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食糧をめぐる論争
食糧サミットに持っていくブラジルの提案はどうですか? 食糧供給の安定化という点で、国家やさまざまな組織の影響力が非常に強いものになっていて、市民社会にとっては非常に懸念すべきだと思います。国際市場は現在、穀物の不足に特徴づけられています。世界の生産の減少、そしてストックの減少と、その結果として食糧の価格が上がってしまっています。 本来ならば、収穫が多かった時にストックして、穀物供給が減少して、価格が上昇しないように、そのストックを緩衝材として使うように介入すべきなのですが、政府は自由化を狙っています。そして、収穫が落ちた時には食糧不足という事態を招く危険を犯そうとしています。 市場の自由競争にまかせてしまえば、世界の飢餓はより深刻化するということですか? そうです。2度と繰り返してはいけない例があります。メキシコは、昔は世界で最も伝統的なトウモロコシ生産国でした。しかし、リベラルな処方箋に従って価格が安かった時にトウモロコシ生産を手放してしまい、海外から買い付けるようにしました。メキシコ政府はわざわざ高い価格で生産する意味はないと主張していました。安い価格で米国から買えるのだから、と。しかし、95年から96年にかけて、米国の穀物生産が減少して、価格が上昇しました。現在のメキシコはとても高い価格で国際市場からトウモロコシを買わなければならなくなってしまいました。同じことが小麦と米にも起きています。 それでは国は食糧の自給を追求すべきなのでしょうか? 市民社会は完全な自給を必要としません。ある国では生産できない生産物もあります。しかし、ブラジルは基礎食料品の実質上ほとんどすべてを作ることができます。 政府は市場ゆえにそれらを作ることをやめてしまうという立場を取っています。それに私たちは反対です。国内の生産を増強すべきです。 この立場を取るために政府は農業にあまり介入しようとしないのですか? 州政府は資金不足だし、農業のようなセクターを支えることはできないというのがブラジル政府の立場です。政府は社会的不平等に無関心でいてはいけません。この国の貧困の大きな部分は農村に存在します。食糧安保を論ずることはより貧しい生産者に援助を与えることでもあります。 ブラジルの農業生産は不十分なのですか? ブラジルの問題は食糧の不足ではありません。そうではなくて、食糧があっても手の届かないところにあることです。そして食糧に手が届くようにするためにはこの国の構造を変えることが必要です。その構造変革とは農地改革などです。農村には現在、400万の家族が飢えに瀕しています。そしてこの数字は土地なし農民の家族の数、500万にかなり一致するのです。 解決は政府の態度にかかっているわけですが、その政府がこの分野から撤退しようというのでは、どうなるのでしょうか? 現在の政府は家族経営の農業に対する援助計画を持っています。しかし、私たちに言わせれば、それはごく限られたもので、しかも家族経営の農業のために使われずに、一部の特権的な農業経営者に不正に使われている証拠があります。この計画をきちんと管理していくためには市民社会とこの受益者が参加していくことがとても重要です。 FAOの行動計画はどうですか? FAOの行動計画によれば問題の中心は農業生産能力を越える人口増にあるということです。これは誤りです。私たちはこの地球で農業生産資源が足りないとは考えません。 どのように世論を形成しますか? このサミットが単なる政府の外交上の表明に終わって、なんら約束が実行されない危険があります。これを避けるには世論を形成することが唯一の手段です。私たちは世界食糧デーの10月16日にラテンアメリカ中のさまざまな国で同時に飢餓に反対するデモを行なうことを提案しています。ちょうど、労働者の問題を訴えるためにメーデーに行動するように。そして同時に両半球の真ん中にあるエクアドールで「食糧が第一」というテーマをかかげた象徴的な行事を行なうことを提案しています。そこにはアメリカ大陸で世界的に知られている人物を連れていくことを考えています。さらに同時に飢餓に反対する署名を世界中で集めるでしょう。10月24日には国連に提出できるように10月の初め以降はこの大陸では署名活動にアクセルをかけます。もし8月に始められれば、ブラジルだけで500万の署名が集まるでしょう。 どのように政府や企業家たちに関心をむけさせますか? 私は、関心を向けるという言葉を使いません。使うなら、圧力をかけるということになるでしょう。なぜなら、常に経済論理が常に前に置かれてしまうからです。ブラジル代表団は他の国と同様に、市民社会が彼らがサミットで何をやっているかを監視していることを無視できないでしょう。国際会議で美辞麗句を並び立て、国に帰ると社会を一切無視するようなことをたびたび私たちは見てきましたから、そうさせないよう公式代表団が何をやっているか監視し、行動計画を吟味し、また後に、交わされた約束が実行されるようにしむけるようなメカニズムを作る必要があります。 |
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