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紙の生産と日本

 私達の暮らしの中で、紙は欠かせないものですが、森林伐採などの環境問題を考えると、原料となる木材の供給の仕方を考え直す必要があります。

 日本の紙生産量は世界全体の紙生産量の9.7%を占めており、アメリカについで二番目に多くなっています。また、紙の原料となる木材チップの輸入量は、なんと世界貿易全体の70%を占めています。この数字は、各国の貿易の特徴(日本以外の国はパルプの輸入が多い)も表わしていますが、日本が紙の生産・消費に大きく関わっていることは確かです。同時に、私達が森林保護の鍵を握っているということになります。

紙はどうやって作られるのか?

 世界第2位の紙生産国・日本ですが、その紙はどのようにして作られ、その原料はどこから得ているのでしょうか?

1. 紙の製造工程

 紙は木を原料としていますが、紙として生産される前にいくつかの工程があります。下の図にあるように、日本国内や海外から輸入される木材チップからパルプが作られ、それに紙の種類に応じて古紙(リサイクルされた紙)を混ぜ合わせ、紙製品はできあがります。


【 紙製品のできるまで 】

2.製紙原料はどこから来るのか?

 下図のとおり、製紙原料は、パルプ42.8%と古紙57.0%という割合で構成されています。


【 製紙原料構成 (2000年)】

 パルプは、その約8割が国産パルプであるとされています。しかし、これは日本国内でパルプに加工されたものを指しているだけで、その原料である木材チップの約7割は輸入されているものです。パルプとして輸入されるものと合わせ、パルプの原料の約4分の3が海外の原料となっており、日本の製紙産業は輸入原料に大きく支えられていると言えます。

木材チップ・パルプの輸入状況

− 木材チップの輸入 −

1. 増え続ける木材チップの輸入

木材チップ輸入量推移 日本の木材チップの輸入は、右のグラフの通り、増加の傾向にあります。2000年には、1,442万トンと過去最高となりました。紙原料に占める輸入木材チップの割合も、年々高くなっています。

 2000年は、前年と比べてオーストラリア、南アフリカ、中国からの輸入量が増加した一方、アメリカからの輸入量が減少しました。

出所:大蔵省「貿易統計」 

日本の木材チップ輸入先 日本が木材チップを輸入している国は、オーストラリアとアメリカが多く、この2カ国からの輸入量は全体の半分以上を占めています。続いて、南アフリカ、チリから多く輸入しています。

 出所:大蔵省「通関統計」

2.天然林か、植林か?

 次に、このように増加している輸入木材チップは、どのような森から得られているのでしょうか。天然林材と人工林材別にみてみましょう。

 天然林材とは、天然の森林から伐採された木材のことで、人工林材は植林された木によって供給されたものを言います。また、製材残材とは、丸太から建築などに用いられる製材を得た後の、残りの三日月型のふちの部分のことです。

木材チップの原料構成 これを広葉樹と針葉樹に分けてみると、針葉樹は製材残材や人工林材が多い一方で、量が多い広葉樹は、その過半数が天然林材となっています。さらに、地域別にみてみましょう。

 まず、広葉樹について一番目をひくものは、北米(主にアメリカ)や大洋州(主にオーストラリア)における天然林材使用の割合です。北米では89%、大洋州では81%が天然林材です。その他の地域(チリ、南アフリカなど)でも、天然林材が約4分の1を占めています。

 針葉樹については、北米では製材残材が多く、大洋州では人工林と製材残材が半分ずつを占めています。

木材チップの原料構成

木材チップの原料構成

− パルプの輸入 −

日本のパルプ輸入先 紙生産の工程のうち、パルプの段階で輸入されるものは、紙原料の8.0%を占めています。下の表は、輸入先とその割合を表わしたものです。カナダが最も多く、第2位のアメリカと合わせて北米地域からの輸入が7割近くを占めています。その他、ブラジル、ニュージーランド、チリ等、世界各地から輸入しています。

出所:大蔵省「通関統計」 

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