●p12● 3. 労働省関係 ┌────────────────────────────────────┐ │ 1 仕事と育児との両立支援対策の推進等雇用環境の整備         │ └────────────────────────────────────┘     育児を行う労働者が働き続けられるよう、育児休業法の趣旨の徹底を図ると    ともに、労働者の仕事と育児との両立支援のための事業を総合的、体系的に推    進する。  (1) 育児休業を取得しやすく職場復帰しやすい環境づくりの推進    ○ 代替要員の確保対策等育児休業を取得しやすい環境づくり    ○ 育児休業を取得した労働者に対して情報提供や講習等の措置を計画的に      実施する事業主に対する支援    ○ 雇用保険による育児休業給付制度の活用  (2) 働き続けながら子育てのできる環境づくりの推進    ○ 勤務時間の短縮や就労形態の弾力化の促進    ○ 事業所内託児施設の設置の促進 ○ 育児を行う従業員に対して行う経済的支援措置を実施する事業主への援助 ○ 労働者に対する育児等に関する情報提供事業の充実    ○ 地域における育児相互援助活動への支援    ○ 仕事と育児との両立に必要な相談、指導、講習などの支援 ○ 地域に密着した両立支援施設の充実  (3) 育児のために退職した者に対する再就職支援対策の推進 ○ 再雇用制度の普及促進 ○ 再就職希望者に対する職業意識の啓発、職業能力開発の機会の提供等の支  援や適切な就業機会の確保 ●p13● ┌────────────────────────────────────┐ │ 2 母性健康管理対策の充実                      │ └────────────────────────────────────┘   女子労働者が妊娠中及び出産後も安心して働ける環境を整備するための母性健康  管理対策の一層の充実 ┌────────────────────────────────────┐ │ 3 勤労者財産形成制度の活用による教育費等の負担軽減及び住宅問題の解決│ └────────────────────────────────────┘   (1) 教育費等の負担軽減     財形貯蓄制度・教育融資制度の一層の充実・普及促進   (2) 住宅問題の解決による子供を産み育てやすい環境整備     財形住宅貯蓄制度・財形持家融資制度の一層の充実・普及促進 ┌────────────────────────────────────┐ │ 4 育児を行う労働者を支援するための労働時間短縮等の推進       │ └────────────────────────────────────┘ (1) 週40時間労働制の実現に向けた対策の推進 (2) 所定外労働削減に向けた啓発指導の実施 (3) 年休の完全取得に向けた労使の自主的取組の促進 (4) フレックスタイム制等の弾力的な労働時間制度の普及促進 ●p14● 4.建設省関係 I.子育て支援関係施策 1.子育て支援に関する建設省の取組み ┌────────────────────────────────────┐ │・ 結婚、出産は個人の選択に委ねられるべき事項であるが、子供を持ちたい人│ │ が安心して子供を生み育てることのできる生活環境を整備し、その選択の幅を│ │ 広げていく。                             │ │・ まちづくりにおいても、仕事と家庭生活との両立が図られるよう適切な取り│ │ 組みを進める。                            │ └────────────────────────────────────┘      ┌──────────────────────────┐      │子育て支援のための総合計画(エンゼルプラン)の策定の│    ┌─┤基本的考え方                    ├─┐    │ └──────────────────────────┘ │  ┌─┼○子育てと仕事の両立支援                  │  ├─┼○子供の健全な成長を支える生活環境の整備          │  │ │ ・子育て家庭に対する良質な住宅の確保           │  │ │ ・子供の健やかな成長を支える生活環境の整備        │  │ │○子供の健全育成                      │  │ │○母子保健医療・相談支援体制の充実             │  │ │○子育て家庭の経済的負担の軽減対策の推進          │  │ │○その他                          │  │ └──────────────────────────────┘  │  │   ┌──────────────────────────┐  │ ┌─┤      建 設 省 の 取 組 み       ├─┐  │ │ └──────────────────────────┘ │  │ │┌─────────────────┐           │  │ ││子育て家庭に対する良質な住宅の確保│           │  │ │└─────────────────┘           │  │ │・ファミリー向け住宅の供給                 │  │ │・子育て家庭のゆとりある住生活の実現            │  │ │┌────────────────────┐        │  └─┤│子供の健やかな成長を支える生活環境の整備│        │    │└────────────────────┘        │    │・公園等の整備                       │    │・河川空間等の子供の教育・体験・交流の場としての整備    │    │・自転車道等の整備                     │    │・歩行環境の整備                      │    │・通学児童等の安全の確保                  │    │┌───────────┐                 │    ││子育てと仕事の両立支援│                 │    │└───────────┘                 │    │・共働き世帯の育児等を支援する生活利便施設の立地の促進   │    └──────────────────────────────┘ ●p15● 2.子育て家庭に対する良質な住宅の確保  (1) 住宅事情の現状 ┌────────────────────────────────────┐ │  わが国の住宅ストックは、量的には一応充足され、質的にも住宅1戸当たり │  │ の平均床面積が、昭和43年に73.86 m2であったものが、平成5年には92.55m2 │  │ となるなど、着実に向上してきている。                  │  │  世帯主の年齢別に世帯数をみると、子供を生み育て始める年齢に当たる20歳 │  │ 代後半から40歳にかけて、借家に居住する世帯数の比率が高いにもかかわらず │ 借家の居住水準は、持家に比べ改善が著しく立ち後れている。        │  └────────────────────────────────────┘    【1住宅当たり延べ床面積の推移】          (単位:m2)   130 ┬──────────────────────────────┐     │                              │   120 ┤ 122.76 │持家     │ 111.67 116.78     │   110 ┤                              │     │ 103.09 106.16              │   100 ┤ 97.42                       │     │                              │   90 ┤91.28 89.29 92.55 │平均     │ 85.92         │    80 ┤ 77.14 80.28              │     │ 73.86                       │    70 ┤72.52                            │     │                              │    60 ┤                              │     │                              │    50 ┤                              │     │ 44.27 45.66 │借家   40 ┤38.78 38.05 39.49 40.54 42.88         │     │                              │    30 ┴─┬───┬────┬───┬────┬───┬────┬─┘      昭和38年  43年   48年   53年   58年  63年 平成 5年      注)昭和43年以前は沖縄を含まない。      資料)住宅統計調査(総務庁統計局)    x10の5乗    持家・借家別世帯主の年齢別世帯数   50│----------------------------------------------┌─┬─┐-----    │                       │持│借│    │10万世帯                  │家│家│   40│----------------------------------------------└─┴─┘-----    │                ┌┐  ┌┐    │            ┌┐  ││  ││  ┌┐   30│------------------------││----││----││----││---------    │            ││  ││  ││  ││    │            ││  ││  ││  ││   20│--┌┐----┌┐--┌┐----││----││----││----││---------    │ ││  ││ │├┐ │├┐ │├┐ ││  ││    │ ││  ││ │││ │││ │││ │├┐ ││   10│--││--┌┤│--│││--│││--│││--│││--│├┐-------    │ ││ │││ │││ │││ │││ │││ │││    │┌┤│ │││ │││ │││ │││ │││ │││    └┴┴┴─┴┴┴─┴┴┴─┴┴┴─┴┴┴─┴┴┴─┴┴┴────     25-29  30-34  35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 年齢           資料)住宅統計調査(総務庁統計局)              * 転記注)上図グラフは数値不明。 各棒の端数位置は記入不可能のため不正確です イメージとしてとらえてください。 ●p16●  (2) ファミリー向け住宅の供給 ┌───────────────────────────────────┐ │ 子供を生み育てやすい居住条件を確保していくため、従来より、ファミリー│ │向け住宅の供給に力をいれている。                   │ │ 具体的には、                            │ │ 1. 公団による、世帯人員3〜5人の標準的な世帯向けの賃貸住宅の供給。│ │ 2. 公営住宅においても、標準床面積の規模増、世帯人員6人以上の多家族│ │ 世帯向け住宅の建設の際の標準工事費の増額措置を実施。       │ │ 3. 中堅所得者等向けの特定優良賃貸住宅供給促進制度の創設。(平成5年│ │  度) │ │ 4. 公的賃貸住宅における多子世帯に対する優先入居等の実施。     │ │ 5. 住宅金融公庫融資においても、一定規模以上の床面積を有する賃貸住宅│ │  の建設を対象として融資を実施。                  │ └───────────────────────────────────┘ ┌────────┐ │特定優良賃貸住宅│ └────────┘  ○ 民間の土地所有者等が都道府県知事による供給計画の認定を受けて建設する中 堅所得者向けの良質な賃貸住宅で、「建設に対する助成」・「家賃の軽減のため の助成」等が講じられている。            <特定優良賃貸住宅の例> ■住宅の概要(2人〜5人の世帯が申し込めます。) ┌──────┬───────────┬────────┬───────┐ │住  宅  名│オークビレッジ    │形式      │HL      │ ├──────┼───────────┼────────┼───────┤ │所  在  地│練馬区富士見台3-5-3,11│専有面積    │65.21m2    │ ├──────┼───────────┼────────┼───────┤ │構    造│鉄筋コンクリート造  │舗拑動面積   │6.71m2〜6.81m2│ ├──────┼───────────┼────────┼───────┤ │棟数 ・ 階層│2棟・3階建・5階建   │当初契約家賃  │   156,500円│ ├──────┼───────────┼─────┬──┼───────┤ │募 集 戸数│60戸         │     │I │ 71,500円│ ├──────┼───────────┼─────┼──┼───────┤ │駐車場 台 数│62台         │ 当 初 │II │ 84,900円│ ├──────┼───────────┼─────┼──┼───────┤ │駐車場使用料│20,000円       │ 入 居 者 │III │ 101,600円│ ├──────┼───────────┼─────┼──┼───────┤ │入 居 予定日│平成6年4月1日     │ 負 担 額 │IV │ 121,900円│ └──────┴───────────┼─────┼──┼───────┤   │     │ V │ 141,400円│ ├─────┴──┼───────┤ │ 敷   金  │ 469,500円│ ├───┬────┼───────┤ │   │1号棟 │ 5,200円│ │共益費├────┼───────┤ │   │2号棟 │ 4,400円│ └───┴────┴───────┘  *1号棟の共益費は、エレベーターの動力費及び受水槽の費用が含まれて   いる為2号棟より高くなります。部屋番号の割当て方法は、抽選玉の出 た順に従い、1号棟の509号室から101号室へ、2号棟の304号室から101   号室へ当選番号の大きい方から割当てます。   ●床、LDK・ホール・廊下・洋室 ●洗面器/洗面化粧台・洗濯機用防水    はフローリング、和室はタタミ、  パン    便所・洗面脱衣室は塩ビシート  ●給湯設備/16号ガス給湯器   ●壁・天井/ビニールクロス    ●ガス供給/都市ガス    (台所流し前のみタイル)     ●衛生放送用アンテナ設置   ●浴室/ユニットバス(追焚き可) ●自転車置場                    ●1号棟にエレベーター(9人乗り)       ┌─────────────────────────┐       │ 入居者の当初負担額については、周辺の住宅の賃料と│       │同等の 156,500円/月の家賃が、入居者の所得に応じて│       │71,500円/月〜141,400円/月となります。 │       └─────────────────────────┘ ●p17●  (3)子育て家庭のゆとりある住生活の実現 ┌───────────────────────────────────┐ │ 多様なライフスタイルや子育て環境へのニーズに対応した以下のような施 │ │ 策を進める。 │ │ 1) 都心部において、住宅の供給を積極的に推進することにより、職住近接 │  │ や通勤時間の短縮を図り、子育てや家族のだんらんのための時間を増やす │ 2) 大都市近郊においては、住む・働く・遊ぶ・学ぶなど多機能を有し、自 │ │ 然環境と調和した質の高いニュータウンを建設し、ゆとりある住生活の実 │ │ 現を図る。 │ │ 3) 地方においても、子育て家庭の多様なライフスタイル・ニーズに対応し │ │ た良質な持家取得を可能とするとともに、地方定住の促進につながる良質 │ │ な住宅宅地の供給を促進。 │ └───────────────────────────────────┘ ┌─────────────────────────┐ │ 大都市郊外における質の高いニュータウンの建設 │ └─────────────────────────┘  ◯ 公民協調による21世紀型のまちづくりである広域多機能都市開発事業 (ニュータウン21)等の大規模住宅宅地開発等を推進。     <ゆとりある生活空間を備えたニュータウンの例> ┌────────────────────────┐     │    │     │       写真 │     └────────────────────────┘ (写真桑餅汐 公園を囲い込む集合住宅。(多摩ニュータウン・向陽台地区) ●p18● 3.子供の健やかな成長を支える生活環境の整備 (1) 都市公園の整備  ┌───────────────────────────────────┐ │ 長期的に住民一人当たりの公園面積を約3倍(6.5m2→20m2)とすることを目標│ │に公園整備を進めます。 │ │  ・身近な遊び場として、歩いて行ける公園を整備する。 │ │  ・都市内に、子供が自然とふれあえる公園を整備する。 │ │  ・週末に子供が家族とともにすごせる公園を整備する。 │ └───────────────────────────────────┘ ◯ 21世紀初頭までに、概ね全ての市街地において歩いて行ける範囲に公園のネ ットワークを整備する。    具体的には、250m以内で街区公園、500m以内で近隣公園、1km以内で地区 公園に到達できるように整備する。 / /    絵地図 / / / / / / / / / / / / / /  ・地区基幹公園は、近隣地区(おおむね小学校に相当)を単位として街区公園    4カ所、近隣公園1カ所を配置し、4近隣住区に地区公園1カ所の配置を標    準としています。 *子供の公園利用の現況と推移   ・住区基幹公園(歩いて行ける公園)の利用頻度は小学校低学年で週2〜3回と なっている。(昭和63年都市公園利用実態調査)   ・子供のころよく遊んだ場所を祖母、母、子供の3世代別で比較すると現代 の子供では公園が大部分を占める。(民間調査) ●p19● ◯ 身近な公園    子供が日常、自然に親しみ、安全に遊べる場として、歩いて行ける公園の整 備を行う。 ┌──────────────────────┐ │ │     │ (写真) │ └──────────────────────┘ ◯ 自然生態観察公園(アーバンエコロジーパーク)    公園内に野鳥などの小動物の生息地、植物群落等を保全・整備し、これらを 観察したり、ふれあえる場とするための整備を行う。     ┌──────────────────────┐ │ │  │(写真) │ └──────────────────────┘ ◯ 家族が共に土とふれあい、体験学習の場となる市民農園の整備を行う。 ┌──────────────────────┐ │ │     │ (写真) │ └──────────────────────┘ ◯週末を家族と共に自然の中ですごせるオートキャンプ場の整備を行う。 ┌──────────────────────┐ │ │     │ (写真) │ └──────────────────────┘ ●p20●  (2) 河川空間等の子供の教育・体験・交流の場としての整備 ┌───────────────────────────────────┐ │  河川空間等の有する景観や豊かな生態系の保全に努めるとともに、 │ │ 子供の教育・体験・交流の場としての活用を図る。 │ └───────────────────────────────────┘   ◯ 河川再生事業・渓流再生事業     河道の拡幅や河道の二層化等を行うことなどによる本来の自然豊かな川らし    い川の再生や渓流における砂防施設の再整備等を行うことによる人と生態系に    優しい渓流空間の再生を推進する。   ◯ 多自然型川づくり     河川改修を実施する際に、河川動植物の生息、生育環境に配慮した川づくり を実施する。 ◯ ふるさとの川整備事業・ふるさと砂防事業    地方の自主性を尊重し、個性的なまちづくりを推進する治水事業として、地 方自治体等が主体となって策定した整備計画に基づいて良好な水辺空間の形成 等を図る。 ◯ 桜づつみモデル事業    「桜づつみモデル事業」として認定した一定区間において堤防を強化すると    ともに、桜等を植樹して積極的に水辺空間の形成を図り、子供が親しめる美し    い景観として活用する。   ◯ ラブリバー制度     ボランティア活動として堤防の草刈り等を行う住民に対しては、河川敷を住    民の植栽や花壇としての利用に開放し、住民とともに、河川の良好な維持と潤    いのある水辺空間の形成を図り、子供の情操教育としての活動の場としても活    用を図る。   ◯ コースタルコミュニティーゾーン(CCZ)整備計画     海浜の特性を十分に生かした海岸・公園・道路等の整備を総合的に行うこと により、地域住民が憩える場の創出を図り、子供のための親水広場等としても 活用を図る。     <ふるさとの川整備事業 小田川(愛媛県)> ┌─────────────────────┐          │     (写真) │ └─────────────────────┘         <CCZ整備イメージ図> ┌─────────────────────┐ │ (写真) │ └─────────────────────┘