面談申入れ行動速報】  防衛施設庁・環境省
 「ぶんご」出動とサンゴ破壊を糾弾 
 出動の法的根拠はあいまい 
 海自、再投入の可能性も


辺野古実が防衛施設庁・環境省と面談

横須賀港を5月11日に出港した5月18日ごろに沖縄に到着し、海自の潜水士らが辺野古沖で辺野古基地建設のための「事前現況調査」の設置作業を実施し、その後サンゴの破壊が確認されている。そこで、6月14日(木)午後に、辺野古への基地建設を許さない実行委員会が辻元清美衆議院議員に依頼して、防衛施設庁と環境省とに申し入れ行動を実施した。辻元議員とともに辺野古実から約20名が参加した。
以下はその状況の簡単な速報である。
末尾にこの面談についての沖縄タイムス記事も掲載した。

○防衛施設庁
出席:防衛施設庁施設部施設企画課 辰見課長:、同再編プロジェクトチーム安藤係長 ほか5名

海上自衛隊掃海母艦「ぶんご」を派遣したことについて
@ 掃海母艦「ぶんご」の派遣を、どこが依頼し、いつ、どのように決定したのですか。
依頼の理由と掃海母艦派遣と決まった理由も示してください。
掃海母艦の出動について、首相にはどの時点でどのような形で報告・相談・承諾を求めたのか、そして首相はどのように判断したのですか。
・5月11日に防衛防衛施設庁長官が海自幕僚長に依頼した。
・理由は、海上自衛官が潜水能力を持っているから。
・掃海母艦を出した理由は、不測の事態に迅速に対応するため。
・国民の権利義務に当たらないので特に総理大臣に説明することはしていない。
 普段から、総理には業務の報告をしている

A 掃海母艦「ぶんご」を派遣した根拠は、自衛隊法のどれによるかを示してください。
・防衛省設置法第4条の19
・国家行政組織法第2条第2項
・自衛隊法は必要ない

B 派遣した掃海母艦「ぶんご」の人員、装備、任務、派遣期間を示してください。
特に、どれだけの人と装備で横須賀港を出港し、その後、人・物の揚げ降ろしをしたのかどうか、したとすればその詳細について、説明してください。
・回答を差し控える。
C 掃海母艦「ぶんご」の通常の役割について、説明してください。
・掃海艇の指揮監督、支援。
D 今回の「ぶんご」出動について、防衛省はどのように国会と国民に説明してきたのかを教えてください。
・「ぶんご」出動後に、記者会見と国会の場で説明。
E 文民統制(シビリアンコントロール)についての基本的な考え方を教えてください。今回の海上自衛隊の行動は問題だと思いますが、いかがですか。
・文民である総理大臣が防衛大臣を指揮
・今回は防衛施設庁が海上自衛隊に依頼
・文民である防衛大臣が指揮

追1 なぜ日程などを秘密にするのか?
   ・反対派の妨害があると混乱が起こるから。
    それに、まだ調査をやっていて、また海自が出るかもしれないから。

追2 県への説明は?
   ・設置作業の前日に事務方に連絡。
追3 総理大臣への説明は、事前か事後か?
   ・この場では回答できない、後ほど辻本議員にする。

○環境省
環境省環境影響評価審査室 藤井審査官ほか2名
1 サンゴの損傷状況を調査し公表してください
   ・防衛省に説明を求めている。引き続き求める。
2 環境アセスメント法の理念を逸脱した事前調査を中止させてください。
   ・環境に配慮するようにと伝えている。
   ・環境大臣が助言することは考えていない。



なお、この面談については、琉球新報と沖縄タイムス(6月15日朝刊)で報道された。
以下は沖縄タイムスから。

海自、再投入の可能性も/辺野古調査で防衛省担当者
(沖縄タイムス 2007年6月15日(金) 朝刊 2面)
 【東京】社民党の辻元清美衆院議員と首都圏の三十四団体でつくる「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」は十四日、防衛省、環境省の担当者と国会内で面談し、名護市キャンプ・シュワブ周辺海域での現況調査(事前調査)への自衛隊投入や機器設置に伴うサンゴ破壊の説明を求めた。防衛省側は今後の調査への自衛隊の参加について「出るかもしれないし出ないかもしれない」と述べ、自衛隊投入の可能性を認めた。
 防衛施設庁の辰己昌良施設企画課長は海上自衛隊の潜水士が参加した理由を「反対派の妨害活動も予想され、自衛隊の潜水能力を活用した方が作業が円滑に進むとの判断から、久間章生防衛相が命令を出した」と説明。
 治安出動との指摘には「自衛隊の協力は国民の権利、義務にかかわる行動ではなく『出動』ではない」と述べ、(1)治安出動(2)防衛出動(3)警護出動―のいずれにも当たらないとした。海自の掃海母艦「ぶんご」の投入について「潜水士が潜水病になるなど、不測の事態への対応と支援」を挙げた。
 環境省の担当者は、事前調査が環境影響評価(アセスメント)法に違反しているかどうかについて「防衛省は今の調査はアセスではないと言っている。一概にアセス法違反という話ではない」と述べ、問題視しない考えを強調した。
 現況調査の機器設置に伴うサンゴ破壊については「事実関係の説明を防衛省に求めている」と述べるにとどめ、環境省が独自に調査する予定はないとした。

連絡先
新しい反安保行動をつくる実行委員会第11期(反安保実XI)
東京都干代田区三崎町3-1-18 近江ピル4階 市民のひろば気付 
FAX:03-3234-4118
e-mail:hananpojitsu@jca.apc.org
URL:http://www.jca.apc.org/hananpojitsu/

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