反安保実 NEWS 第11号

◎メディア紹介◎
『武力で平和は創れない 改憲必要論についての私たちの見解』
 自分なりの回答(見解)を豊かにするために
        
樋口 朋
   

 
  「武力で平和は創れない」「なら、何でなら創れるって言うんだ?! 対案はあるのか?……他にないじゃないか。」「いや、武力でつくるもの、武力でつくる状態、それはもはや平和ではないんだ。平和平和というけれど、一体君は平和というものをどんなふうにイメージしているの? それが私と君とでは大分ちがっているんじゃないかと思う。あるいは、ここでいう武力=政府によって組織された軍隊というものについて。武力が必要だと言うとき、そこに従事する人間がいることが当然のように想定されているようだが……。一言で云えば、腐っているものを腐っていると言えない人間を量産する、他を壊すようになる前にまずその人間が壊れる、というのが自衛隊はじめ軍隊というものに属することについての私の考えだ。そして、一つまみのエリートを除いて軍隊に入る人間が社会のどの層から出ているかを考えるとき、生まれて間もなくクニ側のモノサシによって「能力」や経済力で選り分けられてきたこと、つまり教育や経済格差といった問題につながっていくと思うのだが……これらについて君はどう考える?……」
 初っ端から少々長くなった。これは、このパンフレットのタイトルを見たときにふっと浮かんだ〈対話〉の一コマだが、何でこんなことを書いたかというと、このパンフが期待していることのひとつが「改憲を支持する人々との対話」(本文より)であり、これを手にとった人が自分だったらこう考える・こう話すというような対話のための叩き台として「反改憲運動を進める現場でぜひ活用」することであり、本誌の紹介をする私自身も、自分だったら……と考え・書いてみようと思ったのだ。
 このバンフ発行のいきさつは……。二〇〇三年以来、五回にわたり新聞への意見広告を掲載してきた市民意見広告運動は、今年五月三日の憲法記念日、改憲反対の意見広告を『読売新聞』全国版と『沖縄タイムス』『琉球新報』に掲載した。それに対して寄せられた質問や改憲に賛成の立場からの意見や批判を分析し、それについて見解を表明しようと作られたのがこのパンフである。「非武装で侵略されたらどうするのか?」「北朝鮮のテポドンや中国の軍拡に備えるのは当然ではないのか?」「戦後日本の平和は九条ではなく、安保体制のおかげではないのか?」などといった全部で一〇項目の質問に対する見解(見解一つ一つはそれぞれがA4判二〜三ページとコンパクトにまとまっている)と、『北方領土』・『尖閣諸島』・『竹島』\日本の「領土」問題や拉致問題などに関する二つの論文などからなっている。
 本誌にある改憲を支持する人々の意見・問いかけは、私たちがよく耳にするものが網羅的に整理されている。そして「むろんここに記された反論(見解)とは別の答え方はいろいろあるでしょう。これは一つの見解表明にすぎません」と発刊にあたっての事務局からの言葉にあるように、本誌に反改憲の「模範解答」を求めることは、本誌発刊の意を汲むものとは言えないだろう。もちろん大いに活用できる解答群であるが、自分ならここをこう答えるなあなどと考えるのも、このパンフが意図する活用法の一つだろう。これを手に取る人が、自分なりの考え、自分なりの見解をさらに深く豊かなものにし、「武力やむなし→改憲」へと流し込まれようとする言論状況に抗する根拠をより強固にしていくことが本誌に込められたねがいであるだろう。
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発行:市民意見広告運動/〇六年八月六日刊行/A4判/五〇ページ/頒価三〇〇円/
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