展してきました。結果として「脱原発」は市民の確固たる信念として日本社会に根付いてきました。
2017年10月の総選挙で誕生した立憲民主党は、2018年2月20日に「さようなら原発1000万人アクション」との意見交換会を開催するなど、市民との対話を各地で重ねながら、運転中の原発を速やかに停止し法施行後5年以内の廃炉を決定する、使用済み核燃料については再処理を行わないことなどを盛り込んだ「原発ゼロ基本法案」をとりまとめ、3月9日、社民・共産・自由の3党に呼びかけ、衆議院に共同提出しました。小泉元首相や細川元首相が顧問を勤める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」も「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を1月10日に発表しています。4党は今後、「国民運動にしていくことが重要」だとしていることからも、「原発ゼロ基本法案」を「さようなら原発1000万人アクション」の運動の中心に据え取り組んでいくことが求められています。
原発再稼動の阻止、核燃料サイクル計画の放棄、再生可能エネルギー推進、福島の原発被害者の権利の確立、高レベル放射性廃棄物などの処分問題など山積する課題への取り組みは、長い間全国を結んで「脱原発」に取り組んできた原水禁や、その原水禁が事務局を担う「さようなら原発1000万人アクション」が中心的な役割を担わなければなりません。私たちが進める「さようなら原発」の運動は「脱原発」実現のために重要な責任を負っています。原水禁・平和フォーラムは、さようなら原発1000万人アクション実行委員会に引き続き結集し、市民とともにその運動の中核を担っていきます。

(10)急がれる福島の復旧・復興
①困難な廃炉作業と巨額な廃炉費用
福島原発事故から7年が過ぎましたが、事故の収束作業は難航しています。
凍土壁は一定の効果を上げているものの、汚染水は増え続けています。原子力規制委員会では、基準値以下に薄めれば海洋放出も可能との考え方もあり、その動向を注視しなければなりません。
廃炉に向けて最も難関と言われている溶融燃料(デブリ)の取り出しは、非常に高い放射線に阻まれて先の見通しが立っていません。デブリの一部は確認できていますが、いまだその全容を明らかにするには至っていません。政府・東京電力は、デブリの取り出し開始を2021年内、廃炉完了の目標を2041年から2051年と時期を示していますが、これまでの経緯をみれば、さらに長期に及ぶ可能性が高いと考えられます。
 経産省は、2016年12月に福島第一原発廃炉など事故処理にかかる費用が、それまでの2倍の21.5兆円になるとの試算結果を発表しました。これら費用に関しては、新電力の託送料などに転嫁するなど、一般消費者からの徴収を企図しています。  
試算結果は、あくまで「試算」であり、さらに変動することは明らかであり、今後の推移次第では、莫大な費用負担が求められると想定されます。

② 避難生活と政府支援の打ち切り
被災地福島では、県内に1万5420人、県外に3万4095人、合計4万9515人(2018年3月5日復興庁調査)が、長期の避難生活を余儀なくされています。避難指示が出されている地域の住民でも、避難先で自宅を購入した人や、県などの住宅支援を受けずに東京電力から家賃の賠償を受けて賃貸住宅で暮らす人などは含まれていません。また、住宅の提供が打ち切られた自主避難者も含まれず、福島県・復興庁の調査では避難の現実が明らかになっていません。
福島県の震災(原発事故)関連死者数は2202人(2017年9月30日復興庁調査)で、全体の55%となっています。この数字は、福島県では自然災害である東日本大震災に加えて、福島原発事故の影響が大きいことを明らかにしています。ふるさと喪失と長期避難、生活や将来への不安などによりものと思われるうつ病などによる自死者が増加しています。
一方、帰還困難区域を除いた、居住制限区域・避難指示解除準備区域では、除染作業が進められ、これまでの基準の20倍、年間被ばく量20mSvを下回る地域から避難指示を解除しました。それに合わせて、帰還を強要するかのように住宅支援などの補償の打ち切りが行われています。避難指示解除区域に於いても、教育や医療、日常生活に必要な各種インフラの整備は追いつていません。被害者は、20mSv/yというこれまでに経験の無い高放射線量の中に戻るか、補償が打ち切られても避難し続けるのかの厳しい選択が迫られています。そこには、政府の被害者に寄り添う姿勢が欠けています。原水禁が、当初から主張してきた、被害者それぞれの選択に対する支援のあり方を確立しなくてはなりません。「福島原発子ども被災者支援法」の第2条2項には「被災者一人一人が第八条第一項の支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない」と記載されています。安倍政権が進める原発事故被害者への施策は、これらの考え方を根底から否定するもので、福島原発事故の早期幕引きがその目的であり、被害者を切り捨てようとする「棄民」政策と言わざるを得ないものです。
十分な補償と支援を求めて原発事故被害者は、全国各地で裁判を起こしています。2017年3月には前橋地裁が、9月には千葉地裁が原告勝訴の東京電力に賠償を命じる判決を下しています。2018年2月20日には、原発事故後に飯舘村で自殺した男性(当時102歳)の遺族が東電を相手に損害賠償を求めた裁判で、事故と自殺の因果関係を求め賠償を命じる判決も出ています。
原発事故後に全村避難となった飯舘村の村民が東電に慰謝料の増額を求めた裁判外紛争解決手続(ADR)で、2018年2月、東電が和解案の受け入れを拒否したことが判明しました。東電は「20mSv程度の被爆の危険性は証明されていない」「精神的賠償は既存の金額で十分」などと主張しています。東電は当初、「ADRの和解案は尊重する」としていましたが、その後このような拒否を繰り返し真摯に対応していません。このような事故の責任を明確にせず放射能被害を認めない東電の姿勢が、全国各地での訴訟につながっていると考えられます。
自主避難者に対する数少ない支援が災害救助法に基づく住宅の無償提供でした。しかし、国と福島県が2017年3月で無償提供を打ち切りました。この措置によって、一方的に住宅を追い立てられた多くの家庭が生活困難に陥っています。山形で提供終了後も雇用促進住宅に住み続けていた8世帯が、所有者の独立行政法人「高齢・傷害・求職者雇用支援機構」に訴えられるという事態も起こっています。
福島原発事故の刑事責任を求めて、被害者らが告訴した「福島原発刑事訴訟」は、検察庁が不起訴にするも、検察審査会が強制起訴しました。2017年6月30日の初公判以来、2018年4月10日には第5回公判が開かれています。17年6月30日に初公判が開かれ、刑事裁判がスタートしました。原発事故被害者への不誠実な東電の態度は、事故の原因を予想を超えた津波によるものとして東京電力が事故の責任をうやむやにしていることにあると考えます。国や東電は加害者であることを認め事故の責任を全うすべきであり、原発事故をなきもののように振る舞う姿勢は被害者をさらに追い詰めるもので許すことはできません。

③子どもや労働者の「いのち」を守れ
福島県では、福島第一原発事故による放射性物質の被害を踏まえて、県民の被ばく線量の評価や県民の健康状態の把握、疾病の予防、早期発見、早期治療のために「県民健康調査」を実施しています。とくに2011年3月11日現在で概ね18歳以下であった子どもたちには、甲状腺(超音波)検査を実施してきました。これまで3巡目の調査を終えて161人が甲状腺がん、36人ががんの疑い(2017年12月末福島医大・県民健康調査検討委員会)があると診断されています。今後もさらに増えることが予想され、被害者の健康には特に注意を払わなければなりません。今後、長期にわたる公的なケアと医療面、経済面でのサポートが重要であり、県民の健康不安、特に子どもの健康にしっかりと向き合うことが求められています。

(11)ヒバクシャの援護・連帯に向けての取り組み
①被爆者の課題解決にむけて
広島・長崎の原爆投下から72年を経過して、ヒ口シマ・ナガサキの被爆者は高齢化(平均年齢 81.4歳/2017年3月31日)し、その子どもである被爆二世も高齢の域に入りつつあります。原爆症認定の課題、被爆体験者の課題、在朝被爆者などの在外ヒバクシャの課題、被曝二世・三世の課題、被爆体験の継承の課題、様々な課題解決に残された時間は多くありません。
米オバマ前大統領のプラハ演説に始まって、昨年の核兵器禁止条約の成立や、ICANのノーベル賞受賞など、核兵器廃絶の声は高まり続けています。世界の核兵器廃絶の運動に大きな影響を与えたのは被爆者の存在でした。日本被団協は、「ヒロシマ・ナガサキの被害者が訴える核兵器廃絶国際署名」に取り組んでいます。核兵器廃絶の声を絶やすことはできません。
被爆者でありながら長崎市外に居住していたことを理由に「被爆体験者」として差別されている161人が、長崎県と長崎市に被爆者健康手帳の交付申請却下処分取り消しなどを求めた訴訟の第一陣は、12月5日、最高裁に於いて入市被ばくが想定される一人を除いて残り587人の敗訴が確定しました。「被爆体験者」は、被爆者の認定を求めて新たな裁判を準備しています。第二陣の訴訟では、長崎地裁判決で被爆者として認められた10人を除き、151人が福岡高裁に控訴しています。引き続いて裁判支援にとりくみます。
2017年2月、全国被曝二世団体連絡協議会は、被爆二世を対象とする被爆者援護法は憲法違反として訴えを起こしました。この裁判は、広島と長崎で係争中であり、原水禁としても被爆二世の権利の確立に向けて、訴訟支援等を行っていくことが重要です。
このような裁判の背景には、絶えず政府が原爆被害を過小評価し、原爆被害を根本から補償しようという立場に立たないことがあります。ヒロシマ・ナガサキの被爆者に対する十分な補償の確立は、フクシマの被害者に対する補償の充実に繋がるものと考えます。                            

②被曝労働者との連帯を
福島原発事故に伴い、収束作業や除染作業にあたる労働者の被曝問題は深刻です。政府は、労働者の緊急時被曝限度を100mSvから250mSvへ引き上げ、生涯被曝線量を1000mSvへと引き上げました。こうした労働者の被曝線量基準を、健康被害を考えることなく、労働現場の実態に合わせようとする姿勢は絶対に認められません。
この間、 原水禁・平和フォーラムとして被曝労働者の様々な裁判を支援してきました。また、福島原発事故以降も厚生労働省や文部科学省、復興庁などへ被曝量の低減など「安心・安全」に働ける労働環境の整備求め、現地福島の市民団体とともに交渉を重ねてきました。今後、公務員や運輸関係者など、緊急時に避難誘導などに携わる人たちの被曝線量の引き上げも検討されており、関係する組合とも協議を踏まえ交渉を進めていきます。
事故の収束作業や除染作業などに外国人労働者を含め多くの労働者が従事しています。放射線量の高い場所での労働は、常に被曝と健康被害のリスクにさらされています。多くの労働者が1次2次下請けによる労働を強いられていますが、収束作業の責任を持つ東電や除染作業を受注している大手ゼネコンなどが、労働者の被曝線量や健康管理に責任を持たなくてはなりません。中間搾取も常態化し現場労働者の権利侵害も報告されています。今後も長く続く事故の収束作業や除染作業における現場労働者の労働条件整備を求めていく必要があります。

③ 世界の核被害者との連帯について                          
世界に拡がる核被害は、核の軍事利用・商業利用を問わずウラン採掘に始まり、あらゆる核開発の過程で存在し続けています。核被害者との連携強化は、ヒロシマ・ナガサキだけでなくフクシマの被害の実相を明らかにするうえでも重要です。今年の原水禁世界大会でも核被害者との交流を進め、核と人類は共存できないことを世界に訴えていくことが必要です。

(12)TPPなど通商交渉に対する取り組み
 政府は、米国抜きの11ヵ国による環太平洋経済連携協定(TPP11)の交渉や、日本とヨーロッパ連合との経済連携協定(日欧EPA )、東南アジア諸国連合(ASEAN)10ヵ国と日中韓印豪NZの6カ国による広域的な東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉、そして、日米自由貿易協定(FTA)交渉につながる「日米経済対話」など、TPPを規範とする重要な通商協定(TPPプラス)の交渉を進めてきました。
これらの通商交渉は、農産物などの市場開放ばかりでなく、各国独自の規制や基準を撤廃し均一化を図り、自由化を求めるものです。特に、食品添加物・農薬規制の緩和や、遺伝子組み換え食品の表示などの食の安全施策、さらに、簡保、共済なども含む金融・保険、サービス貿易、投資、知的財産権、公共調達など、広範な分野に関して、多国籍企業の利潤につながるものです。
このうち、TPP11交渉は、今年1月に最終的な決着が確認され、協定の署名式が3月に行われ、日本は今通常国会で協定承認案と関連法案を審議します。協定は6ヶ国が国内手続きを終えれば発効することから、早ければ今年末から来年初めにも発効する見通しとなっています。
日欧EPAは、昨年12月に交渉の妥結が発表され、日本政府は2019年の発効をめざし、今年の秋の臨時国会での承認も視野に入れています。このほかの交渉についてはまだ見通しがたっていませんが、どの交渉についても、TPP以上に内容が明らかにされていないことは大きな問題です。今後、トランプ米大統領が、日米2国間の通商交渉を求めて、日本に対して一層の市場開放や規制緩和を迫ってくることが予想されるなか、徹底した情報公開や市民との意見交換を求めていく必要があります。
平和フォーラムは「TPPプラスを許さない!全国共同行動」の共同事務局のひとつとして、関係団体と連携を取った運動の展開が求められています。学習・集会の開催や政府交渉なども進め、グローバリズムの問題や各国との連携のあり方も検討していく必要があります。

(13)食の安全の取り組み
各国との通商交渉は食の安全にも関わります。これまでも日米間の協議では、アメリカからは食品添加物の拡大や残留農薬基準の緩和、牛海綿状脳症(BSE)に関する輸入制限緩和などが求められてきました。今後も遺伝子組み換え農産物の輸入拡大などが迫られる恐れがあります。
そうした中で、消費者庁で「遺伝子組み換え食品」の表示改正が検討されており、消費者の権利を尊重する制度を求めていく必要があります。また、今後は食品添加物の表示改善を求めていくことも必要です。
 機能性表示食品制度は、依然として、安全性や効果を示すデータの信ぴょう性、公開情報が不十分なことが指摘されています。このため、トクホも含め、健康食品制度に関する見直しが求められています。放射線照射食品については、禁止措置の継続を求めて、今後も政府、業界への働きかけを進めていく必要があります。

(14)水・森林・化学物質・地球温暖化問題などの取り組み
水問題については、今後も、化学物質の排出・移動量届出制度(PRTR制度)を活用した合成洗剤の規制など化学物質の総合的な管理・規制にむけた法制度や、有害物質に対する国際的な共通絵表示制度(GHS)の合成洗剤への適用などを求めて運動を展開していく必要があります。
また、水の公共性と安全確保のため、今後も水循環基本法の理念の具体化や、グローバリゼーションの進展の中で、水の商品化、水道事業民営化の動きを注視し、ライフラインである水道・下水道事業の公共・公営原則を守り発展させることが、引き続き重要な課題となっています。
地球規模での森林の減少と劣化が進み、砂漠化や温暖化を加速させています。日本は世界有数の森林国でありながら、大量の木材輸入により、国内の木材自給率は低迷してきました。最近は、国産材の使用拡大施策などが図られ木材自給率も回復しています。しかし、様々な通商交渉の中で木材製品の関税削減による、木材自給率等への影響を注視する必要があります。今後も、温暖化防止の森林吸収源対策を含めた、森林・林業政策の推進に向けて、「森林・林業基本計画」の推進、林業労働力確保、地域材の利用対策、山村における定住の促進などを求めていくことが必要です。
地球温暖化問題では、原発とともに、石炭火力発電所を推進する日本のエネルギー政策の抜本的な見直しなど、目標達成のための実行性をともなう仕組みづくりが求められています。また、身近な地域資源を活用したバイオマス燃料や風車、太陽光発電など地域分散型の再生可能エネルギーの事業を興していくことが大切です。そのための法・制度、生産システムの確立を求めていくことが必要です。

