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休憩時間訴訟 第14回口頭弁論報告

2007年3月3日掲載

証人尋問は大きな山を越えました(第14回口頭弁論報告)

 第14回口頭弁論の報告をします。
 原告末広・家保・志摩の奮闘により、証人尋問の山は越えました。あとは延期された原告長谷川の被告山口校長に対する反対尋問を残すだけとなりました。次回尋問は5月16日(水)午後1時45分~2時半、大阪地裁809号法廷です。
 要求していました被告高槻市関係の証人採用(02年度及び03年度の教職員課長)については次回に裁判長の判断がでます。証人採用についてはもう1回ねばってみます。裁判長が被告高槻市関係の証人採用を認めないときには、次次回に最終準備書面を提出、結審とります。
 次回の準備ですが、長谷川分の反対尋問(松岡が担当)については最終ですので、万全を期したいと思っていますので、傍聴・ご支援をよろしくお願いします。(松岡)

 裁判を始めてから3年、被告校長への反対尋問 がついにやって来ました。私が尋問される訳じゃないんだからけっこう気楽に楽しめるものかと思っていたら、大まちがい。被告校長がなんと答えるのかによって尋問の組立が変わってくる中 、いかにシャープに切り込むか、ということがとっても難しいものだと実感しました。尋問スタートから、高槻市側の例の弁護士(これでわかってもらえるでしょう)がこわい顔をして脅してきました。しかし、尋問終了後の休憩時に名古屋の浅野さんがきっちりと脅し返して(?)下さったそうです。被告大西校長の答弁は「休憩時間に仕事が何も入らないということは想定しにくい。」「私の経験上から(時間外、持ち帰り仕事があったこと)そのように知っている。」「空き時間に(様々な業務を)していることは経験上知っている。」『現状では休憩時間は満足に取得できる状態ではない』に対しても「常態化はしていないが(そういうことは)ある。」と述べながら、「休憩時間振替の申し出がなかったので、休憩は取れていた。」という矛盾したものでした。また、試行2年目であるにもかかわらず、前任の被告佐竹校長との休憩時間取得に関する引き継ぎや高槻市教委からの指導や助言もなかったこと、市教委からの指示がなかったので実態把握はする必要ないなどの答弁から、市教委や校長の無責任さが浮き彫りにされました。最後になりましたが、原告会議やメールで貴重なアドバイスを頂いたみなさま、本当にありがとうございました。(末広)

 3年にわたる裁判も大詰め。証人校長への反対尋問は緊張もしますが楽しみでもありました。とりあえず今は、消化不良という感は否めませんが、ホッとした心境でもあります。
さて、被告側の主尋問の狙いは、証人の陳述書に添った形で、校務分掌が休憩時間を侵食するほどのものではないことの論証と、原告の勤務実態のマイナス評価をことさらに強調し、原告への心証を悪くする戦術だったようですが、「休憩は取れていたと思う」などとヌケヌケとのたまう被告には、憤りを通り越して鼻白む思いがしました。
 反対尋問では、具体的尋問に先立って、被告側の書証の矛盾・いい加減さを明らかにすることから陳述書の信憑性への揺さぶりをかける戦術をたてました。ただ、時間をかけるつもりは全く無かったのですが裁判官のつっこみで思わぬ時間ロスとなってしまったことが、かえすがえすも残念です。
例の寺内弁護士の、反対尋問を妨害するかのようなまぜっかえしの言動を抑えるため、スキを与えない尋問となるよう心がけたせいか全体としては落ち着いて尋問できたのではないかと思います。
 休憩時間取得問題とは全く関係のない勤務実態についての陳述は、市教委から陳述書の内容に盛り込むよう指導があったとの証人回答がありました。これで少しは、「心証を悪くするだけの目的」であったことを裁判官にアピールできたでしょうか。
 主尋問での嫌がらせ的陳述内容について、反対尋問で、その一つ一つを切り崩すことができなかったことが、消化不良という感覚を残すこととなりました。
最後に、休憩時間に関する校長研修のいい加減さを追究するスタンスで反対尋問をまとめられたのは良かったかなと思います。(メールアドバイスのおかげです。)
忙しい中での傍聴、有り難う御座いました。傍聴席からの被告への圧力と原告への励まし、大変有り難いものでした。また、尋問案作成のため親身になって相談にのっていただいたりメールでのアドバイスなど、多くの方々の力強いご協力とても感謝いたしております。今後ともよろしくお願いいたします。(家保)

 2月14日の第14回休憩時間訴訟口頭弁論の傍聴・支援に多数参加下さりありがとうございました。Aさん達には原告会議から反対尋問作成まで多大な援助を頂いて臨んだ口頭弁論でした。
 口頭弁論終了後、Iさんの「本人訴訟て面白いな!」の一言で、「ほんとにその通りや、本人訴訟やからこそこんなハプニングもあるんやな!」と、心境複雑ながら気持ちがぱっと晴れました。今までの被告準備書面でさんざん言い訳反論をしてきた「時間変更等の工夫をしても子どもとの対応が長引き取得は厳しかった」という校長アンケート文章(後半部分)を、別の学校のものであると被告が言い出した場面でのハプニングです。後で冷静に資料を見れば、こちらの読み誤りにちがいない。しかし被告側が今頃反論したこと自体が間違いであり、それへの訂正も事前に書面でしない姑息なやり方に怒りが収まらなかった時のIさんの言葉でした。
 今回、「2002年度、算数も一部別の指導者が教えていた」との校長陳述の誤りを指摘し、職員の勤務実態さえ把握していない校長の職務怠慢・管理職不適格を追及する大きなポイントの1つと考えていました。しかし被告側主尋問の冒頭で「勘違いであり訂正」との校長の一声に、肩透かしを食わされ、前へつんのめったままの状態で最後までいってしまった感がします。
 病休者・休業者・病死者の実態を問う場面でも、顔色一つ変えず居直った返答をする校長をみて「あ!しまった。反対尋問の情報が校長に筒抜けやったんや。」と感じましたが、後のまつり。不特定の職場同僚に上記の事実確認をしに回っていたのですが、退職後も情報を入手する人物がいるかもとは考えなかった甘さでした。
 証人陳述を書いてくれたYさんが傍聴参加してくれました。傍聴席から聞こえてくるYさんの私語(野次)が大変心強く、感謝感激でした。(志摩)