違法材・原生林材不使用キャンペーン

はじめに

違法伐採と木材輸入

原生林の保護

森林・木材認証制度

提言

得られる利益

段階的方法

欧米企業の取り組み

関連情報

B&Q社

 B&Q社は、イギリス最大、世界第3位のDIY会社です。木材調達の取組みにはいち早く着手し、現在ではすべての木材が認証材か認証に向けて改善している森林経営からのものになっています。木材調達の現状、方針策定のきっかけ、動機などについて、CSR部のベイカー氏とトンプソン氏に聞きました。

 B&Q社は、イギリスのDIY業界内では半分以上のシェアを占めており、イギリス国内の木材の約30%を取扱っている。イギリスに330店舗をもち、36,000人の従業員をかかえている。社会的責任を担当する部署に7人のスタッフが働いており、環境、多様性、倫理、コミュニティーという幅広い分野について取り組んでいる。

木材調達方針の導入と継続的な改定

 最初の木材調達方針は1991年に策定した。1990年にイギリスのFoEが熱帯木材の購入に反対するキャンペーンを行なっていたとき、あるジャーナリストから「B&Q社の商品のどのくらいが熱帯雨林からきているのか」という質問を受けたが、答えられなかったことがきっかけとなった。

B&Qで販売されているガーデニング家具。認証取得に向けて改善している森林経営から生産された木材が使われている。 1991年9月、B&Q社は「調達するすべての木材・紙製品について、段階的に出所の明らかなもの、適切に管理された森林からのものを使う」という方針を打ち出した。そして、包括性、独立性、透明性の観点から最も信頼性の高いFSCの認証制度を確立させるため、バイヤーズ・グループであるWWF+95の設立メンバーの一員となった。

 その後、木材調達方針は何度かの改定を行なっている。今までは、フィンランドの認証制度(FFCS)も認めていたのだが、いくつかのケース・スタディによって、フィンランドにはロシアで違法伐採された木材が流れ込んでいることが明らかになったため、昨年12月から除外することとした。現在の木材調達方針の内容は、@FSC認証材、A3年以内にFSCの基準を達成すると公約している他の制度によって認証された製品、B認証取得に向けて取り組んでいる森林からの木材などである(27ページ参照)。

 現在、取り扱っている年間300万m3の木材の内訳は以下の通りである。

  • @ FSC認証材80%
  • A その他の認証材15%
  • B 認証取得に向けて取り組んでいる森林からの木材5%

 AのほとんどはFFCS認証材、Bのほとんどは、トロピカル・フォレスト・トラスト(TFT)を通して供給されたものであるが、SGSによる認証支援プログラムも、マレーシアやガイアナで実施している。

「私たちは、しばしば現地を訪問し、現場を見るようにしている。また、仕入先や、NGOと議論を重ねている。しかし、これはコストではなく、明らかに投資だ。これにより違法材を使用するというリスクを回避し、自社のブランドを守り、責任ある企業であるという評判を得て、それを誇りに思っている。これから、原料の持続可能性に関する政府・消費者からの要求がどんどん厳しくなっていく中、先行した分、優位に立つことができた。」

[Hilary Thompson, Social Responsibility Manager - Commercial, B&Q]

供給会社の評価

 実際の取引に際しては、供給会社に質問票を送って回答してもらう「Quest」方式を実施している。「Quest」は、品質、倫理、安全、環境を含んだもので、これを通じて10の原則に照らして供給会社の環境社会面におけるパーフォーマンスを判断している。新規の取引にあたっては、数時間にわたる聞き取りを行うこともある。また、現場主義をとっており、しばしば現地を訪れ、NGOの意見に耳を傾けて、実際に現地でどのような方法で伐採が行われているかを確認している。

「投資」としての取り組み

 木材調達方針の実施する要因としては、顧客の意識が高いこと、株主からの要求、先進的な取り組みを進める企業で働くことに社員が誇りをもつことができることなどがある。木材調達方針の実施にかかる費用は、取組みによって評判が向上し、リスクを回避でき、取引の継続ができるという意味で、「投資」であると考えている。

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