(15)食料・農業政策の取り組み
安倍内閣は、農林水産業を「成長戦略」の柱の一つにあげ、規制改革推進会議の提言をもとに「農業改革」を進めています。企業の農業参入や規模拡大を進めるとともに、条件不利地域や小規模農業の切り捨てにつながる施策も進められています。また、食料自給率(カロリーベース)は38%と、依然として低迷が続いていますが、今後の通商交渉によってはさらなる低下が予想されます。
 特に、今年度からは米の生産調整の数量目標配分が廃止され、また、生産調整に参加した農家への直接支払交付金が無くなります。このように、安倍政権は貿易自由化、競争原理を追い求める一方、食料の安全保障をおろそかにしています。急進的な農業改革によって、地域社会や国土保全に貢献している農業の多面的機能を軽視し、農村地域を支えてきた多様な担い手を切り捨てることは、自給率のさらなる低下につながります。今後も農民・消費者団体と協力し、際限のない国際競争や規模拡大ではなく、食料自給率の向上や所得補償制度の拡充、食品の安全性向上などの法・制度確立と着実な実施を求めていく必要があります。また、各地域でも食の安全や農林水産業の振興に向けた自治体の条例作りや計画の着実な実施が重要です。

2.具体的な取り組み課題
(1)平和憲法を守る取り組み
①戦争国家づくりを推し進める安倍政権の動きに対抗する全国的運動として「戦争をさせない1000
人委員会」の取り組みをすすめます。人々の「生命」(平和・人権・環境)を重視する「人間の安
全保障」の政策実現を広げていく「武力で平和はつくれない!9条キャンペーン」、「9の日行動」な
どを各地で行います。「持続可能で平和な社会(脱原発社会)」を求める「さようなら原発1000万人
アクション」のとりくみと連携します。

②「総がかり行動実行委員会」「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」主催の共同行動に取り組む
とともに、「戦争をさせない1000人委員会」独自の諸集会・行動、宣伝活動を展開します。

③戦争法の廃止・憲法改悪の阻止の取り組みを引き続き全力で進めます。米軍再編、自衛隊増強な
どを許さない取り組みと連携して、日米軍事同盟・自衛隊縮小、「平和基本法」の確立、日米安保
条約を平和友好条約に変えるを取り組みすすめます。とりわけ、改憲発議や国民投票が具体化した
場合は、従来の国会前をはじめとした大衆行動を中央・東京で開催するとともに全都道府県で実施
します。

④自民党による改憲策動に対抗する取り組みを強め、立憲フォーラムと協力し、院内外での学習会
などを東京やブロック単位で開催します。
また、機関誌「ニュースペーパー」での連載企画や冊子発行、論点整理をホームページで掲載す
るなど適宜情報発信します。
 さらに、SNSの利用による「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」などの教宣を充実していきます。

⑤新しい時代の安全保障のあり方や、アメリカや東アジア諸国との新たな友好関係についての大衆
的議論を巻きおこす取り組みを引き続きすすめます。

⑥5.3憲法集会を、2015年以来の共同の取り組みを継続、「9条改憲NO!平和といのちと人権を!5.3
憲法集会」として開催し、安倍政権とたたかう諸団体・個人の総結集をめざします。あわせて、全
国各地での多様な取り組みを推進します。

⑦「憲法理念の実現をめざす第55回大会」(護憲大会)は、下記日程で佐賀県・佐賀市にて開催し
ます。2018年については、佐賀県内において11月17日~19日の3日間の日程で開催する準備をすす
めています。
11月17日(土)午後 開会総会
11月18日(日)午前 分科会
11月19日(月)午前 閉会総会

(2)緊張が高まる東北アジアの中で、専守防衛の枠を超えて拡大する防衛政策にたいする取り組み
①「戦争をさせない1000人委員会」とともに、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」、および「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」に結集し、平和安全保障関連法(戦争法)の廃止および憲法9条改悪阻止の取り組みをすすめていきます。

②自衛隊基地の新設、基地機能の強化に対しては、地域のフォーラムの呼びかける行動を支援するほか、全国的な課題とするために、機関誌、ホームページ等での情報提供の他、情宣用の資料作成などを行います。

③専守防衛から逸脱する装備・技術研究に反対し、防衛予算の拡大に反対する取り組みを行います。軍事強化を容認する雰囲気が市民社会に浸透していくことがないよう情報宣伝活動を進め、その活動に資するための資料作成を行います。また人権問題にかかわる自衛官の隊内いじめや自殺などにも関心をよせ、「防衛大人権侵害裁判に支援する会」の取り組みに協力していきます。

④防衛装備移転三原則に基づく武器・技術の輸出に反対し、政府援助をやめさせる取り組みを追及します。

(3)進む日米軍事同盟と基地機能の強化に対する取り組み
①全国基地問題ネットワーク、オスプレイと低空飛行に反対する東日本連絡会など在日米軍の問題にかかわる団体と連携して取り組む課題のなかで、日米軍事一体化やその枠組みが明文化された行政協定である日米ガイドラインの問題を追及していきます。

②普天間基地に配備されたオスプレイの配備を撤回させ、横田基地への空軍仕様のオスプレイの配備を阻止する取り組みを行っていきます。オスプレイと低空飛行に反対する東日本連絡会や全国基地問題ネットワークおよび反基地運動に取り組む市民団体との協力を強化し、沖縄等米軍基地問題議員懇談会に結集する国会議員とも連携して、政府交渉を行っていきます。

③在日米軍基地の機能強化に反対し、米軍基地がある14都道府県運動組織の取り組みに協力していきます。また日米地位協定の抜本的な改定を求める取り組みを追及します。こうした課題に資するため、情宣活動用資料等の作成を行います。

④辺野古新基地建設を許さず、沖縄の過剰な基地負担をやめさせるために、沖縄平和運動センターのよびかける取り組みを支援し、協力していきます。また、平和フォーラム沖縄事務所を今年度更新し、沖縄からの情報発信に努めます。また、総がかり行動と連動した取り組みを行うほか、「辺野古土砂搬出反対」全国連絡協議会との連携を追及します。

⑤山城博治沖縄平和運動センター議長らの裁判闘争を支援していきます。

⑥「復帰46周年(第41回)5.15平和行進」(5,15沖縄平和行進)を呼びかける沖縄平和運動センターを支援し、全国からの結集を目指します。2018年は、5月10日~13日の日程で開催します。
5月10日(木)全国結団式
 5月11日(金)平和行進1日目
 5月12日(土)平和行進2日目
5月13日(日)平和行進3日目・県民大会

(4)緊張が高まる東北アジアの非核・平和を求める取り組み
①韓国の平和運動団体と連携し、米韓軍事演習など軍事的恫喝や制裁措置の強化などに反対する運動を進め、日米韓の政府への要請に取り組みます。
韓国の平和運動団体から提案のあった国際平和機構「KIPF(korea international peace forum)」には、「戦後70年 新しい東アジアへの一歩へ! 市民連帯」の枠で参加し、国際的な連携の強化に努めます。

②韓国の平和運動団体からインターン学生を受け入れ、将来の国際連帯強化をにらんだ人材育成を行っていきます。

③あらゆる核に反対し平和を求める立場から、北朝鮮政府に核放棄を求めるとともに、米国が朝鮮戦争の休戦協定を平和協定へと転換する協議を直ちに開催するよう米国に求めていきます。

④引き続く東北アジアの緊張状態や「制裁」による在日コリアンの人権侵害の動きに対して、日朝国交正常化全国連絡会による対話と友好の取り組みをすすめ、政府・外務省などに対する働きかけをおこないます。

(5)民主教育を進める取り組み
①大阪市における教科書採択の不正に対して、第三者委員会の議論を注視しつつ、育鵬社版教科な
どの採択阻止に取り組んできた市民と連携して、採択取り消しなどの方向性をもって、真相の追究
を行ないます。また、文科省の責任を追及するともに、教科書無償化措置法においての対応を求め
ていきます。

②育鵬社や教育再生機構が大阪府岸和田市の企業と結託した、教科書展示会での不正アンケート問
題では、大阪の運動団体と連携し、大阪市議会での追及に取り組むとともに、公正取引委員会への
資料提供などを通じて不当採択の問題として排除勧告などを引き出すよう取り組みをすすめます。

③政権の意図に偏った恣意的な教科書検定の実態を明確にし、バランスのとれた教科書の記述内容
を求めて取り組みをすすめます。

④憲法改悪反対の取り組みと連動し、「修身」などの復活を許さず、復古的家族主義、国家主義的
教育を許さない取り組みを展開します。

⑤人に優しい社会への取り組みを様々な方向から強化し、貧困格差を許さない方向からも、教育の
無償化への取り組みを強化します。

⑥歴史教育課題・道徳教育課題に対応するため、問題・課題を共有し授業実践の還流を目的とした
ホームページを、市民等の協力のもと立ち上げ、運営していきます。

⑦日本教科書の中学校道徳教科書については、市民とともに教育委員会等へ採択しないように取り組みをすすめます。

(6)ヘイトスピーチと様々な人権課題
①朝鮮学校に対する差別を許さず、「高校無償化」裁判や各自治体からの補助金支給の実現に取り組む運動を支援していきます。「朝鮮学園を支援する全国ネットワーク」を中心に全国や韓国の支援運動との連携をすすめていきます。

②実効性ある人権救済法の制定と国際人権諸条約・選択議定書の批准に向け、「国内人権機関と選択議定書の実現を求める共同行動」や日弁連の取り組みに参加・協力します。「国連・人権勧告の実現を!」実行委員会に参加・協力し、日本政府に国連の人権勧告を遵守するよう求めるキャンペーンを取り組みます。

③狭山差別裁判第3次再審の実現など、えん罪をなくす取り組みに参加・協力します。

④冤罪発生の危険性を高め、捜査機関の権限拡大を図る刑事司法改革関連法に反対するとともに、実効性ある「取り調べの可視化」の実現を求めて運動を進めていきます。

⑤「共謀罪」「特定秘密保護法」の廃案を求めます。

⑥障がい者権利条約の完全実施を求める当事者団体の取り組みに協力します。

⑦重大な人権侵害をもたらす恐れが指摘されている医療観察法の廃止を求める取り組みに協力します。

⑧定住外国人参政権法案の制定に向けて、参政権ネットや民団と協力して、全国各地で取り組みをすすめます。またヘイトスピーチを許さず、アジアへの蔑視・差別感に対する教育活動に取り組んでいきます。

⑨女性の経済的自立と意思決定の場における発言力を高めるための運動に取り組みます。「選択的夫婦別姓」を巡る最高裁の不当な判断に反対し、I女性会議など関係団体とともに取り組みを強化します。「クオータ制」実現のための「女性の政治参画推進法案」の成立を全力で支援します。さらに、女性の人権を国際的水準に引き上げる「同一価値労働同一賃金」の実現を運動の要として取り組みます。

⑩一般市民の戦争犠牲者の救済を求める取り組みとして、東京大空襲訴訟・空襲被害者立法の支援をおこないます。重慶爆撃の被害者による訴訟の取り組みに協力します。

⑪「菅首相談話」にも明記された遺骨問題や文化財返還問題については、関連団体と連携した取り組みをすすめます。「強制連行・企業責任追及裁判全国ネットワーク」などがすすめる「朝鮮人強制労働被害者補償立法の実現を求める要請署名」に協力します。

⑫外国人労働者とその家族の権利保障のため、そして外国人技能実習生制度の見直しを求めて、各運動体と連携していきます。

(7)核兵器廃絶、核軍縮の取り組み
①核兵器廃絶に取り組む国内外のNGO・市民団体との国際的な連携強化をはかり、核兵器廃絶に向けた取り組みを進めます。

②原水禁・連合・KAKKIN3団体での核兵器廃絶に向けた運動の強化をはかります。

③東北アジア非核地帯化構想の実現のために、日本政府や日本のNGOへの働きかけを強化し、具体的な行動に取り組みます。さらにアメリカや中国、韓国などのNGOとの協議を深めます。

④非核自治体決議や「核兵器禁止条約」批准決議などを促進し、自治体の非核政策の充実を求めます。さらに非核宣言自治体協議会や平和市長会議への加盟・参加の拡大を促進させます。

⑤政府・政党への核軍縮に向けた働きかけを強化します。そのためにも核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)や国会議員と連携した取り組みをすすめます。

⑥日本政府に対し、核兵器の非人道性声明に署名しながら、核政策としての拡大抑止政策を変更しようとしない姿勢をただします。国連の「核兵器禁止条約」の成立後、被爆国として核兵器廃絶に向けた積極的な役割を果たすよう追求します。

⑦日本のプルトニウム増産への国際的警戒感が高まる中、再処理問題は核拡散・核兵器課題としても取り組みを行います。

⑧8月に国連ジュネーブ本部を訪問する高校生平和大使の運動をサポートし、運動の強化をはかります。

⑨「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」に協力します。

(8)被爆73周年原水爆禁止世界大会及び被災65周年ビキニデー集会       
① 被爆73周年原水爆禁止世界大会は、下記の日時で開催します。
7月下旬        福島大会
8月4日~6日   広島大会
8月7日~9日   長崎大会

② 被災65周年3.1ビキニデー集会を2019年3月に静岡で開催します。

(9)原発再稼働を許さず、脱原発に向けた取り組み
①原発の再稼働阻止にむけて、現地と協力しながら、課題を全国化していきます。合わせて自治体
や政府への交渉を進めます。

②老朽原発の危険性を訴え、廃炉に向けた運動を進めます。

③「さようなら原発1000万人アクション実行委員会」の運動に協力し、事務局を担い、「1000万
署名」の達成、各種集会等の成功をめざして取り組みの強化を進めます。

④核燃料サイクル政策の破綻を明らかにし、六ヶ所再処理工場の建設中止を求め、「高速炉開発」
に反対します。また、「4,9反核燃の日」全国集会を開催します。現地の取り組みを支援するとと
もに、国・事業者などへも要請や提言を行います。

⑤フルMOX燃料の大間原発や上関原発などの新規原発の建設中止を求めていきます。

⑥中越沖地震の集会、JCO 臨界事故の集会など各地の集会に協力します。

⑦高レベル放射性廃棄物の地層処分のための「科学的有望地」の動きに対して、その問題点を明ら
かにし、各地での取り組み支援とネットワークの強化を図ります。

⑧イギリスやインドなどへの原発輸出に反対し、政府などへ要請します。

⑨原子力空母の危険性を訴え、寄港地での防災対策について政府や自治体と交渉を行います。

⑩電力システム改革に対して、政策決定の過程を明らかにさせる取り組みを行います。

⑪eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)などによるキャンペーン、パワーシフトにも協力し、消費者の側から購入電力を選ぶことを推進し、再生可能エネルギーへの転換を進めます。

⑫廃炉費用、福島原発事故処理費用の原則事業者負担を求め、託送料に上乗せすることに反対します。

(10)フクシマの課題を前進させる取り組み                                      
①福島原発事故に関する様々な課題について、現地と協力しながら運動を進めます。被災者問題や
被曝問題について、政府や行政への要請や交渉を進めます。

②フクシマ連帯キャラバンを、労働組合の若い組合員を中心に取り組みます。

③福島原発事故にかかわる各種裁判を支援します。

(11)ヒバクシャの援護・連帯に向けた取り組み
①原爆症認定制度の改善を求めます。被爆者の実態に則した制度と審査体制の構築に向けて、運
動をすすめます。

②在外被爆者の裁判闘争の支援や交流、制度・政策の改善・強化に取り組みます。

③在朝被爆者支援連絡会などと協力し、在朝被爆者問題の解決に向けて取り組みます。

④健康不安の解消として現在実施されている健康診断に、ガン検診の追加など二世対策の充実を
はかり、被爆二世を援護法の対象とするよう法制化に向けた取り組みを強化します。さらに健康
診断などを被爆三世へ拡大するよう求めていきます。また、被爆者二世裁判を支援します。

