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インタビュー

事実婚を選んだ夫婦別姓訴訟の原告

加山恵美さん

  • 2012.05.15
  • 聞き手…梅山美智子
  • 撮影…落合由利子

加山恵美

自分の名前で、生きていこう

都内で桜が満開を迎えた日、夫婦別姓訴訟原告団の、加山恵美さんに会うことができた。  フリーライターとして活躍している加山さんが結婚したのは2000年のこと。  「婚姻届を書く時に夫から、〝どちらかの姓が選べるよ、どうする?〟と聞かれたけど、女性が姓を変えるのが普通かなと、夫婦別姓については何も考えていませんでした。夫は、忘れていますけどね」  通称使用すれば、仕事にも支障はないと考えていた。けれど、婚姻届を出した後、さまざまな不便に行き当たった。  「戸籍が変わると住民票が変わる。運転免許証、パスポート、銀行口座と、何もかもを変えなくちゃいけない。こんなはずじゃなかった、こんなに私の名前がとられてしまう…と」  病院でもどこでも、変わった自分の名前を書き、呼ばれるたびに迷い、戸惑う。自分はだれ? 違和感と虚無感がボディーブローのように自分を苦しめた。01年の世論調査では選択的夫婦別姓に賛成の意見が反対を上回った。法律は変わるかもしれないと期待もしたが、「家族の一体感が損なわれる」と反対派の阻止もあり、結局、民法改正には至らなかった。  このまま「法律婚」を続けるか、自分の名前を取り戻すか。考えた末、離婚して別の姓で婚姻届を出し直そうと決めた。  「夫には、〝事実婚だとローンの組み替え審査に不利になるかもしれないから、それが終わるまで待って〟と言われました」  04年7月、荒川区役所へ出向き、離婚届を提出。翌月に別々の姓で婚姻届を出し、不受理となる。06年に再度提出するが、これもやはり不受理となった。 続きは本誌で...


かやま えみ

1971年生まれ。大学卒業後、コンピューター関連の企業に勤務の後、IT系のフリーライターに。2011年に夫婦別姓訴訟を提起。裁判支援も募っている。問い合わせは別姓訴訟を支える会 TEL03(3568)3077

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