反安保実 NEWS 第9号

「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」の新たな闘い
    
 ●木村雅夫         
  


 日米政府は昨年一〇月二九日に「日米同盟:未来のための変革と再編」を合意した。その後、沖縄をはじめ座間、相模原、岩国ほか多くの地域の住民と自治体が反対しているにもかかわらず、本年五月一日に米国ワシントンで開かれた日米安全保障協議委員会(2プラス2)で「在日米軍再編」に関する「最終報告」を決定し、「再編実施のための日米のロードマップ」と「共同文書」を発表した。更に、五月三〇日に「在日米軍の兵力構成見直し等に関する政府の取組について」を閣議決定した。
 「最終報告」は、日米安全保障条約を乗り越え、自衛隊を米軍の指揮下に置き、テロ国家アメリカの意志で米軍と自衛隊が一体となって戦争する体制を作り、アジア太平洋地域のみならず世界中に脅威を与えようとするものだ。沖縄に対しては、辺野古沖での基地建設を断念しながら、再び辺野古沿岸地域に新たな基地建設を企て大浦湾の軍港化も視野に入れるとともに、県南部の遊休米軍基地を沖縄島北部に集結して基地機能を強化し、沖縄の基地負担の恒久化をもたらそうとしている。
 「辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会」では、昨年九月に辺野古沖のボーリング調査・基地建設見直しが確定してからも、地元辺野古の座り込み阻止行動に連帯して、毎週月曜の防衛庁・防衛施設庁への抗議行動を実行し続けてきている。また、「ともに政府に手を焼かせよう」と関係自治体に米軍再編反対を呼びかけたり、メディアへの働きかけや集会や街頭情宣やデモを実施してきた。
 五月末には、閣議決定を前にして、各省庁に「米軍再編」反対の声を届ける「在日米軍再編」閣議決定阻止緊急行動を呼びかけて実行した(写真参照)。また、六月二七日の小泉首相の訪米に抗議する首相官邸前行動を六月二六日(月)に行った。
 一方、前述の局面転換の中で、実行委員会で協議を重ね、「辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会」は新たに「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」と改名し、再結成することを決定した。七月一日には、沖縄から安次富浩さんと高里鈴代さんを迎え、「日米軍事再編と基地強化に異議あり! 沖縄・辺野古への基地建設を許さない! 7・1集会」と題して再結成集会を開催する(午後六時より、於・文京区民センター)。そして、七月以降は、二〇〇四年六月一四日からまるまる二年間実施してきた毎週月曜の防衛(施設)庁前抗議行動を転換し、当面は月に一度の防衛庁前抗議行動(第一月曜)、月に一度の街頭情宣行動(概ね第四土曜、第一回は七月二二日銀座マリオン前、以降は八月二六日場所未定、九月二三日、一〇月二八日の予定)を実施していく。
 「自分たちのためではない。世界の子どもたちのために絶対にあきらめない」(平良夏芽さん)と辺野古への基地建設阻止の闘いを続ける沖縄・辺野古の人たちと連携しながら、この二年間に得た貴重な顔が見えるネットワークを生かし、米軍再編に「NO!」をつきつける首都圏での闘いをさらに広げ、辺野古への新基地建設を阻止しよう。全国で基地を押しつけられる人々、韓国の平澤ほか世界で米軍基地を押しつけられる人々と、ともに闘おう。
(きむら まさお/反安保実)

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