現代企画室

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チェ・ゲバラの影の下で
孫・カネックのキューバ革命論

カネック・サンチェス・ゲバラ/著
棚橋加奈江/訳
2018年7月刊行
定価3000円+税
A5上製・280頁
ISBN978-4-7738-1807-9 C0036

チェ・ゲバラの孫・カネック、 権力悪を批判してアナキストに

覆いかぶさる祖父の〈名声〉の重圧、親に同伴しての 幼児期からの世界放浪、革命キューバの混沌などに翻弄されつつも、次第に形成されゆく「詩と反逆の魂」。40歳で急逝した著者の文学的遺稿集。

解説/太田昌国「カネックのキューバ 革命論の意義」150 枚

チェ・ゲバラの長女、イルディータは語っていた。「キューバ革命は救い出されうるはずです。でも、どうやって、ということが私にはわからない。私にとって、夢は死んではいない。それは、今は、休眠状態か凍結状態かもしれない。共産主義は、 時勢に遅れずについていくことには失敗した。私が望むのは、人間の貌をした共産主義体制なのです」(本書「栞」より)息子カネックが本書で指し示している展望は、無数の〈イルディータ〉が抱いているに違いない夢を叶える道に繋がるだろうか。

【著者紹介】カネック・サンチェス・ゲバラ(カネック・サンチェス・ゲバラ)

チェ・ゲバラの長女イルダ(イルディータ)を母とし、ハイジャック機でキューバに亡命したメキシコ人アルベルト・サンチェスを父として、キューバに生まれる。幼児期から12歳ころまで親の都合でヨーロッパ各国、キューバ、メキシコなどに暮らしてのち、ハバナに定住する。「チェ・ゲバラの孫」という外在的な視線に苦しむ。母の死の翌年1996年にキューバを出国、メキシコのオアハカに住み、編集・執筆、音楽、文化プロデュースなどの仕事を続けた。文学的創作、旅行記などを著したほか、主としてインタビューで、祖父チェ・ゲバラへの思いやフィデル・カストロ体制への批判を語った。政治的には、アナキズムの立場に依拠して、権力的な左翼政治の在り方を厳しく批判した。メキシコで病死した。祖父より一年長く生きて、享年40歳。