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【声明】内閣総理大臣 小泉純一郎 様 |
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内閣総理大臣 小泉純一郎 様 日米両政府による《災害救助の軍事化》に反対し、非軍事の救援を求める共同声明 昨年12月26日に起きたインドネシア・スマトラ島沖地震とそれによって発生した大規模な津波は、巨大な被害をもたらしました。地震による被害も甚大ですが、津波はタイやマレーシア、ビルマ(ミャンマー)など近隣諸国のみならず、インド洋を横断してインドやスリランカ、モルディブ、セーシェル、さらには東アフリカの沿岸部まで直撃し、多くの村や町を呑み込みました。この地震と津波による死者は推定で22万6千人(1月20日現在)にものぼるといわれています。この未曾有の事態に対して、世界の多くの国々が救援に乗り出しました。各国政府が義捐金の拠出を表明しただけではなく、NGOなど民間団体による具体的な救援活動も活発に展開されています。被災地では伝染病の蔓延など二次被害の発生も懸念されており、被害からの復興のため、一層の国際的な支援が求められていることは言うまでもありません。 しかし今回の災害救助にあたっては、見逃すことができない重大な事態が起きていることを指摘せざるを得ません。それは《災害救助の軍事化》というべき深刻な問題です。被害発生の直後、日本政府はインド洋・アラビア海で米軍の「対テロ戦争」を支援していた海上自衛隊のイージス艦や護衛艦・補給艦を急遽タイ沖に向かわせ、本年1月7日には、陸海自衛隊に「国際緊急援助隊」としての派遣命令を発しました。それに先だって航空自衛隊もタイに派遣され、同国やインドネシアなどに派遣された自衛隊は約1000名にのぼっています。しかも今回の派遣では、陸海空3自衛隊の統合運用がなされており、これは自衛隊発足後初めての事態です。米軍もいち早く動きました。総勢約1万2千人を動員して、タイのウタパオ基地に前線司令部を設置し、スマトラ島沖に空母エイブラハム・リンカーン戦闘群を展開させるなどの緊急展開をしました。これは自然災害での米軍の救援活動としては過去最大規模とされています。 このような日米の「災害救助」活動は共同軍事作戦に他ならず(大野防衛庁長官は1月6日、ベーカー駐日米大使に「津波支援は日米協力のシンボル」とのべました)、被災地に軍服を着て乗り込む行為です。米軍の展開が、イラク侵略戦争によって世界中に湧き起こった囂々(ごうごう)たる米国政府批判を緩和する政治的目的をもつのはすでに周知のことです。またベトナム戦争での敗退後、東南アジア一帯から姿を消していた米軍が、「対テロ戦争」を強行するためにはいつでも展開できることを見せつけるものであることも明らかです。実際、震源地に近いインドネシアのアチェ州では同国軍が分離独立運動を弾圧しており、米軍はそれを「対テロ戦争」の一環として支援してきました。自衛隊派遣が米国政府の「対テロ戦争」と一体化したものであることは、国際的な支援が国連主導の流れに変わる前に、日本政府が米国主導の有志同盟にただちに参加したことでも明らかです。しかし「災害救助」が名目であっても、かつて日本軍に侵略された国々の民衆が「自衛隊」という名の日本軍の再来を歓迎しているかどうか、大いに疑問とせざるを得ません。昨年末公表された新「防衛大綱」は「中東から東アジアに至る地域は、わが国への海上交通路ともなっており、資源・エネルギーの大半を海外に依存するわが国にとって、その安定は極めて重要である」とのべていますが、この記述に今回の東南アジア派兵の隠された目的が透けて見えます。 私たちは、このような《災害救助の軍事化》に反対します。物心ともに深刻な打撃を受けた被災地の人びとを支援する活動は、政治的な思惑に基づく軍事力の展開によってではなく、あくまで非軍事の支援としてなされるべきです。軍隊とは無縁の専門的で恒常的な救援組織の必要もすでに提唱されていますし、被災地のニーズに応えるために奮闘を続けているのは各国のNGOの諸グループです。私たちは「災害救助」を名目とする海外派兵に反対し、日本政府が非軍事の支援活動を強化することを強く求めます。 2005年1月21日 ピースアクション全国討論合宿in名古屋・参加者一同 イラクからの自衛隊撤退と沖縄の米軍基地撤去を求める実行委員会(反安保実IX) |