⑤被爆認定地域の拡大と被爆者行政の充実・拡大をめざして、現在すすめられている被爆体験者
裁判を支援し、国への働きかけを強化します。

⑥被団協が進める核兵器廃絶国際署名に協力します。

⑦被曝線量の規制強化を求めます。被曝労働者の被曝線量の引き上げに反対し、労働者への援護・
連帯を強化します。

⑧被爆の実相を継承する取り組みをすすめます。「メッセージ from ヒロシマ」や「高校生1万
人署名」、高校生平和大使などの若者による運動の取り組みに協力します。

⑨世界のあらゆる核開発で生み出される核被害者との連携・連帯を強化します。

(12)環境・食の安全・食料・農業問題に取り組み
①様々な通商交渉に対し、その情報開示を求め、問題点を明らかにする取り組みを幅広い団体と連携を図りながら進めます。そのため、集会や学習会などを開催していきます。

②輸入食品の安全性対策の徹底とともに、日米二国間交渉等にともなう食品規制緩和の動きに反対して、消費者団体などと反対運動を進めます。

③「食品表示制度」に対し、消費者のためになる表示のあり方を求めていきます。「機能性食品表示制度」の機能表示制度に関する見直しを求めます。

④遺伝子組み換え食品の表示制度の改善や照射食品を認めない運動をすすめます。

⑤「きれいな水といのちを守る全国連絡会」の事務局団体として、活動を推進します。特に10月に岩手県盛岡市で開かれる「第35回きれいな水といのちを守る全国集会」の開催に協力していきます。また、「水循環基本法」の具体化に向けた取り組みを求めます。

⑥関係団体と協力して、「森林・林業基本計画」で定めた森林整備の確実な推進、地産地消による国産材の利用拡大、木質バイオマスの推進などにとりくみます。

⑦温暖化防止の国内対策の推進を求め、企業などへの排出削減の義務づけや森林の整備など、削減効果のある具体的な政策を求めます。

⑧自然(再生可能)エネルギー普及のための法・制度の充実を求めていきます。また、温暖化防止を名目とする原発推進に強く反対します。

⑨農林業政策に対し、食料自給率向上対策、直接所得補償制度の確立、地産地消の推進、環境保全対策、自然エネルギーを含む地域産業支援策などの政策実現を求めます。

⑩各地域で食品安全条例や食育(食農教育)推進条例づくり、学校給食に地場の農産物や米を使う運動、子どもや市民を中心とした支援米作付け運動や森林・林業の視察・体験、農林産品フェスティバルなどを通じ、食料問題や農林水産業の多面的機能を訴える機会をつくっていきます。

⑪「第50回食とみどり、水を守る全国集会」の開催(日時・会場等未定)に向けて取り組みます。

3.平和フォーラムの運動と組織の強化にむけて                         
(1) 巨大な安倍政権と闘う組織の強化を
2017年10月22日投開票で行われた第48回衆議院選挙では、自公政権を中心とした改憲勢力が3分の2を占める結果となり、衆・参両院で改憲勢力が3分の2を占め、憲法改正に向けた動きが加速することは間違いありません。2018年1月22 日、安倍首相は、開会された通常国会の施政方針演説で「各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会で議論を深め、前に進めていくことを期待する。」と、年内の国会発議をめざし、通常国会で議論を加速させる構えです。
明治維新150年の今年は、安倍政権のもとでいよいよ憲法改正に向けて正念場の闘いを迎えることになります。
これまで3度廃案になった共謀罪法案は、法務大臣のでたらめ答弁、法務官僚の出席強行をはじめとする強権的な法務委員会運営、前代未聞の「中間報告」による強行採決により、2017年6月15日に可決・成立し、7月11日に施行しました。
また、福島第1原発の事故以降、停止していた原発も、「原発はいらない」という世論に背を向け老朽原発も含めた再稼働へと進んでいます。
一方、沖縄の辺野古新基地建設は、全国の機動隊を導入した暴力と山城博治沖縄平和運動センター議長の不当逮捕・長期拘束にみられるような国家的な弾圧により、沖縄の民意は踏みにじられ工事が強行されています。
私たち平和フォーラムは、かつてない多くの困難な課題に直面しながら、平和と民主主義、人権と反差別、原発とエネルギー政策などで市民や労働組合の奮闘に依拠しながらその運動の中心を担い、安倍政権の政策と全面的に対決してきました。
もちろん、この安倍政権との闘いは、第一に、総評労働運動の歴史的な運動方針を継承し、共闘の基礎基盤を担う産別中央組織と中央団体によって。第二に、全都道府県に組織されている地方組織の活動によって支えられてきたものです。
私たちの取り組みは、今なお重要な局面が継続しているばかりか運動領域も拡大し、かつ困難さも増してきています。これらに対応できる総体としての平和フォーラムの組織強化が、今こそ内外から求められています。
そして、この組織強化は、平和フォーラムの事務局機能と組織力量の強化にとどまることなく、平和フォーラムに結集する中央組織、地方組織の総体の意志統一を基礎としたものでなければなりません。
そのため、組織検討委員会や同作業委員会での討議をはじめとして、組織強化の具体化について中央・地方の機関会議などで討論を進めていきます。

(2)より広範な運動展開と社会の多数派を目指す活動
安倍政権の国会内の多数の力と民意をまったく顧みない政治手法に怒りの声をあげる新たな人々の広がりが生まれてきています。また、従来保守層と言われていた人々の中からも、「戦争」への危機感から抗議の声があがっています。このように、安倍政権自身が生み出しているこのような政権反対派の人々と連帯、連携することも重要な課題です。
「さようなら原発1000人アクション」と「戦争をさせない1000人委員会」の運動は、従来の枠組みを超えた新しい運動を展開してきました。なかでも結成から4年を経過した「戦争をさせない1000人委員会」は、ほぼ全都道府県で「1000人委員会」が結成され、市町村でも「1000人委員会」地域組織も立ちあがってきています。しかし、この間の取り組みの中でも正確な実態については把握しきれておらず、平和フォーラムの中央、地方組織の将来の組織強化を展望するうえからも「1000人委員会」の拡大と合わせて組織的な整備も行っていかなければなりません。
一方、戦争法の成立に続き安倍政権下で憲法改悪を許してはなりません。今日の圧倒的な安倍政権に対峙し、戦争法の廃止や憲法改悪を阻止するためには「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」、さらには、全国で訴訟を展開する「違憲訴訟の会」との連携は重要です。
また、立憲主義の確立を求め、超党派の国会議員でつくられた「立憲フォーラム」や地方議員を対象にした「立憲ネット」との連携した取り組みも広げていかなければなりません。
さらに、組織労働者への不断の働きかけなくして、社会の多数派形成はなく、連合との共同行動や連携の重要性がますます高まっています。平和と憲法、立憲主義、核兵器廃絶と被爆者援護、人権と環境など、平和フォーラムが取り組む課題を提起しながら、共有課題を尊重して連合とより積極的な連携をはかることが中央・地方で求められています。

(3)運動を担う主体の強化について
平和をめぐる意見の相違が先鋭化している中、労働組合において平和と人権の意義、役割をより丁寧に宣伝する活動が重要となっています。「防衛力の増強が戦争の危機を招来している問題」、「侵略戦争の過去の謝罪と総括がいかに不十分か」、「憲法の先見性、普遍性」など、とくに若い世代に丁寧に伝えることが重要です。次代をになう人材の育成が組織強化の使命です。これらの課題を目的意識においた対策が柔軟に講じられる必要があります。沖縄平和行進やフクシマ連帯キャラバンなどの具体的な課題を通じて若い世代が参加し交流できるよう工夫することが求められます。
また、運動の協力者(サポーター)を組織活動の周りにひきつけ、行動を共にする中から後進の育成を展望する取り組みを検討します。個々の集会、運動などの機会が、新しい運動の担い手の結集の機会でなければなりません。そのために、運動の情報発信をより広く行い、取り組みの意義と目的が迫力のあるものとするよう努めます。

(4)政策の実現をめざして
平和フォーラムは東アジアの平和友好、立憲主義の回復と憲法理念の実現、脱原発、人権、貧困・格差の解消、食と環境などの運動の到達点を踏まえ政策実現の取り組みを進めなければなりません。そのため、新しい政策実現への展望を切り開きつつある運動体との連携を進める中で政策化をはかり、政府との対抗関係を構築します。
とりわけ、ナショナルセンターとしての連合にその役割を果たすことを期待し連携を強化するとともに、広範な運動の構築をめざしていきます。
また、立憲フォーラムや立憲ネットをはじめ、立憲民主党、民進党、社民党など連携し、よりきめ細かな政府・各省・自治体等への対策を強化します。また、2019年春に予定されている統一自治体選挙に向けての取り組みは重要です。立憲フォーラムをはじめとする国会議員、立憲ネットワークなどの地方議員、連合の奮闘に期待すると同時に平和フォーラムも従来の取り組み経過を踏まえ最大限の取り組みを進めます。
こうした取り組み全体を促進するため、研究者・研究団体、NPO・NGO、青年や女性団体などとの連携も強化します。

(5)結集軸としての組織活動
①機関運営について
平和フォーラムの目標を具現化するために、常任幹事会、運営委員会・原水禁常任執行委員会を開催し、具体的な運動の課題と目標の共有化につとめます。また、各地方組織の課題、共通目標の確認のため各都道府県・中央団体責任者会議、全国活動者会議を開催するとともに、各地方ブロック会議とも積極的に連携します。
②情報の発信と集中、共有化について
全国組織の平和フォーラムにとって、ホームページ、メールマガジン、機関誌「ニュースペーパー」、パンフレットやブックレット、記録集の発行などは情報の発信と共有化のための重要な役割を果たしています。それぞれの機能を有効に活用し、一方的な情報発信にならないような工夫、情報の整理と蓄積などが今後の課題です。
また、「さようなら原発1000万人アクション」「戦争をさせない1000人委員会」の運動の中で、インターネットやその他の通信手段で平和フォーラム・原水禁の取り組みに参加する市民が増えており、インターネット等による平和フォーラム・原水禁の精力的な発信力が求められています。
③集会の開催、声明などの発信
中央、地方の大衆的な集会の開催、署名活動、社会状況や政治的動向に対する見解や声明などの発信などは、平和フォーラムの運動目標を具現化し、社会的な役割を拡大するために重要な取り組みです。日程や場所など参加しやすい環境づくりとともに運動の拡大をめざし、前例踏襲型にならない工夫が必要です。
④政策提言の発信
環境政策、エネルギー政策と原子力規制、基地と原発依存からの脱却、ヒバクシャの課題など、政府等に対する政策要求・提言活動を強めます。
 そのため、学者やNGO専門家の協力を得るよう努めます。

(6)具体的な取り組み
①事務局体制の強化
全国組織の事務局として、情報の収集発信機能を強めるとともに、地域の運動と中央の課題を結びつけ、持続的な運動を組み立てる視点で運営します。
(ア)課題別担当、中央団体・労働団体、ブロック別担当を配置し、コミュニケーション機能を強めます。
(イ)要請・紹介文書・各種資料・宣伝物などについて、構成組織の実態を踏まえた作成・連絡・配布など丁寧な運営に努めます。
(ウ)情報提供体制の充実に努めます。
・提供する情報量の充実をめざします。
・ホームページについて、引き続き画面の改革、掲載情報量の豊富化をめざします。
・リーフ、パンフレットなどの充実をめざします。
・機関誌「ニュースペーパー」、メールマガジンは内容の充実をはかります。とくに「ニュースペーパー」については配布先の拡大、発行部数の拡大をはかります。

②組織の運営
(ア)平和フォーラムでは、常任幹事会、運営委員会を定期的に開催すると同時に中央・地方組織責任者会議、全国活動者会議など必要に応じて開催し、取り組みの意思統一を深めます。また運動目的に合わせて課題別委員会を設置します。
(イ)原水禁では、常任執行委員会を定期的に開催すると同時に、必要に応じて専門部、専門委員会を設置し、課題別の取り組みを推進します。また各種集会では、可能な限り運動交流部会を開催し、意志統一と交流を深めます。引き続き、平和フォーラム運営委員会と原水禁常任執行委員会を合同で開催します。
(ウ)運動の重点化、年中行事型運動の見直し、運動スタイルの見直しなど運動全体の改革を行います。
(エ)各ブロック協議会を確立し、各都道府県組織を強化するとともに、地域社会への影響力の拡大をめざします。
(オ)組織体制や運動づくりを男女共同参画の視点で行います。
(カ)常任幹事会のもとに組織検討委員会を設置し、長期的視野にたった運動と組織のあり方を協議し提言をまとめます。また、その課題検討のために、組織検討委員会・作業委員会で議論を深めます。
(キ)運動の前進と継続のため、財政基盤の確立と効率的な執行に努めます。
(ク)沖縄の闘いの強化と全国への情報発信などのため「平和フォーラム沖縄事務所」を継続します。

③組織の拡大と連携
(ア)平和フォーラムの運動を進める上で労働組合の参加は不可欠であり、ナショナルセンターの連合中央、地方連合との連携を強化します。
(イ)引き続き労働団体、市民団体、平和団体に加盟を呼びかけます。国会議員会員の拡大も含めて取り組みを強化します。
(ウ)運動の拡大をめざして、平和団体、市民団体、人権団体との連携を強化します。研究者、文化人との連携も強化します。
(エ)国際的平和団体、反核団体、市民団体、労働団体などと連帯し、国連や関係政府に働きかけると同時に運動の国際連帯を強化します。とりわけ東アジアを重点とした関係強化を図ります。
(オ)制度・政策活動の充実に向けて、他団体、政党・議員との連携を強化し、政府・各省・地方自体・関係企業などとの交渉力を強めます。また政策課題に対応した立憲フォーラムをはじめとする議員団会議、議員懇談会との連携を強化します。
以上

 

