反安保実 NEWS 第4号

【連載】反安保実クロニクル4
第W期 戦争協力を拒否し、米軍基地の沖縄内移設に反対する実行委員会('99〜'00)
「民衆の安全保障」という視点からの「反安保」 
     山本英夫
           
  


 第4期は、忘れもしない九九年第一四五国会の後を受けて、傷心の中からスタートした。
 しかし今にして思えば、第一四五国会で成立した周辺事態措置法に対するあの頃の私達の「危機意識」は、過大評価だったのかもしれない。否、あれが確実にステップとなって、武力攻撃事態法等の有事一〇法態勢に至ったことは確かだろう。
 さて本題。第4期は、「戦争協力を拒否し、米軍基地の沖縄内移設に反対する実行委員会」と称し、九九年一〇月一一日の討論集会「これからの『反安保』」をもって開始された。沖縄の普天間基地撤去、辺野古への新基地建設阻止が大きな課題だ。
 しかし「本土」にいる私達は、九九年秋から〇一年夏までは、ある種、無風状態だったのではなかったか? 言い換えれば、一四五国会の攻防に疲れ果て、先行きを見通せなくなったともいえよう。
 もっとも政治の舞台に登場しない問題を政治焦点化することは、難しい。私がこだわりたいのは、時代を画するような法案が成立し体制化される段階になると、それがどんどん日常化し、「当たり前」になってしまうことだ。怒りが空転し、もわもわにされてしまうのだ。
 ところで時代は、幸か不幸か、日本でのサミット(国際政治の大舞台)を沖縄でやらかそうとする動きとなる。〇〇年七月のことだ。
 私達、反安保実は、この政治焦点に対抗する「沖縄サミットと民衆の安全保障シンポ」(東京、六月一八日)、「民衆の安全保障沖縄国際フォーラム」(沖縄、六月二九日から七月二日)の開催を沖縄の人々と提携して準備する。国家主体の軍事による安全保障を否定し、民衆が平和を希求する安全保障を沖縄の経験を学びながら考える、海外ゲストを招聘した国際的な大企画となった。
 この取り組みは、第4期発足当初から論じ始め、九九年一二月五日「民衆の安全保障とは何か?」(天野恵一、新崎盛暉、源啓美、松井やより、ダグラス・ラミスが発題)シンポから〇〇年四月に沖縄で開かれたプレシンポを含めて、連続的な取り組みとなった。
 その後、「民衆の安全保障」論は、ピープルズ・プラン研究所などが問題意識をもち続けているようだが、私達の周辺でも殆ど論じられなくなってしまった。だからこそ、改めて事の善し悪し、具体的な問題に絡めながら再考していく必要があると、私は考える。何しろ「国民保護」やら、防災と有事態勢、「安全と安心」などがかまびすしく保守サイドから言われ、現実化しているのだから。
 さて本題に戻す。私達は、反戦・反派兵の取り組みを、情勢に対応しながら継続してきた。全国的な連携、共同行動も周辺事態措置法反対の取り組み以来積み重ねてきた。この期では九九年一二月四日に開催。
 また石原都知事による陸海空自衛隊を大規模動員する「ビッグレスキュー」に反対する取り組みを猛暑の中で、奮闘した記憶も新しい。しかし権力による自衛隊を公然と街にだす試みは、この時が画期点となったことは否めない。以後の自衛隊法改悪、治安出動における警察と自衛隊の持ち分見直し、今夏の東京等での対都市ゲリラ戦訓練などに影響してきただろう。
 それでも防災に顔を出す自衛隊・軍事力に異議を突き出した意味合いは、今日まで引き継がれている。それにしても体制内に組み込まれ構造化されてしまった問題をどう再度焦点化しえるのか。決して諦めないというしつこさにプラスする知恵を考えたい。そう考えるとこの第4期の闘いから教訓化すべきことは多いようだ。

イラクからの自衛隊撤退と沖縄の米軍基地撤去を求める実行委員会(反安保実IX)
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