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橋の上の子ども

陳 雪/著
白水 紀子/訳
2011年11月刊行
定価2200円+税
4-6上製・224頁
ISBN978-4-7738-1115-5 C0037

雑多な商店がぎっしりと立ち並ぶ台湾の「橋の上」を、陳雪は空想と現実、過去と現在、親と子、異性と同性、拒絶と求愛といった相反するものの響き合う境界として描く。その響きに魅せられた者は、相反するものをまるごと受容し時に持て余しながらも懸命に人生を手探りする主人公=「橋の上の子ども」の繊細な魂の行方を、是が非でも見届けたくなるだろう。 松浦理英子(作家)



(内容紹介)自伝的小説。レズビアンのヒロインは、幼いころから辛酸をなめ尽くすような人生を送ってきた。両親ともども夜市に露店を出したり、家出した母に代わって兄弟の面倒を見たり、夜逃げしたり、と。さらに、内面を深く傷つける語り得ぬ出来事もあって。そんな過去から逃げることばかり考えていた彼女は、やがて、書くという行為を通して、空白の過去の記憶を取り戻し、自らのアイデンティティの根源にたどり着こうとする。

【著者紹介】陳 雪(チェン シュエ)

本名は陳雅令。1970年台湾台中生まれ。国立中央大学中文系卒。最初の作品集『悪女の書』(1995年)は夜市で服の販売をするかたわら創作されたもので、クィア小説として注目を集めた。主な著書には長編『悪魔の娘』『愛情酒店』『誰も知らない私』、短編集『夢遊 1994』(収録作品「蝴蝶の記号」は2004年に映画化された)など。邦訳に「天使が失くした翼をさがして」(『新郎新“夫”』作品社、2009年に収録)がある。

【著者紹介】白水 紀子(シロウズ ノリコ)

1953年福岡県出身。東京大学大学院修了後、1986年より横浜国立大学勤務。現在横浜国立大学大学院都市イノベーション学府教授。この間に北京日本学研究センター主任教授、国立台湾大学客員教授を歴任。台湾文学の翻訳には『膜』(紀大偉著、作品社、2008年)、主編『新郎新“夫”』(短編集、作品社、2009年)、『女神の島』(陳玉慧著、人文書院、2011年12月刊行予定)などがある。

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