社会運動・市民運動サイトからの情報

[B] 近未来の死(ALS)に直面して何ができるのか  映画『ギフト 僕がきみに残せるもの』  笠原真弓

日刊ベリタ - 2017/08/30(水) 00:06
難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を宣言された、有名アメリカンフットボールチームの歴史に残る名選手の話。聞いただけで私には「スポーツ、関係ない」と思ってしまうシチュエーションだ。だが待てよ、難病の話でもある。見に行くことにした。

[B] 【核を詠う】(242)『昭和萬葉集』から原子力詠を読む(7)「原子炉の温排水はテトラポット囲む日本海の岸に渦巻く」  山崎芳彦

日刊ベリタ - 2017/08/29(火) 22:46
『昭和萬葉集』から原子力にかかわって詠われた短歌作品を読んできたが、巻九(昭和25年〜26年、1950年から1951年)に始まった連載も今回の巻十九(昭和49年、1974年)、巻二十(昭和50年、1975年)で終る。この「核を詠う」連載では以前に巻七(昭和20年8月15日〜22年、1945年〜1947年)、巻八(昭和23年〜24年、1948年〜1949年)の原子力詠を読んでいるので、合わせると1945年〜1975年、戦後30年にわたって『昭和萬葉集』に収録された原子力詠を読んできたことになる。この連載では原子力詠に限って記録してきたのだが、筆者は全作品を読んできたので、戦後30年の歴史、筆者にとっては5歳〜35歳に重なる時期に全国の多くの歌を詠む人びとの作品をかなり集中的に読んだことになる。読みながら、自らの前半生期といってもよいだろう時代と、その時代を生きた我が生きざまを重ね、見つめなおし、見えてはいなかったこと、見ようともしなかったことの大きさを思い知らされ、感慨は単純ではないのだが、『昭和萬葉集』があってよかったと改めて先達に感謝したいと考えている。

菅義偉内閣官房長官は“はなたれ小僧”か(西川伸一)

週刊金曜日 - 2017/08/29(火) 18:28

第3次安倍晋三内閣の第3次改造内閣が8月3日に発足した。首相の大叔父にあたる佐藤栄作元首相は「内閣改造をするほど総理の権力は下がり、解散をするほど上がる」と言ったとされる。首相の求心力の低下は否めない。「各派が希望した初入閣待機組のほとんどが登用されず、党内には不満が充満している」という(8月4日付『朝日新聞』)。

今回の内閣改造で私が最も注目したのは、内閣人事局長の人事である。中央省庁の幹部職員の一元管理などを目指して、2014年5月、内閣官房に内閣人事局が設置された。初代局長には当初、事務担当の内閣官房副長官である元警察官僚の杉田和博氏を充てる予定であった。これにも政治家を据えては、政治主導がいきすぎると懸念されたためである。

そのはずが、発足直前になって政務担当副長官の加藤勝信衆院議員にすげ替えられた。トップが事務副長官では、政治主導の威令が行き届かないと菅義偉内閣官房長官が考え直した(14年5月21日付『日本経済新聞』)。

政務副長官には衆参両院議員から各1名が起用される。加藤官房副長官は、15年10月の第3次安倍内閣の第1次内閣改造に伴い、萩生田光一衆院議員に交代した。内閣人事局長も萩生田副長官が兼務した。首相の最側近である萩生田氏が内閣人事局長に座る。この含意は官僚たちに「忖度」を働かせる十分な動機づけとなったことだろう。たとえば、「森友」問題に関する国会質疑で、「記録に残っていない」と答弁して「殊勲(しゅくん)甲(こう)」の佐川宣寿・財務省理財局長は、17年7月5日付で国税庁長官に栄進した。

さて、このたびの人事で萩生田氏は自民党幹事長代行に転じた。そして、後任の内閣人事局長には事務副長官に留任した杉田氏が就いたのである。野党が「加計」問題と絡めて、「人事権を政治家が握ることで官僚が首相官邸の意向を過剰に忖度している」などと政務副長官との兼務を問題視していた(8月4日付『読売新聞』大阪版)。菅官房長官は萩生田氏のことを「局長として適切に業務を行った」とかばった(8月5日付『岩手日報』)。ならばなぜ局長を事務副長官兼務に代えたのか。

