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如是小校長交渉報告
2017年7月18日(火)18:00~

2017年9月30日掲載

 今年度、再任用短時間勤務2年目の長谷川組合員は如是小学校へ転勤。6月末に、管理職交渉を申し入れました。
 交渉は、「C、休憩時間」「D、勤務場所を離れた研修」「E、宿泊を伴う 学校行事に関わる勤務時間の割振りについての(2)1泊2日の宿泊行事 の「勤務の割振り変更」の3点を重点項目としました。以下、「 ➡ 」以下が校長の回答、あるいは確認です。

A、地方公務員法55条(交渉)に基づき、誠意と責任をもって交渉を履行されたい。 ➡確認されました。

B、如是小学校教職員の勤務時間の実態について
 ・実態をどのように把握されているのはお聞かせ願いたい。
 ・教職員が振替や有給休暇がとりやすい環境(充分な補充体制)を作たい。
 ➡勤務時間の実態把握を心掛けている。若い人の退勤が遅い傾向がある。  有休が取りやすくなるよう、しんどいところに補助に入っている。

C、今年13年目を迎える休憩時間の試行について、確認します。
(1)休憩時間は労働基準法で、「自由に利用でき」、「一斉に利用でき」、「労働の途中に与える」(3原則)とされています。
 ・如是小学校でこの原則が保障されているかどうか、お訊ねしたい。
 ・職員に、休憩時間を取るよう声かけをされたい。
 ・会議等が休憩時間や勤務時間外にならないよう配慮されたい。
組合の要求・・長谷川の休憩時間は、給食時間になっている。組合は、児童のいる時間であることや、長谷川がクラスに入って給食を食べている現状からみると、勤務時間か手待ち時間であると主張。
➡3原則の保障に心がけているが、「一斉」という点ではそうなっていない。また、給食時間にクラスへ入り込みしているのは、勤務時間になっている。 教職員がみな休憩時間が取れる状態に近づくよう考えていきたい。
(2)休憩時間が取得できなかった場合に、その回復措置を講じて頂きたい。
 ・学校現場では「その日のうちに」回復が不可能な場合があるが、その場合には、どのような措置をされるのか。
➡校長裁量で、他の日に取ってもらうようにしている。 

D、教育公務員特例法第22条2項の「勤務場所を離れた研修」
 について、長期休業 中及びそれ以外においても、確認されたい。
➡確認。夏休み前には、全職員に「勤務場所を離れた研修」について周知する方向で考えたい。

E、宿泊を伴う学校行事に関わる勤務時間の割振りについて
(1)校長は、宿泊行事において勤務時間の割振りを行う場合、労基法32条の2に基づき割振り変更(「代休」措置)をすることによって法定労働時間を遵守しなければならない。
 ・校長は、引率教員の勤務時間の割り振りをどうしているのか。また勤務時間の割振り変更(「代休」措置)の取得をどのように把握されているか。
➡勤務時間割振り表を作成している。全員が勤務時間の割振り変更(「代休」措置)を取得している。
 ・直近に振替を取れていない現状がある。振替の意味を若い教員に説明し、直近にとる大事さを声かけされたい。➡声かけを心がける。
(2)1泊2日の宿泊行事の「勤務の割振り変更」を、1日の「勤務を要しない日」と1回の「半日勤務日」とすること(合計は1.5日)を確認されたい。また、この事を教職員全体に呼びかけられたい。 ➡確 認
(3)休憩時間(8時間以上の勤務になるので休憩は1時間)の割振りについて、確認されたい。➡休憩1時間は確認。明示はしていない。取り方については考えていきたい。
 組合は、別日に取ることも考えられると提案しました。  

F、長期休業中に職員室当番を職員に求めているが、あくまでも「お願い」であり、強制するものではないことを確認されたい。(新たな仕事の付加があれば、組合との事前協議が生じる事項となります。) ➡確 認

G、評価育成システムについて
(1)評価は、勤務時間内の事由のみであることを確認されよ。➡確 認
(2)授業アンケートの以下の問題点について、どのようにお考えか示され たい。
 ①15才以下の個人情報収集には本人の承諾と保護者の了解がいるが、了解をとっていないことについて。また、対象者(児童)が反対する保障をしていないことについて。
 ②教職員課は「アンケートは、集約したら授業者の個人情報」と回答しているが、授業者の承諾をとらずに、管理職がデータ化・評価していることについて。
➡府教委の指示でやっているので、個人の意見は控えたい。
 組合は「評価育成システムには問題があるという視点を持って考えて欲しい。それを総括し、表明していってほしい。」と申し入れました。
(3)一昨年度より、授業アンケートの結果が評価・育成システムにおける「授業力」評価の一要素となった。アンケート結果を、評価に具体的にどのように使われるのか。
➡アンケートに目は通すが、自分の目で見ることを第一にしてやっていきたい。

H 再任用制度(再任用短時間勤務職員)について
(1)再任用希望者(新規・更新)の意向を正確に把握し、市教委とのヒヤ リングにおいては、その意向を充分に伝えられたい。また、該当職員の配 置校校長とのすり合わせを丁寧にされたい。 ➡確 認

(2)非勤務日の勤務について
 「出勤の義務がないこと」または「安易に、振替を前提とした出勤の要請をしないこと」を確認されたい。どうしても勤務せざるをえない場合は、本人の了解が前提である。該当時間を振替で対応し、充分な補充体制をと られたい。  ➡確 認

(3)介護休暇、病気休暇を取得する場合、通常の職員と同じ扱いであることを確認されたい。  ➡確 認 

I、理科室、男女休養室、家庭科室、算数教室にエアコンを設置すること。
  ➡校長会でも個人的にも、市教委に要求している。

J、労働条件に関わる問題についての変更は、労働組合と事前協議をするという原則を確認されたい。➡確 認
K、その他
 今年度7月から実施されたノー残業デー、ノークラブデーの実態を聞きました。
➡7月1日から実施。

<重点項目C「休憩時間」については、児童のいる給食時間に設定さ れているという問題点がありました。交渉していく中で校長は、勤務 時間になっていると認め、休憩時間が保障できるよう考えていくと表 明しました。来年度の休憩時間明示を注目したいと思います。
D「勤務場所を離れた研修」については確認。この制度を知らない人(特に若い人)も多いので、全職員に周知することを確認しました。
E宿泊を伴う学校行事に関わる勤務時間の割振りについての(2)1 泊2日の宿泊行事の「勤務の割振り変更」については、すでに、職場でしっかり行われていました。他の項目についても、議論になった項目についても 前向きな回答を得ました。本校のように教職員の健康・労働を考えて学校を経営する管理職が増えたらいいなと思いました。
(末 廣)