平和フォーラム総会挨拶 もう一度平和・民主主義・脱原発の旗を高く掲げて

2018/04/18(水) 10:19

もう一度平和・民主主義・脱原発の旗を高く掲げて


     フォーラム平和・人権・環境     共同代表    福 山 真 劫

この1年の平和フォーラムの行動への結集に心から感謝申し上げます。ありがとうございます。
簡単に常任幹事会を代表して、ご挨拶をさせていただきます。
私たちはこの間、安倍政権の憲法を破壊しながら、戦争する国・軍事大国化へ突き進む路線と対抗してきました。具体的には、「特定秘密保護法、戦争法、参議院選挙、共謀罪、衆議院選挙、憲法9条改悪阻止、沖縄との連帯、脱原発、国家権力の私物化糾弾など」多くの課題に取り組み、安倍政権打倒をめざして闘ってきました。
私たちを取り巻く国内外情勢が大きく揺れだしています。朝鮮半島情勢やトランプの米国第1主義路線のゆくへも目が離せません。ここにきて安倍政権の国家権力の私物化、官僚機構の変節・堕落が次から次へと明らかになる中で、政権の崩壊が始まっているように見えます。
平和フォーラムの果たさねばならない役割が大きく拡大しています。私たちは、「平和・民主主義・脱原発運動」に取り組んできた誇りを胸に刻んで、その責任を果たしたいと思います。そして市民団体、労働団体、野党と連帯して、大きな共闘を作り上げ、安倍政権の政策転換・打倒を勝ち取りましょう。
そうした立場から、基本的な考え方を数点提起させていただきます。
1点目、平和フォーラムの運動と組織の強化です。
 私たちは東京で、全国で多くの課題で闘い続けてきました。課題の拡大とともに相当無理をしているのも事実です。闘いの中でしか、組織強化はかちとれないというのが原則ですが、そのことを踏まえながら、今年は平和フォーラムの組織の課題について、整理し、めざす方向について、合意を形成したいと思います。
2点目、運動の組み立て方についてです。
 2014年3月、市民との新しい連帯の枠組みとして、「戦争させない1000人委員会」を発足し、そして戦争法の閣議決定を受け、12月、代々木系の運動団体も含めて、「戦争させない9条壊すな総がかり行動実行委員会」を形成し、その後総がかり運動を基本に、連帯の輪を拡大し、闘いを作りあげ、現在に至っています。そして市民連合とともに野党共闘を支援・連帯し、闘ってきました。総がかり運動は、私たちの闘いを一挙に高揚させました。しかし総がかり運動の限界もあり、総がかりを超える総がかりをめざして、現在奮闘中です。その中心は、アベノミクスのなかで、不安定雇用・貧困・権利の侵害を受けている市民との連携をどうするのかと労働団体「連合」と連帯をどう作れるのかです。全国市民アクションで、「九条の会」との連携を、そして「4・14国会前行動」では、「未来のための公共」・「standfortruth」と共催しました。
 3点目、野党共闘と政界再編成です。
 平和フォーラムの基本認識は、平和・民主主義・脱原発の時代の実現のため、立憲民主党を基軸に社民党と連携して、取り組むということであり、そして政策実現のためには、他の野党とも連携して取り組むという立場です。
 また選挙闘争では従来の経過を超えて、市民連合に結集して闘うということです。
 現在マスコミで報じられている民進党と希望の党との合流の動きについては、世論の支持を得られているとは思いませんし、私たちも支持する立場にはありません。平和フォーラム構成団体の多くは、来年参議院選挙等では基本は立憲民主党、また社民党で闘おうとしており、その立場を支持します。それぞれの政党は、合流で政策を薄めるということではなく、それぞれに主体性を強化することが基本だと考えます。そして安倍自公政権と対決するために、政策実現闘争、選挙闘争で本格的に共闘体制を構築すべきです。
4点目は、国家権力の私物化糾弾の闘いについてです。
3・2の朝日の森友関連の公文書改ざん報道以降、野党6党や市民運動の奮闘・高揚、またマスコミ、関係者たちの奮闘もあり、「安倍政権の国家権力の私物化、財務省、文科省、厚労省、防衛省の官僚たちの悪行、政権担当能力の劣化」が次から次へと明らかになっています。嘘と隠ぺいの安倍政権をこれ以上続けさせれば、日本の平和・民主主義、統治機構が崩壊してしまいます。
すべてのマスコミの世論調査では、支持率は、急落し、直近の朝日新聞の世論調査では、、支持31%、不支持率が52%で、不支持が過半数を超えました。安倍政権の終わりの始まりです。
 私たちは、連日の行動に加えて、14日の国会前の集会も成功させました。引き続き、野党と連帯して、真相究明と責任追及、安倍政権打倒めざして取り組みましょう。明恵夫人、迫田、柳瀬、藤原、愛媛県の関係者の証人喚問、福田財務次官の処分は当然です。
5点目は、憲法改悪阻止の闘いです。
安倍政権は、基盤が揺れだし、安倍政治の限界が明らかになっているにも関わらず、トカゲのしっぽきりと世論の目先を変え、延命を図り、この通常国会では、働き方関連法案・IR法案・放送法関連法案・憲法改悪発議をめざしています。働き方改革関連法案は、連合の奮闘に期待したいと思います。
とりわけ憲法問題は安倍が続投するのかどうか含めて流動化していますが、あきらめてはいません。安倍の政権が続く限り、必ずこの通常国会か臨時国会で発議を提起してくることを想定して、   
5・3大集会の取り組み、3000万署名運動に全力で取り組みたいと思います。
署名運動を成功させたら、発議などできません。
6点目は、脱原発基本法についてです。3月9日、立憲、社民、自由、共産の4党で原発ゼロ基本法を国会に提出し、3・21のさようなら原発の集会に初めて立憲民主党が参加しました。さようなら原発の取り組みを中心に大きく運動を組み立てたい
7点目は、朝鮮半島のめぐる情勢についてです。事態は急展開をしており、安倍の軍事的・経済的圧力政策が破綻しつつあります。東アジアの非核平和の確立めざして、日朝ピョンヤン宣言や6か国共同声明などを踏まえて、奮闘することを求めたいと思います。
その他にも、5・26国会包囲行動・辺野古への基地建設強行に対決する課題など、多くの課題がありますが、皆さんから求められている課題に対して全力で取り組む決意をもうしあげ、あいさつに代えさせていただきます。
 

4・14国会前行動に3万人 安倍政権の早期退陣を訴える

2018/04/14(土) 18:56

   

  4月14日、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」は、「未来のための公共」、「Stand for Truth」との共催で、国会正門前で、「安倍政権は退陣を!あたりまえの政治を市民の手で!4・14国会前行動」を実施しました。3万人が参加し「安倍政権を必ず倒そう!」「森友・加計疑惑の徹底追及!」「みんなの力で政治を変えよう」「安倍9条改憲絶対反対」等のコールが響き渡りました。
 行動は1部と2部に分かれ、1部では、主催者代表として福山真劫さん(戦争をさせない1000人委員会)が、「これ以上、安倍政権を延命させたら、平和と民主主義が崩壊し、国家としての誇りが地に落ちてしまう。こんな政権、絶対に許すわけにはいかない。憲法を破壊し、国家権力を私物化し、官僚機構を変節堕落させているその張本人は、安倍晋三だ。野党と市民が共闘して、今度こそ安倍政権を退陣に追い込もう!」と訴えました(上写真)。
 各政党を代表して、立憲民主党の長妻昭衆院議員(代表代行)、社会民主党の又市征治党首、共産党の志位和夫委員長が登壇。口々に、野党の力をあわせて、安倍政権を追い込むための決意を表明しました。
 また、佐藤学・学習院大学教授(学者の会・市民連合)、金子勝・立教大学大学院教授、本間信和さん(Stand for Truth)らが、連帯のあいさつを行いました。さらに、各運動団体から、オスプレイ反対東京連絡会、安倍政権NO!東京地域ネットワーク、改憲問題対策法律家6団体連絡会等の各代表もそれぞれの闘いの報告と決意を述べました。このうち、金子教授は「歴代の総理の中で最も愚かなのが安倍政権であり、これほど危険なものはない。文書の改ざん・隠蔽は、民主主義の社会の最も基本を破壊するものだ。こんなことが許されるならどんな巨悪な政策も不正や腐敗も正当化されることになる。安倍政権退陣まで、徹底追究していかなければならない」と訴えました。
 最後に行動提起で「5月3日の憲法集会などを成功させ、3000万署名活動の達成に向けさらにスパートをかけよう!」とよびかけ、第1部の行動を終了しました。
 2部は、未来のための公共、Stand for Truthの司会で進行。15時半ころには、国会正門前の道路に人があふれ、17時頃まで「安倍はやめろ!」「改ざん・隠蔽!許さない!」のコールが続きました(下写真)


安倍政権は退陣を!あたりまえの政治を市民の手で!4月も国会前行動へ!

2018/04/05(木) 12:59

  

3月の国会前連続行動等に延べ26000人が参加
 森友学園に関する公文書の改ざん問題が大きくクローズアップされ、安倍内閣への支持率が急落、不支持が支持を上回る事態が進む中、、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」は共催で、森友疑惑徹底究明、安倍政権の退陣を求める国会前連続行動や、新宿駅での街頭宣伝行動等を実施してきました。(上写真は3月28日の国会前行動、下写真は3月19日の国会前行動)
 3月13日の行動を皮切りに、3月中に14回の行動を実施し、延べ2万6千人もの市民が参加しました。また、「安倍9条改憲NO!3000万署名活動」が全国で取り組まれる中、安倍政権の退陣を求める声も多く寄せれ、署名活動自体も大きく前進していることが報告されています。
 全国市民アクションと総がかり行動実行委員会は、今後も4月5日、12日、19日と毎週木曜日の夜に国会前行動を行います。さらに、4月14日(土)には、午後2時から国会正門前での大行動を実施することを決定しました。
 佐川宣寿・前国税庁長官の証言拒否以降、森友疑惑問題の幕引きを狙う安倍政権ですが、決して追及解明の声を弱めることなく、「私たちは許さない!」「森友事件の徹底究明と安倍政権の退陣を!」との声を、さらに大きくしていかなければなりません。4月の木曜行動と、4月14日の大行動への参加を訴えます。
 詳しくはこちら

ニュースペーパー2018年4月

2018/04/01(日) 00:00

 夏を思わせる日差しが照りつける城岳公園(那覇市)に、燃えたぎる怒りを突き上げるこぶしと歌声が響き渡った。3月14日に那覇地裁が山城博治沖縄平和運動センター議長らに下した不当判決は、運動の圧殺をねらった国家の暴力を認めたものにすぎない。再び沖縄を戦場にすることは許されない、辺野古に米軍の新基地建設はいらないとする県民の民意に、あらゆる手段でたちはだかってきた国家の暴力に対する、市民らのささやかな抵抗が罪とされたのだ。
 山城議長が声をあげた。「問われるべきは誰だ!」問われるべきは、民意を押し殺そうとする国家のありようそのものではないか。山城議長は力強く締めくくった。「県民は負けない!」(上写真3月14日・那覇市)
 権力に抵抗をする人びとを黙らせようとする安倍政権の強行政治を私たちは断じて許してはならない。
 この沖縄で挙げたこぶしと声は、全国を貫き、国会前で安倍政権に抗議する人びととも合流していった。森友学園問題にかかわる決裁文書の改ざん、このありえない国家の犯罪に人びとの怒りは渦巻いている。(下写真3月15日・国会前行動)
 私たちは、決して黙りはしない。あきらめはしない。

インタビュー・シリーズ:131
貧困の中の子ども ―希望って何ですか―
下野新聞社 真岡総局長 山崎一洋さんに聞く


やまざき かずひろさん プロフィール
 1969年栃木県生まれ。92年下野新聞社入社。社会部デスク時の2013年から3人の記者とともに「子どもの貧困」について取材し、14年1月から6月にかけ下野新聞紙上で60回にわたって連載。15年3月、ポプラ新書より「貧困の中の子ども希望って何ですか」を発行。17年4月より真岡総局長。

─下野新聞で「希望って何ですか?貧困の中の子ども」の連載をされましたが、そのきっかけはなんですか。
 毎年、一つくらい、社会問題を掘り下げてテーマを設けて連載記事を企画しているんですが、2014年の夏ごろ児童養護施設の子どもたちを取材していて、「子どもの貧困」にぶつかりました。また、議員立法で「子どもの貧困対策推進法」が成立して14年1月施行になったこともあり、ならば、この子どもの貧困問題を、もっと多くの人に知ってもらおうと、このテーマを決めました。

―取材した中でこれは深刻だと感じられた事例をご紹介ください。
 栃木県内を中心に他県も含めて、全体でだいたい100くらい取材したのではないでしょうか。その中で印象に残っているのは、小学生になってもおむつが取れていない家庭のケースですね。トイレで用を足すことは、特別な努力をしないとできないとは通常思いませんね、ですから、最初、「おむつが取れていない」というその意味がよく分からなかったんです。でも、衣食住がきちんとそろっていない等、育つ環境が整わないと、人間は成長できない、それが身につかないものなんだと思いました。
 また、その子の兄は中学生ですけど、特別支援学級に通級していた。特に発達の遅れがあるわけでなく、普通に力がある子だけれど、小さいころからずっと衣食住が足りない環境で育っていくと、そうなってしまうのかと思えました。強烈で厳しい事例でしたね。
 子どもの貧困がなぜ増えているんだろう?と考えていたんですが、小泉構造改革以降、非正規が大幅に増え、しかも女性が多い。離婚する人も増え、子どもは母親が引き取ることが多い。母親の多くは非正規になってしまうので、当然、子どもが貧困状態になるというのは必然ですよね。何でこんなことに気付かないんだろうって思いました。

―「衣食住が整っていないと人間の成長に妨げが生じる」ということですが、貧困は子どもの成長にどう影響するのでしょうか。
 先ほどのおむつが取れていない子どもの家庭の例で言うと、その家庭は母子家庭で生活保護家庭です。生活保護は最低限の生活ができるものを支給されているはずです。しかし、ご飯が作れない、部屋を片付けられない等、生活力がない。その母親も小さいころから生活保護世帯であって、ずっと後ろめたい気持ち、負い目を持ち続けて生きてきたのでしょう。「貧困の連鎖」ですね。光熱費が払えないと催促されることが重なる。すると人と接触したくなくなる。だから、人に相談できない、そして閉じこもってしまう、これが連鎖していく。お金をすぐ他に使ってしまい、光熱費が払えない。すると水道が止まる。水道が止まるとトイレが使えない。すると、子どももトイレを使わなくなる。だから、おむつが取れないなどと、悪循環に陥るってことではないでしょうか。
 あるNPO法人の代表が言っていたことですが「経済的困窮は母親を精神的に追い込み、家事や子育ての意欲を失わせるかもしれない。SOSを出すことができず、内側にこもりがちの母親を責めてもどうにもならない」のです。

―現在の生活保護の課題や問題はどこにあるのでしょうか。
 お金を給付するだけではダメってことでしょうか。もちろん、生活保護によって最低の生活費は支給され、生活保護制度は、一定の効果・役割を果たしてはいます。経済的困窮が要因で不登校や虐待、育児放棄ネグレクトに陥るケースは少なくないです。だから、必要とされる支援はいろいろあって、お金だけではない。お金以外の違う手の差し伸べ方が必要なケースは多いと思います。
 また、ワーキングプアと呼ばれる層が存在し、生活保護以下の生活を余儀なくされている。生活保護と違って、ほとんど支援は無いと言ってよい。こちらの問題の方が大きいですね。

―英国にも取材に行かれたそうですが、あちらは子どもの貧困対策が進んでいるようですね。
 英国では1990年代後半、子どもの貧困率が26%と最悪に陥りました。労働党のブレア首相(当時)が1999年に「子どもの貧困撲滅」を宣言し、本格的に対策が動き出しました。英国の貧困対策の特徴は、役人任せではなく、政治家が決断したことです。これが一番大きい。その対策は、所得保障・親の就労支援・子育て支援の3本柱でしたが、16歳未満の子ども全員の児童手当を引き上げたり、低所得者向けの現金給付を拡充しました。また、「子どもの貧困対策は未来への投資」「教育は貧困の連鎖を断ち切る」として、戦後最大の財政赤字を抱えながらも、教育予算も減らしませんでした。
 この結果、2011年までに子どもの貧国率が26%から17%に改善、約110万人が貧困から抜け出すこととなりました。しかし、2007年、労働党は総選挙に負け、保守党と自由民主党の連立政権へと政権交代、その後の貧困対策は紆余曲折を経ています。
【注:貧困率=相対的貧困率は、英国の場合、標準的所得額の60%未満に属する割合をいうが、日本の貧国率は標準的所得額の50%未満。英国の子どもの貧困率17%は日本の基準で計算すると9%となる。なお、日本の子どもの貧困率は16,7%(2012年)】

