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インタビュー

「靖国合祀イヤです訴訟」原告

古川佳子さん

  • 2012.07.05
  • 聞き手…北村敏子
  • 撮影…飯田典子

古川佳子

殺さない 殺されない 殺させない

2011年11月30日、最高裁は、「靖国合祀イヤです訴訟」の上告を受理せず、大阪高裁の不当判決(本紙11年2月5日号参照)を確定させた。 原告(8人)の一人古川佳子さんはふぇみん婦人民主クラブ会員で、1976年、忠魂碑移設と慰霊祭への公費支出は憲法の政教分離の原則に違反すると問うた箕面忠魂碑違憲訴訟の活動歴24年を経て、06年、「靖国合祀イヤです訴訟」を起こした。  今年5月21日には原告6人と靖国神社を訪れ、宮司に面談し「靖国神社が合祀を取り消すことを求め続ける」との声明を読みあげた。その古川さんに、これまでの長い道のりを聞いた。  「引っ込み思案の私が腰折れせず一途に裁判に打ち込めたのは幸せ。多くのよき出会いがあり、学ぶことで目が開かれ、楽しい場がたくさんあった」 靖国神社の合祀者は今、246万6千人。うち戦前の合祀は37万5千人。後は戦後の新憲法下の合祀だ。日本は15年戦争といわれる中国侵略戦争からアジア・太平洋地域全土に戦線を広げ、敗色濃いころは山野に失せた兵士の消息もつかめない状態。敗戦後、戦死者の確認作業は元厚生省の管轄となった。  「次兄は44年に台湾沖で、長兄は45年にビルマで戦死したという公報が入ったのは敗戦1年余り後で、母はぺらぺらの死亡告知書を引き裂きたかったと言い、〈これに増す 悲しき事の何かあらん 亡き子二人を 返せこの手に〉と、怒りを天皇と国家に向けたのでした。  兄たちが、望郷の思いで認めた軍事郵便は208通に及んでいます。私の闘いの原動力は、2人の兄の戦死にあるけれど、国と天皇に対する怒りを率直に詠った母の歌の力によるところが大きいです」。 続きは本誌で...


ふるかわ よしこ

1927年生まれ、大阪府箕面市在住。徹底した自然派、土と植物いじりが癒やしと明日の活力源に。反公害反権力を貫いた作家の故・松下竜一と37年前に出会い、親交を深めた。今再評価されている彼の「暗闇の思想」は生きる原点。

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