WOMEN'S DEMOCRATIC JOURNAL femin

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インタビュー

ベルギーでクラウンをめざす

日吉奈央さん

  • 2012.03.15
  • 聞き手…大橋由香子
  • 撮影…飯田典子

日吉奈央

音楽や笑いで人とつながりたい

ベルギーに「Pas ce soir ch?riという女だけのバンドがある。フランス語で「今夜はダメよ、ハニー」という意味で、22歳から60歳の21人が、思い思いのピンクの衣装で演奏する。このバンドでクラリネットを吹く日吉さんに、昨年9月ブリュッセルで開かれた「女と健康国際会議」で出会った。6歳と3歳の子どもがいて、ベルギー人の夫は2歳年下の役者、紙芝居人をめざしている。  「ふたりとも失業中ですが、社会保障とバイトでなんとか暮らしています」と話す笑顔が印象的だ。  日本では、雇用されて保険料の納付期間がないと失業保険が支給されないが、ベルギーでは高校や大学を卒業した若者が一定期間、仕事がみつからない場合には失業手当が出る。アーティストを対象にした失業保険もあるという。また、芸術が日常生活に溶け込んでいて、安く観賞できるし、学校教育にも演劇やダンスが取り入れられている。奈央さんの夫もそうしたワークショップの講師などのバイトをしている。  「フランス語圏とオランダ語圏の経済格差もあるし、アーティスト手当の対象から舞台道具や照明をはずすなどベルギーも社会保障を削減する動きはあります。でも、人々がやりたいことで生活するのを支える社会、そこが日本と違いますね」  日本を脱出したのは約10年前のこと。オルタナティブなことに興味があり、学習障害児の塾をする母、仕事熱心な会社人間の父とのギャップのなかで育った。拒食症になった自分を好きになれず、デザイナーズ・ブランドの会社にもなじめなかった。そんな人生を変えたくなり、学生時代の旅行で「住むならここ!」と感じたフランス・マルセイユに旅立つ。ユースホステルで知り合ったイギリスの女の子とアパートを借り、初めてフランス語の語学学校に通う。 続きは本誌で...


ひよし なお

1978年大阪府生まれ、横浜育ち。東京工芸大学でインダストリアルデザインを学ぶ。契約社員を経て、ベルギーの演劇学校で、現代演劇教育の第一人者ジャック・ルコックの教えに基づくパントマイム、クラウンを学ぶ。

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