学校の外から

道徳の副読本読み比べ「愛国心・愛校心・公徳心」

2003年11月22日掲載

諫早市在住の野崎です。

娘の通う諫早市立御館山(みたちやま)小学校から、
道徳の副読本3冊を借りました。また、愛国心を
評価するとおぼしき6年社会科(教育出版を使用)の
「評価基準法」全学期のコピーを担任からいただきました。
(これが実にとんでもない評価をしていました。後に別途
で内容をお知らせします。)

道徳の副読本はいずれも6年生用です。
1.光村図書 「道徳6年」~きみが いちばん ひかるとき
2.日本標準 「みんなで考える道徳」~こんなときどうする?
3.東京書籍「明日をめざして 道徳」

★「みんなで考える道徳」日本標準を見てみました。
この副読本が一番バランスが良かったです。国際的な視野が
盛り込まれている内容がありました。愛国心の項目で
アイヌ民族を学ぶのです。タイトルは「コタンに生きる」。
朝日新聞アイヌ民族取材班著ですので、出所が良い!(笑)
しかし、同じ本の中で愛国心を育む内容が他にもあります。
「目ざめよ日本」では岡倉天心を引用し、”めあて”に

・天心が言うような「日本のよさやすぐれた伝統」として、あなた
 は、どんなものをあげることができますか。
・あなたが、「わたしたちの日本」という作文を書くとしたら、どんな
 内容を入れたいと思いますか。

という設問があります。

さらに小さく「心のノート」というめあてがあり、
「見つめようわたしのふるさと そしてこの国」を開いてみよう。
と書いてあるのです。

教育基本法改悪に先がけた授業の展開が予想され、基本法から
逸脱した内容の「学習指導要領」の悪魔の顔が見えます。
巻末には堂々と指導内容が書かれており、勤労・社会奉仕・
郷土愛・愛国心・公徳心と権利・義務・愛校心などのおぞましい
言葉の羅列があります。



★東京書籍「明日をめざして」の巻末に指導内容は出ていません。
しかし、教員用の指導書が別途にあると思われます。指導内容
1-(1)4-(1)などの項目が並んでいるからです。別途にある
のでしょう。



★光村図書出版「道徳6年きみが いちばん ひかるとき」には
ばっちりと愛校心・郷土愛・愛国心・公徳心、遵法、権利・義務
があります。



道徳の副読本の感想ですが、国際的な視野をもった内容
と日本文化や偉人伝にことさら力を入れているものと混在
しています。
教員がどれを選んで授業をするかによって(器量次第)
生徒に影響が出てくるでしょう。
これは保護者側からどんどん学校に道徳の本を貸し出してもらい、
授業内容を学校に聞いて欲しいです。
自分の子どもにも道徳でどんな内容をやったのか聞くことをお薦めします。
「心のノート」に関しても同じです。