―下野新聞は、貧困の中にいる子どもや親、支援者、識者らに事態改善のための方策を「五つの提言」としてまとめられています。その提言内容を教えてください。
【提言1―見えにくい「子どもの貧困」、その存在の認識を―子どもの貧困に目を向けて子どもが健やかに育つ権利を社会全体で守ろう】
 先ほど触れたように、子どもの貧困は内側にこもってSOSが出しにくく、外から見えにくい現状です。まず、気づかなければ何も始まらない。ですから、子どもの貧困について、まず認識からと言いたいですね。あるNPOの方がおっしゃったことですが、まさに「子どもの貧困の放置は社会のネグレクトであり、虐待だ」ということです。
【提言2―発見、支援の最前線の充実を図れ―各市町は「虐待」だけでなく「貧困」も目線を持ち、早期発見・対応を】
 内側にこもって問題が見えにくい状況を何とかするには、子どもが一番過ごすところである学校などが、貧困状態に置かれた子どもを発見する機能を強くできないか、その上で支援することを充実できないかと指摘したいですね。ある自治体のNPOでは、虐待があるのではないかという視点だけでなく、「貧困」ではないかという視点を持って子どもに接し、支援が効果的になっている。この点が大事だと思います。
【提言3―教育の負担を軽減し、学ぶ意欲を支えよう―希望するすべての子どもが高校に進学できるよう、全市町で学習支援を行うとともに経済的支援の拡充を】
 高校授業料無償化が実現して、生活保護世帯の高校への進学率も上昇してきましたが、新聞連載当時は、栃木県内の高校の進学率は全世帯で98%を超えていたのに対し、生活保護世帯では84%に落ち込んでいました。その差を縮小し、希望するすべての子どもが高校に進学できるよう経済的支援の重要さを提言しました。
【注:厚生労働省によれば全世帯の高校進学率97.8%に対し生活保護世帯の進学率は93.3%(2016年)、なお、大学進学率は全世帯73.2%に対して生活保護世帯は33.1%(2016年)】
【提言4―現金給付の拡充による所得保障は急務―ワーキングプア世帯への支援を重視し、所得再配分後の貧困率「逆転現象」を解消せよ】
 生活保護水準以下で生活する人たちが本当にいっぱいいて、生活保護の枠外にあります。厚生労働省も、生活保護を利用できると思われる世帯の7割は受給していないと推計しています。このワーキングプア世帯への支援を重視すべきです。母子家庭の5割が貧困家庭です。現金給付を拡充して「給付付き税額控除」、児童扶養手当の拡充等の制度導入を視野に入れるべきです。
【提言5―政治や自治体のリーダーシップ発揮をー「民」の潜在力を引き出し、官民一体の支援体制に向けてリーダーシップの発揮が鍵―】
 住民の中には何かお手伝いしたいという方々がたくさんいます。しかし、その受け皿がなく、生かせない状態です。行政の側がそれを引っ張りあげ、民間の力を巻き込んでいって、その人たちに活躍してもらう。縦割り行政の弊害をなくして官民一体の支援体制を作る。そのためには自治体側のリーダーシップが不可欠だと思います。

─読者の反応や訴えたいことは何ですか。
 読者からは共感や疑問や批判など70件ほどメールや手紙がありました。地方新聞としては多い方だと思います。「自分も貧しかったが、がんばった。甘えている」等のバッシングもありましたが、「そんな子どもがいる家庭に贈って」とお金やお米を送ってきた方もいて、多くは共感の声だったと思います。
 みなさんに訴えたいことは、「貧困に苦しむ人があなたの隣に必ずいる」ことを忘れないでということです。自分とは違う側において批判するのは簡単で楽かもしれませんが、そうではなく、今深刻な問題が起きていることを意識することではないでしょうか。【注書きは編集部】

インタビューを終えて
 日本国憲法第25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」。"子どもの貧困"は、憲法違反であり、人権問題である。"子どもの貧困"は、子どもの不安を増幅さえ、さまざまな意欲を奪うことにつながる。本来得られるはずの人とのつながりや機会、文化的活動が損なわれ、進学や就職の選択が制約され、子どもの可能性を奪う。"子どもの貧困"は親のせいではなく、ましてや子どものせいでもない。"子どもの貧困"を放置すれば、将来の国のコストがかさむ。一方、子どもへの公的支出は長い目で見るとリターンがある。"子どもの貧困"対策は、一人一人が幸せに成長することが主目的だが、社会、経済の担い手を生み出すことでもある。
 2018年度は生活保護受給額が減額されるなど、国・地方自治体の施策は逆行していると言わざるを得ません。各家庭のせいにする自己責任論では"子どもの貧困"は解決しません。社会全体でいっしょに解決していきませんか。
(北村智之)

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辺野古新基地建設の工事は政府の思惑通りに進んでいない
沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック 共同代表 木村 辰彦

八方塞がりの埋め立て工事 知事の承認必要
 2017年4月25日に沖縄防衛局は大浦湾側でK9護岸工事を強行しました。この工事は県からの「岩礁破砕許可」が必要なのですが、無許可の違法工事でした。この工事は全長316メートルの予定ですが、100メートルで止まっています。その先に希少種のサンゴがあるからです。この護岸は石材の海上輸送のための台船の桟橋として使われています。昨年の11月から辺野古側と辺野古崎側にK1護岸(全長217メートル)とN5護岸(全長273メートル)の工事を強行しました。この工事は浅瀬部分なので工事の進行は早く、ほぼ完了しています。
 昨年の12月23日には、K4護岸(全長1029メートル)の工事を強行しました。この護岸は、K1護岸、N5護岸と繋がり、海を囲い込む護岸になります。報道では、6月頃に、囲われた海域に本格的な埋め立てとなる土砂を投入するとのことです。しかし、K4護岸は全長1029メートルもあるので、防衛局の工程表でも15ヵ月かかるとされており、本年中の完成はありえないと言われています。
 このように、護岸工事は強行されても、県民の闘いで大きく遅れており、進捗率は約4%でしかありません。
 防衛局の報告書で建設予定海域に活断層の可能性と海底地質の軟弱が明記されています。情報公開請求で入手した防衛省の地質調査書で、大浦湾側の埋め立て予定海域の断層について活断層の可能性を指摘していることが明らかになりました。政府はこれまで活断層の存在を全面的に否定していました。今回の調査で基地建設の場所としての適地性が無くなりました。米カリフォルニア州では、断層上への公共施設の建設を禁止しています。
 さらに、海底の地質についても「非常に緩い、柔らかい堆積物」とし「構造物の安定、地盤の圧密沈下、地盤の液状化の詳細検討を行うことが必須と考える」と明記。埋め立て工事で投下するケーソンの重さに耐えきれるように、海底地盤の強化の改良工事が必要になります。しかし海底30メートルでの工事は非常に難しいとのことです。この工事のためには、知事への設計概要変更申請が必要で、知事が承認しないと工事は出来ません。
 また、3月9日に翁長雄志県知事は知事の権限を行使し、辺野古の埋め立て海域で見つかった希少サンゴの防衛局からの移植申請を不許可にしました。防衛局は県の許可がなければ、サンゴの移植・移築が出来ません。これによっても一定期間の工事が止まります。


基地ゲート前に集まった全国の代表
(3月14日・名護市辺野古) 沖縄県民は屈しない 全国から連帯した闘いを
 政府は、当初の大浦湾側からの工事計画を変更して、浅い場所での工事を進めることで「工事は着々と進行している。もう後戻りはできない」と宣伝し、県民を諦めさせようとしています。しかし現状は防衛局の方が多くの課題に直面して窮地に追い込まれています。県民は名護市長選挙に負けましたが、ここで諦めたら政府の思うつぼだと、決意を新たにしてゲート前での抗議行動を強化しています。かつて軍事植民地下において、闘いで本土復帰を実現させたように、県民はやわではありません。
 翁長県知事は、工事の変更許可、サンゴの移植許可などの権限を有します。県民は、現場での闘いを強化し、翁長知事が県民の支えのもとで毅然と権限を行使し、全国の仲間と力をあわせれば、必ず新基地建設を阻止することが出来ると確信しています。
 今、全国各地で仲間が立ち上がっています。全国港湾労働組合連合会は、辺野古の工事は違法であり加担できないとして、各事業者に土砂搬出作業を行わないように要請し、労使協定の締結を求めています。さらに、新基地建設の土砂の8割が西日本各地から持ち出されることから、各地の住民は「故郷の一粒の土砂も、辺野古の埋め立てには使わせない」として、辺野古土砂搬出反対全国連絡会議を立ち上げて闘っています。
 平和フォーラムがこの間取り組んだ沖縄連帯の闘いは、県民を大きく励ましています。名護市への現地事務所の設置、全国各地から辺野古現地闘争への参加、山城博治・沖縄平和運動センター議長の裁判にあわせたブロックごとの現地闘争への参加、そして2016年から17年にかけて市民団体が取り組んだ国会包囲行動や、沖縄での集会に連帯した全国での同時行動の開催などです。さらに、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委」と国会包囲実行委が呼びかけた「沖縄県民の民意尊重と、基地押しつけ撤回を求める全国統一署名」は約160万筆集まり、提出されました。
 この6月に日本政府は辺野古の埋め立ての土砂を投入しようとしています。辺野古の闘いは重大な局面に入ります。今こそ、全国から沖縄に連帯した闘いを強化して、基地建設を止めましょう。
(きむらたつひこ)

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「イージス・アショア」の配備を許さない!
山口県平和運動フォーラム 議長 桝本 康仁


電磁波の影響について講演する荻野晃也さん
(1月27日・山口市) 地元に説明なしに配備が具体化
 昨年11月中旬、政府が地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を2基導入し、山口県、秋田県にそれぞれ配備するという衝撃的な報道が行われたことを受けて、山口県平和運動フォーラムは県に事実確認を行った。県は「そういう事実は確認していないし、国からの連絡も受けていない」という返答に終始した。そこで、県の11月定例議会において、関係議員から、この問題に関わる一般質問も行ったが、県当局の答弁は「国から正式な連絡は受けていないが、防衛省に事実関係の確認を行ったところ、『現在、イージス・アショアを中心に必要な検討を行っているが、どこに配置するかについては、何ら決定していない』との説明を受けたところです」にとどまった。
 12月5日には、中央の平和フォーラムや秋田県平和センターと連携して、防衛省に対して、配備計画の撤回を求める申し入れを行ったが、出席した防衛省職員は「現時点では、どの新規防衛装備品を購入し、どこに配備するかは決定していない」との回答に終始した。その2週間後の12月19日、政府は、「イージス・アショアを2基導入し、陸上自衛隊において保持する」ことを閣議決定した。報道では、山口県萩市の陸上自衛隊むつみ演習場への建設が有力視されている。
 地元では「子どもがいるので目に見えない電磁波は怖い。地元に説明がないのに、とんとんと話が決まっているようで心配」と政府方針への批判の声や、一方で「候補地として報道がされ、最初は驚いたが、北朝鮮への抑止力につながる。定住する自衛隊員が増えれば地域への消費も増える。国からの交付金で地元が住みやすくなれば」と期待する声もある。
 山口県平和運動フォーラムは、この配備計画の問題点を次のように考えている。
 まず、イージス・アショアの運用は2023年度以降とされており、現在の緊迫する東北アジアの情勢が運用時にどのように変化しているのかが見通せない中での配備計画は理解できない。東北アジア情勢の改善にむけて、現時点の最優先課題は、アメリカ・中国・韓国と連携した対話を基本とした政策であるべきだ。あわせて、厳しい国家予算において、国民の暮らしに直結する社会保障費などが切り下げられる中、1基当たり1000億円とも言われている配備費用を投入することは断じて許すことができない。
 2点目として、イージス・アショアの性能の信頼性への疑問がある。昨年から実施されている「SM3ブロック2A」の発射実験が失敗をくり返していることから、イージスシステムおよび迎撃ミサイルによる標的ミサイルの追尾・破壊にいたる性能には信頼性の高い技術があるとは思えない。

懸念される電磁波による人体への影響
 第3に、イージス・アショアの運用で発生するとされている強力な電磁波の問題がある。イージス艦での運用の際には、乗組員は甲板上に出ることが禁止されているほどの電磁波が発生すると言われており、地元住民や環境への影響が強く懸念される。
 電磁波の影響についての学習を深めるため、山口県平和運動フォーラムは、地元の「『イージス・アショア』配備計画の撤回を求める住民の会」との共催で、1月27日、電磁波環境研究所所長の荻野晃也さんを講師に「健康を脅かす電磁波とは何か」というテーマで講演会を開催した。
 講演会では「電磁波は放射線の仲間なので、被爆国である日本が『まじめに取り組んでいる』と思われるかもしれないが、世界で電磁波問題を一番軽視しているのが日本だ」と指摘がなされた。また、イージス・アショアの最初の施設として設置された米国ボストン郊外のコッド岬の「ペーブポーズレーダー基地」の環境影響に触れて、現地では『エウィング類(柔らかい組織)の小児がん』がケープ・コッド郡で3.84倍に増加していることや、小児リンパ腫も異常な増加を示していることが紹介された。地元の住民の多くは、今なお不安を持って暮らしており、現在も反対運動を継続している。
 さらに、候補地となっているむつみ演習場については「演習場周辺は高い山に囲まれている。レーダーは、日本海の洋上を監視することができない。これは、日本の防衛のためというより、アメリカを守るための盾と言わざるを得ない」と言及した。
 今回の講演会で、イージス・アショアの建設は、強力な電磁波が地元住民にどのような影響を及ぼすのかという人体実験のスタートとなることや、配備予定候補地はレーダー基地としては疑問があることを学んだ。今後も、配備に関わる問題点等の学習を深めつつ、山口県・秋田県はもとより、国内のどの地域にも配備されないよう闘争を展開していく決意である。
(ますもとやすひと)

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検討が進む遺伝子組換え食品の表示制度
消費者庁は市民の意見をきちんと聞け
食の安全・監視市民委員会代表/弁護士 神山 美智子

EUや韓国は日本より厳しい制度に
 2013年に作られた食品表示法にもとづき、消費者庁は、「加工食品の原料原産地表示の拡大」、「遺伝子組換え食品表示」、「添加物表示の見直し」などを予定していました。このうち、原料原産地表示が一段落した後、昨年4月から、遺伝子組換え食品の表示について検討会を設けて検討を重ね、3月14日に最終報告がまとまりました。
 遺伝子組換え食品とは何でしょうか。除草剤を散布しても枯れない大豆などの作物があれば、除草剤を空中散布することができます。また害虫が食べると逆に虫が死ぬようなジャガイモなどを作り出せば、殺虫剤を減らせると言われています。そのために、微生物がもっている除草剤に強い性質を作る遺伝子や、微生物の殺虫毒素を作る遺伝子を植物に組み込んだりします。
 これらの農作物と食品は、食品衛生法に基づき国の安全性審査を受けることになっており、現在、大豆、トウモロコシ、バレイショ、ナタネなど8品目の農作物と、これらを原料とする加工食品33品目が認められています。日本では農作物は作られず、すべて輸入品ですが、世界的に作付面積が広がっています。
 表示基準は内閣府令で定められていますが、組み換えかどうか分別して流通管理(IPハンドリング)されているかで分かれます。されていない場合は「不分別」と表示しなくてはなりません。遺伝子組換えであれば「組換え」と表示します。しかし意図しない混入率が5%以下の作物と加工食品には表示義務がありません。この混入率は、EUでは0.9%、韓国は3%と日本より厳しい制度になっています。
 また加工食品の原材料は、上位3位までで重量が5%以上のものしか表示義務がありません。油や醤油のように、組み込まれた遺伝子が科学的に検出できない加工食品も表示義務がありません。そのためお店で「遺伝子組換え」という表示を見ることはほとんどありません。
 一方、意図しない混入が5%以下の場合、任意に「遺伝子組み換えでない」という表示をすることが認められているので、納豆や豆腐、醤油で「組換えでない」という表示がよく見られます。この混入率は内閣府令ではなく、消費者庁次長通知で決められています。この混入率も、1%以下の国や0%という国もたくさんあります。


豆腐に表示された「遺伝子組換えでない」
も変わる可能性がある 油や醤油などにも表示を義務付けるべき
 今回の検討課題となったのは、まず、科学的に遺伝子が検出できない油や醤油のような加工食品にも表示を義務付けるかどうかです。これはほとんどの消費者団体が拡大を求めているにもかかわらず、検討会は「日本にはトレーサビリティ(流通追跡)制度がないので、社会的な検証もできないため拡大できない」としました。アメリカの加工食品企業グループでさえ、新たな制度を設けるならこうした加工食品も対象にすべきという意見を出しています。日本もトレーサビリティ制度を義務化しないと国際的に取り残されます。
 次に混入率の見直しです。この点も消費団体の要望は無視されました。5%以下にすると、特にトウモロコシの輸入ができなくなるというのです。
 第3は「不分別」表示の見直しです。不分別とされているものも、実態はすべて遺伝子組換えなので廃止すべきというのが消費者団体の意見でしたが、分かりにくいので表現を工夫することにとどまりました。
 第4は「組換えでない」という任意表示の混入率をどうするかです。検討会は、多くの消費者が「組換えでない」と表示されているものは「組換え原材料は使われていない」と誤解しているので、原則0%(検出限界)に限るとしました。この点に対し、せっかく分別管理して輸入しても「遺伝子組換えでない」表示ができないなら、企業は分別管理を止めてしまうのではないかと心配している消費者団体もたくさんあります。
 私は「遺伝子組換えでない」と表示する以上、組換え作物を含んでいてはいけないと考えていますが、それにはまず、遺伝子が検出できない加工食品にも書面などの検証を条件に表示を義務付け、意図しない混入率を5%から1%、あるいは韓国並みの3%に引き下げることが前提です。消費者庁は、消費者の声を勝手につまみ食いしているのです。
 遺伝子組み換え表示制度は重大なので、消費者委員会でも検討し、意見募集(パブリックコメント)も行うべきだと思いますが、消費者庁は次長通知の改正だけなら、消費者委員会の意見も聞かず、パブコメも必要ないと考えているようです。食の安全・監視市民委員会は、消費者委員会の意見を聞き、パブコメも行うべきだという要望書を提出しました。皆さんもぜひ、消費者庁や消費者委員会に意見をぶつけてください。
(かみやまみちこ)

