太田昌国の本


「ペルー人質事件」解読のための21章
太田昌国著/新書版・256p/97.8/1500円+税
大使公邸占拠・人質事件の本質はどこにあるのか。国家テロリズムの発動による人殺しを賛美する風潮は、社会をどこに向かわせるのか。ひたすら武力行使を是認する言論に抗する「人質事件」考。

[本書の目次]

関連日録
<序>「事件」の前に(1)/五〇〇年戦争の行方

I 予告無き発端

南北格差残す自由主義に反発 *インタビュー
情報封鎖の壁を破り、事件が表像する<世界性>へ
日本大使公邸はなぜ狙われたのか

II 過程

拡大する米州自由貿易体制に対する抵抗
暴力―権利の、止むを得ざる行使としての
メキシコとペルー(と日本)を繋ぐための断章
巨悪を免罪し末端を断罪する深田祐介
キューバを<読む>、世界を<読む>

III 終わりなき結末

強行突破をどう思うか *インタビュー
ペルー、日本ともに禍根を残したフジモリ大統領の武力解決
フジモリの強攻策を支持する翼賛状況
フジモリを<将に将たる器>と礼賛する山内昌之の虚言
チャピン・デ・ワンタル、哭く
MRTAと先住民族・ペルー事件分析のもうひとつの視点


鏡のなかの帝国 世紀末日本イデオロギー評注
太田昌国著/46判・316p/91.2/2200円+税
激しく揺れ動く現代世界のなかで、日本はどこへいくのか。自民族中心主義への傾斜を深める社会・思想状況を批判しつつ、変革の道筋を探る第二評論集。

千の日と夜の記憶
太田昌国著/46判・320p/94.4/2500円+税
湾岸戦争に始まり、ソ連崩壊・民族抗争の激化へと向かう世界。自衛隊の海外派兵へと突き進む日本――この世紀末千日の政治・社会・文化状況の批判と記憶のために。

<異世界・同時代>乱反射
太田昌国著/46判・436p/96.11/3000円+税
現実に居直り、夢を冷笑し、絶望にあそぶ、世紀末精神の底知れぬ退廃と混迷を斬り、日本ナショナリズムからの自己解放と<世界・時代>への回路を探る。