皆さま、こんにちは。発足以来、ホットラインに対して多大なご支援をいただき、大変感謝しています。渡辺君の「拉致事件」以降、事務局スタッフは不眠不休の活動が続きましたが、メールや電話での皆さんのたくさんの激励で励まされています。本日は、この1年間のホットラインの活動を簡潔にご報告したいと思います。
 自衛官・家族・元自衛官のホットラインへの相談
 03年秋から今年4月まで、自衛官・元自衛官・予備自衛官とその家族から、たくさんの問い合わせ・相談がありました。電話・メール・手紙などでの相談ですが、特に自衛官家族からの相談が多数です。内容は、夫を「戦地」に行かせたくない、子どもを行かせたくない、夫もイラク行きを望んでいない、反戦運動で自衛隊のイラク派兵を止めてほしい、というものです。
 現職自衛官からは、隊内でのイジメがひどい、このままでは殺される、助けてほしい。あるいは、上官の不当な指導・命令に対して抗議したが、嫌がらせがひどい、どうしたらいいか(関東近県の自衛官)、というものまでありました。中には、隊内では、イラク派遣に無関心で危機感を覚える(都内の自衛官)というのもありました。
 また、第3次派兵に予定されている部隊では、今年に入り4人が自殺、イラク派遣要員の訓練で外出もほとんど出来ず、不満とストレスが隊員に高まっている(東北の自衛官)、という危機感を訴えるものもありました。
 その他、元自衛官、自衛隊に被害を受けている市民の相談も多数あります。この4月以後、メディア報道の後退を反映してか、相談は少ないですが、これから夏以降がもうひとつのヤマになるのではないかと思います。いずれにしても、この「派兵時代」の中でホットラインが自衛官の人権相談機関として活動することは、多大な意義を持っていることを示した1年でした。
 意見広告運動・ウェブサイトでの宣伝・集会などと今後の活動
 ホットラインでは03年11月集会、ウェブサイトでの宣伝(ホームページ・掲示板とも4月12日以降アクセス数激増)、毎日新聞意見広告、5/20集会などで、自衛官・市民向けの様々な宣伝をしてきました。特に意見広告と渡辺君の事件を契機に、ホットラインが社会的に認知(自衛隊内にも)されたのでないかと思います。
 ホットライン運動の今後の活動としては、意見広告・サイトなどでの宣伝活動の強化、渡辺修孝君の全国集会の支援と全国の市民運動との連携、「反戦講座」の定期的開催、ニュースの定期的発行など、日常的運動の強化が必要だと思っています。特に事務局スタッフ体制が弱いために、会員・サポーターの方々へ、適宜、活動を報告できていない状況を改善したいと思っています。また、全国紙の意見広告だけでなく、地方紙への意見広告も検討したいと思っています(第3次派兵部隊が予定される東北地方に向けて)。
 イラク情勢と自衛隊派兵の急展開
 現在、イラク情勢は、政権移管期の中で米英占領支配の危機・崩壊が強まっています。この6〜8月は、特に「テロ」・パルチザンなどの占領支配反対が、相当高まっていくでしょう。しかし、日本政府は、この中でサマワ自衛隊の残留と増員を行うばかりか、これを多国籍軍として参加させる決定を行いました。これは国会を完全に無視し、憲法の禁じた集団的自衛権の行使であり、事実上の改憲であると言えます。
 この中での第2次・第3次イラク派兵(8月から東北方面隊)が始まります。私どもはこの自衛隊のイラク派兵を阻止すること、サマワ自衛隊の撤退を求めることを、多くの市民運動と連携しながら強めるとともに、この中で自衛官とその家族の危機感、悩みなどの相談にしっかりと対応していきたいと思います。
 ホットライン運動の今後の政治的・社会的位置
 こうしてホットラインは、隊員の様々な「人権相談機関」として確立することができると言えます。と同時に、現在ヨーロッパ諸国で作られている「軍事オンブズマン・オンブズパーソン」への過渡として発展できると思います(政府から独立した機関、随時軍隊内を調査する権限を有する)。
 今後の「戦争の時代」「海外派兵の時代」の中で、自衛隊内の抑圧・人権侵害は相当強まっていくでしょう。この状況では、自衛官の脱走・自殺(今年最大)・イジメ・暴力事件などが多発することは明白です。この時、「隊員たちの最後の相談機関」として、せっぱ詰まった隊員たちの声を受け止めれるかどうか、これがホットラインの今後の歴史的役割です。ぜひ、今後ともこの活動を支えるためにご協力をお願いします。

 
 ホットラインの新しい会期の年度に合わせて、ぜひとも会費のお支払いをお願いします。まだ会員・サポーターとして参加されていない方も、ぜひ会員・サポーターになってください。
 また、ニュースと同時に「郵便振込用紙」を全員にお送りしています。本来、会費をお支払い頂いた月ごとに区分けして振り込み用紙を同封すべきなのですが、事務局スタッフ不足のためにこれができていません。できるだけ早く改善したいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 なお、事務局ではスタッフを募集しています。毎週土曜日の午後6時から事務局会合をもっています。「時々でも手伝える」という方も大歓迎です。

※「米兵・自衛官人権ホットライン」2004年度会計報告(03年6月15日〜04年6月14日)は会員へ送付済みです。