学労ネット

『2学期制』を考えるつどい報告

2005年5月9日掲載

 4月23日、「2学期制を考えるつどい」に参加しました。主催は「2学期制と教育を考える会」。高槻で初めて作られた2学期制を考える市民と教師の会です。メイン報告は東大阪教組の松井登さん。私をシンポジウムに呼んで下さった高槻教組の山本さんと長谷川、市議会から二木議員と大川議員がパネラーになり、シンポジウムをしました。(・・かつてないキャスティングです)

 以下、《 高槻2学期制情報 》です。

 二木議員の報告。3月議会で2学期制の資料請求をしたが、最初市教委はA4版3枚を渡すのみ。 本議会で「市は説明責任を果たしていない。経過を明らかにせよ。素案(12月に教員に配られた物)を配れ。」と追求してやっと配ったという事。素案にも大変問題があって、素案作成した「出先機関」が記されておらず、試行に至る経過がいっさい書かれてない。何故幼稚園が入っているのか理由も書かれていない。推進委員のメンバーに市民を入れていないので、2学期制実施が既成事実化してしまう。委員会の内容チェックが必要である。

 大川議員の報告。 2学期制の代表質問で市民連合(9名=民主党。連合も賛成?)は「期待される2学期制の効果について知らせろ。」と賛成の構え。公明党(8名)は大賛成。「2学期制は多くの市が実施。効果あり。教員の意識改革がスムーズになる。」 自民党(5名)も賛成。「揺れることなく早く実施せよ。」共産党は否定的「調査研究し枠組みを外せ。」と。各々の教育関係者に温度差があり、現場の子どもに焦点を当てる必要がある。

 試行校の教員の報告。1月末に市教委元某参事がアポイントなし・根回しなしで来校し「おたくが試行校になりました。」と指名。校長は激怒したとの事。(当然だ!)試行校の校長の中には「やりたくてやるのではない。」と本音をもらした校長もいるということ。

 N中校長は突出しており、地域教育協議会で「2学期制の目玉は、教師の意識改革だ。」と熱弁をふるい、校区の小学校校長に自分の一存で「8月30,31日から後期とする」旨のFAXを送ったとの事。小学校は迷惑だったろうなあ。 試行校の保護者の報告。 新年度のH中PTA決算総会でも校長は2学期制の試行校になった事を報告せず。保護者が質問したら「今、市議会で話しています(?)」と校長。懇談会でも担任は何も報告せず。

 また、「PTAで広報の仕事をしているが、2学期制の事を書こうと思っても教頭先生からOKが出ないとニュースに出せないだろう。私たちをバックアップしてほしい。」と切実な保護者の声もありました。

 

 今、高槻の2学期制はどうなっているのか、市教委に情報を詳細に出させ、広く市民のものにすること。市教委が市民向けに説明し討論する場を設けるよう強く市教委に働きかける事。そして各学校でも2学期制について「推進」する立場に固執せず、広く子どもや保護者の意見を聞く場が確実に必要です。(長)