内閣改造の前日、福田康夫元首相が「共同通信」のインタビューで吠えた。内閣人事局については「政治家が人事をやってはいけない。安倍内閣最大の失敗だ」と強く批判する。その結果、「各省庁の中堅以上の幹部は皆、官邸(の顔色)を見て仕事をしている。恥ずかしく、国家の破滅に近づいている。官邸の言うことを聞こうと、忖度以上のことをしようとして、すり寄る人もいる。能力のない人が偉くなっており、むちゃくちゃだ」とたたみかける。

首相の政権運営にも「(自民党内に)競争相手がいなかっただけだ。(脅かすような)野党もいないし、非常に恵まれている状況だ。そういう時に役人まで動員して、政権維持に当たらせてはいけない」と容赦ない(8月2日付「共同通信」配信記事より)。

福田氏の官房長官在任日数は1289日に及ぶ。菅・現長官に抜かれるまで最も長かった。政官関係を知りぬいたゆえの直言だろう。御年81歳の福田氏からみれば、68歳の菅官房長官など「洟垂(はなた)れ」なのかもしれない。大先輩の忠告に耳を傾けよ。

(にしかわ しんいち・明治大学教授。8月18日号)

韓国:[派遣美術-現場美術]釜山に発つ希望の旅程(4)

レイバーネット - 2017/08/29(火) 17:46
希望バスとキャンドルの波はいつのまにか韓進重工業正門に到着し、 使用者側と使用者側の要請を受けた警察は正門を鉄の扉で封鎖し、 工場の壁は警察の車でぐるっと取り巻いた。 工場の正門の前に韓進重工業労働者の家族がプラカードを持って大声を張り上げながら泣いていた。 「あなたを通じて希望が見えます」というプラカードを振る姿に、キャンドルを持った市民も共に大声をあげて泣いた。 「ご苦労さま」、「がんばってください」。

[B] 安倍政権の知恵袋 田原総一朗氏  二つの顔を持つ新自由主義の導き手

日刊ベリタ - 2017/08/29(火) 11:43
田原総一朗氏が支持率激減で悩む安倍首相になにやら提案をしたことが話題を呼んだ。中身が不明だったため、冒険的な内容らしいとか、北朝鮮への電撃訪問か、といった憶測が飛び交った。田原総一朗氏と言えば1987年に始まった「朝まで生テレビ!」の司会者としての顔が最も代表的と言ってよいだろう。この番組では左派から右派まで様々な論客を集め、1時間とか2時間と言った昼間の時間帯の番組編成の常識を破り、夜通し討論をする、というスタイルで人気を集めてきた。

上関原発計画の漁業補償金受取めぐり、祝島漁民が地裁に仮処分の申し立て

週刊金曜日 - 2017/08/29(火) 11:27

6月20日、山口県漁協本店前。左から、祝島支店の清水敏保さん、本店職員、祝島支店の橋本久男さん、同竹谷芳勝さん。(提供/山秋真)

上関原発計画に35年間抗い続けている山口県祝島の漁民たち。その山口県漁協祝島支店の正組合員2人が7月4日、山口地方裁判所岩国支部へ仮処分の申し立てを行なった。同支店の5月10日の組合員集会で提出された「修正案」について、6月14日に組合員へ配られた書面議決書による採決の禁止を求めるもの。「修正案」は、同支店の昨年度の赤字補填に、上関原発のための漁業補償金を充てたい、その手続きとして総会の部会の開催を本店へ請求してほしい、という内容だ。

この漁業補償金は上関原発の建設と運転への同意を謳う契約に基づくため、同支店(旧祝島漁協)は受けとりを17年間拒んでいる。13年2月に受けとり賛成を議決と報じられるも、過半数である31人の正組合員が翌3月、受けとらない旨、1人1枚の書面に署名捺印して本店へ提出。だが本店主導で補償金の配分案が作られ、採決を迫られた。島ぐるみで原発計画に抗う祝島は混乱したが、15年4月の配分案否決で収まった。

ところが、先述した今年5月の集会で本店の幹部が、「修正案」を出すよう一組合員を促しつつ「定款規約の定めでその場で採決が必要」と介入。6月14日には「修正案」への賛否を問う文書と書面議決書が組合員へ配られた。差出人は山口県漁協祝島支店「運営委員長兼組合員集会議長 恵比須利宏」、提出期限は6月21日、返送先は同支店か光熊毛統括支店。

