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衆議院内閣委員会委員長 佐々木秀典 様
衆議院内閣委員会委員 各位
少子化社会対策基本法案に関する要望書
2003年6月3日
長く、継続審議となっていた少子化社会対策基本法が、突然に衆院内閣委員会で審議入りしました。3年前にもこの法案について問題が指摘されてきましたが、依然としてあるいくつかの問題点について指摘し今国会での拙速な審議をしないよう要望します。
第1に、女性の性と生殖に関する権利を明確にすること
少子化対策は、ともすれば産めよ増やせよという政策になりやすい要素をもっています。
この法案の前文や条文中には「生命を尊び」「生命の尊厳」ということばが入っています。生命はもちろん尊重されるべきですが、性と生殖にかかわる女性の選択権・自己決定権を脅かしてはなりません。子どもを何人産むか、あるいは産まないかなどは最終的には女性が決める権利であることは、国際人口開発会議の行動計画、北京世界女性会議の行動綱領などに明記されています。「生命を尊び」「生命の尊厳」という言葉は削除すべきです。
女性の自己決定権を尊重し、多様なライフスタイルを認めていくことが重要です。こうした施策が出生率の低下を招くという誤解がありますが、女性の就業率が高い国では出生率も高くなっている事実が示すように、男女平等参画を実現していくことこそが求められているのです。
第2に、国や自治体の子育て環境の整備こそが急務であることを明確にすること
少子化対策は、子育て支援・子育ての環境整備をまず行うべきものです。男性の育児期休業取得率をあげるとともに、労働時間の短縮、保育・学童保育・病時・延長保育、住宅、子育ての援助など多様な子育て支援、高等教育の無償化など、子どもを育てあげる施策が日本には不足しているのです。
法案は子育ての第一義的責任は父母その他の保護者にあるとしていますが、子育ての環境整備に関する国の責務をより具体的に明記すべきです。基本法で「家庭や子育てに夢を持つ」義務を国民に課すのは、こうした夢をもてない市民もいる中で、入れるべきではありません。
またこの法案では不妊治療のみを強調していますが、不妊治療は成功率も高くなく、身体的負担も大きい方法です。また不妊治療を受けたくない人にまで治療を受ける圧力がかかってしまう問題があります。
法案の取り扱いにあたっては拙速を避け、今国会での成立は見合わせることも含め、幅広く市民の意見を取り入れたうえで以上の問題について禍根を残さないような対応を強く要望します。
あごら
アジア女性資料センター
SOSHIREN女のからだから
ふぇみん婦人民主クラブ
ラブピースクラブ
フィンレージの会有志
連絡先 東京都渋谷区神宮前3-31-18
ふぇみん婦人民主クラブ
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