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六ヶ所再処理工場の現状
今すぐやめよう!無駄で危険な再処理工場
原子力資料情報室 澤井正子


六ヶ所再処理工場全景(日本原燃のホームページから)  事業計画から見れば、事業申請から29年、建設開始から25年、法的には六ヶ所再処理工場は本格操業前の「使用前検査」という状態が12年続いている。本格操業開始はこのまますべてがうまく行っても3年後の2021年、工場はそこから約40年稼働する予定だ。そして最後には工場解体(約40年かかる)が待っている。計画全体としては100年を優に超える。私は元号を使う人間ではないのだが、六ヶ所再処理工場は、計画当初から見れば昭和→平成→○○(2文字という噂である)と、3つ(もしかしたらその次の元号)にまたがる「超巨大プロジェクト!」ということになる。

既に老朽化している工場
 申請書どおり工場が建設されているかをみる「使用前検査」の状態で、計画は足踏みしている。設備の不具合は数々あるが、最大の問題はガラス固化体製造工程だ。ガラスと高レベル放射性廃液がうまい具合に混ざらないため、ガラス固化体が作れない。このプロセスの事故・トラブル・改造等で11年が費やされてきた。その間に、2006年の新耐震指針、2011年3月の福島第一原子力発電所事故を経て、2013年の新規制基準と、規制する法律がどんどん変更された。その都度「申請書」の内容を変更することになり、当初は「バックチェック」でよかったが、「バックフィット(遡及適用)」となり、安全審査が再度行われ、それに合わせた設計変更等が実施されている。どだい「建設中の工場」なのだが、本格稼働前に設計変更が行われ、施設では試験のためにすでに使用済み燃料や濃硝酸が工程に入って20年以上経過している。普通の工場でも20年も経てば様々な補修やメンテナンスが必要だが、酸による腐食や放射能に係わる「老朽化」も始まり、原子力施設特有の事故も発生する状態となっている。
 何とかして安全審査を終了し、本格操業を始めたいとする六ヶ所再処理工場だが、なんと2017年10月11日の原子力規制委員会の定例会合で、事業者の日本原燃自らが「安全審査の中断」を申し出るという前代未聞の事態に立ち至っている。というか、「そう言わざるを得ない状況」となっているというのが今の「現状」である。
 福島第一原子力発電所は、3月11日の地震にともなって発生した津波によって全ての電源を失い、3基の原子炉でメルトダウン事故が発生した。事故の教訓の一つは、非常用電源の確保と言っても過言ではないだろう。だから「新規制基準」は、様々な方法で非常用電源の確保を義務付けている。この規則を六ヶ所再処理工場は、守れない状態となっているのだ。
 さらに問題は、「再処理工場の非常用電源建屋への雨水流入」事故によって、規制委員会から、複数の保安規定違反が指摘されたことだ。「保安規定」とは、原子力施設運転の際、事業者が守るべき検査・保守・管理や安全確保のための基本的事項、事故時の対応方法について定めたものである。事業者は運転開始前に、「保安規定」を作成し、規制委員会の認可を受ける。六ヶ所再処理工場では、この最低限の「規則(お約束)」が守られていないというのだ(六ヶ所再処理工場は正式な運転許可を受けていないが、試験運転用の保安規定が適応されている)。

またもや明らかになったずさんな点検体制
 六ヶ所再処理工場の非常用電源建屋には、ディーゼル発電機2台が設置されている。発電機本体は地上1階に設置されているが、発電機に燃料油を供給するポンプや燃料タンクは地下1階にある。この施設で2017年8月、発電機の燃料油供給配管が収められている地下1階の配管ピットに800リットルの雨水が貯まり、その雨水が建屋側に流入する事故が発生した(福島第一原子力発電所事故と同様、配管が水没し非常用発電機が機能しなくなる可能性があった)。さらに事故の原因調査でとんでもないことが数々明らかになった。(1)配管ピットの点検口を建屋建設以来"14年間"一度も開けておらず、配管の点検を実施していなかった。ところが、(2)定められた「点検日誌」には点検結果を記載し「異常なし」としていた。日本原燃は隣にある「ケーブルピット」を「配管ピット」と間違えて点検していた、と言い訳している(14年間も間違えるか?)。(3)現場調査で雨水の漏えい跡が確認できる写真を撮りながら、問題がない旨の報告を作成していた、等々である。
 原発の再稼働を進めるさすがの原子力規制委員会も、これらの行為は、保安規定に完全に違反する、と断じた。六ヶ所再処理工場の安全性は確保できないというのである。会合に出席した日本原燃の工藤社長は、自らの工場のあまりにもズサンな安全管理体制について陳謝し、「ギブ・アップ」発言せざるを得なかった。事業者が「安全審査」の中断を申し出たのだ。2018年3月中旬現在、審査再開の目処はない。六ヶ所再処理工場の先行きは、ますます不透明となっている。
(さわいまさこ)

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市民の意見を反映させた「原発ゼロ基本法案」の実現を

 「法施行後5年以内にすべての原発の廃止を決定する」ことなどを柱とした「原発ゼロ基本法案」(原発廃止・エネルギー転換を実現するための改革基本法)が3月9日、立憲民主党、共産党、自由党、社民党の野党4党で衆議院に提出されました。この法案は、立憲民主党がまとめたものを他の野党に呼びかけ、共同提出に結びついたものです。具体的に脱原発にむけた法案が提出されたことで、原子力政策の議論が国会で活発に行われることが期待されます。国会内の数の論理で考えれば、法案成立は厳しい側面がありますが、院外の大衆的な運動の盛り上がりが法案実現の大きな鍵となるはずです。

脱原発に向けた法案制定運動の歴史
 これまで脱原発に向けた法案は様々に取り組まれてきました。
 1986年4月のチェルノブイリ原発事故後、1988年4月に原子力資料情報室の高木仁三郎さんらが「脱原発法制定運動」を提起し、「建設中、計画中の原発については、建設、計画の続行を認めずただちに廃止」、「現在運転中の原発については、法案成立後一定の期間内(たとえば1年)に順次運転を停止させ廃炉とする。危険の少ない廃炉措置のための研究は認める」などを盛り込んだ脱原発法の制定にむけて100万人署名運動が開始され、350万筆の署名が国会に提出されましたが、制定は果たせませんでした。
 そして、2011年の福島原発事故を受けて、2012年8月には、原水禁も加わり新たな脱原発法制定運動がスタートしました。「遅くとも2025年度までのできる限り早い時期」までに脱原発をめざすとする要綱案を発表し、超党派による議員立法をめざしましたが、国会での十分な議論もなく、これも法制定には結びつきませんでした。
 今年1月には、「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連)が「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」の骨子を発表し、各政党に申し入れる動きも出ていました。


さようなら原発、市民アクションと
立憲民主党との意見交換会 再生可能エネルギーを40%にすることも明記
 立憲民主党は、結党に際してエネルギー政策を重要課題としていました。そして今年に入って、「原自連」や「原発ゼロ社会の道2017―脱原子力社会の実現のために」をまとめた「原子力市民委員会」と意見交換会を公開の下で進めてきました。一方、原子力推進の立場の電力総連、基幹労連、電機連合の3労組と電気事業連合会との意見交換も行いましたが、これは非公開となりました。そして2月20日には、「さようなら原発1000万人アクション」(さようなら原発)と意見交換が行われたのです。
 さようなら原発は立憲民主党との意見交換に先立つ2月9日に、「原発ゼロ基本法」策定に関する意見申入書を提出しています。ここでは、「原発の廃炉を、国の事業として行うことに反対するものではありませんが、その際には、核燃料サイクル計画などを含めて、私たちの電気料金や税金がどのように使われてきたかを、明確に市民に説明する必要があると考えます。/各家庭の再生可能エネルギー導入に関し、税制優遇などの導入支援策を強化することが大切と考えます。/新たな脱原発政策のための省庁の設置に際しては、しがらみのない人事配置を心がけ、是非ともこれまで脱原発に取り組んできた民間研究機関やNGO、学者・研究者の登用を実現して欲しいと考えます。/石炭から石油へエネルギー変革がなされたとき以上に、廃炉を迎える原発立地の地域社会には、雇用の確保などを含めて手厚い経済支援がはかられることを望みます。/福島原発被災者に関しては、現在、帰還政策の強要が目立ちます。特に『自主避難者』への住宅提供などの廃止は、被災者の生活を直撃しています。事故と被ばくが存在することが事実であり、現在も事故以前の状況に戻っていないことを基本に、被災者それぞれの選択を基本に支援策の強化を考えて下さい」など、9項目にわたって要望を出していました。
 そのほか、各地でタウンミーティングが開かれ、地方から「原発ゼロ基本法案」に対する意見聴取が行われました。まとめられた法案は、多くの市民の意見が結実したものと言えます。
 法案は、原発ゼロへの道筋について、省エネの推進と再生可能エネルギーの拡大を掲げ、再生エネルギーによる発電割合を40%以上とすることなど具体的数値を条文に明記しています。さらに電力会社も原発ゼロを受け入れやすい環境づくりを国の責務として行うことや、原発立地自治体に対しても「雇用創出や地域経済の発展」につながる措置を講ずるとしています。また、使用済み核燃料については「再処理は行わない」ことをはっきりと打ち出しました。(条文→http://bit.ly/npp0rikken
 この原発ゼロ基本法案を実現させるため、市民の力を結集したさようなら原発1000万人アクションの運動をより強力に進めていきましょう。
(井上年弘)

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「沖縄にカラの核貯蔵庫」案容認?

核削減に不安な日本が「それはいい」と安堵?
 秋葉剛男外務省事務次官が在米日本大使館公使時代の2009年に沖縄での核貯蔵庫建設案を「容認」「肯定」したことが判明、外務省がこれを否定、との報道がありました。これは、前号で紹介したオバマ政権の「核態勢見直し(NPR)」に関連した米議会委員会での日本側の見解説明を巡るものです。見出しだけだと、米国が核兵器の持ち込みを強く要請し、日本側が渋々「容認」「肯定」したという話だとの印象を持ってしまうかもしれません。
 しかし、問題は、米国の核削減の悪影響について日本側が懸念を表明した後でのやり取りという文脈です。心配する日本に対し、それでも持ち込みはダメだと言うのなら、ひとまず空っぽの核貯蔵庫を建設しておくのではどうかと議会委副委員長が聞く。それに対し、秋葉公使が「説得力がある(妥当である)」と答えたらしい。言い換えると「それはいい」と安堵したことを示唆する文書が見つかったということです。以下、箇条書きの形で関連文書と沖縄問題の部分を整理するとともに、その背景を振り返っておきましょう。

関連文書の整理
 舞台はオバマ政権のNPRの際、その参考に供する報告書を作成するためとして議会が設置した「米国戦略態勢議会委員会」(委員長はペリー元国防長官、副委員長はシュレシンジャー元国防長官)。2009年2月25日の同委員会における秋葉公使らの説明に関連した文書は次の三つ。(1)秋葉公使が使用した3ページの文書、(2)同文書に委員会スタッフの手書きメモが入ったバージョン、(3)議会委員会スタッフからモートン・ハルペリン委員に送られた議事要約文書。これらを入手した米「憂慮する科学者同盟(UCS)」のグレゴリー・カラキーが日本のジャーナリストらに提供するとともに、今年2月16日にブログで取りあげたのが報道の発端。(1)は、「日本は米国の拡大抑止に──それが信頼性を持つ限りにおいて──依存する」と述べ、廃棄の決まっていた潜水艦発射巡航核ミサイル(TLAM/N)について、同兵器の重要性を列挙した上で、これが廃棄されるならどのようにしてこれを補うのか説明が欲しいと要請。(3)によると、公使の最初の発言は(1)の文言に忠実に従った。

沖縄問題
 (1)には沖縄は登場しないが、(3)には、公使の説明後「沖縄かグアムに核貯蔵施設を建設することについて日本はどう見るかとのシュレシンジャー博士からの質問に対し、秋葉公使はこのような提案は説得力があると思うと述べた」とある。(2)の関連部分:「【シュレシンジャー】地上核能力に関する日本と[5ヵ国に米核爆弾が配備されている]NATOとの違い。日本はこの政策を調整することに関心はあるか。【秋葉】日本の政治体制は非核三原則を変更することには関心がない。しかし、非核三原則の三つ目[持ち込ませない]の修正について議論している者もいる。しかし、政治的には現実的でない。しかし、我々は脅威を感じている。【シュレシンジャー】沖縄に兵器なしの貯蔵庫?【秋葉】説得力があると思う。」
 河野太郎外務大臣、3月6日の記者会見で秋葉氏がそのようなことはないと答えたと発言。同日「外務省の日米安保課は『出所不明の文書へのコメントは控える』」と返答との報道。3月13日に沖縄県主催シンポジウム(ワシントンDC)で登壇したモートン・ハルペリン氏がインタビューで、メモは本物と答え、(3)が同氏宛のものであることを認める。同氏は、ジョンソン、ニクソン両政権で要職に就き、クリントン政権時代に大統領特別顧問、国家安全保障会議メンバー、国務省政策企画本部長(1998-2001年)を務めた人物。

日本の核武装を心配する米国という文脈
 委員会最終報告書:「我々の作業の中で、米国のアジアの同盟国の一部は巡航核ミサイルの退役について非常に憂慮するだろうということが明らかになった」。
 上記報告書発表の議会公聴会(2009年5月6日)での副委員長の発言:「日本は、米国の核の傘の下にある30ほどの国の中で、自らの核戦力を生み出す可能性の最も高い国であり、現在、日本との緊密な協議が絶対欠かせない。過去においては日本は旧ソ連の脅威についてはそれほど心配していなかった。しかし、最近中国がその能力を高めており、日本の懸念が高まっている。それで日本は我が国との協議を望んでおり、我が国のさらなる確約を求めているのだ」。同公聴会での委員長の発言:「ヨーロッパとアジアの両方において我々の拡大抑止の信頼性についての懸念が存在している。彼らの懸念について注意することが重要だ。我々は抑止が我々の基準において有効かどうか判断するのではなく、彼らの基準も考慮しなければならない。それに失敗すると......これらの国々が、自前の抑止力を持たなければならないと感じてしまう」。(委員長は核削減派として知られる)
 2018年ペリー元委員長インタビュー(赤旗3月5日):「秋葉公使は、『日本政府はTLAM/Nがあれば、感覚の問題として安心感を得られる。TLAM/Nは軍事的・技術的な問題ではなく、政治的な問題だ』と主張した......もし日本政府が必要だと考えるのなら、われわれはそこに注意を払わなければならなかった。なぜなら、日本が自ら核兵器を製造するより、はるかにましだからだ。もし私が大統領で、もし私が日本政府や国民にとって重要だと考えたなら、TLAM/Nを支持しただろう」。[最終的にオバマ政権が不要として廃棄を確定したTLAM/Nに代わる海洋発射巡航核ミサイルの開発をトランプ政権のNPRが決めたことについて]「日本政府がそれを望んでいるのではないかと想像している」。
 米国は日本の反核運動を当てにしていないということです。さあどうする反核運動?
(「核情報」主宰田窪雅文)

