WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

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インタビュー

民族教育を保障する社会に

金優綺さん

  • 2014.10.15
  • 聞き手…室田元美
  • 撮影…飯田典子

金優綺さん

在日同胞の声を届けたい。

  在日朝鮮人の権利擁護、生活向上につとめてきた「在日本朝鮮人人権協会」。1994年に結成されたこの協会で、金優綺さんは4年前から働いている。  「ふだんは事務所で、電話相談などに応じているんです」  2年前に法改正されて、外国人登録証が特別永住者証明書に替わった。常時携帯義務はなくなったが、警察などに求められると提示しなくてはならない。  「事実上の携帯義務じゃないか、という人もいますね。あいまいなことが多く、相手の気分次第で法律が運用されることもよくあって。トラブルがあったときに弁護士を紹介したり、対策をサポートすることも私たちの役割ですが、外国人だからといってなんでこんな目に、と思うこともたびたびです」  岡山の朝鮮初中級学校に通っていたときから、英語が大好きだった。「将来は英語を生かせる企業に入るか、フライトアテンダントになるのが夢でした」  オーストラリア・シドニーに短期留学したときのことだ。「日本から来ました。でも、朝鮮人です」と言うと、なんで日本で生まれたのにジャパニーズじゃないの?と不思議がられた。在日朝鮮人の歴史性を説明したいのに、知識が不十分なためにできない悔しさ。しかも民族学校で朝鮮語をおろそかにしていたので、知り合った韓国人学生とスムーズに話せない。  「私、何しに来たんだろ、と。朝鮮人としての自分の存在に向き合わざるを得なかった。日本に帰って真っ先にしたのが、朝鮮語の勉強でした」  その頃、日本の教科書から日本軍「慰安婦」の記述が消されようとしていた。事実が否定されるのでは?という焦燥感にかられる。韓国・ソウルでハルモニたちが長年尊厳をかけて水曜デモを続けてきたことを知り、大学の卒業論文には「女性国際戦犯法廷」を選んだ。 続きは本紙で...


きむ うぎ

1984年岡山県生まれ。小学校から大学まで民族教育を受けた後、お茶の水女子大大学院で「企業『慰安婦』」問題を研究、修士号を取得。2010年から「在日本朝鮮人人権協会」で勤務。「慰安婦」問題や朝鮮学校差別問題の解決をめざして奔走する。

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