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インタビュー

イラク人質事件の映画『ファルージャ』監督

伊藤めぐみさん

  • 2014.09.05
  • 聞き手…清水さつき
  • 撮影…落合由利子

伊藤めぐみさん

「撮ること」で社会に関わりたい

  2004年、イラクのファルージャで起きた日本人人質事件(注)で「人質」にされた人々の今を描いたドキュメンタリー映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件…そして』の監督・伊藤めぐみさんが今年5月、第1回山本美香記念国際ジャーナリスト賞を受賞したと聞き、会ってみたくなった。  高校卒業の年の3月にイラク戦争が始まった、という伊藤さんは、戦争を止めたいという思いから地元の反戦デモに参加した。翌年に起きた人質事件の〈自己責任〉バッシングでは、なぜ批判されなければならないのかという憤りや違和感とともに、萎縮する気持ちも持っていたという。9年後の13年、テレビ番組制作会社でアシスタントディレクターとして働きながら、人質にされた高遠菜穂子さんと今井紀明さんを撮った。  伊藤さんは高校卒業後、NGOでインターンなどをしていたが、「世の中を変えたい」という熱い思いだけで行動することには自己満足で終わる気がして、その思いを理論構成するために大学へ進んだ。進学後はデモや市民運動から距離を置き、大学院で社会思想史を学ぶ。そしてもっと多くの人に伝える仕事がしたいと、番組制作会社に入社した。イラク戦争や人質事件に対する疑問と、社会への関わり方を模索し続け、テレビ局へ何度も事件などに関する企画書を出しては、不採用に。一方、反戦デモに参加していたという〝政治的な話〟は周囲にできず、自分を隠していた。何とかしたいと考えたときに、「高遠さんに会いたいと思った」。  激しい批判を浴びてもなお、イラクの人々に関わり続ける高遠さんの強さって何だろう。悩みはなかったのか。11年、入社2年目の夏休みを利用し、高遠さんがイラク難民を支援しているヨルダンへ向かった。 続きは本紙で...


いとう めぐみ

1985年、三重県桑名市生まれ。子どもの頃から父親によるニュース解説や感想が楽しくて、刺激になっていた。『ファルージャ』は第1回全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)若手映画プロジェクト支援作品。上映情報はhttp://fallujah-movie.com/

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