学校の外から

「2学期制がやってきた」学習会から

2005年4月10日掲載

 3月27日、赤田 圭亮さん(横浜学校労働者組合 副執行委員長)をお招きし、横浜の2学期制の闘いの報告をして頂きました。
 立場をこえた高槻の教員たちでお話が聞けたら。お話を聞いたうえで、これから高槻で何がやっていけるのか交流が出来たらという思いがありました。高槻関係者の他に、吹田から増田さん、神戸から清村さん、枚方から「スミぬり裁判」の松田さんにお出で頂きました。
 赤田さんは、文科省のたくらむ「ゆとり」の正体、「横浜コングロマリット(大学閥・浜教組・校長&市教委)」に食い込む中田市長と伯井教育長の位置、そこから出てきた2学期制の政治的意味について、明確に語られました。
 斗いの経過を詳しく報告されましたが(詳しくは「現代思想」4月号をご覧下さい。)市教委主催のPTA説明会で1000人のPTAが参加、説明会場で罵声がとんだ件には感心しました。
 横校労がPTAと共闘を結ぶのに色々努力をされたと思いますが、人数がここまで多いと「シャワーのように政策を出すのに説明も何もない。納得がいかない。」等、正直な気持ちを語る元気の良い保護者の割合も高くなるでしょう。元気の良い高槻の保護者とお会いできるかどうかは、これからの私たちの努力にかかる訳ですが。
 赤田さんの学校が3学期制を残した経過には開いた口がふさがりませんでした。爽快でした。

────── 導入後の学校の様子について=多すぎる不具合──── 
◆生活リズムがなくなる。◆学習内容が長くなり、子どもの学習意欲が減る。◆その結果成績の「ふたコブらくだ」傾向が助長される。◆空調がないから授業がつらい(横浜の場合)。◆年度途中で成績が出ないので不利(中学)。◆10月半ばに保護者面談(良い季候なのに)。◆夏休みの思い出がないのがツライ!
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(上記の理由で3学期制にもどす学校(私学)もあるということでした。) 
 最後に、「2学期制」は始まりにすぎないこと。やつぎばやに出される教育政策は、「分権」という美名に隠れた学校自己責任論に帰されること。 行政の「後には草も生えない」荒んだ教育政策をかわすためには、◆「知恵を出す」こと。◆「間隙」をぬうこと。◆大きな視点で対象を見つめること。◆学校ができない事をはっきりさせること。(例えば「生きる力」など個々が獲得するもので、学校で与えられない。)・・等、大変有効なお話で締めくくられました。
 
 質問・交流タイムで、二木、野々上両議員から「3月議会で何度も2学期制の資料を市議会に出すように市教委に要請したが、なかなか出そうとしなかった。」等の報告があり、チャンスはこれからたくさんありそうだ、と明日に希望を持った日曜日でした。(長)