2001年7月25日

熱帯林行動ネットワーク
事務局長 黒田洋一
担当   小浜崇宏

オーストラリアの原生林(オールドグロス林)保護に関する要望書

拝啓 貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 当団体は、世界の森林保全のために活動するNGOです。オーストラリアの原生林(オールドグロス林*注)保護に関しまして、貴社へのご協力をお願いしたく、お手紙を差し上げました。

 日本で生産されている紙の原料の56%が古紙でまかなわれている一方、24%は海外から輸入される木材チップで占められていますが、国別ではオーストラリアから最も多く輸入されています(広葉樹27%、針葉樹38%; 2000年)。

 オーストラリアでは、伐採された原木の約4分の3がそのまま木材チップに加工され、そのほとんどが日本に輸出されています。オーストラリアには、高さ90mにもなる世界で最も高い広葉樹であるユーカリ種の高木林をはじめ、樹齢200年以上の樹木が大部分を占めるオールドグロス林が残っています。しかし、こうした貴重な森林も木材チップのために伐採されており、伐採に占めるその割合は7割前後にも及んでいます。オーストラリア国内でもオールドグロス林伐採に対する反対意見は多く、世論調査では8割前後の人々が反対しています。

 一方、オーストラリア国内では植林が進んでおり、利用可能な植林木の量も着実に増加し、十分な供給量になりつつあります。海外では、ハイテク企業が原生林(オールドグロス林)を使用した商品の生産を中止したり、新聞社が植林木を積極的に利用するといった取り組みが行われています。国内でも、カレンダーに植林木を利用するといった事例も見られるようになりました。紙の値段の差は、あってもわずかであるという情報も得ています。

 以上のことから、当団体では以下について貴社に要望申し上げます。

1. 貴社で使用・生産・販売される紙製品について、古紙の利用をさらに積極的に進めていただくこと

2. 古紙を利用できない紙製品については、既存の植林木を原料とした紙の利用を進めていただくこと

3. 原生林(オールドグロス林)から生産された紙の利用を停止していただくこと
  こうした態度を明確にすることで、オーストラリア以外の原生林も守ることができます。

 この件につきまして、同封のアンケートにご協力をお願い申し上げます。誠に勝手ながら、8月15日までにご回答いただければ幸いです。なお、いただいた回答に付きましては、当団体の発行物やホームページなどで公開させていただく場合がありますので、ご了解下さい。

 なお、当団体で作成しましたブックレット「オーストラリアの森林と製紙用伐採」を同封させていただきましたので、ご覧いただけると幸いです。

 この問題を解決するにあたっては、貴社をはじめとした国内企業の協力が不可欠であると、当団体では考えております。以上のような取り組みを行うことによって、貴社の環境に対する姿勢を示していただくことを期待しております。ご質問などありましたら、遠慮なく小浜までお問い合わせ下さい。

敬具

この要望書に賛同する団体:

ウータン森と生活を考える会

日本消費者連盟

熱帯林きょうと

熱帯林行動ネットワーク名古屋

注)オールドグロス林とは、ほとんど人手の入っていない樹齢200年以上の樹木が大部分を占める成熟した森林のことで、原生林とほぼ同義です。

アンケート回答結果

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