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アメリカ

 元来の森林生態系の97%がすでに破壊されたため、アメリカは、現在残されている森林の保護・復元に対する抜本策が求められている。同様に重要な事柄として、アメリカは、自国の木材業界が、より安価でより大量の木材供給源を求めて他国の森林を破壊することを防がなくてはならない。

 アメリカの木材業界は世界でも最も強力なものである。アメリカの木材産業ロビー団体は、アメリカ通商代表部の産業部門諮問委員会や商務省等を通して、政府の最も高いレベルで下される貿易と経済に関する決定事項に直接関与することができる。国際的な貿易・投資機関や金融・援助機関に、アメリカ政府が与える影響が大きいことを利用し、アメリカの木材業界は、太平洋沿岸地域における木材貿易の展望を描いている。一方、アメリカのNGOは、アメリカ政府に対してその国際的経済政策における影響力を利用して、アメリカ国内だけでなく、太平洋沿岸地域の主要な国々の森林を保護するために働きかけを行なっている。

 国内の賃金上昇や環境に関する法制度が増加したこと、木材伐採可能量が減少したため、多くのアメリカの企業は、より広い森林を保有し伐採量制限の少ない諸外国に手を伸ばす機会をうかがっている。アメリカの企業は、国外で木材を伐採、加工して輸出したり、森林の伐採は国外で行い、加工はアメリカ国内や第三国の工場で行うという共同事業を始めている。

 どちらの場合も、アメリカおよび外国の森林に対する大きな問題を提起している。外国で木材伐採と加工を行う場合、アメリカの企業はその国の森林生態系に適切な林業技術を用いないことが多い。こうした企業は、ある国の森林を別の国の消費者の需要を満たすために破壊していることになる。国外で伐採した原木を輸入してアメリカで加工する場合、破壊的な病害虫がしばしばアメリカ国内に輸入され、国内の森林に大惨事をもたらしている。また、木材を伐採している国の地域の人々に対し、妥当な額を支払っていないこともある。

 アメリカと太平洋沿岸地域の国々の森林を保護するために、アメリカのNGOは、原木の輸出入に対する適切な規制、木材認証、木材や紙を加工する生産国における地域社会が要求していることを提唱することに努力している。