┌─────────────────────────────────────┐ │ │ │ 2 行 政 施 策 の │ │ │ │ 充 実 を め ざ し て き ま し た │ └─────────────────────────────────────┘ ┌───────────────┐ │ │ │ 1 . 取 組 の 経 過 │ └───────────────┘ 今年度の目標と課題を次のようにして取り組んできました。 1.民間学童保育に対する市単独事業を何らかの形で実現する 2.公立の学童保育の父母と指導員が自らの課題をていねいに論議し、 行政にむけても施策の改善の取組に立ち上がること 3.市会議員選挙(11月)を前に、学童保育の充実への市会議員の合意作りを進 める 具体的な取り組みの経過 ┌───┬────────┬───────────────────────┐ │ │取り組み │主な内容 │ ├───┼────────┼───────────────────────┤ │6/29│第1回代表委員会│市連協要望書の提案、意見集約 │ │7/ │公立パンフ作成 │『国・県の施策通り運営すれば、こんなに変わる』│ │8/1│事業団との懇談 │行政への要望書の意見交換 │ │8/3│市連協要望書提出│例年の10月提出を、予算獲得のため早める │ │ │ │ 要望項目の絞り込み 民間3項目、公立5項目 │ │ │ │ 公立化2項目 │ │8月〜│議員訪問会派懇談│各会で分担して訪問、 │ │ │事務折衝 │児童福祉課との要望内容の打ち合わせ │ │ │ │ │ │10/29│マンモス対話集会│生の声を伝える場として、民間・公立から60名、│ │ │ │市会議員4名参加。民間から東小、見沼、指導員会│ │ │ │島小、公立から七里植水が発言。 │ │ │事務折衝 │市単独事業実現へ向けての折衝 │ │11/5│総行動実委交渉 │市内の市民団体・労働組合との共同した交渉 │ │11/14│議員榎弘発送 │市議選を前に全立候補者へのアンケート活動 │ │ │ │15人から回答 │ │ │ │ 市議選結果 保19 公6 共6 社4 民4 無1 │ │12/16│指導員会行政交渉│指導員 名参加 │ │ │ │課長が「公立の指導員は正規職員が望ましい」発言│ │12/ │ブロック行政交渉│4ブロック、のべ 名が参加 │ │ │ │はじめて「要望カード」化 │ │12月 │議員依頼 │与党最大会派の団長へ市単独事業実現への協力要請│ │ │ │ 市長との懇談の橋渡し要請 │ │2月 │各会要望への回答│「要望カード」への文書回答 │ │2/16│部長との懇談 │市連協要望書への正式回答 市単独事業実現 │ │3/04│事業団との懇談 │公立の改善について │ │3/29│島小問題での交渉│島小の公立化に当たって市連協としての要望書提出│ └───┴────────┴───────────────────────┘ 10/29マンモス対話集会での行政の回答 ┌─────┬───────────────────────────────┐ │あいさつ │大変な苦労と努力を払われていることにお礼を申し上げる │ │ │子どもたちがのびのび過ごせ、働く親が安心して働ける制度を願う │ │ │民間・公立がより大きく発展していれるよう最大限の努力を払う │ │ │民間は「せめて」と要望を整理してもらった事を踏まえ最大限の努力│ │ │公立は7月から児童センター併設で始め、ベストだとは思っていない│ │ │指導員の身分、配置、活動内容等改善する必要がある │ ├─民間──┼───────────────────────────────┤ │人件費補助│今後の課題 │ │家賃 │実情は十分理解できた。努力していきたい │ │保育料 │公立は減免されており格差是正を図っていきたい │ │ │ 単年度収支で大きな赤字が出ている困難な実情もわかるし、 │ │ │ 今以上に前進するんだという立場でかんばりたい │ ├─公立──┴────┬──────────────────────────┤ │父母会の施設利用 │必要な時には利用してもらっていると聞いている。伝える│ │4年生以上の入所 │ │ │象整併設筑e充実 │建設的な意見をいただいた。