2001年9月1日
〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-29-7-801
熱帯林行動ネットワーク
事務局長 黒田洋一
〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-29-7-801
サラワク・キャンペーン委員会
事務局長 岩田鐵夫
〒530-0015
大阪府大阪市北区中崎西1-6-36-308
「関西市民連合」気付
ラミン調査会
代表 奥村知亜子
拝啓 貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
当団体は、世界の森林保全のために活動するNGOです。今般、熱帯林の持続可能な森林経営に向けた取り組みに関しまして、貴社へのご協力をお願いしたく、お手紙を差し上げました。
熱帯林破壊の問題は、1980年代後半から世界の大きな関心を集め、日本国内でも取り上げられるようになりました。近年、熱帯林破壊の問題が国内で取り上げられることはほとんどなくなりましたが、熱帯林破壊は今も続いており、一部の地域では一層悪化しています。熱帯木材の貿易問題を取り扱う国際熱帯木材機関(ITTO)が策定した「2000年までに、持続可能な経営が行われている森林から生産された木材のみを貿易の対象とする」という、いわゆる「2000年目標」は、結局、全体的には「達成されていない」と評価するに終わりました。
インドネシアでは、近年違法伐採が急激に増加しており、大きな問題となっています。合法なものであれば環境や社会への影響がないということではありませんが、言うまでもなく違法な伐採は適切な管理の下に行われているものではなく、持続可能な森林経営に向けた努力の障害にもなっています。違法伐採の量は、インドネシア国内で生産される木材全体の半分以上とも8割とも言われており、保護されているはずの国立公園内でも行われています。
マレーシアでは、伐採はすでに奥地まで進んでしまい、国内の木材加工工場はインドネシアから密輸された原木を利用しているという報告も数多くあります。また、違法とされない伐採であっても、環境や住民の権利を侵害する形で行われているものが多く、慣習地で行われる伐採に対して抗議するために行われてきた先住民による伐採道路の封鎖も、未だに行われている状況です。
日本の熱帯木材の輸入は、近年、丸太から合板や製材としての輸入へという変化がありましたが、日本は現在も世界最大の熱帯木材輸入国であり、過大な需要がそれを招いているという意味で、熱帯林破壊に対する大きな責任があります。
貴社が生産国における違法伐採に直接関わっていると認識しているわけでは全くありませんが、現地の状況や日本の消費量から考えると、それとは知らずに利用している可能性は考えられないことではないと思っております。
近年、海外では、原生林から産出された木材の使用を停止し、FSCなどの認証木材を利用する動きが急速に広がっています。国内でも、将来のグリーン購入を視野に入れ、取引先の環境への対応について調査を行うといった、先進的な動きも見られるようになりました。
以上のことから、熱帯林の保全や持続可能な森林経営に向けた取り組みに貢献していただくために、以下の様な取り組みを行っていただくよう貴社に要望申し上げます。
以上の要望に関しまして、同封のアンケートにご協力をお願い申し上げます。誠に勝手ながら、9月20日までにご回答いただければ幸いです。なお、いただいた回答に付きましては、当団体の発行物やホームページなどで公開させていただく場合がありますので、ご了解下さい。
なお、当団体で作成しましたレポート「2001年、熱帯林の現状」および当団体の紹介リーフレットを同封させていただきましたので、参考にしていただけると幸いです。
近年、各社とも環境問題への対応には大変な努力をされていることと認識しております。しかしながら、東南アジアの熱帯林問題については日本の関わりは未だに大きく、現地の状況も複雑で、変化もしております。今回の活動は、こうした情報を提供し、具体的な対応策を提言することを目的としております。
この問題を解決するにあたっては、貴社をはじめとした国内企業の協力が不可欠であると、当団体では考えております。以上のような取り組みを行うことによって、貴社の環境に対する姿勢を示していただくことを期待しております。ご質問などありましたら、熱帯林行動ネットワーク小浜までお問い合わせ下さるよう、お願いします。
敬具
この要望書に賛同する団体:
A SEED JAPAN
ウータン・森と生活を考える会
大台ケ原・大峰の自然を守る会
グリーンピース・ジャパン
(財)神戸学生青年センター
熱帯林きょうと
熱帯林行動ネットワーク名古屋
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