学校の外から

諫早市立明峰中学校
『社会科 評価規準:規準表』

2003年12月6日掲載

野崎です。

諫早市立中学校は8校ありますが、社会歴史は「教育出版」です。世紀別歴史資料は「東京法令出版」を使用しています。
この評価基準表(規準表も)各学校が独自に作っている模様です。現在、諫早市立小学校15校の評価基準表の開示請求を出しています。
情報開示請求を通さないと渡さないという横着ぶりです!しかも、諫早市はコピー代金が1枚30円という高値です。来年議会にコピー代金の値下げの請願を出そうと思っています。あと2件開示請求を起こしているのは、「平成14年度の卒業式に北諫早小学校で”仰げば尊し”の歌が入っている式次第の栞」、11月21日前後に「上山小学校で配布・回収した教職員用の心のノートの使用状況のアンケート」です。

明峰中学校の評価基準・規準表から、気になったところのみ書き出しました。

第5章 近代の日本と世界
<関心・意欲・態度>
◆規準
・わが国の近代の歴史とそれにかかわる世界の動きに対して関心をもち、国民としての自覚をもとうとする。
◆基準
・A:近代日本・世界の歴史に関心をもち、国際協調の精神を養おうとすることができた。
・B:近代日本・世界の歴史に関心をもち、世界の中の国民であることを意識することができた。

第6章 現代の日本と世界
<関心・意欲・態度>
◆規準
・わが国の現代の日本の歴史とそれにかかる世界の動きを追及し、国民としての自覚をもとうとする。
◆基準
A:現代日本・世界の歴史を意欲的に追究し、国際協調の精神を養おうとすることができた。
B:現代日本・世界の歴史を追究し、世界の中の国民であることを意識することができた。

※ 評価の方法・・どの分野も、発言・ノート・小テスト・自己評価表・定期テストを利用する。

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感想ですが、小学校より簡単でわかりやすい評価基準・規準表でした。これって各学校の取り組み如何で、手抜きができますね。(笑)明峰中学校はうまく、学習指導要領の歪なところを少しだけ、すり抜けていると思いました。でも、教科書の内容とかけ離れ、とってつけたような「国民の自覚」「世界の中の国民」っていったいなんだ?(笑)世界の中の国民であることを意識するって、日本語になっているのかな?

諫早市「社会6年」諫早市の状況

2003年12月18日掲載

諫早市在住の野崎です。

先日、情報開示請求で諫早市内の全小学校(15校)「社会6年 評価基準表もしくは規準表」を出したところ、数校が気になる評価をしているところがありましたので、お知らせします。

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真崎小学校の場合

○単元5 【家康・家光による幕府】の中で、「社会的事象への関心・意欲・態度」の評価規準には、

1.家康の行動や考え方、家光の権力の大きさに関心をもち、江戸時代の始まりや政治の様子について意欲的に調べ考えながら追及しようとする。

2.調べたことをもとに、家康や家光の果たした役割について理解を深め、わが国の歴史や伝統を大切にし国を愛する心情をもとうとする。

○単元6 【町人文化と新しい学問】の中で、
「社会的事象への関心・意欲・態度」の評価規準には、

2.調べたことをもとに、人物の果たした役割や文化のすばらしさについて理解を深め、わが国の伝統的な文化を大切にしようとする心情をもつ。
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有喜小学校の場合

○単元4 【武士による天下統一】の中で、
「社会的事象への関心・意欲・態度」の評価規準では

1.信長や秀吉に関心をもち、人物の行動や考え方、業績について意欲的に調べ考えながら追及しようとする。

2.調べたことをもとに、信長や秀吉の果たした役割について理解を深め、わが国の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情をもとうとする。

○単元5 【家康・家光による幕府の政治】

1.家康の行動や考え方、家光の権力の大きさに関心をもち、江戸幕府の始まりや政治の様子について意欲的に調べ考えながら追及しようとする。

2.調べたことをもとに、家康や家光の果たした役割について理解を深め、わが国の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情をもとうとする。

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諫早小学校の場合

2学期となっており、単元を明記していません。

A-「社会的事象への関心・意欲・態度」

A-1 国家・社会の発展に大きな働きをした先人の優れた業績や文化遺産に関心をもち、それを意欲的に調べることを通して、わが国の歴史や伝統を大切にし国を愛する心情をもとうとする。
(「新しい日本の国づくりを見つめよう」「戦争から平和への歩みを見直そう」)
 ↑これが単元のようですね。
※評価方法として、テスト、ノート、ワークシート、観察(発表や提出物等)

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西諫早小学校の場合

ここも単元を明記しておらず、3学期となっていました。

「評価項目」に

○わが国の政治や、国際社会に生きる日本人の役割について考えることができる。とあり、

「評価規準」に【社会的な思考・判断】には、

○国民生活と地方公共団体や国の政治・憲法の基本的な考えと国民の関わり・我が国と諸外国とのつながり、地球の環境と平和などについて、問題意識や学習の見通しを持って追及・解決し、適切に判断している。

不思議なことに、「評価規準」はマトモに書いてあり、「評価項目」に「日本人の役割について考える」といったおかしな表現をしているのです。

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【おまけ】個人的に一番良いと思った基準表の「みはる台小学校」を紹介します。

単元名:日本とつながりの深い国々

「関心・意欲・態度」の評価規準には、

○わが国と経済や文化などの面でつながりの深い国々を発表するとともにそれらの国の人々の暮らしに関心をもつ。
・自分が興味・関心のある国を選択して決め、その国と人々について調べようとする。
・資料に基づく調査活動だけでなく、その国の人と直接交流したり、その暮らしや文化にふれたりする体験をしようとする。
・さらに多くの国々の暮らしや文化にふれる体験活動をしようとする。

「思考・判断」の評価規準には、

○自分なりの根拠をもって調べる国を選択するとともに人々の生活の様子について学習課題を見つけて追及する。
○わが国と海外の国々の生活や文化などの違いとともにそれぞれの生活や習慣、伝統文化について考えることができる。
○異なる文化や習慣を理解し合うことが大切であることを考えることができる。