事業団に話していきたい。 │ │公立設置は合意で │ │ │併設での専任指導員 │20名に二人であり、一人の処もあるが児童構成員が兼務│ │の配置 │でかかわっている。今以上に内容充実に努力していく │ └──────────┴──────────────────────────┘ 12/16指導員会との話し合いでの回答 ┌────初めて、正規職員化への方向を明言 ────────────────┐ │「(公立の指導員の身分)できれば正規職員にしたいと考えている │ │ すぐに実現する事ではないのでそれにむけて、労働条件の改善をしていきたい」│ └─────────────────────────────────────┘ ※指導員の:公立では臨時職員となっており、現状でいいとは思っていない。 仕事 :委託されてから2年目に入り、少しずつ改善していければと思っている :子どもに関わる職員の大変さは理解しているつもりだ。保育園とは違う :が子どもを育てるという意味では同じであり、学校とは違うが教育的な :意味合いも持っていると理解している。 ※正規職員化は何がネックなのか: 「それは言えない。昨年もそう思っていた」 100万円以下のパートが多い現状:「正規職員化の中で解消していくしかない」 ※健康診断:今年度から実施する準備を進めている :ひとり1万円程度の内容で考えている 9 3 年 度 要 望 書 へ の 行 政 の 回 答 2月16日回答 ┌── 民 間 学 童 保 育 の 改 善─────────────────┐ │ │「財政状況が厳しく、新年度の頭からは難しい│ │1.家賃補助金(せめて月3万円を│ 今後も引き続き努力していきたい」 │ │ │「家賃同様、民間の中で同じく大きな財政負担│ │2.指導員一時金補助金 │ になっている。結果として出なかった │ │ (せめて1.2ヶ月分を) │ 引き続き努力していきたい」 │ │3.保育料助成、(せめて非課税 │「公立との兼ね合いもあり、検討する。予算の│ │ 世帯5千円を)│ 内示はあった。額などはまだ公表できない」│ │「市の単独事業について、やっと微々たるものではあるが、実現することができた│ │ 学童保育の法制化の中で、道が開かれていくだろう」(課長) │ │「4年越しだった」「はっきり言って遅かったぐらいだ」(部長) │ │「今年の住民税減税で大宮で50億円の市民税収入がへる見込み。その中では、 │ │ 良く通ったなという感触」(部長) │ └─────────────────────────────────────┘ ┌─ 公 立 育 成 室 の 改 善────────────────────┐ │ │「今のままでベストとは考えていない。 │ │1.指導員の正規職員化労働条件│ 処遇改善には努力をしていきたい。 │ │ │ 事業団とも連係を持ってやっていく」 │ │ │「事業団でも1年を経過し、いろいろな指摘を │ │2.児童センター併設の改善 │ 受け、反省すべき所はしながら進めてきた。 │ │ │ その中で指導員の研修も定例化されてきている│ │ │ 指導員の複数配置と専任化については、引続き│ │ │ 児童数の絡みを見ながら検討していきたい」 │ │ │「国の方針も児童象整内の設置になってきている│ │3.児童センター併設の格差是正│ 児童象整設置の中で専用室を設けていきたい。│ │ │ 三橋は別棟だが、現在定員の残りは1名。 │ │ │ 植竹も多い。現場の意見を聞きながら場所的な│ │ │ 拡充ができれば検討していきたい」 │ │ │「3年生まで。 │ │4.必要とする児童の全員入所 │ 障害児については4年生以上も受け入れる」 │ │ │「保育内容については、指導員の研修で努力して│ │5.親との提携 │ もらっている。事業団と相談して、よりよい │ │ │ 内容にしていきたいと思っている。 │ │ │ 保護者会の活動については、何かあれば │ │ │ よりよい方向で進めていきたい」 │ └──────────────┴──────────────────────┘ ┌─ 公 立 化 と の 関 わ り────────────────────┐ │ │島小地域については、井戸水の問題、調整区域 │ │6.