だが恵比須さんは「この文書を作っていない」と明言したと、本人に尋ねた組合員が話す。彼は祝島支店の運営委員長を5月の集会終了時に辞めたうえ、議長の任は集会終了までだ。この文書は内容に虚偽があり、それに基づく書面議決書は無効だと、同支店の運営委員・岡本正昭さんと橋本久男さんは回収しようとした。その際、提出された書面議決書がすべて光熊毛統括支店にあると判明。「祝島の組合員集会のことだから、祝島支店で保管する」と6月19日、ふたりは同支店の竹谷芳勝支店長とともに光熊毛統括支店へ行き、書面議決書の回収を求めた。

だが「本店の許可なく返せない」と拒まれ、翌20日は本店(下関市)へ行き、仁保宣誠専務理事らと祝島支店側が面談。本店は書面議決書を有効と主張したが、「作成したのは本店」と認めた。祝島支店の運営委員会に知らせずに配布せよと、本店が指示したことも分かったという。

【今なお蠢く新規の原発計画】

なぜ運営委員会に知らせなかったか。5月の集会の最後に「修正案」は継続審議にすると議長が宣言し、出席者から異論もなかった、それは、「会は、その議決により続行することができる」と定める定款に則ったに等しく、「修正案」は継続審議になった、議事録にもそう記載されたからと本店は説明したという。

だが、「出席者からの異論は出ていた。目下、集会を録音した音源と照合して議事録案を確認中で、議事録も未承認だ」と橋本さん。一行は山口県農林水産部団体指導室へも走り、県漁協への指導を要請した。事前に通知された事項につき、集会開始前に提出する旨を定款規約に定める書面議決の濫用等を訴えたが回答は「権限外」。

6月21日の提出期限直前、「開票は強行せず、協議して実施」と関係者が祝島で合意した。

しかし中国電力は6月30日、この状況のもと上関原発の予定地で追加ボーリング調査を開始。7月4日の仮処分の申し立ては、こうした経緯で行なわれた。

翌5日、「司法の判断が出るまで開票しない」ことを関係者が合意。8月24日に審尋の予定となり緊張感が漂う7月18日、祝島支店運営委員の補欠選挙があった。旧祝島漁協の元組合長ら4人が棄権、白票1人という異例の状況で、先の「修正案」を出した組合員が当選。幼い子をおいて原発問題で駆け回った女性は「私らからすれば3日前のような最近に加入した人」の当選を嘆いた。3・11の東京電力・福島原発大事故から7年目。新規の原発計画が今なお蠢いている。

(山秋真・ライター、8月18日号)

≪リレー時評≫NHK「クロ現+」にみる権力代弁=白垣詔男

日本ジャーナリストクラブ(JCJ) - 2017/08/29(火) 10:24
 NHK会長が籾井勝人さんから上田良一さんに代わって半年、7月29日に福岡市で「NHKを考える福岡の会」主催の「NHK これでいいのか? 言いたか放題」と名付けた集会があった。「言いたか」は博多弁で「言いたい」の意味だ。大牟田市や福智町などの遠隔地からも含め50人が参加して発言が途絶えることなく盛況だった。
 初めに「最近のNHK」について事務局の私から2点を報告した。①6月19日午後10時からの「クローズアップ現代+」<波紋広がる〝特区選定〟~独占入手 加計学園〝新文書〟>について、文書を入手した社会部が政府の〝疑惑姿勢〟に言及したのに対し政治部・原聖樹記者(首相官邸記者クラブキャップ)が国家戦略特区諮問会議有識者議員の言い分を代弁する解説をした②テレビを持たなくてもパソコンやスマートフォンを持っている人から受信料を徴取しようという動き―。

