B&Q社は、イギリスのDIY業界内では半分以上のシェアを占めており、イギリス国内の木材の約30%を取扱っている。イギリスに330店舗をもち、36,000人の従業員をかかえている。社会的責任を担当する部署に7人のスタッフが働いており、環境、多様性、倫理、コミュニティーという幅広い分野について取り組んでいる。 木材調達方針の導入と継続的な改定最初の木材調達方針は1991年に策定した。1990年にイギリスのFoEが熱帯木材の購入に反対するキャンペーンを行なっていたとき、あるジャーナリストから「B&Q社の商品のどのくらいが熱帯雨林からきているのか」という質問を受けたが、答えられなかったことがきっかけとなった。
その後、木材調達方針は何度かの改定を行なっている。今までは、フィンランドの認証制度(FFCS)も認めていたのだが、いくつかのケース・スタディによって、フィンランドにはロシアで違法伐採された木材が流れ込んでいることが明らかになったため、昨年12月から除外することとした。現在の木材調達方針の内容は、@FSC認証材、A3年以内にFSCの基準を達成すると公約している他の制度によって認証された製品、B認証取得に向けて取り組んでいる森林からの木材などである(27ページ参照)。 現在、取り扱っている年間300万m3の木材の内訳は以下の通りである。
AのほとんどはFFCS認証材、Bのほとんどは、トロピカル・フォレスト・トラスト(TFT)を通して供給されたものであるが、SGSによる認証支援プログラムも、マレーシアやガイアナで実施している。
供給会社の評価実際の取引に際しては、供給会社に質問票を送って回答してもらう「Quest」方式を実施している。「Quest」は、品質、倫理、安全、環境を含んだもので、これを通じて10の原則に照らして供給会社の環境社会面におけるパーフォーマンスを判断している。新規の取引にあたっては、数時間にわたる聞き取りを行うこともある。また、現場主義をとっており、しばしば現地を訪れ、NGOの意見に耳を傾けて、実際に現地でどのような方法で伐採が行われているかを確認している。 「投資」としての取り組み木材調達方針の実施する要因としては、顧客の意識が高いこと、株主からの要求、先進的な取り組みを進める企業で働くことに社員が誇りをもつことができることなどがある。木材調達方針の実施にかかる費用は、取組みによって評判が向上し、リスクを回避でき、取引の継続ができるという意味で、「投資」であると考えている。 |
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