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インタビュー

沖縄・高江の「住民の会」メンバー

森岡尚子さん

  • 2011.05.05
  • 聞き手:じょうづかさえこ
  • 撮 影:じょうづかさえこ

森岡尚子

戦争に加担しない道は自給自足

辺野古から車で北上すること1時間。豊かな森の中に、人口約150人の高江集落がある。  2月末まで連日続いた強行工事を止める行動は、ヤンバルクイナなどの繁殖期で6月末まで一時休止。つかの間の静けさを取り戻した高江に、「ヘリパッドいらない住民の会」の一人、森岡尚子さんを訪ねた。  子どものころから自然が大好きで、高校時代から世界を旅し、先住民族の暮らしに共感してきた尚子さん。沖縄を転々としながら田んぼを借りられる土地を探した。沢の水が豊富な東村・高江の自然環境に惚れこみ、田を借り、自分たちで家を建てて、自給自足の暮らしを始めたのは2005年のことだった。  「戦争にも、環境破壊にも加担しないためには、基地や原発に依存しない自給自足の暮らししかないと思っていました」  ところが、念願の暮らしを始めた数カ月後、「ヘリパッドを高江に建設する」ことを新聞記事が報じた。  「すごくショックでした。でもいまは、世界中のたくさんの人たちと真剣に語り合い、学び合い、つながることで、自分の人生が豊かになったと感じています」  ヘリパッド(ヘリコプター離着陸帯)建設問題の発端は、1996年の「沖縄に関する特別合同委員会(SACO)」合意にさかのぼる。95年に起きた米兵の少女暴行事件で市民の反米・反基地感情が高まる中、SACOが設置された。「基地の整理縮小」をうたいつつ、実際は「基地の再編強化」を意図するものだった。この中で、米軍北部訓練場の約半分を返還する代わりに、返還地にあるヘリパッドを近隣に移設することも決められていた。  すでにジャングル戦闘のための訓練場があり、東村の15カ所のヘリパッドの爆音や墜落の危険にさらされてきた高江。その上6カ所のヘリパッドが住宅地に近く建設されてはたまらないと、高江の住民は2006年2月、「反対決議」を上げた。  しかし、住民の声を無視する形で、沖縄防衛局は07年7月に強行着工。住民による座り込みが始まった。10年12月~11年2月には、約100人の作業員が連日やってきて、激しい攻防となった。
続きは本誌で...


もりおか なおこ

1972年、東京都生まれ。自然な暮らしを求めて世界を旅し、94~99年にろうけつ染と写真の個展を全国各地で開催。99年から沖縄県在住。現在は高江で家族と共に自給自足で暮らす。著書に『ニライカナイの日々』、『沖縄、島ごはん』。

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