虐待防止は、ウチらがやるで!
「ギャルママ」と呼ばれる人たちがいる。つけまつげにカラーコンタクト、流行のファッションに身を包み、高いヒールの靴をはいた子連れのお母さんたちだ。吉澤有香里さんは、社会からそんな「ギャルママ」と呼ばれる女性。現在、2歳と4歳の2人の男の子の母親だ。
「私自身は、自分をギャルだと思ったことはないですよ。他人がそう名付けるんです」。そうなの? じゃあ、なぜ「ギャルママ」と呼ばれるのだろう。
「社会がママのイメージをつくっている。ママは低い靴をはいて、化粧っ気もなくて、社会活動にも無縁、子育てだけ一生懸命にやっているもの、と思っているからでしょう。私たちはただ、子育て中でも、あえて女であることを楽しみたいだけ」
小学生のころに両親が離婚し、有香里さんと弟妹は父親に引き取られて、祖父母とともに暮らすようになった。祖父母はしつけにきびしく、言うことをきかないと竹刀で殴られた。弟は、ランドセルを捨てられたこともある。家がつまらなくて、かといって学校にもなじめず、学校に行かなくなった時期もあった。早く家を出たくて、高校は寮のある学校を選び、寮生活が始まった。
「高校を出て仲良くなった子が大阪の子で、しょっちゅう大阪に遊びに行っていた。水商売しながら大阪の友だちの家を転々と…」。そんな時に出会ったのが、今の夫さん。付き合って半年で結婚を決めた。
しばらくして妊娠したので、評判の良い産婦人科医院に行った。母親学級にも一生懸命通った。でも、その医院に来ていたのはかなり年上のまじめそうな女性ばかり。自分と同じような、若くておしゃれな母親が見当たらない。若いママ友がほしくて、携帯電話にホームページを作ってアップした。あっという間に20人を超える登録があり、昼間に安い居酒屋で、子連れのランチ会を開催。ママサークルを立ち上げた。
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よしざわ ゆかり
1986年、兵庫県生まれ。2008年、「正統派若ママサークルJEWEL*OSAKA」を結成。12年、「浪花のママネットワークshiny☆c」を結成。ママの社会復帰や子育て世代の地域参加・活性化を応援したいと活動を続ける。2児の母。