今年7月に行われる沖縄サミット(主要国首脳会議)に向け、4月から関連の会議が行われ始めた。4月7〜9日にはG8環境相会議が行われたが、それに先立ち、JATANは東京で活動する他の森林関連NGOとともに、清水環境庁長官と面談し、会議の議題についての意見交換などを行った。
G8の森林問題に対する取り組みは、ある意味で意欲的である。98年のバーミンガムサミットでは、「森林に関する行動プログラム」を採択し、森林の状態に関するモニタリングや国家森林計画の推進などに加え、違法伐採への取り組みが盛り込まれ、2000年にその進捗を報告することとしている。しかし、これまでに具体的な行動は何ら行われておらず、2000年を迎えた今も、依然としてインドネシア、ロシア、ブラジルなどで違法伐採が横行し、森林に対する大きな脅威となっているのが現状である。
今回の清水長官との面談は、グリーンピース・ジャパンがとりまとめを行い、JATANの他、サラワク・キャンペーン委員会、地球の友ジャパンが出席した。
面談において、グリーンピース・ジャパンは、違法伐採に立ち向かうための具体的な方策として、「森林破壊を伴う林産物を貿易から排除する方針を政府自らが採用すること・持続不可能な林業への政府の投資を廃止すること・モニタリングと市場透明性の実施能力を強化すること・主要な森林保有国での違法伐採とその取引の廃絶に取り組む実施能力を強化すること」の4点を主張し、要望書を提出した。
JATANは、違法伐採の問題に加えてITTA (国際熱帯木材協定)2000年目標について触れ、2000年目標の年を迎えた今も、熱帯林地域での持続可能な経営はほとんど達成できておらず、日本が大量の熱帯木材を輸入しているインドネシアでは、生産されている木材の半分以上が違法に伐採されたものであることを訴え、G8の場でも消費国としての責任を果たすべきであることを述べた。
サラワク・キャンペーン委員会は、「違法伐採を根絶するための実効性のある措置(監視や取り締まり)を各国間で早急に検討すると同時に、実施すること、貿易自由化と環境保護との関係を明らかにし、また社会的、環境的コストを反映した木材価格を確立すること」などを要望した。
地球の友ジャパンは、ロシアで小規模な伐採業者が違法な操業を行っていることや、違法伐採が環境と経済両方に悪影響をもたらしていること、安い木材が輸入されることによって国内林業をも衰退させていることなどを指摘した。
これらの要望に対して清水長官は、環境庁としても個人的にも森林問題に関心があること、森林問題についてコミュニケに入れ、7月のサミットにも反映させたい旨を述べた。
G8環境相会議では、「気候変動問題」や「21世紀における持続可能な開発」等が議題となった。森林問題については後者の議題の中で取り上げられたが、残念ながら、バーミンガムサミットの「森林に関する行動プログラム」には全く触れられなかった。しかし、7月のサミットまでにこのテーマが取り上げられる可能性もあるため、今後もどのような取り組みが行われるか注目していきたい。
ニュースレター記事一覧 | JATANの活動 | ホームページ
© 1999-2003 熱帯林行動ネットワーク(JATAN)