2001年11月20日
〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-29-7-801
熱帯林行動ネットワーク
事務局長 黒田洋一
〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-29-7-801
サラワク・キャンペーン委員会
事務局長 岩田鐵夫
〒530-0015
大阪府大阪市北区中崎西1-6-36-308
「関西市民連合」気付
ラミン調査会
代表 奥村知亜子
熱帯林行動ネットワーク、サラワク・キャンペーン委員会、ラミン調査会の3団体は、熱帯木材を利用している主要企業に対して、現地で大きな問題となっている違法伐採の状況をはじめとした熱帯林の現状に関する情報提供とそれに対する要望を行うとともに、熱帯林の保全に向けた取り組みに関するアンケートを行い、57%の企業が「認証木材や国産材の利用を推進する」と回答するなど、熱帯林の保全や持続可能な森林経営に向けた取り組みを行う計画があることを明らかにしました。
熱帯林行動ネットワークは、熱帯林の最新の状況についてまとめた報告書「2001年、熱帯林の現状」を発行し、インドネシアでは違法伐採が急激に増加しており、違法伐採の量はインドネシア国内で生産される木材全体の半分以上とも8割とも言われていることや、マレーシアでは違法とされない伐採であっても環境や住民の権利を侵害する形で行われているものが多く、慣習地で行われる伐採に対して抗議するために行われてきた先住民による伐採道路の封鎖も未だに行われている状況であること、日本は現在も世界最大の熱帯木材輸入国であることを明らかにしました。特に、インドネシアでは違法伐採の存在を同国政府も認めており、その対応策が関係するいくつかの国際会議でも重要な課題になっているところです。
以上のことから、3団体は、9月1日付で「熱帯林の保全に向けた取り組みに関する要望書」を熱帯木材を利用している主要企業に送付し、今後の対応策などに関する回答を求めたところ、21社(回収率27%)から回答が得られました(添付参照)。回答が得られた企業の内訳は、建設8社、住宅建築5社、建材5社、家具製造3社です。
インドネシアで生産されている木材の多くが違法伐採によるものであることを認識していたかどうかの質問については、9社(43%)が「認識していた」と回答した一方で、同数の9社(43%)が「認識していなかった」と回答しました。国内の企業が生産国における違法伐採に直接関わっていると認識しているわけでは全くありませんが、現地の状況や日本の消費量から考えると、それとは知らずに利用している可能性は考えられないことではないと思っております。当団体では、こうした認識の上に、違法に伐採された木材の輸入・利用を停止するために、流通経路をたどって、現地の伐採業者や輸出業者、加工業者の操業状況を各社に調査することなどを提言しております。半数近くの企業が現地の状況を認識していなかったことから、今回、当団体が生産国の状況に関して情報提供を行ったことについては、有意義なことであったと考えています。
熱帯林の保全や持続可能な森林経営に向けた取り組みに貢献するための今後の取り組みについては、12社(57%)が「第三者機関によって認証された木材や国産材の利用を推進する」と回答しました。近年、海外では、原生林から産出された木材の使用を停止し、FSC(森林管理協議会)などの認証木材を利用する動きが急速に広がっています。認証木材の利用を進めることにより、違法伐採による木材を排除することができるばかりでなく、合法なものの中でも適切な森林経営から得られた木材を選択することができることから、当団体では、こうした動きが国内でも進んでいくことを歓迎し、働きかけを続けていきます。
一方で、「違法に伐採された木材の輸入、利用を停止する」「現地の伐採業者や輸出業者、加工業者の操業状況を調査する」と回答した企業は、それぞれ5社(24%)ずつにとどまりました。当団体では、違法に伐採された木材を停止する方針を立て、取引先の調査を独自に行っていくことが、熱帯林の保全等のために大きな効果をあげるものと考えております。国内でも、将来のグリーン購入を視野に入れ、取引先の環境への対応について調査を行うといった、先進的な動きも見られるようになりました。こうした動きが広がり、取引先の適切な選別が行われることを期待します。
ラミン材の扱いについては、14社(67%)が「扱っていない」、2社(10%)が「停止した」と回答しました。現在「扱っている」と回答した1社も、今後は利用を「停止する」と回答しました。インドネシアでは、高価であることから広い地域でラミン材が違法伐採の対象となっており、無認可操業を行っている工場が無数に存在することが明らかになっています。こうしたことから、今年4月には、インドネシア政府はラミン材の伐採・加工・取引を禁止する措置をとりました。現在は、ラミン材の輸入にはインドネシア政府の許可が必要になっています。しかし、現在もインドネシアで伐採されたラミン材がマレーシアに密輸されているという報告があります。当団体では、違法伐採を止めるために、マレーシアからの輸入も含め、ラミン材の利用については自主的に停止することを今後も求めていきます。
(集計可能な項目のみ)
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