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《投稿コーナー》
関西生コン業界で協同組合が労組つぶし
ネオナチまで合流 デマをふりまく暴力集団
全日本建設運輸連帯労働組合 書記長 小谷野 毅

スト対策を口実に不当労働行為を乱発
 全日本建設運輸連帯労働組合(全日建)は、いま関西で特異な労働争議を闘っています。「特異な」と形容詞をつけたのは、個別資本による解雇や仕事差別との対決という構図ではなく、業界団体が主体となった労働組合つぶし攻撃であり、また、いわゆるネオナチ集団らを傭兵のように使った攻撃との闘争だからです。
 その特異性を一目瞭然で示すのが右の写真です。前列が業界団体を牛耳る幹部たち、後方がネオナチの一群です。この業界団体は大阪広域生コンクリート協同組合(大阪広域協組。169社184工場)といい、中小企業の生コン業者が結束して共同受注・共同販売事業をおこない、大手ゼネコンと対等な取引を実現するための業者団体です。かたやネオナチ集団は、ヘイトスピーチで悪名をはせた人物たちで、今年2月に東京の朝鮮総連本部を襲った銃撃犯らとも関係があります。
 この畑違いな二つの集団が結託したきっかけは、昨年12月のストライキです。若者に魅力ある業界をつくるための最低年収600万円を実現するために、必要な生コン運送会社の運賃引き上げ、そして大阪広域協組の民主化、この二つを要求して、12月12~18日、近畿地方一円、車両1500台規模でストライキを決行しました。
 京都、滋賀、奈良、和歌山の協同組合と輸送業者の協同組合は要求を受け入れましたが、大阪広域協組は全面対決方針を打ち出しました。大阪広域協組は2年前に暴力団関係が疑われる一握りの人物らが理事会を乗っ取り、相互扶助を理念とする協同組合であるにもかかわらず、一部の業者が利益を独占するという、不公平かつ恐怖政治を思わせる組織運営を行っていました。スト対策を口実に、これを批判する労働組合つぶしへと舵を切ったのです。
 協組執行部の一握りの人物たちは「もう我慢できない。関西地区生コン支部(注・全日建の近畿地方の支部)との関係に決着をつける」と宣言。元大阪地検刑事部長らを顧問弁護団に担ぎあげ、予算10億円で「威力業務妨害・組織犯罪撲滅対策本部」を設置したと発表しました。労働組合に融和的な姿勢をとってきた業者には、ストに同調したと難癖をつけ、「厳格な処分を下す」として仕事を干し上げたり、組合員が多数を占める運送会社は使うな、契約を解除しろと強要したり、協組が主体となった不当労働行為を乱発しはじめました。


「関西生コン業界で、いまなにがおきているのか」より いまここで止めねば 危機感を持った闘い続く
 年が明けた1月8日には、ネオナチ集団が大阪梅田のヨドバシカメラ前に登場。「不正な金の流れ」「不正蓄財疑惑」と記したのぼりを立て、「関西地区生コン支部は労働運動の名を借りた、ゆすり・たかりのプロ集団」などと書かれたビラを配布して、誹謗中傷宣伝を開始しました。先頭に立った瀬戸弘幸という人物は、ヒトラーにあやかった「日本国家社会主義同盟」をつくり、ハーケンクロイツを掲げた外国人排斥運動をおこなった経歴をもち、現在は元「在特会」会長の桜井誠の日本第一党の最高顧問となった人物です。異様なことに、この街頭宣伝には大阪広域協組の一部執行部が加わっていました。木村貴洋理事長は協組加盟業者に参加をよびかけ、さらに協同組合のホームページで「感銘を受けた」「今後も全面的に応援していく」と記しました。
 以後、ネオナチ集団は大型宣伝カー2台とマイクロバスを仕立て、連日のように大阪、和歌山、京都など各地を街宣して回り、争議現場にも出没。1月22日には、大阪市内の全日建の組合会館に乱入しようとして組合員に暴行を加え、負傷させました。暴力を振るった渡辺臥龍は、ヘイトスピーチ規制法の立法に尽力した有田芳生参議院議員の暗殺を示唆するブログを書き、脅迫罪で略式起訴された人物です。大阪広域協組の一部執行部は、この乱入・暴行事件にも参加して一体となって行動しました。自らは手を汚さず、離れたところでガムをかみ、笑いながら眺めていたのです。
 こうした事態は、ネトウヨが沖縄差別とデマをふりまいて暴れ回り、高江や辺野古の新基地建設反対闘争の圧殺を企図する安倍晋三内閣の先兵役を果たしてきた構図に酷似していないでしょうか。マイノリティを標的にして社会を分断するかれらの活動は、ヘイトスピーチ規制法の制定でやや下火になるきざしがみえました。しかし、業者団体、暴力団関係者らと野合して息を吹き返すかのようです。ここで止めねばと、私達は危機感を持って闘っています。
 私達は、事態のあらましを描いた動画「関西生コン業界で、いまなにがおきているのか」(約10分)を作りました。ぜひご覧になってください。
(こやのたけし)
https://youtu.be/o5heQXVQsOQ

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加盟団体の活動から(第4回)
港湾労働者も沖縄新基地反対闘争へ
全日本港湾労働組合 書記次長 諸見 力


平和行進南部コースで沿道の住民に
手を振る全港湾の組合員  全港湾は、1946年に全日本港湾労働組合同盟として発足しました。当時は戦時統制令による1港1社制がそのまま残っていたので「○○港運株式会社内労働組合殿」と宛名書きして、全港湾の結成大会に参加するよう呼びかけしたというエピソードがあります。
 結成当初の運動は、戦後の荒廃した社会状況の中でいかにして生活できる労働条件を獲得するかでした。47年3月には、中央労働委員会の調停により、日本港運中央会との間で、完全雇用、労働時間1日拘束8時間、賃金1800円ベースなどの統一労働協約を締結しました。しかし、同年8月の集中排除法により、日本港運中央会が解散させられ、統一労働協約は失効してしまいました。
 GHQの命令で6大港の1港1社制が解体させられ、零細港運業者が乱立するようになり、過当競争による労働条件の引き下げが横行、港の暴力支配が復活してきました。また、結成当初ほとんどの港の労働組合が結集していた全港湾から脱退する組合があり、全港湾は組織的な危機に直面しました。そのため、48年に全日本港湾労動組合と名称を変更し、体制固めをして再度、各地方単位で労働条件向上を闘うこととなりました。
 全港湾は沖縄祖国復帰運動も闘ってきました。72年5月15日に沖縄は日本に復帰しましたが、米軍基地は存続し、基地機能が強化されました。基地を撤去し平和な沖縄を求める沖縄平和行進が75年から行われるようになりました。全港湾は91年以降は本土からも多数参加しています。
 世界で最も危険といわれる米軍普天間基地の撤去と県外移設は、沖縄県民の切なる要求であり、反戦平和、反基地闘争にとって重要な課題です。しかし、日米両政府は、その代替として辺野古に新基地を建設しようしています。この新基地は大浦湾の自然を破壊し巨大軍港を建設するなど、基地の拡大であるとともに、自然破壊、環境汚染が懸念されています。辺野古新基地建設の反対の声は、沖縄県知事を中心とする県民全体の運動となっています。
 全港湾は、平和行進で生まれた活動家を中心として、新基地反対闘争を取り組んでいます。そして現在、全国港湾の中に辺野古新基地建設対策委員会が設立され、港湾産別としての反基地闘争にひろがっています。
(もろみちから)

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〔本の紹介〕
『健康で文化的な最低限度の生活』
柏木ハルコ作/小学館

 多くの人々が貧困に苦しんでいるにもかかわらず、安倍政権は生活保護費の削減を狙っています。「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とする憲法25条の崇高な理念が脅かされているいまこそ読みたい漫画が、その名も『健康で文化的な最低限度の生活』です。
 社会的な分断が深刻化するいまの日本社会において、生活保護に対するイメージはポジティブなものとは言えません。労働運動や平和運動に熱心な人の中にも、「生活保護をもらっている人は努力が足りないんだ」「あんな奴らに税金を使う必要はない」などと突き放す人も少なくありません。この漫画の作者も、初めは生活保護は怠け者が受け取るものだと思っていたそうです。ところが取材を進めるうちにそう単純に言い切れる問題ではないという事に気づき、いまではあまりに単純に思えたこのタイトルも気に入ったとのこと。
 主人公は架空の自治体の福祉事務所に勤める新人ケースワーカー。生活保護というものが何かということすらよくわからないまま、日々の激務の中で様々な困難を抱えながら懸命に生きている人々と出会います。高校生の息子が知らずのうちにアルバイトをしていたため生活保護を打ち切られそうになる母親(彼女には付きっきりで介護しなければならない親がいる)、父親の性的暴力から逃げ出してきた成人男性、妻子と別れてアルコール中毒になってしまった元ホストなどなど。受給者を取り巻く環境は個人の努力では到底解決できないものばかり。主人公ら新人ケースワーカーたちは、初めて知る社会のひずみの中で悩みながらも多くの事を学んでいきます。
 この漫画の最も興味深い点は「だからそもそも社会が悪いんだ、生活保護受給者には何の責任もないんだ」などと価値観を押し付けたりしないところです。主人公の同僚の中には自己責任論を主張する者もいたり、受給者が文字を読めないことに気づかず努力が足りないのだと決めつける者もいます。主人公はそうした環境にもまれながら、それでもやはり弱い個々人が支え合っていくためには社会保障が必要なのではないかと優しく問いかけているような気がします。分断を乗り越えるために、お勧めの作品です。
(パク・スンハ)

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核のキーワード図鑑


核のゴミ アベちゃんのアンダーコントロール

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あたりまえの社会を考えるシンポジウム
-貧困・格差の現場から-

 2018年度は、生活保護受給額が減額されるなど、国・地方自治体の施策は、貧困・格差問題の解決に逆行しています。貧困・格差の現場の実態について、さまざまな立場の方にお話を伺います。(参加費無料)

日時:4月20日(金)18:30~20:45
場所:東京・北区「北とぴあ」さくらホール(JR・地下鉄「王子」、都電「王子駅前」下車)
コーディネーター・本田由起さん(東京大教授)
シンポジスト・前川喜平さん(元文部科学省事務次官)/雨宮処凛さん(活動家・作家)/赤石千衣子さん(NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長)/山崎一洋さん(下野新聞社真岡総局長)
主催:安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合
共催:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

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〔インターンを終えて〕
私たちが望むものは
チョン・ウンジュ

 2016年7月から2018年3月末までの、私のインターン生活が終わりました。私はこのメッセージを書きながら、私がみなさんと出会ったことの意味をもう一度考えています。韓国に帰る私に残ったものは何か。そして、このメッセージを読んでいるあなたにとって私の存在は何でしょうか。
 この1年9ヶ月間を振り返ると、私は本当に多くの行動に参加しました。7月19日に初めて参加した毎月の19日行動から、8月の広島・長崎の原水禁大会、9月にあった朝鮮学校無償化の集会、11月の北海道の幌延デー、3月のフクシマ連帯キャラバン行動、5月の沖縄平和行進など、すべてを挙げられないほど数多くの行動に参加しました。
 会場の外にも参加者があふれた集会、暑い暑い夏の日の集会、土砂降りの中の集会、雪が降る冬の日の集会もありましたが、私は、時には参加者として、時にはスタッフとしてあなたと一緒にいました。最初は見知らぬ国で初めて会った人たちとただ一緒にいただけの集会に過ぎなかったのですが、私たちはいつの間にか同志になっていました。今、私は、あなたと私の関係を考えてみます。私たちはこれまでお互いについてよく知りませんでした。海の向こうにいるあなたが私の同志だとは思いませんでした。しかし、私たちは出会ったことで狭かった視野を広げ、自らより大きな世界に一歩前進していくようになった気がします。
 日本に来てわかったことは、「東アジアの平和」はただ一人の努力で作れないように、「東アジアの平和」はあなたと私の関係なしでは作れないということでした。私はこれからあなたと私の関係を同志として理解し、日韓平和運動をともにやっていきたいと思います。そして、こういうふうに作られた私たちの関係は、時間がかかるかもしれませんが、きっと「東アジアの平和」の足場になるでしょう。
 私たちはこれから別の国で暮らしていくことになりますが、私たちが望むのは、いつも平和です。私が日本に来る前も、私たちは同じ運動をやってきたからです。今、私たちは出会いましたが、私たちはもっとたくさんの人たちと会って、もっとたくさん運動をやっていくでしょう。平和はそれを望んでいる人がいれば、いつか必ず実現します。私たちの希望通り実現するでしょう。そして、その日がきたとき、私は日本にいる同志、あなたを思い出します。
(チョン・ウンジュさんは平和フォーラムのインターン留学生として来日しました)

18年度防衛費防衛費1年分に匹敵する後年度負担 山口大輔

2018/03/31(土) 19:31

 3月28日、参議院で今年度の防衛予算案●1が採決され、成立した。5兆1,911億円(SACO、米軍再編経費を含む。)が計上され、13年度以降6年連続の増額、3年連続の5兆円超えである。GDP1%枠というが国民が支払った税金を元にした18年度の国家予算は約98億円であり、5兆円はその5%になることを国民はもっと意識した方がいい。本欄昨年1月号で説明しているように防衛関係費は表のように、1)人件・糧食費、2)歳出化経費(17年度以前の契約に基づき18年度支払う経費)、3)一般物件費(18年度の契約に基づき18年度支払われる経費)に仕分けできる。


(参照)
『ファイナンス』「平成27年度防衛関係費について」(財務省、15年5月)、「平成29年度防衛関係費について」(同、17年5月)
2018年のみ「わが国の防衛と予算(案)」(防衛省、17年12月)
2018年のうち合計後年度負担のみ宮本徹衆議院議員による防衛省提出資料等を元にした18年2月16日衆議院財務金融委員会提出資料(1)


高額装備一覧
今年度調達予定の高額の装備を上から7つあげると以下である。

  • 3,900トン級新型護衛艦2隻(922億円)
  • F-35A戦闘機6機(785億円)
  • 3,000トン型新型潜水艦1隻(697億円)
  • C-2輸送機2機(435億円)
  • V-22オスプレイ4機(393億円)。
  • KC-46A空中給油・輸送機1機(267億円)
  • E-2D早期警戒機1機(247億円)