 このうち、①の加計学園〝新文書〟については、「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」共同代表で東大名誉教授の醍醐聡さんが中心になって7月24日に要旨次のような質問を原記者に送った。
 「原記者が『すべての決定の過程が議事録に残っている』と解説したが、重要な意思決定の過程が議事録に残されておらず、事実に反する。原解説は事実に反する関係者の主張を主体的に検証することなく紹介した」「原解説の中に、諮問会議有識者議員の真実でない発言を冷静に見極めることなく、そのままなぞる内容だったのは『NHK放送ガイドライン2015』(正確な取材に基づいて真実や問題の本質に迫ることが大切である。虚構や真実でない事柄が含まれていないか冷静な視線で見極めようとする姿勢が求められる―など)に反する」「原解説は、特区選定の手続きは適正で違法性はないと諮問会議有識者議員の主張をなぞった」―など。
 これに対し、NHKは7月31日付で次のような回答をしてきた。
 「ご指摘のあった政治部・原記者の解説は、番組のテーマである国家戦略特区の選定に関して、国家戦略特区諮問会議の立場や見解についても政府内外の取材を尽くしたうえで、より多角的な観点から理解や議論を深めていただこうと行ったものです。特区選定の報道に関しましては、視聴者の皆様から多様なご意見・ご指摘を頂いており、それぞれ貴重なご意見として受け止めさせて頂くとともに、今後の番組制作にいかしてまいります。2017年7月31日 NHK クローズアップ現代+」

 回答内容は、「原解説は正当で権力を代弁した」ことを認めたものと言える。「政府内外の取材を尽くしたうえで、より多角的な観点から」諮問会議の代弁だったとは。NHKの官邸記者クラブのキャップの姿勢が、いかにお粗末なのかも認めたと言ってもいいだろう。(JCJ代表委員)

JCJ機関紙「ジャーナリスト」8月25日号より

[B] 中国、2020年に世界一の臓器移植大国に

日刊ベリタ - 2017/08/29(火) 00:04
「2017年全国人体臓器提供・移植工作会議」が5日、雲南省昆明市で開催された。(JCLIFセミマンスリーニュース)

韓国:[チャムセサン企画]文在寅100日を語る(6)医療・福祉

レイバーネット - 2017/08/28(月) 23:27
自ら認めるように、文在寅(ムン・ジェイン)政府は朴槿恵(パク・クネ)退陣を熱望した「キャンドル」の力で発足した。 では「キャンドル」は何を望んでいたのだろうか? それを「国らしい国」と表現したりもする。 「国らしい国」の具体的な姿はどのようなものなのだろうか? 文在寅(ムン・ジェイン)政府はそれを「医療費の心配ない強固な国」、 「児童が幸せな大韓民国」、 「すべての国民の基本生活が保障され、誰もが共に成長する包容国家」と明言した。 では文在寅(ムン・ジェイン)政府5年が過ぎれば、すべての国民が医療費を心配せず、 子供たちが幸せになり、基本生活が保障されない国民がいない、 老後の生活が保障される「国らしい国」の姿を備えられるのだろうか? 5年ではなく、さらに時間が経っても

韓国:[チャムセサン企画]文在寅100日を語る(5)文化

レイバーネット - 2017/08/28(月) 23:22
去年の冬のキャンドル市民革命は、腐敗した権力を倒して民主主義の力が国民にあることを再度確認させる歴史的事件だった。 その過程でいわゆる「文化系ブラックリスト」と呼ばれる文化芸術界に対する国家的検閲の問題が重要な問題に浮上し、 結局、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の弾劾に重要な役割を果たした。 ブラックリスト事件は、これまで隠されていた古い腐敗した文化行政の恥部を世の中にさらけ出し、 文化行政の改革と革新の必要性を互いに共感し、確認する機会になった。

韓国:[チャムセサン企画]文在寅100日を語る(4)言論・メディア

レイバーネット - 2017/08/28(月) 23:21
文在寅(ムン・ジェイン)大統領が候補だった時、 MBCの「100分討論」に出演したときの発言だ。 文在寅候補の当選、そして短いと言えば短く、長いと言えば長い100日が過ぎた。 しかし簡単には言論・メディア分野の評価はできない。 事実上、明確に評価できるものがないからだ。

[B] 日本の男女の賃金格差  平均で女性の賃金は男性より27%低い  イタリアは約5% 

日刊ベリタ - 2017/08/28(月) 19:24
日経新聞の今年の記事によると、フルタイムで働く日本の男女の賃金格差は27%、つまり仮に男性が30万円の収入だとすると女性は約22万円ということになる。この差は大きい。これは憲法に保障された男女の平等に反していないのだろうか。

イオンの警備員がユニオン結成〜「仮眠も労働時間」残業代を全額払え!

