学労ネット

~いよいよ「給特法」の本丸に~
第4回口頭弁論報告

2005年2月8日掲載

 1月17日の第4回弁論は原告の家保が高槻部分、松岡が給特法部分を口頭で補足説明しました。家保は休憩時間の一斉付与の除外と分割について、休憩時間の自由利用を困難にし、勤務強化になっていることを主張し、被告高槻市の主張と現場との感覚のズレが顕著であることを訴えました。また、松岡は判例をもとに給特法による「限定4項目」以外の超勤は賃金支払いの対象になること、その中でも労基法に保障された休憩時間は勿論のことであることを主張した。

 私たちの裁判での被告大阪府の主張は、「給特法」で労基法37条(超過勤務手当の支給)が適応除外となっており、休憩時間もふくめて「限定4項目」以外の超勤にも対応できるとしている。この大阪府の主張=「給特法の壁」をどう突破するかが私たち原告の大きな課題となっています。今回の弁論で給特法に本格的に挑みましたが、あらためて悪法であると痛感しました。

 休憩時間は労働基準法に保障された権利であり、この時間は労働させてはいけないものである(罰則規定がある)。また、「教育労働の特殊性論」と「自主的・自発的労働」(教師は好きで働いている!)との被告大阪府の見解への批判が必要である。「法の枠組みに規制されながら、法を食い破る」論法が必要であると考えます。これからが勝負のしどころだと思いました。

 次回第5回弁論は3月30日午前10時(809号法廷)です。次回は春休みですので、みなさんに傍聴をよろしくお願いします。





「原告」を実感した ’05・1・17

 地裁に足を運ぶのも4回目となると、ようやくその雰囲気にも慣れてきたように思います。前回に引き続き、準備書面の補足説明という形で「原告」として発言する機会を持つことができました。今回は「休憩時間の原則」としての「自由利用」を妨げている「一斉付与除外」と「休憩時間の分割」についての補足説明を行いました。少しは場慣れもしたのかそんなに緊張するといったことも無かったと思うのですが、「労働時間管理に関する厚生労働省基準の周知徹底」についての補足説明が、全く抜けてしまいました。「・・・・以上です。」と言ってしまった後に「しまった」と思ったのですが後の祭りです。やっぱり緊張してたんですねえ。でも今回は、裁判官たちもいくつかの部分で「うんうん」とうなずきながら聞いていた素振りが見えたように思います。

 今回、あの場で発言の機会を得たことで、「原告」を実感することができました。書面の交換だけではつまりませんよね。発言することで初めて実感できたように思います。「いよいよ、これからなんだなあ」という思いがふつふつとよぎってきました。

閉廷後の反省会は、少人数でしたが中身の濃いものになりましたね。どんな戦略をうっていけば良いのかこれからの展開が楽しみになってきました。

 それにしても様々な人たちの支えは、本当に心強いですね。多くの人びとが我々を応援してくれていることを本当に嬉しく、ありがたく思いました。

これからもどんな状況に直面するか、今の私には皆目見当がつきませんが、今後とも良きアドバイスをお願い致します。
( 家 保 達 雄 )