民間との合意で │の問題等民間の実情を勘案して進めてきた。 │ │ │基本的に児童象整の中に特別粛澎│ │7.児童センター併設ではなく、│法制化の動きもあり、学校内使用については │ │ 学校内独立施設で │引き続き教育委員会に話をしていく。一部では │ │ │社会教育への学校解放は進みつつあり、教委も │ │ │変化しつつある。島小の土地で1億掛っており │ │ │当然、現有施設の有効利用は話題に上ってくる │ │課長「法制化が通れば、学童保育を自治体の責任で実施するという筋道が立ち、 │ │ 公立が設置されない間、補助金ではなく、(いちいち新規事業を財政に認知し│ │ てもらうことよりも)「委託」という形にしてそこに事業費を上乗せしていく│ │ 方がいいのではないかと考えている。今年の健康診断の実施はそれの先取り。│ │ 要綱の改正を含め相談しよう。」 │ └─────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────┐ │ │ │ 2 民 間 学 童 保 育 の 施 策 改 善 の 成 果 と 評 価 │ └─────────────────────────────────────┘ ┌─ 9 3 年 度 の 成 果──────────────────────┐ │1.民間学童保育が誕生して18年にして初めて、国・県の補助金に上乗せして、│ │ 大宮市の独自財源での補助金が実現した。 │ │ 内容 市民税非課税世帯への保育料、月額3000円の補助金 │ │ 予算 30人分で、約100万円(94年度から) │ │ │ │2.また、93年度から行政の支出による指導員の健康診断が実現し、市職員並み│ │ のメニューでひとり1万円程度の「実質的な補助金」が実現した。 │ │ │ │3.担当課として、財政当局への予算要求に、昨年の「生活困窮世帯の保育料」に│ │ 加えて、「家賃補助金」「指導員一時金への補助金」を予算要求し、民間の困│ │ 難の打開へのより積極的な姿勢を示した。 │ │ │ └─────────────────────────────────────┘ ┌───────────────────────────────┐ │ │ │ 市 単 独 事 業 実 現 に つ い て の 評 価 │ └───────────────────────────────┘ 1.大宮市の来年度予算は、不況の影響で市税50億円の減収、財政調整基金か らの取り崩し、また、94年中の所得税減税に連動する住民税50億円の減収 見通し等客観的に大変厳しい中にあります。この中で、補助金の見直しなど が進められ、93年度の補正予算で公立の育成室の経費は1300万円が減 額される等の影響が出ています。 2.その中で、私たちが一貫して求めてきた、民間学童保育への市単独事業とし て93年度中に指導員の健康診断で実質的な実施、また、94年度予算案で 市民税非課税世帯の月額3000円の保育料補助金として計上した事は、行 政が民間学童保育に今まで以上に責任をもっていく事を明確にしたものとし て画期的な成果です。 3.こうした前進の背景には、継続的に父母と指導員の力で行政に働き続けてき た事行政担当者のまじめな努力、議員の中にも各会からの訪問や榎弘など で理解を広げてきた事などが大きな力になっています。 なかなか市民本意には動かない行政の壁を動かしてきた事に、私たちは大き な確信を持って、喜び合いたいと思います。 4.一方で、昨年度で1学童保育平均約50万円の収入不足となっている民間学 童保育の運営は、困難を極めています。 2つの単独事業を合わせても総額で約150万円(1学童保育当たり60,000 円)であり、今回の成果は、「 歴 史 的 な 半 歩」といわざるを得 ません。 ┌─────────────────────────────────────┐ │ │ │ 3 . 公 立 の 改 善 の 成 果 │ └─────────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────────────────┐ │1.一日保育の開始時間を9:00から8:30に改善した。 │ │ 七里育成室の障害児を持つ父母が、切実さを訴え、特例として先鞭をつけ、│ │ その後、七里、宮前育成室の父母会で署名を集めて行政に働きかける中で、│ │ 93年夏休みから改善された。 │ │ │ │2.指導員会との話し合いの中で、課長から「(公立の指導員の身分)できれば │ │ 正規職員にしたいと考えている」との発言を引き出し、指導員の仕事の専門性│ │ 、労働条件の改善の必要についての共通認識がひろがった。 │ │ 社会福祉事業団の中でも、正規職員化を要望する館長もおり、事務局でも │ │ 「指導員が週37時間労働、正規は38.5時間なので時間的には問題はない」 │ │ │ │3.まだ模索中ながら、否定されていた児童象整併設での「育成室の独自活動」の│ │ 必要性が認知されつつある。 │ │ 夏休みはアルバイトをいれ専任複数化、外遊びにも出られる体制を施行 │ │ 児童センター併設の育成室の「独自活動」を否定する根拠となっていた、 │ │ 『運営の手引き』(館長会編集)が、実態と合わずに、改定作業に入った。│ │ │ │4.父母との提携の大事さも、公立の保育の実践としても追求されつつある │ │ 社会福祉事業団との懇談の中でも、下記のような話がされました │ │ 「保護者との提携はとっても、大事な問題。佐知川で、親たちにももっと関│ │ わってもらおうと、親がただ行事に参加するだけではなくて、親子で一緒│ │ にお昼を作って食べて、子どもの話をする懇談会をした。欠席は2名だけ│ │ で成功したという話があり、とっても貴重な経験だと思っている」 │ └─────────────────────────────────────┘ 公立の父母たちの頑張りと市連協の役割  一日保育の開始時間を9:00から8:30に改善した大きな力は、まさに、公 立の親たちの真剣な努力でした。市連協総会でも発言されましたが、七里の公立の 父母会が行政交渉、父母の署名集め等の自主的な動きを初め、宮前の父母会でも署 名が準備されていました。市連協では、6/12、7/31に公立交流会を開催し、改善に むけての公立の横のつながりづくり、市連協としての行政との交渉等に取り組み、 公立の父母たちを支援してきました。担当課も真摯に対応し、条例上は9時ですが、 運用で対応しました。  公立の親たちが自らの要求で立ち上がり、市連協の支援がかみ合えば、大きな前 進をすることができる事を示したものとして、今後の大きな教訓です。  また、市連協として、『公立の改善パンフ〜国・県の施策通り運営すれば、こん なに変わる』を作成して、指導員の専任複数化体制、労働条件の改善、父母との提 携の必要児童象整併設での独自の集団保育の必要など、すぐにでも改善できる課題 を提起し、公立に呼びかけると共に、行政・社会福祉事業団にも要望してきた事。 また、民間の学童保育が困難な中でも、保育内容の充実と労働条件改善に頑張って いる事が、公立の改善につながっています。 ┌─────────────────────────────────────┐ │ │ │ 4. 議 員 の 理 解 を 広 げ る 取 組 の 成 果 │ └─────────────────────────────────────┘ ┌────────────────────────────────────┐ │議員訪問、政策アンケート活動などの取組の中で、与党の議員からも、民間の補│ │助金の拡大や公立の改善について、積極的な発言、回答が寄せられるようになり│ │、民間への市単独事業補助金の実現にも大きな役割を果たした。今後の改善にむ│ │けて重要な足がかりを作ることができた。 │ └────────────────────────────────────┘ 11月28日投票で市会議員選挙があり定数40人に47人が立候補して行われました。 ▲ 議員訪問では、全議員を学童保育別に分担し、学童保育の実情を理解してもら う事を前提に、1.市長への働きかけを議員に要昔申し入れに、「公立になった んだから、あなた達とは話し合う必要はない」という会派もある事に象徴され るように、議会の中での合意づくりは依然として不十分なものに終わっている。 丁寧に働きかけ、地元の議員から学童保育の為に積極的に関わってくれる人を 増やして行く必要があります。