レイバーネット - 2017/08/28(月) 13:50
本日(8/27)、イオンディライトセキュリティユニオン(プレカリアートユニオンイオンディライ トセキュリティ支部/中村孝支部長)を結成しました。

安倍政権の隠蔽体質があらためて露呈 加計問題、特区会議の議事録を改竄か

週刊金曜日 - 2017/08/28(月) 13:00

8月2日、福島で講演した前川喜平・前事務次官。(撮影/横田一)

「加計ありきではない」と言い張る安倍晋三首相の主張が根底から崩れ始めた。「国家戦略特区諮問会議の議事もすべて公開」「プロセスに一点の曇りもない」と強調していたが、肝心要の議事録が一部隠蔽(改竄)された可能性が高いことが、「特区会議に加計幹部 議事要旨に出席・発言の記載なし」と銘打った8月6日付『朝日新聞』の記事で明らかになったのだ。

愛媛県・今治市が国家戦略特区への提案を申請した翌日の2015年6月5日に開かれた諮問会議のワーキンググループ(WG)のヒアリングで、同県と同市から3人が出席し、質疑応答をしたが、この場に加計学園幹部が出席して発言もしたのに、議事要旨に記載されていなかったのだ。

この報道を受けて翌日の7日、民進党の「加計学園疑惑調査チーム」が会合を開き、塩見英之内閣府参事官を問い質した。塩見氏は「(加計学園幹部は)『説明補助者』という非公式な立場だった。発言も公式なものではないため、記載していない」と説明したが、調査チーム共同座長の桜井充参院議員は納得せず、「結局、加計ありき、加計を隠したがることばかり」「本当は『非公開で』というやりとりがあったのに、議事要旨に『公開でいいか』の問いに『はい』と記載したのは改竄ではないか。行政文書の信用、内閣府の信頼の問題に関わる」と追及。議事録全文の提出を求めた。

また議事要旨には、『朝日新聞』が報じた加計学園幹部の発言(教員確保の見通しやカリキュラムの特徴についての質疑応答)が入っていないことから、「意図的に削除したのでは」「なぜ公開する内容を調整しなければならないのか」と疑問が噴出。調査チームの次回会合(10日)で速記録などの議事録全文や加計学園側の資料の提出を求めたが、情報公開されることはなかった。

安倍政権の隠蔽体質が改めて露呈した形だ。菅義偉官房長官も会見で「加計学園は共同提案者ではなく、(説明)補助者。ルールに基づいている」と強調。WG座長の八田達夫氏も同じ内容の弁明をして事足りている。「加計学園の獣医学部新設が国家戦略特区に相応しいのか」「閣議決定をされた“石破4条件”を満たしているのか」という検証をするための情報が欠落している状態なのだ。

【規制緩和論者ばかり】

2日の福島市内での講演で前川喜平・文部科学前事務次官は、こう指摘した。

「文科省は『今治市から提案のあった内容は、他の大学ですでにやっていることなので、(石破)4条件に合致していない』ということは繰り返し言っている。それに対して『新しいものだから認めるべきだ』という意見が出たのですが、きちんとした議論はなされていない。ワーキンググループのメンバーは規制緩和論者ばかりで、獣医学の“獣”の字を知っている人は1人もいないのです」

獣医学の専門家の鹿児島大学・岡本嘉六名誉教授も、「要請があれば二つでも三つでも獣医学部を承認」という首相発言を「何の根拠もない素人の戯言」などと批判していた。「日本には国際的な獣医学部が一つもなく、欧米に比べてレベルが低いことが問題になっていた。それで文科省はレベルアップのために大学再編による『共同獣医学部』構想を進めていたのに、内閣府から『国家戦略特区で獣医学部新設』という横槍が入った。だから文科省が怒り、前川喜平・前事務次官が怒りの告発をした。安倍首相は共同獣医学部構想に逆行することを進めたのです」(岡本氏)。

「共同獣医学部」の構想は現在進行中で、文科省は資料で現状を示して諮問会議で説明をしていた。前川氏が「岡本名誉教授の言う通り、獣医学部新設は日本の獣医学部のレベル低下を招く」と懸念するのはこのためだ。

獣医学の専門家の意見を聞かない“素人集団”が、議事録を隠蔽・改竄しながら獣医学部新設をゴリ押しした実態が浮き彫りになる。文科省の大学設置・学校法人審議会は9日、加計学園の獣医学部新設を“認可保留”としたが、加計問題の疑惑は深まるばかりだ。

(横田一・ジャーナリスト、8月18日号)

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