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教育学術新聞    2011年10月19日    「新刊紹介」欄
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教育学術新聞    2011年10月19日    「新刊紹介」欄

こんな偶然があるのだ。前々号の本欄で、ドイツ文学者の池内紀の「今夜もひとり居酒屋」を紹介した。掲載直後、出版社から送られてきたのが、弟の宇宙物理学者で天文学社の池内了の著書だった。

「娘との対話」というスタイルで書かれている。原子力とは何か、放射能とは何か、〈「原発ってなあに」と子どもに質問された時、当惑された方〉に役立つとともに、大人から子どもまで〈わかりやすく丁寧に読まれる〉のは間違いないと思う。

こんな具合。〈放射性物質は無限に放射線を出し続けるわけではない。半減期というものがあって、放射線を出す原子の数が半分になる時間が決まっている〉、〈(ヨウ素は8日、セシウムは30年)半減期が長い放射性同位元素もある。プルトニウムは2万4000年もかかる〉

ちょっと、気になる記述も。〈原発は核兵器と同じ。本当に世界が平和にならなければ、原発を作っちゃいけない〉、〈(太陽光発電に切り替える費用は1年間で1・6兆円)日本の防衛費は年間4兆円。自衛隊が戦闘機や戦車や銃を全部やめて国土防衛隊にすれば1兆円ですむ。それで浮いたお金をまわせば簡単に1・6兆円は出せる〉

イデオロギーが行間に滲んでいるのは、肩書きを見て納得。著者は世界平和アピール7人委員会の委員。もうひとつ、気になったこと。優秀な池内兄弟は、弟の了は理系で、兄の紀は文系。どんな教育環境で育ったのか?これは偶然ではないでしょう。(狸)



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