国民的議論が必要な項目
 注1で参照した「わが国の防衛と予算(案)」の中で国民的にもっと議論すべき部分に注意を喚起したい。
 最初に「Ⅱ各種事態における実効的な抑止及び対処 1 周辺海空域における安全確保」の中で、敵基地攻撃能力に当たるのではないかとの議論がされている、相手の脅威圏外から発射可能なスタンドオフミサイルの導入に22億円が充てられている。これは憲法9条2項が専守防衛のための戦力のみを認めるという立場に立った場合に違憲となる疑いが極めて強い。
 次に「同 2 島嶼部に対する攻撃への対応」のための経費を見る。この目的のために導入されるV-22オスプレイはご存じのとおり構造上の欠陥から事故率が下がらず、むしろ高くなる傾向がみられる。政府は、この理由を説明することができずにおり、構造上の欠陥から来ていると考えられる。警備部隊、中距離地対空誘導弾部隊ないし地対艦誘導弾部隊を配置する予定の奄美大島、宮古島、石垣島の拠点建設に553億円を計上している。これは尖閣諸島の領有問題を抱える中国を刺激し、中国の軍事力増強を誘発する恐れがある。それに対応して日本がさらに軍事力を増強するという無限ループ(軍事力による安全保障のジレンマ)に陥る可能性がある。拠点が設置される島々は自衛隊部隊の配備により敵の標的となり、戦場となる恐れが高まる。日本政府は部隊を配備すれば抑止力が高まり安全になるという。しかし、住民の安全を考えた時に本当にそうなのか、一義的には該当島嶼の住民、そして日本の安全保障という意味では国民全員が考える必要がある。
 最後に「同 3 弾道ミサイル攻撃への対応」に関する経費を見る。まず陸上配備型イージスシステム(イージス・アショア)の導入のための基本設計、地質測量調査等の実施のために7億円を計上している。イージス・アショアは1基1,000億円とも言われており東・西日本に各1基、計2基の導入が予定されている。そしてイージス艦搭載用日米共同開発のSM-3ブロックIIA、IBの取得に627億円を割り当てている。対弾道ミサイルSM-3ブロックIIAの試験は、発射の時間・場所が事前に知られていても100%は成功していない●2。ミサイル防衛の信頼性は未知数である。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)はミサイル防衛を無効にするため、ロフテッド軌道での弾道ミサイルの発射や複数ミサイルの同時発射を模索しているとされている。また3月1日、ロシアのプーチン大統領は年次教書演説でミサイル防衛を突破できる核搭載巡航ミサイルを紹介した。この巨額の費用を伴う楯と矛の競争にも終わりが見えないのは明らかである。
 上記3点とは少し趣旨が異なるがⅥ「効率化への取り組み 2 維持・整備方法の見直し」の縮減見込み額685億円という記述が目を引いた。定期整備間隔の延伸等により、維持整備コストの効率化を追求、とされている。「平成30年度防衛関係予算のポイント」(財務省主計官、17年12月)によれば14~18年度で合計2,074億円が削減されている。効率化により費用が削減されること自体は歓迎すべきことである。安全を犠牲にして整備間隔を延伸していることはあり得ないと思うが、整備間隔を空けることは間違いなく整備状況の低下を招いているはずである。2月21日、佐賀県の陸自目達原(めたばる)駐屯地所属のヘリコプターが墜落し乗員2名が死亡したこと、昨年10月17日、静岡県の空自浜松基地所属の救難ヘリコプターが消息を絶ち乗員1名が死亡、3名が行方不明のままであることが思い出される。自衛官の命にかかわる必要な整備を削減して、不要な装備に資金を回しているということは絶対にないようにしてもらいたい。

後年度負担を分析する
 本欄昨年1月号で取り上げた後年度負担について、今回は既定後年度負担(翌年度の支払いが前年度までに確定している分)、新規後年度負担(当年度に新たに発生した分)、その合計の年次推移を見てみたい。13年まで3兆円前後であった後年度負担の合計は14年度予算、15年度予算でそれぞれ12、20%と大幅にアップしている。その後も7、5、4%と比較的高い伸び率を示し続けている。18年度案の19年度以降の後年度負担は5兆円を越えており、18年度の防衛予算に匹敵する。その年の既定後年度負担の数字は例年5月に財務省広報誌「ファイナンス」に掲載されているので隠ぺいしているとまでは言えないが、例年、前年の夏に発表される防衛省の「わが国の防衛と予算」では13年以降は既定後年度負担の記載がされなくなっており、後年度負担がどれだけ積み上がっているのかを国民の目に触れなくしようとしているのではないかという疑念を禁じ得ない。
 個別の装備について毎年の支払額がどうなっているか防衛省の資料で調べた。高額装備一覧に挙げた装備のうち、他費目との紛れが少ないと思われる新型護衛艦と新型潜水艦に注目した●3。ところが新型護衛艦は922億円のうち今年度の負担がなく、来年から3年間合計で142億円支払うことだけが記され、その後の支払い額の記述がない。新型潜水艦は697億円のうち今年度の負担がなく、2020年度に22億円を支払うことしか示されていない。情報公開で明らかにしていくべきところが多くあるという課題が残った。
 本欄の昨年1月号でも説明したように日本は憲法86条により予算単年度主義を取っている。それでは不都合が生じる長期事業、例えば建設事業には、財政法の特例により5年の分割支払いが可能とされてきた。厳しい財政状況を理由として15年4月30日、「特定防衛調達に係る国庫債務負担行為により支出すべき年限に関する特別措置法」が施行され、これにより10年の分割払いが可能になった。これは直前の3月31日に成立した15年度予算にも適用可能とされている。ここで15年度の後年度負担とそれに対応する16年度以降の歳出化経費(もう一度説明すると「前年度以前の契約に基づき当年度支払う経費」)との関係について分析した。15年度の歳出化経費の額がその後4年間続いたと仮定してシュミレーションを行った(15~17年度まで歳出化経費は1兆8,260億円~1兆8,767億円の間にあるので妥当な仮定と考える。)。すると4年間合計で7兆3,040億円となり、表にある15年度後年度負担の4兆3,634億円は既にその60%となる。14年度予算で同じシュミレーションを行うと51%で、高額支出を続けるには5年を10年に延長せざるをえなかった状況が見て取れる。
 続いて、直近の18年度の後年度負担と19年度以降の歳出化経費との関係について同じように分析した。歳出化経費は9年間合計で17兆82億円、18年度の後年度負担5兆768億円は既にその30%にもなる。仮に政権交代があったとしても、のちの政権もこれに縛られる。この特例措置法は来年19年3月31日に失効することになっている。長期にわたる軍事支出を固定化するこの法律の更新を絶対に認めてはならない。
 今年度は13年12月17日に閣議決定された「中期防衛力整備計画(中期防)」の最終年度に当たる。今年の年末には次期中期防がまとめられることになっている。今国会での防衛費の議論が低調であるとの報道があった。16年3月の安保法制の施行後、間違いなく自衛隊と米軍の一体運用に向けた態勢づくりが進められている。今年度予算で増備される輸送機や空中給油機は、海外で戦争ができる態勢づくりという文脈で語られることは決してない。我々市民はこうした状況下で防衛費にこれまで以上に目を光らせる必要がある。

  • 1 「わが国の防衛と予算(案)」(防衛省17年12月)
  • 2 CNN日本 18年2月1日、産経ニュース17年6月22日
  • 3 防衛省所管 平成30年度歳出概算要求書ページ598
    www.mod.go.jp/j/yosan/gaisan/h30/gaisanyoukyu.pdf

「グローバリズムは私たちを幸せにするか!?」シンポに200人参加

2018/03/31(土) 18:25

 環太平洋経済連携協定(TPP)は、アメリカが離脱して11ヶ国で決着するなど、大きな経済圏での自由貿易が進められています。しかし、これは、巨大な多国籍企業の利益のためのものであり、食の安全や地域経済などに大きな影響を与えることが指摘されています。
 平和フォーラムが共同事務局団体となっている「TPPプラスを許さない!全国共同行動」は、3月31日に東京・千代田区の明治大学のホールで「通商交渉・グローバリズムを考えるシンポジウム─グローバリズムは私たちを幸せにするか!?」を開催。映画の上映や講演会でグローバリゼーションの負の側面が指摘され、TPP11などの通商交渉の問題も討論されました。市民や農民など約200人が参加しました。
 開会あいさつをパルシステム連合会副理事長の野々山理恵子さんが行い「TPP以前に遺伝子組み換え表示の改悪や水道民営化などが、先取りして進められている。今は持続可能な社会が求められており、それを市民が作りだそう」と訴えました。
 最初に2010年に国際共同制作されたドキュメンタリー映画「幸せの経済学」(ヘレナ・ノーバーグ・ホッジ監督)を上映。近代化の波が急速に進んだヒマラヤの辺境ラダックなどで、消費文化に翻弄される人々の姿が描かれ、各国の環境活動家からその解決の糸口として「グローバリゼーション」と対極にある「ローカリゼーション」が提案され、実践事例も数多く紹介されました。
 続く講演では、その映画作りにも参加した辻信一さん(明治学院大学教授・ナマケモノ倶楽部共同代表)が映画の解説とともに、「経済が社会を支配する行き着く先がファシズムだ。今は市場万能の社会だが、徐々にシェアリングが広がっている。GDPが上がればそれでいいのかを問い直していくことが必要」と呼びかけました。
 次に、農業経済学の第一人者として、TPP交渉等に警鐘を鳴らしてきた鈴木宣弘さん(東京大学大学院教授)が「米国民によるTPPの否定は『グローバル企業のための世界の私物化』という自由貿易への深い反省の時代に入ったことを意味する」と述べ、多くの通商交渉の問題や安倍政権下で進む企業優先の動きを批判しました。


 

 講演を受けて、植草一秀さん(オールジャパン平和と共生運営委員)をコーディネーターにシンポジウムが行われ、グローバリズムに対抗するヨーロッパやアメリカなどの政治運動や、農山村に移住する若者など新たな動きも紹介され、「最終的には勇気を持って真実を伝える人々と消費者の行動が事態を動かす」(鈴木さん)などと提起されました。
 最後に山田正彦さん(TPP交渉差止・違憲訴訟の会弁護団長、元農相)が「政府の種子法廃止に対抗して、いま各地で条例づくりが進んでいる。このように地域・ローカルから運動を進めよう」と閉会あいさつを行いました。
 

安倍9条改憲NO!森友疑惑徹底究明!3.25新宿街頭宣伝

2018/03/25(日) 14:20

  

 自民党大会が開催された3月25日、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」は、新宿東口・アルタ前で、安倍9条改憲NO!と森友疑惑徹底究明、安倍政権の退陣を訴える街頭宣伝行動を行いました。また、安倍9条改憲NO!3000万署名活動も実施、短時間のうちに多くの署名が集まりました。
 街宣では、法律家6団体の大山勇一さん、9条の会の小森陽一事務局長(東大教授)、宗教家団体の武田隆男さん(日本山妙法寺)、未来のための公共の馬場ゆきのさん、憲法ネット103の藤井正希さん(群馬大准教授)、9条壊すな!実行委員会の高田健さん、憲法共同センターの中野千香子さん(日本医労連)、1000人委員会の山本圭介さんが、それぞれ登壇。東京都内で開催されている自民党大会で憲法改正発議を年内にも実現する方向を決めようとしていることをふまえ、森友問題を徹底究明し、安倍内閣を打倒し、安倍9条改憲を阻止するため、ともに闘おうと訴えました。


 

また、森友疑惑徹底究明・安倍政権の退陣を求めて3月27日、28日に国会議員会館前で行動が行われます。詳しくはこちら
 

 

雪の中「さようなら原発全国集会」に1万2千人が参加

2018/03/21(水) 15:02

  福島第1原発事故から8年目を迎え「『いのちを守れ くらしを守れ フクシマと共に』さようなら原発全国集会」が、3月21日、雪の舞う東京・代々木公園で開かれました。手もかじかむような寒さの中、1万2千人が参加。「被災者の切り捨ては許さない、原発ゼロの実現、安倍政治を終わらせよう」などと訴えました。「さようなら原発一千万署名市民の会」の主催、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が協力しました(上写真は登壇者によるアピール)。
 オープニングで「ゼロノミックス」と「MILK(弥勒)」のコンサートが行われた後、集会を開会。主催あいさつを呼びかけ人の落合恵子さん(作家)が行い「独裁としか呼べない安倍政治にこれ以上つきあえない。福島の苦しみと喪失から目をそらし、沖縄を苦しめ続け、人の命には鈍感で、どこを信頼しろと言うのか。安倍内閣を退陣に追い込もう」と呼びかけました。


 

 フクシマからの訴えは、最初に「子ども脱被ばく裁判の会」共同代表の片岡輝美さんが「子どもたちが安心して暮らすことを奪ってしまった大人としての責任として、裁判を闘っている」と、その現状や国の不誠実な態度を訴えました(上写真)。
 次に原発事故の収束労働に従事し、ずさんな労働管理により被曝し、裁判を闘っているあらかぶさん(仮名)が、「白血病、鬱病に苦しんでいる。このようなことが繰り返されないよう東電の責任を明らかにしたい」と実態を告発しました。
 さらに、一家で郡山市から静岡県内に避難している長谷川克己さんは「政府や行政の対応は理不尽の連続だ。この子たちを置き去りしたまま、どんな発展をめざしているのか」と、切り捨てが進む自主避難者の心境を述べました。
 次に、茨城・東海第二原発再稼働問題について、元東海村村長の村上達也さんが報告。「最も初期の原発であり、30年の稼働を想定し設計されたものだ。周辺には何百万人も住んでおり、事故が起きれば大変なことになる。絶対再稼動はさせない」と語気を強めました。
 韓国から、「核再処理実験阻止30キロ連帯」実行委員長のイ・キョンジャさんが来日、「韓国にも原発が24基あり、核のゴミがたまり続けている。これを処理出来ないなら、原発はやめるべきだ」と、韓国で脱原発を訴えた時のパレードで使ったという核のドラム缶の模型を背負って語りました。


 

 続いて、多くの労組の青年部などを中心に、3月14日から新潟、福島、茨城、東京を回って脱原発を訴えてきた「フクシマ連帯キャラバン」から、各地での取り組みが報告されました(上写真)。
 今後の焦点になる「脱原発法案」について2人から訴えがありました。まず、「原発ゼロ自然エネルギー推進連盟」事務局長の河合弘之さん(弁護士)は、「世界は自然エネルギーに向かっている。自然エネルギーは経済競争力を持ち、経済界も無視出来ない。我々は絶対に勝つ」と強調しました。
 立憲民主党のエネルギー調査会会長である衆議院議員の逢坂誠二さんは「野党4党で『原発ゼロ法案』をまとめ、国会に提出した。全国20カ所でタウンミーティングをした。原発ゼロを多くの国民と協力して実現しよう」と呼び掛けました。
 「戦争させない:9条壊すな!総がかり行動実行委員会」から、共同代表の福山真劫さん(平和フォーラム共同代表)が立ち、「原発をはじめ、森友学園疑惑、沖縄基地建設、朝鮮半島の緊張など許せないことだらけだ。政治を私物化する安倍政権を辞任に追い込もう」と声を高めました。
 閉会あいさつを、呼びかけ人の鎌田慧さん(ルポライター)が行い、「原発事故以来、8年目の出発だ。雪をも溶かす皆さんの熱気で原発ゼロへ進もう」と集会を締めくくりました。
 また、会場周辺には約40もの団体がブースを出店し、取り組みの紹介などを行いました。なお、予定されていたデモ行進は悪天候のため中止になりました。
 

森友疑惑徹底追及!安倍政権総辞職!新宿で大街頭宣伝

2018/03/18(日) 19:09

 3月18日に「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」は、「安保関連法の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」と共催で、東京・新宿駅西口で「森友疑惑徹底追及・安倍政権の総辞職を迫る新宿西口・市民と野党の大街頭宣伝」を実施、4000人が参加しました。
 主催者を代表して市民連合の広渡清吾さん(東大名誉教授・安全保関連法に反対する学者の会)が挨拶し「国民も国会も騙され続けてきた。今回の改ざんは、議会制民主主義の根幹を揺るがす重大事態だ。佐川宣寿・前国税庁長官だけに責任を押し付けようとしているが、これは内閣の責任。もはや総辞職以外にない。全国の市民と野党とが力を合わせて、森友疑惑の徹底究明と安倍内閣の総辞職・退陣へと追い込もう!」と訴えました。
 政党からは立憲民主党の長妻昭代表代行、社民党の福島瑞穂副党首、共産党の志位和夫委員長、自由党の野野澤哲夫東京1区総支部長が登壇し、口々に、森友疑惑の徹底究明と安倍政権打倒に向けてともにたたかう決意を語りました。
 また、飯島慈明・名古屋学院大教授、元シールズの奥田愛基さん、日本労働弁護団の中村優介事務局次長、未来のための公共の馬場のゆきのさん、立憲デモクラシーの会の中野晃一・上智大教授等がスピーチを行いました。
 元シールズの奥田愛基さんは「佐川さんは全部自分のせいだって言うかもしれない。しかし、役人だけのせいにしてはいけない。安倍昭恵さんに国会に来てもらいましょう!安保法の時に10万人が集まったけれど、今度はその倍の20万人が集まりませんか!」と呼びかけました。
 今後、総がかり行動実行委員会は3月25日13時よりの新宿西口街頭宣伝と、22日、23日、27日、28日日はともに18時30分より国会議員会館前で連日行動を予定しています。

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