現代企画室

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ウリョーアの館

エミリア・パルド=バサン/著
大楠栄三/訳
2016年12月刊行
定価3000円+税
4-6上製・412頁
ISBN978-4-7738-1619-8 C0097

新米の聖堂付司祭が着任した「ウリョーアの館」。
ガリシア地方の粗暴な田舎貴族の館で繰り広げられる愛憎劇。
時代の変化と価値観の衝突、時の政治状況もからンダ曲折の果てに、齢を重ねた司祭が目にしたものとは?
時代を越えて読み継がれ、近年にTVドラマ化もされたスペイン近現代文学の傑作。

【著者紹介】エミリア・パルド=バサン(エミリア パルド バサン)

1851 年、ガリシア地方ア・コルーニャの貴族の家に生まれる。読書と多岐にわたる(クラウゼ主義者などとの)交際をとおし、ほとんど独学で教養を身につけ、17歳で結婚後に創作とジャーナリズム活動を始める。1879年に初小説『パスクアル・ロペス―ある医学生の自伝』を刊行。女工場労働者をヒロインにした『煽動者』(1883)、代表作とされる『ウリョーアの館』(1886)とその続編『母なる自然』(1887)、スキャンダラスだと非難を浴びた『日射病 愛の物語』(1889)、「新しい女」を描いた『独身男の手記』(1896)、絵画小説ともいえる『幻想』(1905)といった長編のほか、膨大な数の短編を残した。「パルド=バサン女伯爵」という社会的身分への気兼ねもなく、自然主義をはじめとする文学潮流のスペインへの紹介に努め、独自の視点から、フェミニズム問題、キューバ独立戦争などについて論じた。