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タスマニア

 タスマニアの森林は、地球上に残された最も壮大な温帯オールドグロス林と多雨林です。

 タスマニアでは、毎年22,000ha(公有地12,000ha、私有地10,000ha)もの天然林が伐採されており、主な伐採地は南部と北西部のターカイン地域です。

 毎年伐採される森林の約70%がオールドグロス林からの伐採となっています。

 また、伐採される地域には、世界遺産の価値があると認められている地域、絶滅の危機に瀕している希少な野生動物の生息地、世界の壮大な温帯原生自然地域の一部、多雨林、が含まれています。

 オーストラリアから輸出される木材チップの約6割がタスマニアからのものです。

タスマニアの森林

 タスマニアに分布している樹種は、主にユーカリ、イトスギ、ノソファガス(カエデの一種)の3種です。分布図にもあるように、タスマニアにはユーカリが圧倒的に多く分布しています。

 ユーカリの種は数百種類がありますが、タスマニアで繁殖している高木のユーカリ種は下の表の通りです。

高木ユーカリ種 呼称 記録上の最高値(大きさ) タスマニアでの繁殖量 1750年以前の面積(ha) 現在面積(ha)
オールドグロース面積(ha)
オールドグロース保護林(ha)

Eucalyptus regnans

ユーカリプタス・レグナンス

スワンプガム
(沼地のゴム)
90m(顕花植物で世界最高)
(ビクトリア:132m)
少ない

99,900

76,050(元来の76%)
13,290(総面積の17%)
2,900
(オールドグロースの22%)

Eucalyptus obliqua (wet)

ユーカリプタス・オブリクア

ストゥリンギィバーク
(筋のような樹皮)
85m以上 比較的豊富(南部とターカイン周辺の主要樹種)

606,800

425,700(元来の70%)
83,490(総面積の20%)
17,350
(オールドグロースの21%)

Eucalyptus delegatensis (wet)

ユーカリプタス・デレガタンシス

ガムトップストゥリンギィバーク
(ゴムが上に乗った筋のような樹皮)
記録なし タスマニアの中部高地に豊富

316,800

285,720(元来の90%)
104,420(総面積の37%)
43,840
(オールドグロースの42%)

Eucalyptus viminalis

ユーカリプタス・ビミナリス

ホワイトガム
(白ゴム)
89m 非常に少ない

78,100

4,180(元来の5.3%)
140(総面積の3.3%)
0

 タスマニアの森には、世界一高い広葉樹が分布しています。最も高い木はサザンフォレスト内のスティックス渓谷 (Styx Valley)にある、高さ90mのユーカリプタス・レグナンスです。これは「ユーカリの王様」とも呼ばれています。

 しかし、今、「王様」達は木材チップにするために伐採され、恐るべきスピードでタスマニアの森から姿を消しています。高木オールドグロス林は、元々の面積の13%しか残っておらず、その半分以上が伐採の危機にさらされています。

 「王様」亡き後のタスマニアの森は一体どうなってしまうのでしょうか?

森から追い出される動物たち

 タスマニアでの伐採事業は、オールドグロス林の洞や窪みにある野生動物の住みかを破壊します。その動物は、以下のようなものです。

  • キミミクロオウム
  • フクロウ
  • ピグミー・ポッサム
  • コウモリ

 また、大きなオールドグロス林の枝に巣を作る野生動物もいます。それは以下のような動物です。

  • オナガイヌワシ(絶滅の危機に瀕しています)
  • シロオオタカ

 一度破壊されてしまったら、再び野生動物たちが住めるようになるまで、100年以上かかります。しかし、再び成長した森林も、たいてい25年で伐採されてしまいます。

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