こんにちは、皆さん。パヤタスの続報です。

インクワイラー紙によれば、
http://www.inquirer.net/issues/jul2000/jul21/news/news_11.htm
20日のお昼現在、パヤタスでの死者は216名に、
うち207名の遺体が回収され、そのうち身元の判明したのが
わずかに126体。81体は未だ判明できずとのこと。
ここ2〜3日、身元判明者の数は増えていません。
遺体の腐敗が進んでいるのが原因と思われます。

 未だに行方不明者が150とも500とも言われる
一方で、亡くなった方の捜索は進んでいません。
いろいろ原因はありそうですが、最も大きいのは、
災害以降も断続的に降り続いている雨のため、
地盤がさらに緩み、再崩落の危険性が高まっている
ためです。

 再崩落の危険性増大に伴って、さらに多くのゴミの山
周辺の住民が避難の対象となり、2900名以上の方が、
避難所生活を送っているか、既に再定住地(モンタルバン)
の方に移動させられているとのことです。

 2日ぶりに、現地のスタッフと電話で話したところ、
再定住地への移動は、「移動しなさい」と通達があって、
2〜3時間後にはもう移動とのこと。住民は、より近い
パヤタス内での移動を望んでいるものの、他に住む場所
もなく、移住していくとのこと。

 以前のパヤタス情報で、住民の中には、定住権を持った
人とそうでない人がおり、定住権をもたない人にも再定住地
が与えられるかどうかが課題と報告しましたが、
当局は判別をしようとしたようですが、うまくできず、
結局、定住権をもたない人も多数再定住地に移動できて
いるとのことです。

 20日に、エストラーダ大統領が大量のギフトをもって
パヤタスに現れ、亡くなった家族へのP.10000(約2万5〜7千円)
の見舞金を約束していったとのことです。また、その時、今回の
崩落事故への責任が問われているケソン市長は、
市からもP.5000を上乗せすると公表したとのことですが、
大統領にしても市長にしても、住民の不満や行政に対する責任
追求を緩和させたい狙いがあるものと、思われます。
現地スタッフはこの現場に立会い、
「何もしないよりはいいが、パヤタスの人の命をわずかP.15000と
 いわれているようで、大きな憤りを感じました」と
話しておりました。

 心より、犠牲になった方のご冥福をお祈りいたします。

 マニラでは、現地での救援、
日本の事務所では、パヤタス情報作成、プレスリリース作り、
寄付金募集と街頭募金などが続いています。

 皆様、今後とも、宜しくお願い致します。

2000.7.21 アジア日本相互交流センター(ICAN)
  龍田 成人 拝
http://www.jca.apc.org/ican/
ican@jca.apc.org

<支援金の送付先>
 郵便振替口座
   1)加入者名 アジア日本相互交流センター ICAN
   2)口座番号 00860-8-49077
     注)通信欄に「パヤタス緊急支援金」と記述して下さい.