学校から

小学校教科書、8月20日に採択
高槻市教育委員会会議
より多くの市民の傍聴を! 

2019年8月8日掲載

 高槻市立小学校で来年度から使用の教科書の採択が行われる教育委員会会議が、8月20日(火)午後1時より総合センター12階教育委員会室で行われます。よりよい教科書が採択されるよう監視するために、多くの市民が傍聴されるように呼びかけます。
 文部科学省は3月26日に検定に合格した教科書を発表しました。2年前に小学校で道徳が教科化されましたが、今年の教科書採択は道徳も含むものです。道徳教科書はより一層排外主義、民族主義が強調され、国への貢献が美化される内容になっています。ここでは道徳の教科書と社会科の教科書に現れた問題点を上げます。

<道徳> やはり問題の多いのは教育出版
(1)「礼儀」への強いこだわりー低学年より形を徹底的 に教え込む。
(2)「愛国心」、日本自慢の教材が排外主義につながる。
(3)偉人伝がさらにふえる(全学年52人!)ー歴史上の人物の負の側面には 触れず
(4)男女の性差を強調ーLGBTの子どもへの配慮がない。
(5)皇室・天皇をあえて取り上げ、子どもに肯定感を持たせる。
(6)教材毎に設問が誘導的で、あらかじめ正解が示されており、話し合いは形 だけ。(文科省の推奨するアクティブ・ラーニングとは逆行)
 *子どもに数値で自己評価をさせる。(廣済堂あかつき、光村図書)

<社会科>
 東京書籍 安倍政権に極めて迎合的な内容。採択させてはならない!
6年「憲法改正を呼びかける安倍首相」(新聞記事)、6年「平和主義」そもそも憲法9条の記述なし。6年「福島原発事故」震災からの「復興」を強調。6年「国旗・国歌」明治時代の「君が代」の楽譜までのせ、大きく取り上げる。
 
 教育出版 道徳とちがい、社会科は比較的ましな記述が多い。
6年「憲法改正」両論を紹介。6年「平和主義」9条について記述、自衛隊合憲論、違憲論の両方を記述。6年「沖縄米軍基地」基地の縮小や県外移転を求める運動を記述。6年「福島原発事故」事故処理がまだ終わっておらず、避難し続けてる人も多いと記述。6年「南京虐殺」虐殺の主体が日本軍であることを記述。

 2012年に教科書採択に関する異議申立で全面勝利して以来、全国で唯一高槻市では採択過程の進行に応じて採択関係の文書、会議要点録、選定委員会答申等が全面公開されています。今年の教科書採択についても例年通り情報公開を進めています。                           (松岡)