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ニュージーランド

 ニュージーランドの林業は近年、持続可能な伐採に向けた重要な転換を行った。1999年11月の総選挙で、労働党と同盟党は、国有地における天然温帯雨林の伐採を停止することを公約し、連立政権を樹立した。30年間、ニュージーランドの森林保護団体は、この地域での伐採を停止し、保護区に変えるための運動をしてきた。2001年5月20日、新政権は公約を果たし、国から補助金を受けて経営している伐採企業であるティンバーランド・ウェスト・コースト社による13万haの西海岸地区の天然林の伐採を停止した。その森林地帯は現在、自然保全局によって生態系保護区、景観および科学的保存地区、そして他の国立公園として管理されることになっている。

 天然林は、ニュージーランド人にとって国が誇れる強力なシンボルとなっている。森林局は1940年代に初めて、国内の森林の皆伐を含む大量伐採を行った。持続可能な伐採は1990年代に始まり、保全政策に対する国民の支持は増加した。ヘレン・クラーク首相は、「公約を果たしてきたことのみならず、何十年もの間、ニュージーランドの自然遺産の保全に献身してきた人々の努力をもたたえる政府の代表者であることをとても誇りに思う」と述べた。

 西海岸地区の天然林伐採の停止を支援するために、政府は経済発展を促すため、地域に1億2000万ニュージーランド・ドルの補償事業を提供した。この政府の補助は、失業者を救済したり、西海岸地区の新しい産業を生み出すことに役立つだろう。また、家具製造業界については、他に様々な木材が利用できるため、この新しい保全計画によって深刻な影響を受けることはないと予測されている。ティンバーランド社は、2万8000haの外来種のマツの植林を伐採し続けることが出来るため、会社の経営基盤を維持することが可能である。ホジソン林業大臣によると、「マツの生産量は増加し、天然林による木材生産量のおよそ5倍に達しており、西海岸地区の林産業のほとんどの雇用を生み出している」。2003年までに、ティンバーランド社は持続可能なレベルの年間29万m3に到達することが出来るはずである。

 しかし、ティンバーランド社は、リムなしでも競争力は維持できるという事実にもかかわらず、2002年3月までリムの伐採を続けることが出来る。リムは、ニュージーランドの森林に最も多く分布する在来種で、これまでの保全活動はリムの急激な減少を食い止めることに向けられてきた。前政権が2000年にブラー地区での持続可能でない伐採を禁止したことで、リムの伐採を年間1万m3減らす結果が得られた。2000年9月に、ティンバーランド社は、樹齢500年のリムが自生している最も大きな地域のあるブラー地区のオリカカ森林での伐採を停止した。そしてようやく、2002年3月末に、オカリトとソルトウォーターの南西地域のリムの伐採を停止することにした。国民の支持と保護団体の活動によって、ニュージーランドは、現在の植林で木材産業を維持しながら、天然林を保護することに成功した。確かに、これは他国が学ぶべき事例である。